ムラホシ隊長「かつて、世界を闇に閉ざした邪神です」
イチカ「なんで?トリガーと初代GUTS-SELECTが倒したはずなのに…」
リュウモン「いや、あれは…!」
カイザキ副隊長「スフィア合成獣……いや違う、スフィアを利用して再生した…!!」
データ
別名 | 邪神 |
---|---|
身長 | 66m |
体重 | 6万9千t |
出身地 | 地底?→フルベシティ・ポイントM-2→市街地 |
スーツアクター | 梶川賢司 |
概要
『ウルトラマンデッカー』第7話「希望の光、赤き星より」、第8話「光と闇、ふたたび」に登場。
前作『ウルトラマントリガー』で滅びた邪神メガロゾーアが、宇宙浮遊物体スフィアとの融合によって復活した姿。
当初はメガロゾーアをスフィアがスフィア合成獣として再生・復活させた存在かと予想されていたが、視聴者の予想に反して闇がスフィアを利用して復活し、メガロゾーアの姿として現れたものとカイザキ副隊長は推測している。
その証拠に、かつてメガロゾーアとなってウルトラマントリガーと激闘を繰り広げたカルミラの顔が、スフィアメガロゾーアの傷口から突如出現していた。
このためか、別名に「合成獣」は付かず「邪神」のままであり、実質的な第三形態とも言える。ちなみに、別名に「合成獣」がつくスフィアゴモラやスフィアレッドキングが登場話のOPでスーツアクターがクレジットされていないのに対して、こちらはしっかり登場話OPでスーツアクターがクレジットされていた。
しかし既にそのカルミラの意思とは関係無く活動しており、かつてトリガーの一部がトリガーダークやイーヴィルトリガーとなって独り歩きした様に、このスフィアメガロゾーアもまたカルミラから独立した存在と化している。
なお、融合シーンがあった『ウルトラマンダイナ』に登場した大半のスフィア合成獣やスフィアゴモラと違って、スフィアを利用して再生・復活するシーン自体は作中ではほとんど登場せず、地下に潜伏しているシーンが初登場なため、第7話時点ではかつてスフィアザウルスが大地からエネルギーを吸収していたと思われる行動が関係している可能性がある。
外見はメガロゾーア第二形態の両肩にスフィアの突起物が棘の様に生えている程度で、一見するとスフィアゴモラと比べてそれほど目立った変化は無いが、重量は3千トンほど増加している。
能力
元のメガロゾーアが使っていた無数の触手「ダークメガロテンタクルズ」による攻撃に加え、新たに両肩の突起から放つ闇の光弾、頭部から発射する緑色の光線を獲得した。
また、スフィア合成獣由来の電波障害を起こす衝撃波を放つ事も可能。この衝撃波はスフィアゴモラやスフィアザウルスのそれとは比較にならない破壊力を持つようで、有人に切り替えたナースデッセイ号すら一撃で撃墜してしまうほどの威力を誇る。
…もっとも、ケンゴ本人が本編から経験を積んできた影響もあってか、以前圧倒してみせたトリガー・マルチタイプにもある程度拮抗されており、続くパワータイプとデッカー・ストロングタイプの怒濤の連続攻撃には押し返される場面もあった。
一応前回と比べ、エタニティコアに直接アクセスして復活した訳ではなく、おまけにカルミラ自体が以前ほど「光」に対する敵対心を持っていなかったために、一概に強化されたという訳でもない様子である。
無論、防御力も以前程ではないとはいえ固い殻のお陰か生半可な攻撃は殆どダメージにはならないタフさも健在で、トリガーのデラシウムインパルスやゼペリオンブレイクをモロに食らってもなおトドメを刺しきれない程の頑強さである(ダメージは通っているのでこれでも元のメガロゾーアよりは弱体化した状態である)。それでも、マキシマナースキャノンの強化型であるネオマキシマナースキャノンをバリアで防ぐほどの力がある。この硬さをカナタは 「ウチの煎餅より硬ぇ!」 と称している。
劇中での活動
第7話
中盤にて地中からダークメガロテンタクルズでGUTSファルコンを撃墜。
続いて現れたデッカーには姿を現さずに触手だけで応戦するも、火星から帰還したトリガー・スカイタイプに妨害された後、テンタクルズをゼペリオン光線で纏めて焼き払われてしまう。
やがて完全に復活した後にはフルベシティを中心に都市部で大暴れし、デッカー、トリガーの2大ウルトラマンを相手にしても上記の能力でほぼ互角の勝負を繰り広げた。
しかし、トリガーの新たなる力であるウルトラデュアルソードには一歩及ばず、硬い装甲に傷をつけられ、その傷に更なる一撃を加えられた事により追い詰められる。
カルミラ「……マナカ・ケンゴォォォ!!」
ケンゴ「まさか、カルミラも……カルミラも復活していたのか……!?」
しかし、メガロゾーア本体のみならず基となったカルミラまで復活しており、内部に彼女が潜んでいる事に気付いたトリガー/ケンゴが動揺、その一瞬の隙を突いて撤退した。
第8話
同じくスフィアの影響で復活した超古代植物ギジェランを焼却すべくネオマキシマナースキャノンを放ったナースデッセイ号の前に突如現れ、まるでギジェランを守るかのようにネオマキシマナースキャノンを緑色のバリアで防ぐ。
デッカー・ミラクルタイプとトリガー・スカイタイプのスピードを活かした連携攻撃にも耐えながら触手や光弾で応戦し、そのまま再び大量の闇を放出して世界を闇で覆い尽くそうとするも前回の闘いで胸部に負ったままの亀裂(傷)が弱点となり、リュウモンとイチカとユナの攻撃を受け失敗。
その後デュアルランバルトカウンターを食らったところに内部のカルミラが抵抗を始め、亀裂から上半身が出てきてもなお光弾で彼女を助けようとするトリガーを追い詰め苦戦させる。しかし、デッカーのミラクルタイプの力と再びユザレの力を使ったユナの協力で遂にカルミラを引きずりだされ、救出される。
カルミラが2大ウルトラマンに加勢した事で3対1となり追い詰められていき、最後は光線を避けられたのちグリッターゼペリオン光線・セルジェンド光線・カルミラのカルミラフィンガースパークを同時に食らい爆散、完全に消滅した。
しかし、この戦いでエタニティコアの存在に気付いたスフィアは、コアの掌握を目的に追加する事になり、後の最終決戦でマザースフィアザウルスの地球への降臨と、10年ぶりのコアの暴走という未曾有の危機が起きてしまう。
余談
着ぐるみはメガロゾーアの改造で、スフィアの突起が取り付けられた。
かつて、邪神ガタノゾーアの怨念は愛憎戦士カミーラと融合し、デモンゾーアとして復活したが、それに対して元々闇の巨人そのものが変貌した邪神であるメガロゾーアは、次作のヴィランの力によって復活を遂げ、それにより基となった闇の巨人から独立した存在と化した。
そしてある意味、「滅ぼされた邪神が新たな姿を得て復活する」という『ウルトラマンティガ』の物語の展開が、再び今作の世界で発生したと見る事も出来る(更に言えば、闇の巨人との戦いを描いた『THE_FINAL_ODYSSEY』でも、後のスーパーGUTSのメンバーとなる者達がGUTSと共に戦っている)。
また、内部のカルミラが以前ほどトリガーや「光」に対して敵対心や憎悪を持っていなかった点は、『THE_FINAL_ODYSSEY』で変身しただけで他の闇の巨人が突破できなかったユザレの結界を解除したものの、戦闘では変身者のダイゴが光の心を持っていたために本来よりも弱体化していたティガダークとも共通している。
原点のメガロゾーアが、光と闇の力を併せ持った状態でなくては、膨大な力に対抗できなかったことを考えると、イグニスが変身するトリガーダークが所在不明でトリガートゥルースに変身出来なかった以上、カルミラを救出して協力させることは討伐に必須条件だったと考えられる。
さらに言うとカルミラの闇はイグニスの変身したトリガーダークより闇の純度が高い。
何の因果か、かつてトリガーが抜け殻となったトリガーダークを倒した様に、カルミラもまた抜け殻になったメガロゾーアを倒す展開となった。
『デッカー』第7話が放送された4日前は、奇しくも『トリガー』の元ネタの『ティガ』のガタノゾーアが初登場してから25周年でもあった。
なお、スフィアメガロゾーアが出現したフルベシティの元ネタは、『ダイナ』に登場したふるべ村と思われる。
亜種とは言え、前作のラスボス怪獣でありながら僅か一年足らずの早い再登場であり、この早さは前々作のラスボスであるデストルドスの記録を更新した。
続編で復活した前作のヴィラン怪獣というのは『ウルトラマンダイナ』のゴルザⅡを思わせるが、ゴルザⅡとは様々な点で対比になっている。
ゴルザⅡ | スフィアメガロゾーア | |
元になった怪獣の立ち位置 | 一話怪獣 | ラスボス怪獣 |
復活の経緯 | スフィアがゴルザの細胞を復活させたと疑われている | 明確にスフィアが絡んでいて、逆に利用して復活した |
戦った戦士の人数 | ダイナ1人 | デッカー、トリガー、カルミラの3人 |
前作の防衛チームと再戦 | 再戦ならず | 最も因縁深い2名の隊員と再戦 |
登場話数 | 一話のみ | 二話連続 |
登場時期 | 後半 | 序盤 |
関連タグ
ハイパーゼットン:同じく、スフィアを利用して誕生したゼットンの亜種。こちらも『滅亡の邪神』と称されている。ゼットン自体もメガロゾーア同様にラスボス怪獣であった。
スフィアゼットン:こっちはハイパーゼットンとは逆に、ラスボス怪獣がスフィアに取り憑かれたパターン。
ビクトルギエル:前作のラスボスが、次作のメインヴィランの手によって融合・復活して誕生した怪獣。こちらも二人のウルトラマンと互角以上に渡り合っている。
クイーンモネラ:こちらはティガとダイナのタッグと戦った怪獣。同じく触手が武器。