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異次元壊滅兵器D4

いじげんかいめつへいきでぃーふぉー

異次元潰滅兵器D4とは『ウルトラマンZ』に登場する恐るべき破壊兵器である(メイン画面中央)。
目次 [非表示]

概要

第19話にて異次元から襲来し、ゼットエースに撃破された殺し屋超獣バラバが遺した「ツノ(=テリブルソード)」をストレイジの上層機関「地球防衛軍」が解析し、作製。第21話で完成した異次元潰滅兵器

次元をも操るエネルギーを破壊力として転用した、軍の最終兵器とも言うべき存在である。

外見は巨大な弾丸、あるいはカプセルを思わせる円筒型の機械といった所か。側面に大きく描かれた「D4」のペイントが印象的。


ヤプールやその配下の超獣達が得意としていた「次元の物理的な破壊」の応用兵器であり、起動すると広い範囲に”次元崩壊”を引き起こし、一帯を消し飛ばしてしまう恐るべき性能を持つ。

その威力は凄まじく、東太平洋海上・中ノ鳥島実験場にて爆破実験を行った際には実験場の周囲半径1キロ圏内を空間ごと消失させてしまった。


D4を巡る劇中の動向

第21話

防衛軍上層部は早速、これを応用した新装備『D4レイ』をストレイジが保有する最強戦力キングジョーSCに搭載する事を決定する。

ストレイジの面々からは「次元崩壊のメカニズムに対する信頼性」、「搭載機体にかかる負荷の問題」、そして何よりも上述の爆破実験で示された「過剰な威力」といった点から反対意見が上がったものの、防衛軍は「アンダーコントロール」という見解を出しており、地球防衛軍の日本支部作戦部長ユウキ・マイにより半ば強引に搭載作業が行われた。

それでも当初は「試験射撃を行った上で実戦投入される」という予定となっていたが、その矢先に爆破実験で生じた強いエネルギーが宇宙凶険怪獣ケルビムを呼び寄せたため事態は一変。

日本へと襲来するケルビムに対して、防衛軍上層部から「D4レイを即時実戦投入せよ」という命令を下したとする(どこか様子がおかしい)クリヤマ長官の指示で、半ば強引に実戦投入される形となってしまう。


それでもハルキヨウコヘビクラ達ストレイジの面々は防衛軍側の命令を拒否してまでD4レイを使わせまいと奮闘したが、執拗に使用を迫るクリヤマ長官やあるカラクリによって無限に飛来するケルビムの数の暴力で押され続けた事が重なり、キングジョーパイロットのヨウコは焦燥感を募らせていった。

頼りになるゼットケルビムの母体撃滅の為に大気圏外へと向かっている間に、追い詰められた彼女はとうとうD4レイを発射する事となってしまう。


その威力は実験の規模を大きく上回り、残っていたケルビム達は一体残らず掃討されたもののキングジョーSCもその発射の反動を制御し切れず、ダメージレベルが80%に達して機能停止。さらに周囲の街を巻き込む形で超広範囲に渡る次元崩壊を引き起こしかける

その様子は大気圏外にいたゼットとハルキにも視認できる程であり、母体を倒して地球に引き返してきたゼットの奮闘によって被害は抑えられたものの、市街地に巨大なクレーターを残すほどの大被害を齎す(幸いにも街の住民は事前に避難していたため、人的被害はなかったものと思われる)事となり、ストレイジの面々の懸念以上に悍ましい威力をまざまざと示す事となった。


そしてこの兵器の運用を巡ったストレイジの面々の態度が防衛軍上層部の不興を買い、結果ストレイジは解散に追い込まれる事態にまで陥ってしまった。


第22話

上述のように、様々な意味合いでストレイジ、そして物語に大きな波乱を齎す事となったこの悪魔のような最終兵器であるが、ユウキはこれだけに飽き足らず、この騒動を通して目の当たりにしたウルトラマンの力さえも防衛軍の戦力に加えようというさらなる野心を抱き始め、(とある人物の力添えもあり)ウルトラマンの光線データの入手に成功。これによりD4レイの運用に際し最大の課題となっていた『次元崩壊の制御』を克服できたとして、D4レイを主装備として搭載した特空機4号ウルトロイドゼロを完成させる。


第23話

実戦投入されたウルトロイドゼロはデマーガゴメスパゴスの3体もの怪獣を相手取らなくてはならなくなるが、パイロットのヨウコは第21話でD4レイの恐ろしさを身を以て体験していた為、どうにか使用を避けようと、他の搭載兵器を駆使して応戦するが、ウルトロイドゼロをもってしてもやはり3対1では分が悪く、またしてもD4レイの使用を執拗に煽ってくるクリヤマ長官に、止む無くD4レイを発射。

今回は次元崩壊こそ起こらなかったものの、発射の反動による機体やパイロットへと負担といった問題点は全く改善されておらず、ウルトロイドゼロは機能停止、ヨウコも気絶してしまった。


それは地球を守る『防衛力』か…?それとも破滅を齎す『災い』か…?

「D4レイ」搭載の際に「ペダニウム製の砲身だろうが、あんなのは耐えられない」とイナバが制止したのに対しユウキが「シミュレーション上は問題ない」と答えるシーンがあったが、結果的には上述の通りだった。「D4レイ」の威力が想定外だった事もあるだろうが、戦闘で消耗した状況まで防衛軍が想定していたかは怪しいものである。


ウルトラシリーズにおいて、防衛チームの上層部などが『防衛力』の為に人間に過ぎたる程の破壊力を誇る超兵器に手を出そうとして、とんでもない大惨事を招く結果となった事が何度もあり、放送前から既に嫌な予感しかしないという意見が少なからずあったが、放送後はさらなる野心を抱いたユウキの様子からその意見がさらに増える事となる。


ただその一方で、「怪獣を倒すためにより強力な武装を開発・搭載しなくてはならない」と言うのは、実のところ全く間違ってはいる訳ではない。

本作の世界には歴代に比べても強力な怪獣が多く出現しており、それに対して「ウルトラマンが助けてくれるから何もしなくて良い」とか「過ぎた力を持つのは良くないから、強い怪獣が来たら大人しく滅ぼされよう」という訳にはいかないだろう。


実際今回も、D4が無ければゼットの帰還に間に合わずヨウコが戦死していた可能性がある。

もちろん、結局ゼットが戻ってこなければ次元崩壊を起こしていたとか、そもそもケルビムを呼び寄せたのがD4だとかの問題があるので、D4に問題があるのは間違いない。

だがそもそもキングジョーストレイジカスタムの時点で、作品によっては十分に過ぎた力と扱われるぐらいの超兵器ではあり、そしてそれを使って地球を守ってきた実績もある。

キングジョーは大丈夫でD4はダメだとして、ではその境目はどこにあるのか。境目の内側では地球を守れなくなった時はどうすれば良いのか。


この問題に関しては、豹変前のクリヤマ長官や、ウルトロイドゼロ完成披露の際のユウキがそれぞれ「ウルトラマンは不確定要素」「彼らがいつまでも地球人の味方でいるとは限らない」と述べていたり、ゼットが「地球人が自力で怪獣を倒せるようになるのは良い事だと思う」とハルキに語っているなど、作中においても示されている。

また、これはかつてハルキが抱いた「力をもって怪獣を打ち倒す事が正しいのか」「だが地球を守るためには怪獣を倒さなければならない」と言う悩みにも似ている。

かつての超兵器R1号のオマージュというだけではなく、作品全体のテーマを象徴する重要なキーアイテムと言えるだろう。


なお、てれびくんで公開された防衛軍の広報記事によると、セブンガーの登場より前は30mクラスの巨大怪獣を倒せていなかった事や、劇中より5年前にナメゴンが出現した際に日米防衛軍では歯が立たず、セブンガー出撃まで約2週間もの長期に渡り日本を蹂躙されてしまった事などが判明している。

劇中のD4に関する件も「被害が広がる事よりも、街一つ潰れるだけで犠牲が済むならまだマシ」というこの作戦を強行した防衛軍上層部の複雑な事情が垣間見える。

また、ウルトロイドゼロを一般に公表した際の記者会見においても、D4レイの次元崩壊で街が破壊された事について「今後制御をどうするのか」と言う質問しかしていない(「先の被害の責任をどうするのか」と言った質問は一切されていない)。一般民衆ですらある程度の危険を受け入れてしまうほど、この世界の怪獣被害が脅威と認識されている事が分かる。






そして第24話以降…*※ネタバレ注意)


遂にストレイジの面々、そして視聴者が懸念していた事が最悪な形で現実となってしまう


これまでのD4を巡る地球防衛軍の内乱、そしてウルトロイドゼロの開発…果ては特空機をはじめとするこれまで防衛軍が手に入れてきた全てのオーバーテクノロジーが、第21話の中盤以降クリヤマ長官に寄生していたセレブロによる『文明自滅ゲーム』の為の策略によるものであった事が明らかになる(第21話の序盤ではハルキ達と同じくD4を投入する事に本心では賛成していない素振りを見せていたクリヤマ長官が、中盤以降からD4レイの使用をしつこく迫る等、言動や態度がおかしくなったのもセレブロが寄生した為だった)。


そしてセレブロはゲームの最後の仕上げとしてクリヤマ長官からヨウコに乗り移ると、ウルトロイドゼロを強奪。世界各地の防衛軍の施設を襲撃して、保管されていた怪獣の細胞や、休眠中の怪獣を次々に襲撃して吸収した上で、所有していた大量の怪獣メダルを取り込ませ、それら全てと融合させる事で「死と破壊の王デストルドスへと変貌させてしまう。

無論、ウルトロイドゼロに搭載されていたD4レイも、胸部に融合されたマジャバの顔を模した「デストルドD4レイ」と化し、デストルドスの主砲となってしまった。


それは、地球を守る為の『防衛力』だった筈のD4が、破滅を齎す途方も無く大きな『災い』へと変わった事を意味していた…。


その威力は文字通り人間の脅威として跳ね返ることになり、通常のD4レイの空間崩壊を食い止める事が出来たゼットのゼスティウム光線でさえも威力差で簡単に押し負けてしまい、ゼットを周囲の空間ごと粉砕して返り討ちにするばかりか、ハルキに今度変身したら身が持たなくなる程に深刻なダメージを負わせる事となってしまった。


その後、最終話でもデストルドスの最強技として度々発射されそうになるも、その危険性を十二分に認識していた相手から最優先で発射を妨害されたり、D4レイそのものが破壊されるなどした(奥にあるコクピットにヨウコがおり、その救出の為に破壊された)為に、この時はまともにどこかに着弾して被害を生み出すような事はなかった。

また、前回と同様ゼスティウム光線との鍔迫り合いもあったが、今回は最早後がない状態で戦いに臨んだハルキとゼットの気迫が本来の威力を大きく上回った形となり、前回とは一転してデストルドスの側が完全に競り合いに押し負け、最後は光線を直接叩き込まれて引導を渡される事となった。


これにより、D4レイはデストルドス…もといウルトロイドゼロごと完全に喪失してしまった事になる。

勿論、研究データそのものは残っていると思われるので、やろうと思えばまた新たに製造する事は可能なのかもしれないが、上記のような重大事件を引き起こしてしまった事もあり、再び製造される可能性は限りなく低いと思われる


なお劇中のD4レイの搭載の経路を見てわかるようにセレブロがデストルドスで利用したD4レイはあくまで次元崩壊を制御できるようになった調整版であり、「次元崩壊兵器としてのD4レイ」としては幾分セーブされておりセレブロをもってしても完全に制御できない恐ろしい代物であったことが窺える。

(セレブロの目的が文明自滅ゲームであることを考えるとゲームを楽しむために100パーセント能力を引き出す必要がなく、空間崩壊を止める術がない為逆に自分が巻き込まれてしまうため当然と言えるが)



ところが『ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突』にて、アブソリュートタルタロスによって過去(少なくともセレブロに強奪される前)の時間軸から調達されたウルトロイドゼロの並行同位体が登場し、バット星人によって自律行動できるように改造される。

それもD4レイを搭載した状態である(反動を受けていないのを見るに、調整版と思われる)。

危うく、ウルトラマンリブットに向かって発射されそうになったが、ウルトラマンネクサスジュネッスブルーのオーバーアローレイ・シュトロームで相殺された。


ウルトロイドゼロもウルトラマンノアによって破壊された。



余談

名前の由来は、「異次元潰滅兵器(Different Dimention Destruction Device)」の頭文字を取ったもの。

メタ的には四次元をそのまま英語にした「4 dimension」などの意味も含まれていると思われる。 シリーズ構成も担当したメイン監督の田口氏によると、

久しぶりの防衛隊主軸の物語を書くに当たってそこにオーバーテクノロジーが軍事力を持つ警鐘的なものをしてみようと言うのは話としてあり、最初はセブンガーやウィンダムと言った可愛らしいものがキングジョーやウルトロイドゼロD4と言った段々とメカメカしくゴリゴリの兵器となって行くのをヒーロー物としては、かっこいいけどあえてそのアンチテーゼとして描いてみようと言う狙いを持ってD4を設定したと語っている。


関連項目

ウルトラマンZ ストレイジ 地球防衛軍 第一特殊空挺機甲群 特空機3号キングジョーストレイジカスタム 特空機4号ウルトロイドゼロ デストルドス


超兵器R1号:同じくエピソードのサブタイトルにもなった、地球人の開発した過剰防衛にも程がある破壊力を持った悪魔の兵器。なお、D4が初登場した一つ前の回ではM1号が登場しており、一部ではネタで「M1号の次はR1号の再来」なんて言われた事も。


ビクトリウム・キャノン:同じく防衛組織の上層部の独断で導入された制御しきれぬ程の威力を秘めた超兵器。この兵器を巡っても、主人公とその仲間達運用を推進する(尚且つウルトラマンを差別する)腐りきった上官に反発した結果、報復人事によって解雇される事態が起こっている。


ディメンション・タイドゴジラシリーズの作品に登場した兵器。こちらはブラックホールを人工的に生成、発射して直径100mを完全消滅させるもの。こちらも試射した事で新たな怪獣が出現したことが共通している。


マットアロー1号発進命令:こちらは上記のような超兵器ではなく核兵器が登場し、その発射を止める為にウルトラマンが奮闘する様はこちらの流れと似ている。


ライジングフォームインプットライフル:強力な破壊力故に、使い手も恐れるほどの力。


ウルトラマンネクサスジュネッスブルー:D4レイに真っ向から撃ち勝ったウルトラマン。

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