彼方の光(ウルトラマンデッカー)
かなたのひかり
地球消滅の危機が迫る中、満身創痍のGUTS-SELECTはマザースフィアザウルスを倒すべく最後の作戦行動を開始する!
俺達は未来へ進むんだ!
次回、ウルトラマンデッカー『彼方の光』
皆見てくれよな!
宇宙からウルトラマントリガーを叩き落し、遂に地球に降臨したマザースフィアザウルス。その猛攻によってトリガーは撃破され、ウルトラマンデッカーを庇ったバズド星人アガムスの乗るテラフェイザーは大破しアガムスは死亡、その余波に巻き込まれたデッカーも消滅。ウルトラDフラッシャーも砕け散ってしまった。
邪魔者がいなくなったマザースフィアザウルスは地底からエタニティコアのエネルギーを吸収し始めた。マナカ・ケンゴによれば、マザースフィアザウルスのコアたるマザースフィアはスフィアメガロゾーアを通してエタニティコアの情報を知り、月面でケンゴに取りついたスフィアソルジャーから記憶を読み取りエタニティコアの実在を知ったのだという。このままいくと、10年前のメガロゾーア戦の折危惧されたように、エタニティコアの暴走により地球が大爆発してしまいかねない。今すぐにでも止めなければならなかった。
しかし、GUTS-SELECTの戦力は現在全滅状態である上、デッカーの変身者たるアスミ・カナタはデッカーへの変身能力を失っている上に体が大量のスフィア因子によって蝕まれており、いつ死んでもおかしくない状態にまで陥っていた。
それでも、地球に再度訪れた未曽有の危機に直面したGUTS-SELECTは、アガムスが遺したフェイズライザーに残されていた情報を元に最終作戦の準備を開始。それはウルトラマンの協力が必要な作戦であり、ここでカナタはムラホシ隊長らに自らがウルトラマンデッカーであることを告白する。
身近な人間がウルトラマンだったことに驚いた隊長だが、ムラホシは彼らを責めることはせず、ソウマを「見つめる天才」、イチカを「まっすぐの天才」、そしてカナタを「努力の天才」と評価し、カイザキも「いいチームに育ってくれた」という。そして必ず生きて作戦を成功させようと発破をかけた。
損傷が浅かったGUTSファルコンとGUTSホークを有人仕様への変更を加えた上で修復、マザーに立ち向かっていく。更にケンゴがグリッタートリガーエタニティへ変身、その力を用いてマザーの心臓部のコアからエタニティコアのエネルギーを吸収し光へ変換、それをカナタへ託す。それによってウルトラDフラッシャーが復活、カナタは空中で再びデッカーに変身。しかも直接ダイナミックタイプへと変身した。
GUTSグリフォンや修復が完了しハネジローが乗り込んだテラフェイザー、応急処置が完了したナースデッセイ号、地上からのケンゴの援護を受けて最初こそ善戦するも、強大なマザーの力に押されてフラッシュタイプへ戻ってしまい、仲間達諸共スフィアソルジャーに取り込まれてしまう。
「全てを一つに。全宇宙の全ての生命を一つに。悲しみを、争いを止めるために。個々のまま存在しては、争いを、悲しい未来を避けられない。」
「全てを融合し、完全無欠の存在、完全なる生命体に。これこそが未来、未来を一つに……未来は一つに……」
取り込まれた空間の中でマザースフィアの行動原理を聞くカナタ達。しかし彼らはその統一意思による未来を否定し再び奮起。心の光の力でスフィアソルジャーを吹き飛ばし、トリガーから受け取ったエタニティコアの力で威力が倍増したセルジェンド光線が炸裂。マザースフィアザウルスはそれでも統一意思による未来を語りながら爆散した。
マザースフィアザウルスが倒されるのと同時に、キングスフィアやスフィアソルジャーも爆発に巻き込まれて消滅。地球を覆っていたバリアは完全に消え去った。
ついにスフィアは勇敢な戦士によって滅び去ったのだった。
戦いの後、アガムスとレリアの幻影をみるカナタ。彼らはお礼を言うかのように微笑んでいた。
役目を終えたかのようにウルトラDフラッシャーとウルトラディメンションカードは消滅してしまった。デッカーになれなくなったが、カナタはケンゴに「この後どうするかはまだ決まらなかったけど、目の前にある事を一つ一つこなしていく」と伝え、ケンゴにも納得された。
そのころ、地下のシェルターに避難していたアスミ・ダイシロウの元に、カナタの両親であるアスミ夫妻から通信が入る。それを皮切りに次々と電話がかかってくる。バリアが消えたことで、地球と火星の間の通信網が復帰したのだ。
地球にはたくさんの宇宙船がやってくる。カナタ達は地球に帰還した彼らを手を振って出迎えるのだった。
今回GUTS-SELECTが行った作戦は「OPERATION TDG」だったことがカナタ役の松本大輝氏のTwitterから判明している。
T rigger
D ecker
G UTS-SELECT
最終決戦後、カナタはウルトラマンの力を失っているが、これはウルトラマンティガの変身者だったが邪神との決戦後に変身能力を失ったマドカ・ダイゴと似ている。ケンゴ/トリガーがアスカ・シン/ウルトラマンダイナと似たエンドを迎えたこともあり、元ネタのネオフロンティアスペースの出来事との逆転現象がここでも起こっている。
結局カナタの答えは出なかったものの、「真っすぐの天才」と称された彼ならば答えを出すことはできるだろう。