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バット星人

ばっとせいじん

バット星人とはウルトラシリーズに登場する宇宙人である。別名は触角宇宙人。
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概要

帰ってきたウルトラマン』最終話にて初登場

身長2.3m~43m
体重80kg~2万8千t
出身地バット星
CV阪脩

「お前の兄弟が死ぬのも時間の問題だ」

地球のみならずウルトラの星も侵略しようとする邪悪な宇宙人。その名の通りコウモリのような被膜があり、長い牙を持ち、両腕は蟹のような鋏になっている。

本編での活躍

バット星連合艦隊を組んでウルトラの星への攻撃準備を進める傍ら、地球で活動するウルトラマンジャックを倒すべく「ウルトラ抹殺計画」を始動し、あの宇宙恐竜ゼットン2代目を伴って地球に侵入した。

まず、ウルトラマンジャックこと郷秀樹の友人である次郎とルミ子を誘拐して郷を誘き出し、さらに街に出現させたゼットン二代目MATと戦わせている間にMAT基地を破壊して組織の機能を奪い、そして遂には自身も巨大化してゼットンと共にジャックに戦いを挑んだ。

が…このバット星人、大口を叩いていた割には自身の戦闘能力は大したことなく、これといった武器も持たず攻撃も羽交い絞めや足払いといった姑息なものばかりで戦闘はほぼゼットンに丸投げ状態だった。しかも肝心のゼットン二代目の方も初代ウルトラマンを圧倒した先代と違ってその攻撃はジャックにはほとんど通用せず、バット星人と二匹がかりでようやく優勢というお粗末なものだった。

最期はウルトラマンジャックのウルトラクロスで胸を貫かれてあっけなく死亡、その直後には2代目ゼットンも倒されてしまった。

ちなみに、ウルトラマンの事は裏切り者呼ばわりしているが、その経緯については後にイラストノベル『ザ・ウルトラマンヒカリ』にて語られた。

以降の作品における活躍

レッドマン

第121話、123話、126話、127話に登場。着ぐるみは恐らく『帰マン』の流用。
単独で登場した事はなく、他の怪獣と組んでレッドマンと戦った。なお、組んだ怪獣の中には同じくコウモリに似た容姿のドラキュラスがいる。

ザ・ウルトラマンメビウス

『帰マン』以降の顛末を描いたイラストノベル『ザ・ウルトラマンメビウス』によると、あの頃に進めていたバット星連合艦隊によるウルトラの星攻撃計画も宇宙警備隊の奮戦によって失敗したとされた

それでもバット星人は諦めず、今度は大量生産したゼットンの群れを差し向けて再度攻撃を仕掛けたが、こちらもウルトラ兄弟の手でゼットンも全て撃破されてしまったと言われている
この後ウルトラマンエースヤプールの陰謀を叩き潰すために地球にやってきた、とあるので、恐らく相当短期決戦で決着はついたのであろう。

なお、その時の戦いで「バット星人はゼットンの養殖にかけては宇宙一」という設定が公表された。
しかし、あの2代目ゼットンの醜態と「パワーを上げすぎて能力バランスが崩れた」という設定、さらに大量養殖されたゼットン軍団の雑魚っぷりも相まってウルトラシリーズのファンからは初代ゼットンを生み出したゼットン星人と比較されて「ゼッ豚ブリーダー」とか「バット星人の養殖物はダメ」といった不名誉なレッテルを貼られてしまった。

バット星人の挑戦 1



だが、『帰マン』放送から約40年後の2012年、そんな汚名を返上するチャンスが訪れる。

ウルトラマンサーガ

バット星人



「さあ、今回もたっぷり怯えてくれ。我がゼットンのために…」

デザインが一新されており、イラストの通り、その姿は小太りでコミカルな印象があった先代とは似ても似つかない、頭部の角と牙も短めの、甲冑やロボットを思わせるような非常にメカニカルでスタイリッシュなデザインになっており、ハサミのようだった両腕もちゃんと指の生えた人間に近いものとなっている。

最早『帰マン』の奴とは完全に別キャラのようにも見えるが、これでも一応同種族という設定であり、その中でも特に優れたエリート的存在とされている。後述の活躍を鑑みれば納得である。

本編での活躍

その目的は「自ら育てたゼットンの力を使って全ての宇宙に破滅をもたらすとなる」事で、まずウルトラマンの居ない次元の地球である“フューチャーアース”に侵攻、一部の女子供(女子供だけを残していたのは、ゼットンの育成に必要な恐怖と絶望のエネルギーを効率よく回収するためであった)以外の人間を消滅させてフューチャーアースを完全に制圧してしまった

なお、現代の地球を完全征服できたウルトラ世界の宇宙人はバット星人が史上初である(前例ではグラキエスがいる)。
また、映画の前日譚を描いたオリジナルDVD『キラー・ザ・ビートスター』によると、かつてビートスターや天球のあった宇宙を破滅させたのもこのバット星人であると言われており、かなり大々的な破壊活動を行っていた模様。

制圧した地球を新たなゼットンの育成の養殖場もとい実験場と定めてゼットンの繭を置き、捕まえたスフィアをゼットンの餌にしたり、怪獣墓場から連れてきたアーストロンゴメスグビラに生き残った人々を襲わせてそれによって生ずる人間達の絶望と恐怖の心(マイナスエネルギー?)をもゼットンに吸収させてその成長を促してきた。

途中、他の次元から駆け付けたウルトラマンダイナに計画を邪魔されるが、捨て身の攻撃で力尽き石化したダイナを繭に入れたまま、尚も怪獣達を使いゼットンの育成を続けた。その後、ダイナのテレパシーを受けてM78ワールドからウルトラマンゼロが、コスモスペースからウルトラマンコスモスが現れ再び計画を邪魔されるも、遂に繭からハイパーゼットン・ギガントが誕生。ギガントの力で残された人々の生活拠点を火球の雨で焼き払い、更にタイガの覚悟と共に戦いへと赴いたウルトラマンゼロとコスモスを相手に圧倒する。

しかし、チームUとタケルの決死の作戦によりダイナが復活した事で形勢が逆転。三人のウルトラマンの連携を受け、ギガントが敗北。が、今度は宇宙船ごとギガントと融合し、ハイパーゼットン・イマーゴへと進化させ、さらには自らもハイパーゼットンと一体化して3大ウルトラマンに逆襲を仕掛け、一度は彼等を変身不能の状態にまで追い込んだ。

彼等がウルトラマンサーガとして復活を果たしてもなおハイパーゼットンを操ってサーガと互角の戦いを繰り広げるが、人間の策にはまってからは一転不利となり、最後はハイパーゼットンもろともサーガのパンチを受けてバラバラに消し飛び、完全に滅ぼされた。

また、映画でカットされたシーンでは、ハイパーゼットンとは別にスフィアの力を利用し改造した怪獣:怪獣兵器も生み出させ、ウルトラ兄弟と激闘を繰り広げさせた。ベースとなった怪獣はアントラーキングパンドンブラックキングベロクロンタイラントと過去にウルトラ戦士達を苦しめた強豪怪獣であり、首や胸にスフィアの発光器官が着いているのが特徴。ただ、実力を上げたウルトラ兄弟の敵ではなく、ほとんど手こずらせる事なく倒されてしまった。

声を演じたのは元宮崎県知事のタレント東国原英夫(旧芸名:そのまんま東)である。ただし、声のエフェクトが強く、ほとんど東国原氏の声には聞こえない。

ウルトラゼロファイト

バット星人 グラシエ


「地球では我が同胞がお世話になりました」

ウルトラマン列伝』内の短編ストーリーである「ウルトラゼロファイト」に登場。
グラシエという名前が付けられている。
詳細は個別記事を参照。

ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル

「ゼットンはいただくよ」

ウルトラマンサーガ』の前日譚に当たる雑誌付録DVDに登場。
上記2つのバット星人の別個体で、過去にウルトラ兄弟を苦しめた強敵怪獣たちを「怪獣兵器」に改造し、初代バット星人同様ウルトラ抹殺計画を遂行しようとしている。

何処かの小惑星でウルトラマンゼロと戦っていたゼットンを回収し、ゼロに自身の目的を伝えた後、怪獣兵器と化したバードンを差し向け、さらにウルトラ戦士のエネルギーを奪う結界のようなフィールド「アンチウルトラフィールド」(ウルティメイトブレスレットを付けた状態のゼロのカラータイマーをダメージ抜きで点滅させたわりとトンデモナイフィールド)を張り、去って行った。

この時回収されたゼットンが、『サーガ』に登場した個体の手に渡り、後にハイパーゼットンになったものと考えられる。

声は『ザ☆ウルトラマン』で2代目科学警備隊ゴンドウ大助キャップの声を演じた柴田秀勝が担当。

ウルトラマンタイガ

触覚宇宙人 バット星人(タイガ版・人間態・小森セイジ)



お前も経験してきただろ!? この社会は、俺たちにとって生きにくい世界なんだ!
 今、この瞬間も、影で泣いてる同胞たちがいる…。
 お前、黙って見過ごせるのか? 同じ宇宙人として!
 これは革命なんだ。一緒に作ろう…。『新しき世界』を…」

演・CV - 三元雅芸

第18話「新しき世界のために」に登場。
小森セイジと名乗って人間に擬態して地球で生活しており、ピット星人の水野ヒトミと共に同居している。ただし、“バット星人”という名称は作中では一度も登場していない。

凶悪だった初代やグラシエと異なり、比較的穏健な考えを持った個体で、他種族であるピット星人と恋仲になってそのまま同棲していたり、暴漢から自身を庇ってくれた礼に、宗谷ホマレを自宅に招いて一緒に食事をしたりする等、自分と同じ異星人には友好的な振る舞いを見せている一方、過去に余程辛い目に遭った為か、「地球人は宇宙人を受け入れず、冷遇・迫害している」と鬱屈した思いと憎悪を抱いている。

また、本作では、手から電流のようなものを発して相手を気絶させると言う、過去の個体が持っていなかった能力を見せた他、ホマレとも徒手空拳である程度渡り合える等、戦闘能力も高い(但し、暴漢に襲われた際には「騒ぎになって自分が宇宙人である事が、バレてしまうかもしれないから」と言う理由で、これらの力を行使せずされるがままになっていた)。

ある時、奇妙な出で立ちの青年から、ゼットンが納められたカプセルを渡された事で「虐げられた同胞の為に地球を変革する」と言う強い激情に駆られ、暴走する。
だが、同棲相手であったヒトミから事情を知らされたホマレが現場に急行、ホマレの必死の説得にも耳を貸さず、ヒロユキを見せしめにゼットンに焼き殺させようとする等、手段を選ばず暴れまわったが、最後は壮絶な取っ組み合いの説得に絆され、戦意を喪失した。

その後は、もう一度地球での生活をやり直す事を決意したようで、数日後にホマレとヒロユキが自宅を訪ねた際には、ヒトミが引っ越しの準備を行っていた(色々と迷惑をかけてしまった事への自責の念からか、セイジ自身は姿を見せる事はなかった)。

受け容れてくれる人は


基本的に地球を侵略しようという意思はなく、ゼットンを操ってテロ活動を行ったのも、元を辿れば「地球で迫害されている宇宙人達を解放し、彼らが安心して暮らせる社会を作りたい」と言う純粋な思いが暴走した結果によるものであった。
確かに「地球人の狭量さ、排他性に苦しんだ宇宙人」と言う背景には同情の余地はあるが、一方で地球ではヴィラン・ギルドなどの悪質な宇宙人が引き起こした犯罪行為や破壊活動が多発しており、そういった影響もあって地球は宇宙人に対して強い警戒心や排他的になる温床が育まれており、そう言った事情を無視して暴力と恐怖による強引な手段には短絡な浅はかさを感じる。ヒロユキからも「自分の考えを一方的に相手を押し付けようとするやり方なんて侵略と同じだ」と、一刀両断されている。
しかもその結果は、多くの無関係な人間を巻き込んでしまったことには変わらず、宇宙人の冷遇に対する抑止力になるどころか宇宙人を憎み、差別的な意識を持った人間を生み出してしまういう皮肉な顛末を迎える事となってしまった。

これまでのバット星人のような根っからの悪人とは呼べない存在であり、こうした背景もあってか、シリーズ史上初めて、死亡せずに最後まで生存したバット星人となっている。

余談

『サーガ』では、まるごと映画一本の敵役としてデザインや設定が大幅にリファインされており、先代が果たせなかった地球征服を一時的とはいえ実質的に実現しただけでなく、さらには今まで散々下に見られてきたバット製ゼットンに至っては、初代以上の実力とインパクトを見せつけるなど、もはや名誉挽回を通り越して“ゼットン養殖業者の面目躍如”と言える成果を出している。

一方でハイパーゼットンと融合した際にはハイパーゼットンの能力頼りだった模様で、サーガ登場時に「貴様がどんな姿になった所で私は無敵だ!指一本…」と言おうとした瞬間サーガの不意打ちを食らったり(ヒーローなのに不意打ちなんて卑怯だとか言ってはいけない)、光弾で火球が相殺された時の衝撃で足元が崩された際にバランスを崩しかけたり、人間側の策に文字通り足元を掬われた際には脱出に手間取ったりと、初代同様戦闘は不慣れに見える場面が目立った(この為互角の勝負ながらサーガ側に全くダメージを負わせられていなかったりする)。

ちなみに初期設定では宇宙人ではなく、バット星人を名乗っていた人間のマッドサイエンティストだった。その時のデザインはバットマンを思わせるものとなっている。

監督のおかひできは、ハイパーゼットンに融合した後のセリフの1つはアニメ映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のズォーダーを参考にしていると述べている

なお、『サーガ』公開一週間後の3月31日はバット星人が初登場した放送日と同じである。


当初、『ウルトラマンオーブ』では再びハイパーゼットンデスサイスを操る宇宙人としてバット星人が登場する予定だったが、脚本を担当した小林弘利は自身の思い入れから、この役割はゼットン星人マドックに変更された。もし変更されていなかったらバット星人マドックになっていたかもしれない。

『タイガ』に登場した個体が、人間態の際に名乗っていた「小森セイジ」という名前は、「バット(コウモリ)星人」の名称そのものが由来となっている。

『タイガ』第18話の脚本を担当した足木淳一郎は、日本の学生運動のような雰囲気があるが、最初から1970年代テイストを狙っていたわけではなく、『タイガ』の世界における宇宙人が地球でどのような状況に置かれているかを切り取りたかったと述べており、結末については、死と責任を引き換えるのは安易だと考え、死んで終わりとはしたくなかったと述べている。

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