概要
『ダイナ』のスフィア合成獣
初登場作品は『ウルトラマンダイナ』。
同作に登場した宇宙球体スフィアは他の生物や物質と融合することができ、自身を核として怪獣化したものをスフィア合成獣と呼ぶ。
スフィアはダイナを象徴する敵でありながら登場回数が少なく、スフィア合成獣自体も数が少ない。
しかしながら、物語の中で重要な回に登場する割合が多いため、強敵としての印象が強い。
更に『ダイナ』の後日談としての側面も持つ『ウルトラマンサーガ』にも関連キャラクターが登場し、大きな役割を果たしている。
デザイン上の共通点としては、何体かのスフィア合成獣は体にスフィアを連想させる発光器官を持つが、全体的に統一感はあまり意識されていない(強いて言うならば、金属・岩石・土類などの硬質的な特徴が表面に出ていることが多い)。
また、設定上は共通の能力として「亜空間バリア」を発生させることができるが、一部のスフィア合成獣はこれを披露していない。
二つ名はだいたい「○○合成獣」で統一されており、全ての個体が親玉であるグランスフィアと大きな関わりを持っている(『ギンガ』に登場したサンダーダランビアはスパークドールズ扱いの為、詳細は不明)。
『デッカー』におけるスフィア合成獣
宇宙浮遊物体スフィアが他の怪獣に寄生、スフィア細胞によって遺伝情報を書き換えて誕生した合成獣が登場しており、こちらでもムラホシ隊長により“スフィア合成獣”と名付けられている。
また、『ウルトラマンデッカー』のBD-BOXのブックレットなどによれば『デッカー』のスフィアは『ダイナ』にて撃破されたスフィアたちの生き残りであることが説明されており、事実上両作品の合成獣は同じパワーソースの個体ということになる。
ただし、その定義は『ダイナ』のそれとはやや異なっているらしく、スフィアザウルスやスフィアジオモスといった“融合獣”の肩書きを持つ怪獣も存在する(スフィア合成獣との分類上の関係は明言されておらず不明だが、初登場時がスフィアや無機物との融合で構成されているという共通点はある)。
なお、第23話以降に登場するマザースフィアザウルスは「最強スフィア獣」という名称になっている。「スフィア獣」という呼称は、本作品のスフィア関連怪獣としては「スフィア合成獣」、「スフィア融合獣」に次いで3番目に登場したカテゴリーとなる。
寄生後の特徴としては、共通して電波障害を発生させる衝撃波を放つほか、電磁パルスを武器としている。また、スフィアザウルスやスフィアネオメガスはスフィアソルジャーを操り、敵を攻撃させたり自らの修復、強化に利用していた。更に23話では、スフィアソルジャー同士融合する事で倒されたスフィア合成獣を素体無しで更に強化して復活させる事が可能。
一覧
『ウルトラマンダイナ』
- 合成獣ダランビア(融合元:火星の岩石)
- 超合成獣ネオダランビア/ネオダランビアⅡ(融合元:火星の岩石)
- 溶岩合成獣グラレーン(融合元:地球の溶岩)
- 宇宙合成獣ジオモス/超宇宙合成獣ネオジオモス(融合元:クラーコフの格納庫と六甲山中の岩石)
- 灼熱合成獣グライキス(融合元:人工バクテリア アイスビーナス)
- 超合成獣人ゼルガノイド(融合元:テラノイド)
- 超合成獣ネオガイガレード(融合元:ガイガレード)
『ウルトラマンギンガ』
- 超合成獣サンダーダランビア(融合元:不明)
『ウルトラマンデッカー』
- 精強融合獣スフィアザウルス(融合元:精強宇宙球体スフィアソルジャー)(※1)
- 古代合成獣スフィアゴモラ(融合元:古代怪獣ゴモラ)
- どくろ合成獣スフィアレッドキング(融合元:どくろ怪獣レッドキング)
- 新創合成獣スフィアネオメガス(融合元:新創獣ネオメガス)
- スフィアジャッジメンターギャラクトロンMK2(融合元:シビルジャッジメンターギャラクトロンMK2)(※2)
- Sプラズマ融合獣スフィアジオモス(融合元:Sプラズマ増殖炉)(※1)
- 最強スフィア獣マザースフィアザウルス(融合元:マザースフィア)(※3)
『ウルトラヒーローズEXPO2022サマーフェスティバル』に登場
『NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマンデッカー編』
- スフィアトリガー(コピー元:ウルトラマントリガー)(※4)
(※1)…公式サイトや劇中での肩書きが「融合獣」と記載されているカテゴリーの怪獣。
(※2)…厳密には制御を乗っ取っただけであり、外見上の変化はない珍しいパターン。
(※3)…劇中での肩書きで「スフィア獣」と記載されているカテゴリーの怪獣。
(※4)…スフィアがウルトラマントリガーの姿をコピーした姿。
正確にはスフィア合成獣ではないが、スフィアが関与した怪獣・人物
姿は殆ど変わっていないものの、メガロゾーアがそう正式名称が付けられたようにスフィアに寄生された状態の以下をスフィア〇〇と呼べなくもない。
怪獣兵器
『ウルトラマンサーガ』に登場したバット星人が作ったもので、未公開となった登場シーンが『ウルトラマン列伝』、『新ウルトラマン列伝』、『ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE』で放送され、ゼロのBlu-ray BOXにも収録された。
更に雑誌の付録DVDでも登場している。
ハイパーゼットンが吸収し打ち出したスフィアを核にしており、スフィア合成獣の親戚といえる存在。
どの個体も白目と体にあるゼットンを思わせる黄色い発光体や管が特徴である。
余談
- ダイナのストーリーには欠かせない怪獣であるにもかかわらず、ゲーム作品では登場回数が少ない(専らゲームではレイキュバス、モンスアーガー、デスフェイサー、ゲランダがダイナ代表として登場する事が多い)。しかしながら、実写の方に目を向ければウルトラマンサーガやウルトラマンギンガまでの作品には関連種が登場している辺り、TDG出身怪獣では割と優遇されている方である。
- 『デッカー』ではゴモラやレッドキングといった昭和以前の怪獣もスフィア合成獣として登場するケースが現れたため、ファンの間では自分で「もしこの怪獣(若しくは星人)がスフィアに乗っ取られたら?」という二次創作としてオリジナルスフィア合成獣のイラストやフィギュアを製作する者もいた。
関連
ゴルザⅡ:劇中でスフィアの関与が疑われた怪獣。
リガトロン、ガイガレード、バゾブ:関連書籍で関与が疑われた怪獣。
ハイパーゼットン:スフィアを餌として摂取し、強化された怪獣。