曖昧さ回避
- 『スーパーマリオランド』のタタンガが乗る戦闘用のロボット。→パゴス(スーパーマリオランド)
- 『サガ3時空の覇者』に登場するキャラクター。→パゴス(サガ3)
- 『Dr.スランプ』に登場するキャラクター。→ガラとパゴス
- 『ポケットモンスター』に登場するポケモンの通称。→テラパゴス
データ
別名: | 地底怪獣 |
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英表記: | Underground Monster PAGOS |
身長: | 30m |
体重: | 2万t |
出身地: | 地底 |
デザイン: | 成田 亨 |
スーツアクター: | 中島春雄(『Q』) |
新井宏幸(『タイガ』、『Z』、『トリガー』) | |
高橋舜(『デッカー』、『アーク』) |
概要
第18話「虹の卵」にて初登場。
学名は「パゴストータス」。
ウランなどの放射性物質を常食とする怪獣で、頭の後ろに向かって伸びた二本角と、口の端の大きな牙が特徴。
基本的に四足歩行を行うが、興奮すると後ろ脚のみで立ち上がって暴れ回る。
口から吐く金色の分子構造破壊光線が戦力。
数年前に北京のウラン貯蔵施設を襲撃し、今度は輸送中の濃縮ウランを目当てに日本に出現。
トラックから落ちたウラン輸送カプセルを、願いを叶えてくれる「虹の卵」と勘違いして拾った少女を襲う。
少女を見失った後は、原子力発電所がある新産業都市で暴れるが、自衛隊のネオニュートロンミサイルを受け、全身が風化するように崩壊し、絶命した。
製作されなかった第3クールにおいては、「パゴス対ギョオ」で魚型怪獣ギョオ、「東京大津波」ではケムール人、ガラモンと三つ巴の戦いを繰り広げる予定だった。
その後の作品での登場
『ウルトラマンタイガ』
第11話「星の魔法が消えた午後」に登場。
『ウルトラ銀河伝説』でのベリュドラのパーツとしての登場を除けば、映像作品に登場するのは『Q』以来53年ぶりとなる。
また、後述の通り登場を三度も見送られてきたので、本作で四度目の正直にしてようやく再登場、及びウルトラ戦士との対決が実現することとなった。
分子構造破壊光線はもちろん、力自慢のタイタスと互角に渡り合う凄まじいパワーとタイガのヘルスラッシュを弾くほどの硬い背中を持つ。
そして約半世紀の刻を経て、地中の移動手段にして大技である、背中から頭部に向けて突起をリレー発光させ、角に発生させた特殊な力場によって光線を螺旋状にねじ曲げ、光のドリルを形成し撃ち放つ「ドリルビーム」を初披露。
直撃した建物に風穴をブチ開け、掠っただけでもタイタスの右脚を負傷させるほどの凄まじい威力を誇り、変身解除した後のヒロユキにもダメージが残ってしまっている。
強力過ぎる破壊力に加えてドリルがエネルギーの塊である事から、おそらく分子構造破壊光線と同系統のエネルギーの使い方の一つであると考えられるが、地底怪獣という出自から、ドリルこそが本来の使い方であり、口からの光線の方が発展系である可能性が高い。
攻防共に優れたかなりの強敵だが、柔らかい腹面が唯一の弱点となっている。
ゼラン星人オショロがギマイラを呼び起こそうとした際に突如地上に出現し、市街地を蹂躙し始める。
怪力と分子構造破壊光線でタイガを追い立て、交代したタイタスに圧倒されながらも最後はドリルビームで負傷させて追い詰める。
だが、タイタスと交代したフーマの策によってドリルビームを躱された際に立ち上がって柔な腹を曝してしまい、そこにフーマの光波剣・大蛇を叩き込まれ、これが致命傷となってそのまま倒れ込み、涙を流しながら死亡した。
この直後に現れたギマイラと戦うためにヒロユキは再変身を行うものの、脚の負傷とインターバル無しの再変身の影響で、のっけからカラータイマーが鳴ったまま戦いに挑む羽目になり、一度敗退する遠因にもなった。
第11話終了時点では、ギマイラに怪獣化させられた生物の成れの果て(要するにラブラスやダロンと同じ位置付け)である可能性が一部視聴者から疑われていたが、第12話にて、元々は地底で静かに暮らしていたところをギマイラに追い立てられて地上へと逃走し、暴れていたのは慣れない地上の環境に怯えていたためであったことが麻璃亜の口から語られた。
更に不幸なことに、折しも地上ではギマイラが起こしていた触手騒ぎが発生している真っ最中であり、パゴスはその元凶であると勘違いされ(ギマイラの存在を知るのはオショロのみだったため)、最終的に駆除される羽目になってしまったのである。その不幸な身の上が明らかになった際には、E.G.I.S.の面々や麻璃亜から追悼されていた。
中野貴雄氏のツイートによると、スーツは『R/B』で使われたネロンガの新スーツの改造ではなく、別に新造されたものであり、今後やろうと思えばネロンガとの共演も可能らしい(ちなみにスーツアクターはどちらも新井宏幸氏が担当している)。そして後述の『ウルトラマンアーク』第9話にて実現した。
辻本監督のインタビューによれば、打ち合わせにおいて、使える怪獣リストにラインナップされていたことから急遽抜擢したという。
そのためか、同話に登場するギマイラとは異なり、パゴスは残念ながらソフビ(ウルトラ怪獣シリーズ)は放送時点では未発売となっていた(その後、約3年越しの2022年8月にパゴスのソフビが発売されることが決定した)。
また、『Q』の作中では不吉の象徴とされる「さざめ竹」の花が咲いた時期に出現したが、偶然にも『タイガ』が放送された2019年も現実で凶事の前触れと言われる竹の花が咲いたとニュースになっていた。
『ウルトラマンZ』
データ
身長 | 52m |
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体重 | 3万6000t |
本作では、30mという身長は他の怪獣やウルトラマンに比べて小さいからか、身長が52mと本来の身長よりも20m程高く設定された。これは同じQ怪獣で、本来の身長が他の怪獣よりも低かったために巨大化したゴメスと似ているが、あちらのように名前の後ろに『S』は付けられていない。
第18話「2020年の再挑戦」
桐元市郊外の地底から突如出現し、ストレイジの特空機を相手に分子構造破壊光線で応戦するが、忽然と姿を消してしまった。
後にケムール人の消去エネルギー源で人を消滅(電送)する時に発生した電磁波の影響で地上に現れてしまっただけであり、そのままケムール人に計画の邪魔として同様に消されたのが実態だったと判明した。つまり『タイガ』の個体と同様、外的要因による事件に巻き込まれた被害者と言える。
その後、元凶であるケムール人が倒されると、ヨウコ隊員ら他の拐われた人々と共に元の世界へ戻り、ゼットと交戦することも無く半ば怯え混乱するかのように地底へ逃げ帰っていった。
第23話「悪夢へのプレリュード」
完成した特空機4号ウルトロイドゼロの起動実験の影響で目覚めた怪獣の一体として登場。
地球の脅威となる異次元壊滅兵器D4を搭載しているウルトロイドゼロの存在によって暴走状態となっており、その破壊を目的として葛葉山に出現した。
暴走状態となっているためか、今回は分子構造破壊光線やドリルビームは使用せず、異常な興奮状態となったことで発生したエネルギーを使い口から高熱火球を吐く能力を初披露している。
先にウルトロイドゼロと戦闘をしていたデマーガ、ゴメスと協力し合いウルトロイドゼロと死闘を繰り広げるが、最終的にD4レイの攻撃を受けて三体纏めて消滅してしまった。なお、第18話に出現した個体と同一の個体かは不明(一応公式HPでは、第18話の個体とは分けて記載されている)。
『ウルトラマントリガー』
第24話「闇の支配者」
メガロゾーアにより世界各地のエタニティコアが暴走し地球の危機が間近に迫ったことで、他の怪獣達と共に避難を開始した。ちなみに、何故かテレスドンと同様にスーツアクターがオープニングでクレジットされていた。
『ウルトラマントリガー エピソードZ』
『トリガー』の劇場版である本作では、『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の舞台にもなった横浜みなとみらいで登場しており、本作で初めてゼットと戦っている。
最序盤ではトキオカ・リュウイチ隊長代理率いる新生GUTS-SELECTと対決、GUTSファルコンやナースデッセイ号に撃退されるが、後日ライラーイブラに誘導される形で再び市街地に出現。
GUTS-SELECTの面々を苦しめるも、諸々の事情で『トリガー』世界の地球に再び飛来したウルトラマンゼットと激突、アルファエッジの連続攻撃の前では手も足も出せずにゼロ距離のゼスティウム光線を喰らって爆死した。
『Z』や『トリガー』TV本編ではウルトラ戦士と戦わなかったため、ウルトラ戦士との直接対決は『タイガ』以来二度目である。しかし最終的にゼットに倒されてしまったために、本作では主人公のトリガーとの対決は残念ながら実現しなかった。なお、本作で出現した個体とTV本編で登場した個体が同一存在かは不明。
『ウルトラマンデッカー』
第6話「地底怪獣現る!現る!」に登場。
ソラフネシティの市民公園にてサザメダケの花が咲いたことがニュースになったと同時に、突如地底から出現。
最も古い記録では北京郊外にも出現しており、資料として8年前の『エピソードZ』の時の出現記録も出ている。
パゴスの活動による地盤の歪みによって、空に「金色の虹」とも呼ばれる地磁気の乱れによって空気中のイオンがプラズマ化する発光現象を前兆に出現するとされる(この現象は雄の個体出現時によく見られるらしく、雄の存在アピールという推測もされている)。
ソラフネシティ(かつてトリガーが初めて地球で出現した町でもある)の市民公園の真下にある巨大な地下空洞を巣としていたが、近くの造成地にて建てられた「ソラフネ地下エネルギー精製工場」が地下3200mに存在する地底怪獣達の食糧でもある超臨界メタルを採掘し始めた影響で、餌場でもある自身の縄張りを荒らされたことに怒って出現した(この件を地元の老婦人は「土地神様の祟り」だと口にしていた)。
この採掘の影響は地下の影響を受けやすいサザメダケの開花に繋がったことに加え、パゴス以外の地底怪獣達の怒りを買って活動が活性化することにもなり、「パゴスがわずか数十秒で数百m~数km先へ移動する」という不可解な現象と誤認されていた。
2回目の出現で地下エネルギー精製工場を直接襲撃して破壊し、エネルギータンクを捕食する。その後都市部にて地底から飛び出すように出現したのちデッカーと交戦。
しかし、同様の理由で縄張りを荒らされたことに怒ったグドンがデッカーを地底に引きずり込んだのを追うように自身も地底に飛び込み、後から出現したテレスドンも交え(グドンのムチで叩かれたりしながらも)連携でデッカーを追い詰める。
しかし、GUTSファルコンから発射されたニュートリノマーカー弾を首に打ち込まれ、そのままバトルモードに変形したナースデッセイ号が地上から放ったネオマキシマナースキャノンによってツインテールの群れ諸共一掃された。
今回はサザメダケ=さざめ竹や金色の虹など、『Q』の「虹の卵」を想起させる要素がある。
また、さざめ竹が映像作品に登場するのは約56年ぶりとなり、作中にて初めて学名が使われた(本作での学名は「パゴトータス」となっている)。
なお、サザメダケが咲いたのはパゴスたちの出現ではなく、次回の邪神の復活を予兆していたのではないかという説もあるが真偽は不明。
同時に登場した他の怪獣達同様、地底で大人しくしていたのに人類に食料を横取りされたために怒って出現しており、にもかかわらず最終的に駆除されたため、今回もまた外的要因、それもある意味人類側の落ち度による被害者とも言える。
…とは言え、都市部の地下に怪獣の群れが生息している状況ではいつ地盤沈下が起こるかわからず、今回の戦いが起こらなければ人類にとっての大事ともなっていた可能性が高い。
『ウルトラマンアーク』
第9話「さよなら、リン」に登場。
今回は、原典では同じ改造元であるネロンガと初共演及び直接対戦する。
また、本作では何気にネロンガとパゴス、そしてガボラ、マグラーの4種は(採取された細胞から)祖先が共通であることが推測された。
『アーク』の世界においてはパゴスは既に何度か地上に出現した事例があるらしく、「金色の虹」もパゴスが地底で分子構造破壊光線を使った際に発生するとより深掘りされている。
今作の個体は地底にてネロンガと交戦していたらしく、ネロンガが傷を負い地上に出現してきたのもパゴスとの縄張り争いで追われたためであった。
ネロンガが仮死状態から目覚めたのを察知してか、再び決着を着けるべく自身も「金色の虹」とともに地上に出現。ネロンガに襲いかかって壮絶な激戦を繰り広げ、分子構造破壊光線と暴君電撃の撃ち合いによって星元市を大パニックへと陥れた。
その後現れたウルトラマンアークに対しては地底への潜行や分子構造破壊光線で一時優勢になるが、ソリスアーマーを纏った後はネロンガの電撃と同時に攻略されてしまい、体当たりを仕掛けてネロンガと1箇所に集められたところに、上空から「ルーナソードクレセント」を受けてネロンガ共々真っ二つに両断され、爆死した。
X(現Twitter)で公開されている『教えてツッピー!』ではネロンガとパゴスはお互いのビームが嫌いでよく喧嘩するという補足も追加されており、両者の争いもこの辺りが要因である様だ。
『シン・ウルトラマン』
詳細は放射性物質捕食禍威獣パゴスを参照。
『ウルサマ2022 ボイスドラマ』
第6話「集う光」に登場。どこかの星でレッドキング、キングゲスラ、デマーガと共にゼロと戦っていたが、駆けつけたジードのレッキングリッパーとタイガのスワローバレットで一掃された。タイガ曰くレイブラッド星人の配下とのこと。
なお、この4体は『Z』で単なる敵ではない怪獣として登場したという共通点がある。また、レッドキング以外の3体が現れた理由は共通している。
登場が見送られたもの
第9話「電光石火作戦」に登場する予定だったが、ガボラに変更された。
出現シーンで街の人がガボラの名前を知っているのは、過去に出現したパゴスを出すシナリオの名残である。
また、ガボラもウランを常食としている怪獣であり、ついでに言えば後述の通り着ぐるみも同一のもの。
企画段階では、セブンの3番目のカプセル怪獣として登場する予定だったが、実現しなかった。
『Q』のオマージュ回である第29話「怪獣は何故現れるのか」に登場する予定だったが、ゲロンガに変更された。
変更された理由は不明だが、放送前に「虹の卵」の脚本家である山田正弘氏が亡くなったため変更されたとする説が有力である。
ゲロンガ自体は、没脚本「ゲロンガ対山椒ラウス」に登場する怪獣である。
余談
- 当初はゴメスが再登場する予定だったが、着ぐるみが東宝に返却されゴジラに戻ったため、『フランケンシュタイン対地底怪獣』のバラゴンを改造してパゴスとした。
- 初代の着ぐるみはその後、ネロンガ→マグラー→ガボラ→ネロンガ(アトラク用)と改造され、再びバラゴンに戻された。
- また、ゲロンガの着ぐるみも何度かバラゴン系の怪獣に改造されたことや、直前の『R/B』にネロンガが登場したことから、『タイガ』のパゴスにもそれらの改造説が出回ったことがあったが、上記の通り新造である。
- 『タイガ』の地割れシーンは、『R/B』でのネロンガとの差別化も意図している。
- また、脚本を担当した小林弘利氏は、パゴスは被害者であるとしており、後半でも遺体を描写することで影を落とすことに自身がウルトラマンを書く意義を感じたと述べている。
- 演出でも、昭和シリーズのように目の電飾を落として瞼を閉じる描写に加え、涙を流すことで被害者感が出ることを強調している。
- 『Q』と『マン』のミッシングリンクを描いたPC用シミュレーションゲーム『ウルトラ作戦』に登場する怪獣ゴロモスは、パゴスの着ぐるみを改造したというメタ設定でデザインされた。
- 『タイガ』で久々に登場して以降、毎年TVシリーズで何らかの出番が与えられており、更に映画作品への出演まで果たしたことで、再登場の機会を見送られ続けてきたかつての不遇な扱いを払拭できたと言える。
- しかし、上述したように『タイガ』で再登場した時はバンダイでソフビ化されず、また次作の『Z』、次々作の『トリガー』にも引き続き登場したが、同様にソフビ化されることは無かった。
- 特に『Z』ではゴメスやペギラなど、パゴスと同じ『Q』初出の怪獣が多数登場し、そのいずれもバンダイでソフビ化されたことがあるだけに、この差は少々哀しいものがあった。
- …が、2022年8月に『デッカー』の放送に合わせて遂にソフビ化・一般販売された。四足歩行状態かつ令和作品以降の着ぐるみを意識した造形とカラーリングになっている。
- 後に「ウルトラ大怪獣シリーズ5000」にも『Q』のカラーリングでラインナップされた。
関連イラスト
関連タグ
キングザウルス三世:バラゴン系統ではないが、同じくウランを常食とする怪獣。