「副隊長兼操舵手の、カイザキ・サワです。よろしくね」
「私は”共存”なんて大それた事なんて考えていません! 自分にそんな事が成し遂げられるとも……ただ、できる事をしたいだけです! 無駄な争いを避け、一つでも多くの命を守れる道を探したい! 人の命も…怪獣の命も……それだけです」
概要
プロフィール
年齢: | 30歳 |
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所属: | TPU・怪獣研究室→GUTS-SELECT |
演: | 宮澤佐江 |
ナースデッセイ号の操縦とオペレーターを担当する、新生GUTS-SELECTの副隊長。
新人隊員にとっては「お姉さん」的な存在のしっかり者。それゆえ穏やかな性格のムラホシ隊長に代わって厳しい言葉で指導をすることもあるが、新人隊員同様に目標達成まで諦めることなく今できることをとことんやる前向きな人物。
アサカゲ・ユウイチロウと違って公式の紹介で博士扱いされていないものの、生物学の博士号を持つ怪獣の権威でもある。
持ち前の知識を活かして怪獣の行動を分析する。
新生GUTS-SELECTに入る前はTPUの怪獣研究室に所属し、怪獣の研究に取り組んでいたが、怪獣災害の減少に伴う人員や予算削減の煽りを受けていて、ムラホシに近況を尋ねられた際も冗談めかしつつ「暇です」と応えている。
ムラホシのことはGUTS-SELECT再編前は「ムラホシ先生」と呼んでおり、また「校長がすっかり板について」との発言にもある通り以前から親交があったことが窺える。
怪獣研究室での元上司だったシゲナガ・マキはTPU科学技術大学理学部時代の恩師でもあるが、5年前に法に触れる彼女の研究を内部告発した過去を持つ。
地味に射撃の腕はかなりのもので、放り投げられたネオメガスのペンダント型コントロール装置を一撃で撃ち砕いている。
中盤以降、大規模な戦闘による地上戦での作戦指揮を取ることが多い。
劇中での動向
第1話「襲来の日」
火星の第2コロニーに向かうロケットの警備を統率するムラホシと再会。
お互いの近況を語り合い、宇宙開発事業に予算や人員が割かれる一方で怪獣対策への支援が年々減少し、怪獣災害への備えが疎かになっている現状に危機感を抱く。
その心配は宇宙浮遊物体スフィアの襲来で的中、ムラホシと対応を協議しTPU本部へ連絡に入った。
第2話「決意のカナタ」
「本当に、また来ると思いますか?スフィアが……」
「あのウルトラマンも、現れるでしょうか?」
GUTS-SELECT再編に向け、再有人化されるナースデッセイ号の調整を行なっていた。また、このとき「ネオマキシマエンジンの調整に時間がかかる」ことをムラホシに連絡している。
しばらく後、山中から出現したデスドラゴの様子を分析し、「首を左右に振り、尻尾を激しく上下させている」ことから"何か"に対する威嚇行動を取っていると予想。
角を片方でも折れば戦意を喪失するはずだとムラホシにアドバイスするが、角を折られてもデスドラゴが一切戦意を喪失しなかったため、その様子に驚愕する。
後日、GUTS-SELECTに正式に入隊したカナタらに副隊長として自己紹介し、共に大切なものを守るために戦うことを誓い合った。
第5話「湖の食いしん坊」
「食性が電気の怪獣にメガアースなんて与えたら、エネルギー過多でどうなるかわからない!
今すぐ任務を中止して!」
用事が出来て彼女が不在の間にスフィア騒動の影響で地球で難民状態になったピット星人であるユリコの依頼に隊長が許可を出す形でエレキングに電気を上げる作業が行われるが、使用したバッテリー「メガアース」の容量が大きすぎたためエネルギーを食いすぎてそのエレキングがひと騒動を起こしてしまう。
なんとかデッカーの活躍でエレキングが幼体状態になり騒動は収まったが、湖戸の顛末を聞いた彼女は隊長が委縮するほどの剣幕でこの作戦に苦言。そこで、二度と暴走することが無いようにユリコとエリーの為に特別にエレキングへのエネルギー餌付け講座を作成することになった。デッカーはトリガーの続編の為、怪獣研究室では別のピット星人を通じてエレキングの成長メカニズムに関する情報を得ていたのかもしれない。
ちなみに、この話で初めて説教役になったが、説教相手は、部下である隊員ではなく上官である隊長であった。
第10話「人と怪獣」
「無駄な争いを避け、一つでも多くの命を守れる道を探したい!」
怪獣が現れると出現する怪獣を倒す怪獣の謎を調べる過程で、恩師であるシゲナガ・マキが怪獣兵器を生み出そうとした事に気付き、カナタと共に、自分とシゲナガ、二人で怪獣の死骸を発見した山に向かった際に再会。山の地下にある研究施設でシゲナガが怪獣の死骸から生み出したクローン怪獣ネオメガスを使って人類が怪獣を殲滅する理想を聞かされ、それが強硬手段だと否定しようとする。シゲナガがネオメガスを機動させられた際に、瓦礫に潰されそうになるも、助けようとカナタがデッカーに変身した助けられ、シゲナガを再度、説得しようとする。その後、駆け付けたイチカとリュウモンによりシゲナガは拘束され、ネオメガスもデッカーとHANE2の連携で撃破された後、TPUに連行されるシゲナガに、上記のセリフを言うが、シゲナガに「不可能」だと返されると、これからの可能性を信じたいと叫ぶのだった。
第11話「機神出撃」
「怪獣にとってテラフェイザーはスフィアと同質ということになります!」
テラフェイザーの起動試験で怪獣が次々と襲撃する事に違和感を覚えたムラホシがデスドラゴやゴモラが出現した理由と同様なのではと推察した際に、驚くと同時にスフィアとテラフェイザーが怪獣にとって異質である可能性に不安を見せた。
第12話「ネオメガスの逆襲」
恩師であるシゲナガ・マキが生み出したネオメガスの破片がスフィアによってスフィア合成獣になった事に神妙な面持ちになるが、寧ろリュウモンとイチカから気を使う目線に、驚いていた。
テラフェイザーによる、スフィアネオメガス戦では、ナースデッセイ号が、小回りがききにくいという理由から作戦参加出来ない為、ムラホシの指示によりカナタ、リュウモン、イチカや応援部隊の怪獣対策課達の地上戦の現場指揮を取り、スフィアソルジャーの迎撃に当たる。
第20話「らごんさま」
ひさしぶりのメイン回で女性陣をメインに描かれている。
200年以上前に埋め立てられられ、海があったのは今は昔となった地方都市ワダツミシティにて謎の怪物が出現するという怪事件が発生し、イチカとカイザキは調査に赴いた。坂がきついとボヤくイチカにあなたはまだ若いんだから、と言うと副隊長も若いじゃないですかと返されると30の坂はもっときついんだよと自虐していた。その後街の人からの情報で今回の事件に関わった謎の怪物とそれにまつわる伝承に詳しい老女の郷土史家ウラサワ・ナギの元を訪れる。
そんな時建設会社の関係者や市役所職員などを襲撃される事件が発生、二人は怪物を追いかけるが、捕まえたのは怪物に扮したナギだった。
実は70年前、子供だった頃のナギはラゴンと友人となるも羅権衆によって引き離され、彼らの手によってラゴンは海女の岩戸に封印されてしまう。ナギもその後羅権衆に入り、長い年月の中で今では彼女一人になってしまう。そんな中地盤が緩み海女の岩戸が崩れかけ、撤去工事が進められていることを知ったラゴンの手によって、建設会社の関係者や市役所職員らが襲撃されていたのだった。
しかしそんな中、封印が解けラゴンが巨大化して出現。
ナギは海女の岩戸の中に開かれた異空間にラゴンと共に行こうとするも、それを止めるべく飛び込んできたイチカに止められ、カイザキは、イチカを制止しようとする時、いつもの苗字ではなく、下の名前を叫びながら、止めようとした。あわや二人とも閉じ込めらられるかと思われたが、ミラクルタイプにチェンジしたデッカーに救出され二人も無事に脱出。 そして崩れる海女の岩戸からナギに別れの挨拶に手を振って、ラゴンは地中深くへと消えていったのだった…。
その後、司令室にて今回の事件の話し合いをしている時、イチカは?とキョロキョロ探してるカナタに調査任務と嘘をつき、実際はナギの所に遊びに行っていた。
またこの回では、イチカと2人で坂道を登るシーン(坂道を登るのがしんどい事を愚痴をこぼすイチカにあなたは若いんだからと言うと、イチカに「副隊長だって若いじゃないですか」と言われると「30の坂は、もっときついんだよ」と加齢による悲哀をうかがわせる言い返しをされる)や、浦澤老人から「心がきれいで若くて美しい娘」と2度も言われてその度に副隊長がひがんだり、と言った視聴者の笑いを誘うシーンが繰り広げられた。
第21話「繁栄の代償」
スフィアザウルスとスフィアジオモスを同時に倒すため、Sプラズマ増殖炉で使える炉からエネルギーで強化したマキシマナースキャノンを射程圏内にいるスフィアザウルスの近くまでスフィアジオモスを誘導して同時に倒すため地上からのスフィアジオモスへの攻撃班の陣頭指揮を取っている。2体目のスフィアザウルスが現れて、ナースデッセイはプラズマ増殖炉を用いたマキシマナースキャノンを撃った反動でオーバーヒート状態になり、絶体絶命に陥ったところ、スフィアザウルスが現れた次元の穴からウルトラマンダイナが現れ、窮地を脱したかに思えたが、テラフェイザーの乱入でダイナが2対1の状況に陥ると、サワは、ダイナの救出のために隊員にテラフェイザーの足の駆動部を狙い、機動力を削ぐことを指示して一斉放射をしかけた。
第25話「彼方の光」
スフィアオベリスクの破壊作戦の中でテラフェイザーからの攻撃でダメージを受けるが、松葉杖だけで済んでおり点滴を打ってたムラホシに付き添っている。その後マザースフィアザウルスとの戦いの中で戦死したアガムスの遺したフェイズライザーに記録されてたマザーの弱点を突き倒す作戦をカナタ達から具申された際にウルトラマンの力を借りるも肝心のウルトラマンにどうやって作戦を共有するのか聞くと、カナタが自分がウルトラマンデッカーと正体を明かす。それを聞いたサワは何を言ってるの?と困惑しそれに続く形でムラホシがここ数日の体調不良がウルトラマンである事と関係あるのかと問いただすとカナタの反応を見て理解したムラホシは当然ながら出撃を許可しないと言いイチカもカナタが自分達に黙って1人で死地に行くことに泣きながら反対すると、イチカにそれは仲間だからみんなに心配かけたくなかったからと諭す。その後カナタ達が立案した作戦オペレーションTDGに目を通すとサプライズの形でケンゴがウルトラマントリガーであることを知る。
スフィアとの戦いの後は、新設される怪獣の博識を生かした怪獣災害の対策センターの所長に就任してる。
余談
カイザキ役を演じる宮澤氏は、映画『ウルトラマンサーガ』に登場したチームUのメンバーであるサワ/高山咲和子役以来10年ぶりの出演になる。奇しくも、名前が同じ「サワ」であり、『サーガ』には『デッカー』の原典であるウルトラマンダイナが主役格で登場している。ちなみに本編第17話に『サーガ』で共演したゴメス、第21話にもダイナがゲスト出演している。
ウルトラマンシリーズにAKB48グループ出身のメンバーがゲスト出演した例はあるが、レギュラー出演については宮澤氏が初となる。
また第10話のカイザキメイン回が今まで助監督としてウルトラシリーズ関わりゼットから本編監督を務めてる越監督の回であり、宮澤氏が初めてウルトラシリーズに出演した時、越氏は助監督として入っていて宮澤氏はTwitterで感慨深い思いを綴っており越監督も数年を得て今度は演出する側として宮澤氏が綴った想い馳せていた
また2回目のカイザキがひがむシーンは5テイクほど撮り直したようであるこのツイートに対し田口監督も素のカイザキを出すために拘ったようである。さらに次回の第21話では模型にもこだわってることを宮澤氏と共に明かしている。
そして第21話で田口監督と宮澤氏が発言した模型が出てきて、答え合わせとしてカナタ役の松本氏がTwitterにて、スタッフの中に折り紙の本を出してるくらい凄い折り紙名人がいることを明かした。
第5話でムラホシがカンペを持ってるシーンは現場で尻に敷かれてるからその流れも込めてカンペを持たせてみようと黄川田氏が提案してそれを聞いた辻本監督がいいねとオーケーしたのをインタビューにて明かしている
関連タグ
ユミムラ・リョウ:『ウルトラマンダイナ』においてお姉さんポジションだった人物。また、『サーガ』ではスーパーGUTSの隊長として新人を鍛える立場になっていた。
ゾンボーグ:素体となった人物の上司に対する言動がほぼアンチテーゼ。
メトロン星人マルゥル、サクマ・テッシン:前作『ウルトラマントリガー』におけるオペレーターとナースデッセイ号操縦の担当者。後者は副隊長格繋がりでもあるが、彼の場合所属チームの隊長より年上。
テレサ・ベック:こちらも知的な女性副隊長。
船縁由美:直近の映画作品に登場する特捜・防衛チームの女性メンバーで、生物学の権威という共通点がある。こちらも演者が女性アイドルグループのOGである。