『Ultra Dimension!』
『Mons Dimension!』
CV:梶原岳人
概要
ウルトラマンデッカーの変身アイテム。デッカーの変身者であるアスミ・カナタが使用する。
スフィアに取り込まれ同化されつつも、必死に自分を保ち生きようとするカナタの意志に呼応するかのように、巨大な幻影として現れたデッカーがウルトラディメンションカードとともにこれを授けた。
デザイン
アイテムの下部にデッカーの人面像型が刻まれており、上部にクリスタルが折り畳まれているなど、正面から見るとウルトラマンダイナの変身アイテム・リーフラッシャーによく似ている。一方、リーフラッシャーと比較するとだいぶ大型化しており、背部に持ち手がついている点が大きく異なる。左手で持つのもリーフラッシャーとの大きな違い。
機能
デッカーのウルトラディメンションカードを後部のカードスロットにリードし、本体下部のレバーを引くことでクリスタルが本体から展開し、その状態で形態ごとの掛け声を叫び、顔の前にかざしながらトリガーを押すことでウルトラマンデッカーへ変身する。なお、どのタイプでも使用するポーズは変わらないが、カメラアングルは変身するタイプによって変わる。
また、怪獣のディメンションカードを使用することでディメンションカード怪獣を召喚することができる(この時の構えは胸元で斜めに傾けるというリーフラッシャーに近いものになる)。
初使用時はカナタのみに聞こえたデッカーの声により、即座に使用法を把握した。
戦闘後はカナタの手元から消滅しており、常に携帯していた過去作の変身アイテムと違い変身時のみ出現する模様。
スフィア襲来の日以降、カナタはDフラッシャーの召喚およびデッカーへの変身を試みていたが、なぜか彼の手元には現れず、そのまま1年が経過していた。その後、ある怪獣の出現を機に自分がやるべきことを自覚し立ち向かっていったカナタの手元に再び出現した。
これを見るに、生半可な気持ちではなく、自分の中で覚悟を決めた状態でないとウルトラマンにはなれないものと思われる。
ところが第4話にて、VRによるシミュレーション訓練中に映像のベムラーにカナタが襲われそうになった時に出現しかけ、カナタが慌てて払って消したという珍事が起こった。
その後、カナタはHANE2からこのことを責められた際、うっかり出してしまったことを反省していた(それで本当にウルトラDフラッシャーを出すデッカーもデッカーだが)。
また、第14話ではデッカー・アスミが出現させ、そのまま使用していたが、その後15話ではカナタが変身しようとした際にカードホルダーと共に彼の元に戻っていることから、変身資格者が複数いる場合には変身する意思を持った人物の元に使用優先権が移るようになっているようだ。
玩具
「DXウルトラディーフラッシャー」の名称で発売。デッカーフラッシュタイプ/ストロングタイプのカードが付属する。
また、ウルトラディメンションカードホルダー、DXウルトラディメンションカード01とセットになった「最強なりきりセット」も同時発売される。
余談
フラッシャー背部に存在する持ち手が特徴的だが、このデザインについて「クリスタル展開時にフラッシャーを握っている状態が、ダイナ/アスカのサムズアップにも見える」と意見があり(実際19話で等身大変身をした際、変身完了直後のポーズは左手でサムズアップしているようなものだった)、オマージュではないかとの推測も出ているが、意図的なものか偶然かは不明。
フラッシャーの音声について、本作では「天の声」と表現されており、CVを担当する梶原氏の紹介でこちらの表現が使用されている。
「フラッシャー」というワードは、過去に海外で露出狂を意味する卑猥な言葉になってしまうという指摘があった事をきっかけに長年採用されていなかった。なお、海外向けに名称が変更されるのかは不明。
カナタ役の松本大輝氏によると、変身シーンの撮影でクリスタルを展開した際にデッカーの顔部分が砕け散ってしまい、一旦撮影がストップしてしまった事がある模様。
関連タグ
ウルトラマンデッカー アスミ・カナタ デッカー(ウルトラマン)
オーブリング:『フュージョンファイト』と連動するカードを読み込んで変身する過去作のアイテム。また、対になるダークリングは怪獣を召喚でき、Dフラッシャーはある意味両者のいいとこどりをしているとも言える。
ディエンドライバー:シリーズ10作目の作品に登場する変身アイテム。カードで変身だけでなく味方を召喚できるという共通点がある。
GUTSスパークレンス→ウルトラDフラッシャー→ブレーザーブレス
千代田桃:ディメンションカードホルダーと同じく変身アイテムの中に絆創膏などの小物を入れている。
終盤のネタバレの為注意!!
第24話で遂にマザースフィアザウルスが襲来。その強大な力の前にはトリガーも敗北し、テラフェイザーも戦闘不能。そしてデッカーもまた変身解除へと追い込まれる。
傷ついたカナタは不屈の闘志でDフラッシャーへと手を伸ばすもフラッシャーは破損、消滅してしまう。その際フラッシャーの割れ目から見えたものは彼らが今まで戦ってきたものにそっくりな物体であった。これは侵食によるものなのか、それとも...
だが、最終話ではトリガーから受け取ったエタニティコアのエネルギーによるサポートこそあれど普通に出現。デッカーとして再びマザーへ戦いを挑む。
戦いを終えた後は、ウルトラディメンションカードホルダー共々消滅。これによりカナタのデッカーへの変身能力は完全に消失したものと思われる。しかし劇場版予告では謎の女性・ディナスがウルトラDフラッシャーを手にしており...
前作『トリガー』のGUTSスパークレンスやGUTSハイパーキーは開発経緯が明らかになっていたもののウルトラDフラッシャーは未来から託されたという事以外は明らかになっていないためこういった意味では対照的でもあると言え、近年の作品の中でも謎の多い変身アイテムとなっている。
ここから先は劇場版のネタバレです。未見の方は注意!
ディナスが所有していたDフラッシャーは、ダイナから与えられた光が自身の光と融合し生成されたものであった。
そのため、彼女はウルトラマンディナスとして不慣れながらも故郷のため、来訪した地球のために戦いに身を投じていた。
その後、ギガロガイザとの戦いで敗北し、一時的に消滅してしまうものの、瀕死の重傷となったカナタを救うべくディナスが新生GUTS-SELECTのメンバーと自分たちの光を注ぎ込んだところ、ディナスのディメンションカードを核にデッカーのディメンションカードが再び生成され、Dフラッシャーもカナタへと継承された。
劇場版の後日談を書いたライブステージでカナタの意思でDフラッシャーの光の一部をディナスの元に送ることが出来るという設定が明かされた。
一方でデッカー・アスミのDフラッシャー、つまりテレビシリーズ本編でカナタが使って来た物も劇中でダイナから与えられたものとカナタによって推測されている。
あるいは前述のような経緯を経て真の継承者となったカナタから遠く離れた未来のデッカー・アスミに受け継がれたものとも考えられるが、その一方でデッカー・アスミがスフィアと戦っていた未来ではカナタの時代でのアガムスの介入がなく、地球がスフィアに襲われることはなかったはずであり、カナタがデッカーとして戦うこともなかったと思われる。
また、劇場版でカナタが変身したデッカーはフラッシュタイプしか戦力を持たないという一種のデフォルト状態でありダイナミックタイプはおろか、ストロングとミラクル、怪獣カードまで所有していないという状況にあった。
最終的にカナタは宇宙へと旅立つわけなのだが、その過程でなんらかの形でデッカーの強化が行われていきアスミ家に代々受け継がれていったと見ても不自然な点はあまりないが、いずれにせよ推測の域を出ない。