※タグとしては単にキングジョーストレイジカスタムが使われる事もある。
DATA
正史名称: | 対怪獣特殊空挺機甲3号 キングジョーストレイジカスタム |
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形式番号: | SC-3 |
身長: | 58メートル |
体重: | 5万トン |
実用行動時間 | 無制限 |
タイプ: | 火力重視型 |
製造地: | 日本 |
SA: | 岡部暁(Z本編) |
石川真之介(トリガー客演) | |
デザイン: | 井野元大輔 |
概要
バロッサ星人が地球にあるウルトラメダルを強奪しようと襲撃した時に使用し、ウルトラマンゼットに倒されたキングジョーのボディをストレイジが回収し解析・カスタマイズした、異例の「特空機3号」。
主なパイロットはナカシマ・ヨウコ。
キングジョーの改造機ではあるのだが、外見のみならず、後述する合体&分離機構までもが大きく変わっており、胴体と足のカラーが黒になった事もあって、シルエット以外はほとんど別物と言っても良いほどになっている。
機能・スペック
機体のベースが地球外オーバーテクノロジーの産物であるため、ウインダムと比べて5倍の出力と3倍の反応速度を実現、更に多彩な火器に分離変形機構まで備えている。第11話のアバンでハルキから「戦う武器庫」と評されるほどのスペックを持つが、見方を変えればハイスペック故にやる事が多過ぎな上、単座式なのでパイロット一人で全てをこなさなければならないという扱いにくさがあり、操縦には高い練度が求められる。
最初に操縦したがっていたハルキもシミュレーションで力量不足と判断され、パイロットの座は操縦技術に勝るヨウコに譲らざるを得なかった。その彼女も初陣では肉弾戦を始めた途端に振り回されており、「じゃじゃ馬」と毒づいたほど。
制御の難しさゆえに戦闘で苦戦を強いられる事も少なくないが、オリジナル譲りの頑丈さは健在で、機能停止しても機体そのものが損壊した事は(イレギュラーな事態が起きた『トリガー』を除けば)1回もない。機能停止状態になると自動的に直立不動の姿勢をとり、そのまま前のめりに倒れる。
メインエンジンは元のキングジョーの動力源を解析し再構築した物で、エネルギーがどれだけ保つのかは不明だが、初陣では最大出力のペダニウム粒子砲を発射後にオーバーヒートで機能停止しており、再現や制御が不十分である事を窺わせている。
実働データで限界ラインが判明して以降はリミッターがかけられたが、最大出力のペダニウム粒子砲は現状二発が限界である。
基本形態のロボットモードの他、コアシップ、ヘッドファイター、ブレストタンク、レッグキャリアーの4機に分離するセパレートモード、ロボットモードとは別のフォーメーションで合体するタンクモードへの変形機能を持つ。なお、分離パターンはオリジナルと異なり、腕部が胸部に移動しており、これに伴い分離時の頭部パーツが極端に小さくなっている。
各武装は分離状態でも使用可能となっている(後述)。
また一部だけ分離合体する事も可能で、レッグキャリアーを除いた状態でも怪獣を撃滅出来る威力のペダニウム粒子砲を発射出来る。
操作性以外の欠点として、戦闘に特化し、右腕は砲身で左手は三つ指の大ぶりなマニピュレータであるため、第1話でセブンガーが行ったような瓦礫撤去などの復興作業には向いていない。この点ではシンプル故に汎用性が高いセブンガーとは対照的である。
各ユニットにはメンテナンス用ハッチが備え付けられている(第20話、『ウルトラマントリガー』第7話)。
兵装
- ペダニウム誘導弾
ジェットも兼ねた背部バックパックの多連装ペダニウム誘導弾発射システムから放つミサイル。
- ペダニウムハンマー
左腕装備の近接鉄拳攻撃システム。折り畳み式の腕を伸ばして叩き付けることもできる。
『トリガー』登場時には掴んでの電流攻撃を行使したが、故障による副産物の可能性あり。
右腕装備。ビームと榴弾砲の撃ち分けが可能な26口径750mm砲。
異次元壊滅兵器D4の力を用いた新装備。
キングジョーの装甲でも耐えられないどころか、使用すれば次元が崩壊しかねない危険な威力を持っている。ストレイジ内では現場、整備班ともに搭載を反対する声が大きかったが、整備班の警告を押しのけたユウキ・マイによって半ば強制的に搭載されてしまった。
搭載に関する顛末は上記各リンク先を参照。
分離形態(セパレートモード)
- ヘッドファイター
頭部を構成する戦闘機。多連装ペダニウム誘導弾発射システムを装備。
- ブレストタンク
胸部と腕部を構成する戦車。ペダニウムハンマーとペダニウム粒子砲を装備。
- コアシップ
腹部を構成する小型機。パイロットが乗り込み他の分離機を指揮する指令機となる。
武装はないと思われていたが『トリガー』登場時に機銃らしきものが付いていることが判明した。
- レッグキャリアー
脚部を構成する運搬車。怪獣に突撃して上に乗せ、そのまま別の場所まで運ぶ事が出来る。タンクモードはレッグキャリアーの上に他の3機を乗せるような形になる。
活躍
第11話「守るべきもの」
深間市に出現したレッドキングAへの対処で初陣を飾る。先行していたゼットと共にレッドキングに立ち向かい、高出力の制御に難儀しながらもレッドキングAと戦うが、採石場からもう1匹のレッドキングであるBが出現し、そちらの迎撃に当たっている。
レッドキングAを仕留めたゼットも加勢したが、穴の中にレッドキングの卵がある事を知ったゼットがレッドキングBを庇ったため、ペダニウム粒子砲をゼットに発砲してしまう形となる。その後レッドキングBはゼットに見逃される形で地中へ去っていき、キングジョーもオーバーヒートを起こして停止してしまう。
満を持しての初陣であったが、ゼット=ハルキの抱いた戦いへの迷いに巻き込まれる形でウルトラマンを誤射した上に怪獣を取り逃がすという、何とも苦い結果に終わってしまった。
ちなみに、レッドキングとキングジョーの戦いは『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEVER ENDING ODYSSEY』以来であり、そして偶然か否か名前にキングが付く怪獣同士の戦いでもあった。
第12話「叫ぶ命」
最初のグルジオライデン出現時には、先のレッドキング戦で受けた損傷の修復中で動けずにいた。
その後、グルジオライデンが再出現した際に修理が完了し出撃。セパレートモードに移行し牽制攻撃で市街地から離れた山中にグルジオライデンを運搬することに成功している。
そしてタンクモードに移行しグルジオライデンの放ったライデンデストロイキャノンをペダニウム粒子砲で相殺し、この隙にハルキの搭乗したウインダムによって鉄線で拘束されたグルジオライデンのコアをロボットモードに移行して狙うも、鉄線を引き千切られ失敗。ウインダム共々ライデンブレスターでダメージを受け機能停止してしまう。
ゼットがハルキの心の迷いでグルジオライデンを倒せずにいる中で再起動し、ライデンデストロイキャノンの充填に取り掛かっているところへペダニウム誘導弾を撃ち込んで注意を引きつけている。空中にいるところにライデンデストロイキャノンを放たれるも上半身と下半身に分離して回避、そのまま距離を詰め、ペダニウム粒子砲をグルジオライデンのコアに突き付けた状態で発射し撃破した。
至近距離でグルジオライデンの爆発に巻き込まれているように見えたが、目立った傷もなくパイロットのヨウコも無事だった。
第14話「四次元狂騒曲」
ストレイジの基地前にブルトンが出現した事でヨウコが出撃しようとするが、ブルトンによって基地内が四次元化した事により様々なトラブルが発生し、出撃が遅れてしまう。ユカの解析によってヨウコが四次元空間を抜け出した事でようやく出撃、街で暴れるブルトンと対峙する。
ブルトンによって四次元化した街での戦闘は混沌を極め、ブルトンに向けて発射したはずのペダニウム誘導弾が戻ってくる、ペダニウム粒子砲を瞬間移動で回避されるなど、その異常な状況に苦戦。さらには駆動回路に原因不明の異常が発生してしまう。
しかし、そこへゼット・ガンマフューチャーが加勢。その後は地面に埋められてしまったゼットをブルトンから守るなど、ゼットの勝利に貢献した。
だがこの戦いでダメージを負ってしまい、次回の戦いには参戦出来なかった。
第16話「獅子の声」
メツボロスに苦戦するゼットを支援すべく出撃し、メツボロスと取っ組み合いになる形でペダニウム誘導弾を発射し多少なりともダメージを与えたものの、相手の荷電粒子砲によりペダニウム誘導弾を全て空中で破壊されてしまった上に至近距離で直撃を受けてしまう。幸い命に別状はなかったが搭乗していたヨウコは衝撃で気絶し、戦闘からは脱落した。
最終的には敗北したとはいえ、ガンマフューチャー形態のゼットが完全にパワー負けしていたメツボロス相手に単純な力勝負では互角以上に食らいついており、取っ組み合いでもメツボロスと真っ向から張り合っていた。
第18話「2020年の再挑戦」
序盤で地底から出現したパゴスを迎撃すべくウインダムと共に出動。そのまま対決に移行するかと思いきや、当のパゴスが突然体を光らせながら姿を消してしまう。この後もヨウコが諸事情で特空機に乗れなかった為、戦闘での出番はなかった。
第19話「最後の勇者」
ガスタンクを捕食する為に宇宙から飛来したベムスターと対決。腹の口で光線を難なく吸収できる敵の能力に苦戦している。戦闘中に右腕を喰われかけたウインダムをペダニウムハンマーで引っ張って救出しようとしたが、ヤプールの怨念から生まれた異次元のヒビ割れを恐れたのかベムスターが逃走し、二機とも無事だったものの決着は付かずに終わった。
戦闘後は次元のヒビ割れへの警戒として、コアシップがビル屋上に着地してウインダムと共に監視、ヘッドファイターがひび割れ周辺を哨戒飛行、ブレストタンクとレッグキャリアーがタンクモード合体状態で地上に待機という体制を取った。
ヒビ割れから出現したバラバに対しては久し振りにセパレートモードに分離した状態でウインダムと全兵装一斉射を行うも効果は薄く、ロボットモードに変形して戦いを挑む。ウインダムがバラバにマウントを取られて危機に陥った際には隙を突いて攻撃を仕掛けるも、敵の異次元攻撃によりカウンターをモロに食らってダウンしてしまった。
第20話「想い、その先に」
巨大化したM1号を殺さず取り押さえる為、ウインダムと共に出撃。一度攻撃を仕掛けるもその場にイナバ親子が居た為ヘビクラの指示で麻酔弾を使用、M1号を眠らせた。
翌朝、予定の8時を待たずして覚醒したM1号に対し、様々な作戦を立てて抑えようとするも悉く失敗、市街地まで1000mの最終ライン付近まで接近してしまった為距離を取って駆除体制に入るも、ベータスマッシュに変身したゼットによって事無きを得る。
イナバ・コジローと合流したヨウコはゼットへM1号を取り押さえるよう頼み、ゼットがデスシウムクローでM1号の捕縛に成功。その隙に至近距離まで近づいたキングジョーSCが頭部のハッチを開放すると、中から現れたコジローがM1号の口に向けて細胞分裂逆進剤を搭載したバズーカ砲を発射し、M1号を元の大きさに戻した。
上述の「様々な作戦」の中では、M1号の注意を引くためウインダムと並んで太鼓のリズムに合わせノリノリで踊る姿を披露している。
第21話「D4」
前回のバラバが残した「額のツノ」を解析して生み出された異次元壊滅兵器「D4」が地球防衛軍の意向により追加される事になる。実験の記録映像で過剰な威力を目の当たりにしていたストレイジの面々は難色を示したものの、上からの命令は止め切れず、D4はペダニウムランチャーに「D4レイ」として組み込まれた。
実射試験を行うはずだったが、ケルビムの襲来に伴っていきなりの実戦投入となってしまう。当初「D4レイによる掃討」を命じられるも、ヘビクラ隊長の独断によりウィンダムとタッグで出撃し通常装備で戦闘に臨む。相方が倒れてからはゼットと共に戦い、協力してケルビム達を撃破していった。
だがケルビムの親玉「マザーケルビム」への対処に向かったゼットと別れた後は、ケルビム達の猛攻に苦戦し始める。
追い詰められたヨウコがクリヤマ長官に煽られる形で「D4レイ」を放った結果、ケルビムは掃討出来たものの広範囲に次元崩壊が発生、キングジョーSCも発射の反動で大ダメージを受け行動不能に陥ってしまう。
駆け付けたゼットにより崩壊は食い止められ、キングジョーとヨウコも(第2話のセブンガーと同様お姫様抱っこで)救助されたが、一歩間違えれば次元崩壊の余波で消し飛んでいたかもしれない危険な状況であった。
第22話「それぞれの明日」
今話からストレイジが解散した為地球防衛軍の所属となり、パイロットもヨウコから地球防衛軍の男性隊員に変更された。D4の時限崩壊を制御する鍵となるゼットのゼスティウム光線を解析すべく、バロッサ星人三代目と激突するゼットとセブンガーの前に現れる。
まずはバロッサ星人を撃破しようとペダニウム誘導弾を発射するも、ヨウコと比べるとほとんど当てられず周りに余計な被害を増やした他、ダメージで弱ったフリをしたバロッサ星人に不用意に接近戦を挑んでカウンターを食らうなど苦戦を強いられてしまった。パワーもスピードも劣るはずのセブンガーがヨウコの操縦でバロッサ星人の攻撃を適切にガードし格闘で善戦している事から、防衛軍パイロットがキングジョーSCのスペックをまるで発揮できていなかったのは明らかで、ヨウコからも経験不足を指摘されていた。
挙げ句の果てにはヘビクラが変身したトライキングにひっ掴まれて、ゼットが放ったゼスティウム光線への盾にされてしまう。咄嗟にバリアを張ったものの、戦闘不能になる程のダメージを受けてセパレートモードに分解し、そのまま行動不能となってしまった。ウルトラマンの光線技が直撃したにもかかわらず、バリアのおかげもあってか幸いパイロットは無事で、撃破後はすぐに離脱している。
その後はヨウコの機転により、コアシップに乗り込んだユカがレッグキャリアーを遠隔操作、ベリアロクを握ったセブンガーを載せて突進する三人(?)の合体技「セブンガー波乗りスペシャルスラッシュ」で見事バロッサ星人三代目を打倒する事に成功した。
勝利の裏ではヘビクラの思惑通り、キングジョーSCに命中したゼスティウム光線を防衛軍が解析する事でウルトラマンの力を再現し利用しようとしていた。このデータはD4を(一応は)制御下に置く事や、新たなる特空機開発へ活かされる事となる。
ちなみに、この回でパイロット役を演じたのはゼット役のスーツアクターでもあり、近年『ウルトラマンジード』にてシャドー星人ゼナ役として顔出し出演もなされていた岩田栄慶氏である。
第25話「遥かに輝く戦士たち」
ハルキが搭乗し、ヘビクラの駆るウインダムと共に襲来したデストルドスを待ち構えた。
基地上空での空中戦では、ミサイルの応酬をしつつ接近しデストルドスを地上の市街地に叩き落とす。
ヨウコの位置を特定するため動きを止めようとするが、近接戦闘及び榴弾は効果無し、ペダニウム粒子砲とウインダムのフル出力のレーザーショットも歯が立たず、逆にデストルドサンダーブラストを受けて機体に45%のダメージを負ってしまう。
右脚部に異常、さらにエラーで分離が出来ない(一方のウインダムもバッテリー切れ)中、デストルドスがデストルドD4レイを放とうとするも、そこにイナバの駆るセブンガーが参戦し、何とか形勢を立て直した。
ユカがヨウコの位置(胸のマジャバの顔の奥)を特定したため、ヨウコの救出に移行。
デストルドブレスをタンクモードに変形しつつ回避、全弾発射で怯ませてセブンガーとウインダムが接近する隙を作り、2機がデストルドスを拘束したところで2射目の粒子砲を発射し胸に穴を開けた。スモークで視界を奪いつつロボットモードに再変形し、ペダニウムハンマーを胸の穴に突き刺し、折り畳み効能を利用して距離を詰めた。
しかしデストルドスが再びデストルドサンダーブラストを放って、セブンガーとウインダムの拘束を解いたため、デストルドスごと上空へ飛び、慣性を利用してコックピットブロックを摘出、反撃に遭いながらもヨウコ救出に成功した。
その後は、空中に放り出されたヨウコを助ける為にハルキも機内から脱出、本作での出番はここで最後となった。
前述の通り、最終回で初めてハルキが乗り込み戦った。この時はヨウコはデストルドスもといウルトロイドゼロの中に居て、さらにヘビクラ自身が(搭乗描写が存在していない為)特空機の操縦に慣れていないであろう状況を考えると、「自らはウインダムに搭乗し、ハルキをキングジョーに乗せる」というヘビクラの判断は当然とも言える。しかし、初登場回でヨウコから「シミュレーションだけでも良い結果を出せ」と活を入れられていたハルキがその後操縦訓練を丹念に行っていた事は描写がなくとも明らかであり、ヘビクラも何の躊躇いもなく命令を下し、ハルキも1ミリも動揺せず応じている。その結果は第22話の防衛軍パイロットに比べ明らかにスペックをフル活用した事からも分かる通りで、他の特空機の援護もあり、ゼット基本3形態ですら苦戦したデストルドス相手に最後まで善戦する様は、まさしくサブタイトル『遥かに輝く戦士たち』と呼ぶに相応しい光景だったと言えるだろう。
ハルキ『ロボットモード、チェストーーーー!!』
ウルトラマントリガー
第7話「インター・ユニバース」
冒頭からバロッサ星人(四代目)に強奪され、ゼット・デルタライズクローと宇宙セブンガー(ヨウコ搭乗)が追跡していたが、バロッサ星人が逃亡用に取り出したブルトンによって「ウルトラマントリガーが存在する次元の地球」に落下してしまう。バロッサ星人が逃亡中に一部パーツをもぎ取ってゼット達に投げ付けた上、次元転移の衝撃が加わった事も相俟って故障しており、ハルキは何とか修理を試みたものの「バコさんじゃないと直せない」と匙を投げていた(ただし後述の様子を見る限り、駆動そのものに支障はなかった様子)。
この世界では未知の巨大ロボットであったが故に、調査にやって来たGUTS-SELECTからは「前回現れたサタンデロスのような侵略目的の兵器ではないか」と疑われてしまう。ペダン星の知識を持っていたメトロン星人マルゥルからキングジョーの情報がもたらされるも、何故か地球の技術で改造が施されている事にヒジリ・アキトが気付き、「自分達以外でこれだけのロボットを運用出来る組織が地球に存在するはずがない」と、大いに困惑される事になった。
そして、ハルキによって別次元に関する事情が明かされる事になる。
第8話「繁殖する侵略」
未だに街に放置されていたが、GUTS-SELECTへのハッキングを妨害された直後のダダPDO-3に目を付けられ、システムを乗っ取られ暴れ回ってしまう。
それを止めるべく駆け付けたトリガー・マルチタイプ、ゼット・アルファエッジと戦闘になるが、怒涛のタイプチェンジにも怯む事なく圧倒的な火力と防御力、分離・変形などの能力を最大限に駆使して二人のウルトラマンを逆に圧倒(電子生命体なので、実質無人機で反動を無視して動かせる上に、セパレートモードの同時攻撃も可能という利点がある)。
さらには巨大化したダダがサイコキネシスで大量の車をぶつける妨害攻撃を用いた事で、両者のカラータイマーが点滅するところまで追い詰める事に成功する。それを好機と見たダダがデータ化によるキングジョーとの同化を開始し、万事休すと思われたが、タツミ・セイヤによるナースデッセイ号の砲撃でダダの核と思われる部分が破壊されダダ自身も爆散、完全な同化を阻止された事で事無きを得る。
それでも既にダダのデータの一部と同化した状態(駆動音に加え、ダダの鳴き声を発していた)で立ち上がり動き回るも、トリガー・スカイタイプ、ゼット・デルタライズクローの猛反撃に押されていき、最後はゼスティウム光線とゼペリオン光線の同時攻撃を受けて爆散した。
光線の発射直前にハルキは、「ごめんな、キングジョー…また直してやるからな」と謝罪しており、彼のキングジョーに対する愛着が感じられる。
その後、回収された残骸はゼットにより彼の手のひらほどの金色の球体へと縮小され、彼らと共に元の次元へと帰っていった。幸い木っ端微塵になる事だけは避けられた為、修復自体は可能かもしれないが、中の人達のTwitterによると、案の定ハルキは叱られ、イナバ達により修理中である事が語られている
(やりとり自体はあくまで非公式である)
ウルトラマンデッカー
第11話「機神出撃」
回想シーンで登場。
テラフェイザー起動実験中での会話でGUTS-SELECTとアサカゲ博士が10年前にあったキングジョーSCが落ちてきた事件を思い出している。
当時は子供だったカナタ達にとっては印象深い出来事で、教本にも載っているらしいが、「特別総集編2」での描写から考察すると、「別世界の防衛チームが運用している兵器」という事実が一般的に認識されている訳では無い模様。
特に補足なくテラフェイザーはそれと違いAI制御であると解説していたため、搭乗型ロボットであることは周知されている様子。
また、テラフェイザーは右腕に伸縮機構の付いたクロー、左腕にビーム砲を装備しており、左右それぞれで異なった兵装を装備している点などキングジョーSCから影響を受けたと思われる部分もある(ただし、キングジョーは右腕に遠距離用装備、左腕に近~中距離用装備を備えており、この点ではテラフェイザーとは逆である)。
なお、キングジョーSCとテラフェイザーには11話で初出撃し、続く12話で怪獣を撃破し、初白星をあげたという共通点がある。
ウルトラマンニュージェネレーションスターズ
直接登場はしていないが、『トリガー』で事件の後、ゼットの手で元の次元に持ち帰られた後、無事に修復された事が明らかになっている。
ちなみにユカ曰く「修理は大変だった」らしい。
人類の味方になったキングジョー
テクノロジーだけなら『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』のスペースペンドラゴンに、キングジョーの力だけなら『ウルトラマンギンガS』や『ウルトラマンX』で使用され、またステージショーで言えば、2009年のウルトラマンフェスティバルのライブステージにてキングジョーが味方のロボットとして活躍した事があるのだが、これまで強敵として描かれてきたキングジョーが人類の味方としてウルトラ戦士と並び立って共闘するのはTVシリーズ初の試みであり、加えてジオマスケッティシリーズ以来久々に商品化された防衛チームのライドメカなだけにその活躍を期待する声も多い。さらにキングジョーと言えばスーパー戦隊シリーズ等でお馴染みの「合体ロボット」の元祖とも言うべき存在であり、誕生して半世紀以上経った令和の時代に、そのキングジョーがそれらと同じ主人公サイドが操る正義のロボットの立ち位置に就くというのはある種の逆輸入とも取れ、なかなか感慨深いとの意見もある。
その反面、「倒された敵のロボットが改造されて防衛チームの戦力となる」という構図には、過去の似たようなパターンからどことなく嫌な予感を掻き立てられるという声も挙がっている。ましてやキングジョー自身にも防衛チームが戦力にしようとして暴走させた前例があるので、ファンからの不安は猶更であった(YouTubeでも該当エピソードが配信されている)。
実際、整備班長のイナバは第10話でキングジョーについて「人間は欲が深い。この技術はまだ我々人類には早過ぎるのかもしれない」と危機感を抱いていた他、第11話では戦場へ向けて飛び立つキングジョーを班員達が喜びの歓声を上げて送り出す中、一人だけどこか複雑そうな表情を浮かべた後、帽子を目深に被ってそのまま現場に背を向けて立ち去っている。
また、その力に対する懸念が描写される一方で第14話ではブルトンの特殊能力に完全に翻弄され大破、続く第15話では仮に出撃出来ていたとしても時間稼ぎが限度だったとしか思えないグリーザが登場するなど、人類が「キングジョーでもまだ戦力不足だ」と思っても不思議ではない状況が続き、さらにリスキーな強化が施されるといった展開の伏線ではないかと、先行きを不安視する声も一部で上がっていた。
ロボットとしての出自についても、「バロッサ星人がペダン星人から強奪した(という噂のある)機体を海賊行為に悪用したところ、地球の防衛に就いていたウルトラマンゼットに迎撃されてストレイジの手に渡り、防衛戦力に改修された」という些かややこしい経緯を辿っており、本来の持ち主であるペダン星人や、かつてキングジョーに酷い目に遭わされたウルトラセブンなどがどういう反応をするのかという懸念も出てきていた。
第21話で新装備「D4レイ」が搭載された事でその不安はさらに現実味を帯びていくと思われたが、幸か不幸かD4レイはキングジョーをもってしても扱い切る事が出来ず、どうにかこれを完璧に運用し戦力にしたい防衛軍は、さらに禁断の領域といえるウルトラマンの力を人為的に再現する試みへと移行し、その結果、視聴者の不安が最悪な形で現実となってしまった。一方で、この展開への布石としての役割が済んだのもあってかキングジョー自体は視聴者の予想していた最悪のシナリオからは外され、最後までストレイジの頼れる戦力として活躍し切る事が出来たのだった。
…と思いきや、次回作の『トリガー』にて敵に奪われ、結局再びゼットと戦った上に別次元の地球にも迷惑をかけてしまうという、視聴者の嫌な予感が時間差で的中する事になった。尤も、前例と異なり「人間が手にしてはならない危険な兵器として破壊される」のではなく、「敵の策略で一時的に奪われる形になり、破壊こそされたが、無事に奪還されて修理してもらう」という前向きなものとなっている。
なお、この時は防衛兵器でありながら正体不明の敵に乗っ取られてしまったが、『ウルトラマンR/B』第19話でもやはり防衛用(建造者があの人なのでマッチポンプの為の可能性が高いが)に作られたキングジョー(こちらは原型機の方)が正体も目的も不明な存在に管理システム共々乗っ取られてしまった、という似た事例が発生している。
余談
DX玩具が2020年9月に発売された。
ウルトラ怪獣シリーズのソフビとほぼ同サイズでありながら分離・変形・合体を完全再現、しかも音声ギミックつきという豪華仕様。その分価格も4000円オーバーとウルトラ怪獣DX版ギャラクトロンに迫るものになっている。
その後、『Z』放送終了後にして『トリガー』放送中の2021年9月に、ウルトラ怪獣シリーズにてソフビ人形が発売。
さらに、プレミアムバンダイ限定でS.H.Figuartsとしても商品化されている。
初登場の第11話から遅れて第16話にデルタライズクローと共にOPのラストカットに追加されたが、セブンガー、ウインダムが少し小さく手前に配置されるようになったのに対して、キングジョーはゼットと同等の大きさで場所もベータスマッシュの左奥とゼットの各種形態とほぼ同等の扱いをされている。
デザインは、地球人が作ったという設定から実在するロボットの要素を取り入れており、地に足の着いたハードSFガジェットとする事が志向された。
『Z』メイン監督の田口清隆はストレイジカスタムのコンセプトについて、映画『地球防衛軍』のモゲラに対する映画『ゴジラvsスペースゴジラ』のMOGERAに例えている。タンクモードは、田口が試しに組んでみたものが採用された。また、スーツの左手はスーツアクターのグリップ操作により開閉する事が出来るほか、差し替えで拳を握ったパーツも存在する。ペダニウムハンマー展開時は、左腕を肩の基部から交換しており、スーツアクターの左腕は胴体部に収納している。
企画段階では、キングジョーを最初に登場させる案も挙がっていたが、田口は最初から強くてはウルトラマンが不要になってしまうと考え、最初は弱いところからキングジョーへ向けて段階的に強化していく事を主張したという。
ウルトラシリーズの防衛メカとしての人気が高く、『トリガー』の出演など出番は恵まれている方なのだが列伝シリーズなどの再放送、再編集番組や特別編系では『Z』本編において開発登場まで連続話形式である上に、よりによって初登場回が「レッドキングを倒せず主人公がトラウマに陥ってしまう」という防衛メカ紹介としては非常に扱いにくい話で、唯一1機で多数のケルビムを倒した22話もストーリー的に「兵器(D4)の危険性」の話で「ウルクロZ」で取り扱われた際も同話で扱われた他のZやティガのエピソードに比べても非常に浮いているなど、話的に扱いにくい都合か活躍紹介も12話や最終決戦に偏りがちである。
また「怪獣やウルトラ戦士をモチーフ及び元にした兵器」としても、仲間として共闘しゼロの父親のセブンの繋がりで話に絡ませやすいセブンガーやウインダム、人造ウルトラマンという危険性でTDGと共通点を持たせやすいウルトロイドゼロ、強敵と立ち向かったナースデッセイ号、強敵となり特別編では元機体との関係性が考察されたテラフェイザーなどに比べると、ニュージェネシリーズで元になったキングジョーがそこまで登場していなかった都合もあり話の中心として振り替えられる事も多くなく、そういう意味だと若干不遇気味な扱いと言える。
関連動画
関連タグ
キングジョー:原型機
特空機1号セブンガー、特空機2号ウインダム:同僚機
キングジョーⅡ:地球人によって鹵獲改造されたキングジョー。
キングジョーブラック、キングジョースカーレット、キングジョーカスタム:キングジョーのバリエーション機。特にキングジョーブラックは、右腕が飛び道具な武器腕、カラーリングが似ているなど共通点が多数あり、本機の基になったのかもしれない。
類似要素のある機体
ダイナロボ:「脚部が前後に展開してトランスポーターに変形」、「そのトランスポーターに頭部が変形した戦闘機と胸部が変形した戦車を搭載可能」と合体ギミックに共通点あり。
スペースペンドラゴン:特空機3号機とは逆にキングジョーの生みの親であるペダン星人に改修された地球製のメカ。
ヘルズキング改:元は敵のロボットだが地球防衛軍に鹵獲・改修され運用されたという点は同じだが、かつてのキングジョーと同じく暴走した末にウルトラマンに破壊されている。
グレイズ改:元は敵サイドのメカだが、味方サイドに鹵獲・改修され運用されたと言う点が同じ。
エルガイムMk-Ⅱ:同じく奪った敵ロボットをベースに作られたが、こちらは後期主人公機。
ブラックオックス:元は敵の科学者不乱拳博士が作った鉄人28号のライバルロボットだったが、不乱拳博士の死後は鉄人の相棒ロボットとして活躍した。
ドタバッタン:元は未来の昆虫人間が乗ってきたタイムマシンだったが、昆虫人間の死後はタイムボカンチームの2号機メカとして使用された。
ゴッドゼノン:円谷プロ製スーパーロボットの先陣。脚部の変形が類似する。
テラフェイザー:2年後に登場する自動式ロボット怪獣でこちらも敵宇宙人が使う地球防衛用ロボットがモチーフ。後にこのロボットは敵に利用されるが最終的にウルトラマンと共に地球平和のために戦った。
アースガロン:3年後に登場する敵怪獣をモチーフとしたの防衛用ロボットでこちらは複座式になっている。
バラタック:全体的なシルエットが類似。
ハードマンモシャー:元はショッカーのメカだったがライダーのバイクの能力によって味方サイドになったメカ。しかし、劇場版限定だった故にそのまま爆散し、強力なメカになれなかった惜しい存在。
仮面ライダーG3-X:特空機と同じポジションの戦士。初期は強力過ぎて扱いにくかったが、後に制御システムを導入する事によって活躍した点が共通している。
ダイ・ガード:作中、所属部署の解散に伴い、後任の軍関係者が操縦するもスペックを発揮出来ずに敗退。最終的に元の部署の人間の手に戻り再び活躍する、という点で共通している。