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概要編集

アメリカ大陸を北アメリカ中央アメリカと南アメリカとに区分した時の最南部。

南米ともいう。

中央アメリカと南アメリカでラテン系の影響が濃い地域をラテンアメリカと呼ぶことも多い。


地理学区分では、南北アメリカ大陸が中央でもっとも狭隘になるパナマ地峡より南側が南アメリカ大陸である。また国連区分ではパナマより南にあるアメリカ州の諸国を南アメリカと呼ぶ。なお、パナマ以南という定義なので、南アメリカ大陸から僅か15km程度しか離れていないトリニダード・トバゴでも、一般には海上100km以上離れた中央アメリカに区分する。




歴史編集

この大陸に人類が現れたのは有史以前、東アジアから渡来したとDNA分析上考えられている。その後は旧大陸(ユーラシアアフリカ)からほぼ隔絶され、旧大陸を繰り返し襲った伝染病とも無縁であった。それは同時に各伝染病への抗体がないという弱みにもなった。こうして古代、といっても比較的近世の16世紀ごろまではインカ文明マヤ文明を代表とする古代文明が栄えていた。

15世紀末から16世紀にかけて、ヨーロッパとアメリカの間の航路を発見したコロンブスを皮切りにあまたの探検家たちが富と貿易品を求めてヨーロッパからアメリカ大陸を訪れるようになる。

このとき探検家たちが訪れたのが、海流風向との兼ね合いで到達しやすい中南米の東海岸であった。当時の諸文明は建築工芸など旧大陸に劣らぬ高水準を達成していたが、火薬はもちろん車輪といった軍事的重要技術を持たず征服者たちに滅ぼされてしまった。続いて征服者の持ち込んだ伝染病により急激な人口減少が起きる。彼らは征服者からインディオと呼ばれるようになる。


やがて、スペイン人ポルトガル人を中心とした移民たちが新大陸を開拓しにくる。

現在でもラテンアメリカの主要言語がスペイン語ポルトガル語であるのはこのためである。

なお、イタリアの作家アミーチスの児童文学『クオーレ』に収められている『母を訪ねて三千里』は原題を「アペニン山脈からアンデス山脈まで」といい、アルゼンチンへ移民した両親を追って息子がイタリアからはるばる向かうという筋書きである。

初期の主産業はの採掘であった。人口の減ったインディオを補うべく、アフリカから奴隷として黒人も持ち込まれる。後には彼らを働かせての商品作物農業も展開される。一方では人口の少ない地域に入植した白人が自作農を営む地方もあった。これが後の国による住民構成の大きな違いをもたらした。


19世紀以降、南アメリカ各地は独立して国家を形成していく。そして欧米列強の干渉に悩まされながら次第に人種差別を克服し、近代国家へのみちを歩んでいった。


自然と観光編集

大陸の地体構造を概説すると、2頂点を南北、残る頂点を東端に配した三角形状になる。ただし、南端はより南に延びた形だ。南北に広がる西端にはアンデス山脈が海岸線近くに沿って南北に走り、北端近くから東にギアナ高地が広がる。また、大陸の突き出た東端の周辺にはブラジル高原というサバナ気候の疎林原野が広がる。山脈・高地と高原との中間が低地であり、北部はアマゾン川流域でセルバという熱帯雨林のジャングルが広がる。南部はラ・プラタ川流域でパンパという温帯草原が広がる。さらに南に延ばされた半島はパタゴニアと呼ばれ、より寒冷で大部分が低木と僅かな草からなる原野だ。このように赤道以北の熱帯から、南緯50度近くの冷帯までと非常に長いため、気候は多様である。

アンデス山脈にある古代遺跡マチュピチュや世界一標高の高い鉄道、ウユニ塩湖ギアナ高地にある世界最大の滝エンジェルフォールなどは人気スポットである。

2016年にはリオデジャネイロで南米初のオリンピックが開催された。



社会編集

住民の民族構成は極めて多様で、インディオ以外に白人、黒人、アジア系などが混住する。旧インカ帝国中枢にあたるペルーボリビアはインディオが多く、人口希薄地に白人自営農が移住したアルゼンチンウルグアイは白人が多い。早い時期から民族間の婚姻は多く、急速に複数民族の混血した住民が多数派となった。このため、他大陸に比べて人種差別は比較的早期に減少した。言語は後述の国と地域一覧を参照。貧富の格差が大きく、治安や文民統制が不安定な国も多い。

産業は広大な大地を利用した大規模な農業が盛ん。ブラジルコーヒー大豆アルゼンチントウモロコシなどが代表的。

鉱物資源ではが採掘されている。石油も採れる。


日本との関係編集

日本からは19世紀20世紀前半にかけてアメリカ大陸への移民が相次いだ。特に南米への移民が多い。余談だが第1回芥川賞受賞小説の石川達三の『蒼氓』(そうぼう)はブラジル移民をテーマにした作品である。

戦後からわずか6年後の1951年という早い時期にサンフランシスコ講和条約が締結されたのも中南米の尽力があったからといわれる。

日本から南アメリカ各国への経済援助も活発である。また農産物や鉱産物の日本への輸入も多い。


南アメリカの国と地域編集


関連タグ編集

北米/北アメリカ 中米/中央アメリカ 中南米

ラテン タンゴ

リャノ セルバ セラード カンポ グランチャコ パンパ パタゴニア

アンデス/アンデス山脈 アマゾン/アマゾン川 オリノコ川 チチカカ湖

インカ/インカ帝国 マチュピチュ ブラジリア

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