CV:マックスウェル・パワーズ
概要
防衛チーム「GUTS-SELECT」が開発したガジェットで、ウルトラマントリガーの変身アイテム。
形態「スパークレンスモード」と銃形態「ハイパーガンモード」の2モードに変形する。
開発を主導したのは科学担当のヒジリ・アキト。
超古代の遺跡から発掘された神器を基に開発されたとの事であり、アキトのラボには原型となったと思われるスパークレンスモードに似た石器のような神器・エンシェントスパークレンスと開発初期の失敗作が置いてある(後者は後にイグニスに奪われ改造されてしまう)。
スパークレンスモードの状態でウルトラマンの力を宿したUSBメモリ型アイテム「GUTSハイパーキー」を装填する事でウルトラマンへの変身を可能にする。
ハイパーガンモードは怪獣まで含めた全ての種類のハイパーキーに対応しており、ウルトラマンの必殺光線や怪獣の固有能力を反映した砲撃が可能となっている。威力はウルトラマンゼット・オリジナルのハイパーキーを装填した状態で放たれた場合、砲撃が当たったゼットが「痛い」と言うくらいにはあるらしい。
また専用の機材に接続する事で能力の発動を施設レベルにまで拡張する事もできる。実際にナースデッセイ号・バトルモードの必殺、マキシマ・ナースキャノン発動などに使用されている。
普段はハイパーキーと共に腰部のガッツバックルに携行している。
チームの標準装備であり、シズマ・ユナを始めとする隊員達もそれぞれ携行しているが、一般的に知られているのはガンモードのみ。ウルトラマンへの変身に使うスパークレンスモードの存在は秘匿されており、ウルトラマンへの変身者のものにのみ実装されている。
ただし、ウルトラマンなどの超常の力で干渉すれば変身機能を強引に起動することは可能なようで、実際にリブットはユナから借りたスパークレンスで元の姿に戻っている。
また、このアイテムには『主人公以外にも共演ウルトラマンも変身に使用した』という歴代でも珍しい経歴がある。ケンゴ以外の使用者はナツカワ・ハルキとリブット。
ハルキの場合はバロッサ星人四代目との戦いでウルトラゼットライザーが故障、アキトが修理を試みるも直す事はできなかったが咄嗟の機転でゼットライザーやウルトラメダルを解析して作った専用GUTSハイパーキーを開発、これを代用品として変身可能に。
リブットの場合は人間の姿になったウルトラマンが本来の姿に戻るには専用のアイテムが必要だったのだが、この時はそれらを持ち合わせていなかったため、これを使い変身。
と、各々の事情でこれを借用している。
変身時のモーションは各人で異なり、
- マナカ・ケンゴ:右手で持ち、掲げた後に人差し指で変身トリガーを引く。
- ナツカワ・ハルキ:キー挿入後左手に持ち替え、掲げた後に親指でトリガーを押す。
- リブット:キー挿入後左手に持ち替え、逆手持ちにして小指でトリガーを押す。
このように「トリガーに限らず『ウルトラマン』への変身のために作られた」アイテムであるためか、
使用者に変身適性があり、当該ウルトラマンの力が宿ったハイパーキーを持っているならば、トリガー以外のウルトラマンへの変身も可能という高い汎用性を持っている。
『ウルトラマントリガーエピソードZ』ではこれを基に怪獣キーが三本挿せる新兵器が2つ登場しており、
それがライフル型のGUTSトリプルハイパーと大型携行兵器GUTSハイパーブラスターである。
GUTSトリプルハイパーはフォアグリップ(もしくはアンダーバレルに装着したバックアップウェポン)としてGUTSスパークレンスが装着可能。
また劇中では使用されなかったが、逆さのGUTSスパークレンスとホロサイトらしきものが装着されたサブマシンガンのようなモデルがアキトのラボに置かれていた。
10年後が舞台の『ウルトラマンデッカー』ではケンゴ、アキト、ユナの持つもの以外の詳細は現状不明。が、初代GUTS-SELECTメンバーが火星でスフィアと交戦しているため、エピソードZでハイパーブラスターやトリプルハイパーを使用したタツミ・セイヤやサクマ・テッシンを除いてもナナセ・ヒマリは所持していると思われる。ケンゴとユナは怪獣キーも使用しており、実弾兵器を使用する新生GUTS-SELECTとの火力の違いが描写されている。
新生GUTS-SELECTでは配備されていないが、これはスフィア襲来以前の軍縮に加え、セレクトハイパーガンなどの新たな装備の開発に伴い置換されたのだと思われる。このため、ナースデッセイ号との連動機能も廃されており、ネオマキシマ・ナースキャノンは単体で発射可能になっている(開発者で唯一構造を理解できるアキトが火星にいて連絡がつかないため再生産できなかっただけ、という可能性もある)。
ハルキが所持していた物はゼットライザーの修理が完了したと判明した『エピソードZ』においても特に返却されたような描写がなく、そのままハルキが所持しているのか返したのか分からなくなっていたが、2024年放送の『ウルトラマンニュージェネレーションスターズ』にて、ダダPDO-3の件で止むを得ず破壊してしまったキングジョーストレイジカスタムをストレイジへと返しに行く前に(おそらく光の国に寄って)ゼットライザーを修復していた為、不要になったGUTSスパークレンスをストレイジ基地に(GUTSハイパーキー5種含めて)置いてきていた事が判明。その技術力はオオタ・ユカでさえ解析が不可能な模様。
なお、それ以前にも「ウルトラマン コネクション Presents TAMASHII NATIONSスペシャル配信:ウルトラマントリガー編」にてハルキの同僚であるナカシマ・ヨウコが彼の置いてきたと思われるGUTSスパークレンスを所持して登場しており、ウインダムのGUTSハイパーキーを使ってデッカーと共にタルタロスと戦っていたユナを助けた(ただ、この手のバトルステージは正史に含まれない事が多いので、この時点からGUTSスパークレンスを置いてきた設定があったか不明である)。
ちなみに、ハルキはトリガー本編中では「ゼットライザーが直るまで借りてってもいいですか?」とアキトに確認していたにもかかわらず返していないどころか終いには自分がいた世界の地球に置いてきてしまっているので、前例と違いマジモンの借りパクになってしまっている。
余談
超古代の神器を基に製作されたという、歴代ウルトラマンの中でも稀な完全防衛隊製の変身アイテムである。近代の人工物というだけあって、中々にメカニカルなデザインとなっている(『ティガ』関連作品に目を向ければ、カミーラのスパークレンスにも形状が似ている)。
モチーフは、ウルトラマンティガの変身アイテム「スパークレンス」と特捜チームGUTSの基本装備であった「GUTSハイパー」の2つと思われる。
(右がスパークレンス、左がGUTSスパークレンス)
DX玩具の最強なりきりセットのCMでもスパークレンスとGUTSハイパーからGUTSスパークレンスに変わるように登場している。
「先輩ウルトラ戦士が現行ウルトラ戦士の変身アイテムを用いる」という事例は今回だけに限らず、特にハルキに関してはウルトラゼットライザーの同型機を「リク君先輩」ことウルトラマンジードが自前の変身アイテムが壊れたため一時的に用いていた事もある。そのため、今回は逆にハルキ自身が「リク君先輩」と似た様なシチュエーションに遭遇した事になる。
ちなみにヒジリ・アキト役の金子隼也は、第2話「未来への飛翔」の撮影中に小道具のGUTSスパークレンスを操作した際、可動部と逆側を開こうとして根元からボキッと折ってしまうというアクシデントを起こしている。(参照)
後にTSUBURAYA IMAGINATIONのトーク番組「尊哉の部屋」第11回に金子が出演した際、ナナセ・ヒマリ役の春川芽生にこの事件を弄られ、「未だに引きずってるんですから……」とコメントしている。
元ネタがそうであるとは言え、令和ウルトラマンもしくは新世代ヒーローズでは珍しい変身アイテムにウルトラマンの名前(トリガー)が含まれていない変身アイテムである。
劇中プロップはGUTS-SELECTの標準装備として相当な数を用意しなければならない都合もあり、認識ピンの有無、スピーカー穴の有無、指挟み防止カバーの有無、ネジ穴が埋められている・いない、埋められている場合でも後が目立つものとそうでない綺麗なものがあるなど、形状の異なる様々な種類が存在している。
ケンゴやハルキなどのウルトラマンの変身者が使うスパークレンスに限っても頻繁にプロップが変わっており、特に変身用などの種類分けはされていなかった模様。
立体物
DX玩具が2021年7月10日に発売。スパークレンス本体とトリガーマルチタイプハイパーキーが付属している。
他、トリガーパワータイプハイパーキーとガッツバックルセットが追加されたDX最強なりきりセットも同日発売。
銃遊びにブートアップ、変身遊びが出来る。
変身音声はハイパーキー側から鳴る他、トリガーを引く際の効果音もトリガー用とそれ以外のキーとで全く異なる。
2021年9月4日発売のウルトラマンゼット・オリジナルキーを装填しスパークレンスモードにすると、ゼット変身バンクの「ご唱和ください、我の名を!ウルトラマンゼーット!!」というお馴染みの掛け声が流れる。これは後に発売されたPremium仕様の4タイプキーでも同様。
注意点として引き金部分の内部パーツが摩耗しやすく引き金が引けなくなる等の不具合が発生しやすい。付随してSG版のGUTSハイパーキーのスイッチのバネに引き金が押し負けることも起きている。
また長期的に遊んでいると認識部分が反応しなくなりハイパーキーを挿しても認識しないof違う音声が鳴ってしまうといった問題が発生する場合も。
解決方法はホームセンターや家電量販店などに売っている「接点復活剤」を認識部分に付けると良い。
2023年9月にはなんと「ガッツスパークレンス MEMORIAL EDITION」が発表された。2022年2月22日のウルトラマンおもちゃウェブの開発者ブログ記事「ウルトラマン玩具ブログ vol.47 究極のメモリアル版!トリガーキーセット&闇の3巨人キーセット仕様公開【第一報】」には「『ガッツスパークレンス』本体のメモリアル版は、(少なくとも現時点において)今後発売する予定はありません」との記載があり、1年以上経って本体側のメモリアル版が実現した形となる。
関連タグ
ウルトラマントリガー トリガー(ウルトラマン) スパークレンス
ウルトラゼロアイ/ビクトリーランサー:銃と変身アイテムの二形態を持つアイテム。
エスプレンダー:同じく人間が作り出した変身アイテム。こちらは個人で制作したもの。
エクスデバイザー:同じく防衛隊産の変身アイテム。しかし、こちらは誕生経緯がちょっと特殊である。
トリガーマグナム:トリガー繋がり。変身アイテムではないが、こちらもUSBメモリ型アイテムを装填するという共通点がある。
フェイズライザー:次回作『デッカー』で登場した。こちらも銃と変身(というか召喚)の二機能を持つ他、GUTSスパークレンスとCVが同じ。
ウルトラゼットライザー → GUTSスパークレンス → ウルトラDフラッシャー