概要
ウルトラマンジードが歴代のウルトラ戦士たちの力を借りて、ベリアル融合獣が歴代のウルトラ怪獣たちの力を借りて、多彩な形態へと姿を変える能力(いわゆる変身やタイプチェンジ)のこと。前作の同様の合体変身と異なりウルトラ戦士と敵側共通の能力である事が最初から強調されているのが特徴。
ジードのものには決め台詞が用意されているが、前作の前口上と異なり、「(動詞)ぜ、(漢字三文字以内)!」とフォーマットが決まったシンプルなものなっている。
また、元となったウルトラ戦士の模様や姿などに囚われない独自のデザインになっているものが多いのも、前作との大きな違いとなっている。坂本監督のインタビューによれば「今回はデザイン面でも、それぞれ明確にタイプごとの差別化を突き詰めてみようと思っています」とのこと。
名称もアメリカ国籍を持つ坂本監督の英語に触れてもらいたいという思いから、フュージョンアップ形態とはまた違った法則の名前となっている。
ぐんぐんカットも単に元となった戦士のものの組み合わせだけではなく、共通して2色のエネルギーが渦を巻くという演出が取り入れられている。
カプセルをスキャンする順番も、必ずしも世代が古い方からとは限らない(アクロスマッシャー、マグニフィセント、ロイヤルメガマスターは世代が新しい方からスキャンしている)。
基本形態であるプリミティブ以外の姿に直接変身することも可能ではあるが、余程の事がない限りは(たとえ再戦する相手であっても)まずプリミティブに変身してから局面に応じて他の形態へとチェンジしていくスタイルを取っていた(第12話ではマグニフィセントに直接変身しているが、これは他に使えるカプセルがなかったというやむを得ない状況で行ったものである)。なぜこのようなスタイルを取るのかというと、ジードはウルトラカプセルがないと自力でウルトラマンになれないためで、父であるベリアルのカプセルを使って変身するプリミティブを本来の形態としている。
なお一説には、疑似的にスーパーウルトラマンへと変身するシステムだったとも推測されている。
事実、開発者のヒカリは合体ウルトラマンを経験している為、十分考えられる。
それに近い使用法をしたのがウルトラマンゼロとウルトラマンベリアルで、前者が「ネオ・フュージョンライズ」でウルトラマンゼロビヨンドへと強化変身、後者が「デモニックフュージョン・アンリーシュ」でアトロシアスへと強化変身している(後者はスーパーウルトラマンともベリアル融合獣とも違うとされているが)。
ちなみに正史ではないとはいえヒットソングヒストリーではニュージェネレーションヒーロー4人が直接ゼロに合体して(つまり他のスーパーウルトラマンへの変身と同じ方法で)ネオ・フュージョンライズした時と同様のゼロビヨンドに変身している。
そう考えると、理論上はタロウのスーパータロウやメビウスのメビウスインフィニティーも疑似的だが再現が可能かもしれない。
ゼロもダイナやコスモスのウルトラカプセルを使用すればサーガに変身する事が出来るかもしれない(ただし、コスモスのカプセルは既にリクが所有してしまっている)。
そう考えると、『ジード』本編最終話でジードが発動させた『ジードマルチレイヤー』とは、5体の疑似スーパーウルトラマンが同時出現した驚異の現象と言う事になる。
超全集の記述からして、各ウルトラマンの因子を封入したウルトラカプセルとその生成装置としてのジードの特性(※ウルトラマンの因子を取り込んでカプセルへと変換する機能。ウルティメイトファイナルの起動キーであるエボリューションカプセルはこれを応用してジード自身の因子より生成した)が混ざり合ってこの能力の素地が生まれていた様で、それをジードの不屈の意思に呼応したキングのアシスト(分身体の意識統一を肩代わり等)を受けつつ発現させたと推測される。
本来、ベリアルとの決戦に備えて開発されたウルトラカプセルはベリアルの配下である伏井出ケイ/ストルム星人に奪われてその技術を悪用された。しかしその思惑により生まれたジードは自分の意思でベリアルと対峙する道を選び、やがてはキングに認められてあの奇跡を導いた。だが奇跡の素地の一つがケイがジードに与えた機能であると思うと、ストルム器官も含めてケイはベリアルの闘争を終わらせるのへ(本人の意思とは裏腹で)結果的に大きな一助をしていたと言える。
そして、ジードマルチレイヤーの発現により、ジードは誰よりもウルトラカプセルを有効に扱えるウルトラマンである事を証明したとも取れる。
なお、前作のフュージョンアップと比べて、ウルトラマン側の形態が少なく、融合元のウルトラマンがタイプチェンジしている傾向にある。
フュージョンライズ形態一覧
※ベリアル融合獣はリンク参照。
本編登場
前作と異なり、基本3形態には「昭和+平成」「昭和同士」「平成同士」が1つずつ登場する。
また中間形態・最強形態は基本形態と同じ「昭和+平成」となっている。
なお、ジードがM78ワールドの世界観を受け継いだ物語ということもあってか、M78ワールド以外のウルトラ戦士はコスモスのみとなっている(そのコスモスも当初はM78星雲出身という設定だった)。
偶然か否か、TVに登場する形態のうちアクロスマッシャー以外の合体メンバーには父親であるウルトラ戦士が含まれている(変身者を含めればムサシの変身するコスモス、レイトの変身するゼロも含まれる)。
また、ウルトラマンジードがベリアルの息子の物語であることから、ウルトラマンゼロと縁の深いウルトラマンやウルトラマンベリアルにとって因縁のあるウルトラマンが合体メンバーに選ばれていたりする。
最終話ではカプセルを通した諸先輩方の力とキングの奇跡、そしてリクの諦めない心により、TV本編に登場した全フュージョンライズ形態が同時に登場するという事象が起きた。
ウルトラマンギンガ+ウルトラマンオーブ・オーブオリジン+ウルトラマンビクトリー+ウルトラマンエックス
「ウルトラマンフュージョンファイト!」に登場
夏からの新シリーズにあわせて登場する。ゲームオリジナルのフュージョンライズ形態。玩具でも再現可能だが変身メロディはない(必殺技は収録されている)。
- カプセルユーゴー1弾から登場
初代ウルトラマン+シャイニングウルトラマンゼロ
ウルトラマンベリアル+ウルトラマンオーブ・エメリウムスラッガー
- カプセルユーゴー2弾から登場
ウルトラマンメビウス+ウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオン
- カプセルユーゴー3弾から登場
ウルトラマンメビウス+ゾフィー
ウルトラマンレオ+アストラ
- カプセルユーゴー4弾から登場
ウルトラマンダイナ+ウルトラマンコスモス
ウルトラマンガイア+ウルトラマンヒカリ
- カプセルユーゴー5弾から登場
ウルトラの父+ウルトラマンベリアル
- カプセルユーゴー6弾から登場
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フュージョンアップ・・・前作の合体変身
ウルトラフュージョン・・・後輩の合体変身
フュージョンライズ!・・・こちらは挿入歌のタイトル