データ
概要
地球で謎の復活を遂げた魔王獣を倒すべく、銀河の彼方からやってきた光の戦士で、クレナイ・ガイがオーブリングという変身アイテムとウルトラフュージョンカードというカードを用いてフュージョンアップ(変身)した姿。
かつて魔王獣を封印した歴代ウルトラ戦士の力を借り、多彩な戦闘形態に姿を変えながら敵との戦いに挑んでいく。
形態ごとにカラーリングだけでなく容姿までもが大きく変わっていくが、顔面、額、カラータイマー周りの形状や、体の一部が黒いところは各形態で共通する。
形態ごとに変化する額のクリスタルの色は、その形態の属性を現しており、赤、青、緑、黄、水色、白、紫のいずれかになる。
属性の相性については本編では言及されていないが、ゲーム『ウルトラマンフュージョンファイト!』では赤>緑>黄>水色>赤という4すくみの関係にあり、また白/青と紫では互いに与えるダメージが増える。
この相性は多少本編にも反映されているようで、例えばクリスタルが黄(炎属性)のバーンマイトは水属性(水色に相当)のマガジャッパに対しては圧倒できた反面、風属性(緑に相当)のノーバに対しては思うように戦えていなかった。
なお、劇中の描写から歴代のウルトラ戦士のことは満遍なく知っているようで、ウルトラフュージョンカードを手に入れた際には描かれているウルトラ戦士に向かって「お疲れ様です」と声をかけるなど、敬意を払っているらしいことが窺えるが、そのカードに描かれたウルトラマン全てと面識があるかは不明(劇場版ではゼロと共闘した後に「お会いできて光栄です」と言及している場面もある。また、2024年現在、映像作品中ではセブン、ジャック、ゾフィー、タロウと共演している。
本人が新世代ヒーローズでも数千年以上に渡って戦い続けているベテランなことも手伝ってか実力はかなりのものであり、本人達を圧倒したジードダークネスやエックスダークネスらを相手にタイプチェンジを駆使して互角以上に食らいつくなどといった中々の活躍を見せている。こうした実力に加えて様々な世界で活動しているからか別宇宙の住人もオーブを認知しているシーンもあり、ニュージェネレーションズの中では名が知れている方と言えるだろう。
『ウルトラマンタイガ』以前のM78星雲以外の平成ウルトラマンでは珍しく出身地が惑星O-50と明確に判明しているウルトラマンである。
また、戦闘開始前に名乗り口上を述べるという、極めて珍しいウルトラマンでもある。
各形態
フュージョンアップ
従来のウルトラ戦士でいう変身およびタイプチェンジに相当する能力。
従来のタイプチェンジと比べて外見の変化が著しく、さらに、形態ごとにそれぞれ専用の決め台詞が用意されるというかなり凝った演出がなされている。
また、ゲームオリジナル形態が多数存在するため、それを含めれば形態数は2022年現在歴代最多である。
初代ウルトラマンとティガの力を借りたバランスタイプで、光線技を主軸としたファイトスタイルを取る。一時的にではあるがパワータイプとスカイタイプの能力も使用できる。尖った長所はない分相手の出方をうかがう際にも使われた。
ウルトラマンタロウとメビウス、炎の力を使う師弟コンビの力を借りたパワー形態。タロウばりのアクロバティックな動きやバーニングブレイブを彷彿とさせる炎属性の必殺技を武器に戦う汎用性の高い形態。流石に火力自体はサンダーブレスターやライトニングアタッカー程ではないが、タロウ一門特有の軽快なファイトスタイルを得意とする。
ウルトラマンジャックとゼロ、どちらもウルトラブレスレット系列の武器を持つ者同士で組み合わせたスピード形態。専用武器のオーブスラッガーランスを巧みに使った戦術が持ち味だが、スラッガーランスを失くすと戦力が大幅に低下してしまうという弱点も持つ。
ゾフィーとウルトラマンベリアル、光と闇の戦士を融合させた超パワー形態。フュージョン元が元なだけに圧倒的な力を持つものの、一時は変身しただけで変身者の制御を越えて暴走してしまうという危険極まりない姿でもあった。
ギンガ、ビクトリー、エックス、三人のウルトラマンの力をトリニティフュージョンさせることで変身でにるオーブの最強形態で、専用の使用武器であるオーブスラッシャーを生かした近接格闘やトリニティウム光輪をはじめとした遠距離攻撃など、瞬間的な攻撃力単体ならばオーブオリジンをも上回る。ただし、単独の攻撃に特化したトリニティウム光輪と持続して威力を上乗せできるスプリームカリバーではそもそもの特性が異なるので、相手によってはトリニティからオリジンに再変身することもあった。
ギンガとエックスの力でフュージョンアップしたパワー系の形態で、その名の通り攻撃時には電撃のエフェクトを纏う。遠距離技に関してはサンダーブレスターやバーンマイトよりも少ないものの、そのメカニカルなボディで強化された防御力と電撃能力に重きを置いた格闘攻撃を両立させている。
ウルトラセブンとゼロ、親子の力をお借りしたフュージョンアップ形態で、セブン親子の10年に渡る修行を乗り越えることで習得した。セブンやゼロ譲りの格闘能力、オーブスラッガーショットや超ウルトラノック戦法などの遠距離攻撃、ESスペシウムのような大技等々、能力の各方面が非常に高いバランスで纏められた優秀な形態である。
その他、ゲームオリジナル形態については詳細はリンク先を参照。
本来の姿
オーブオリジン
第17話から登場した、オーブ本来の姿。
それ以前にもOP冒頭のカットと変身シーン、および第1話アバンタイトルの回想シーンで登場していたが、いずれのシーンにおいても全身が強い光で隠されているため詳細の殆どが不明だった。
光輝く大剣オーブカリバーを持ち、それを用いた剣戟や、オーブカリバーから放つ光線ならびに火・水・土・風の属性を放つ技を使用する。
前述のフュージョンアップ形態を上回る戦闘力を持っているが、ある事件をきっかけに、オーブはこの姿で戦うことができなくなってしまう(この事については、ガイ自身も言及したことがある)。 しかし、第17話でガイが事件の真実を知ったことで、再び変身できるようになった。
詳細はリンク先を参照。
オリジン・ザ・ファースト
Amazonプライムビデオで配信中の「THE ORIGIN SAGA」に登場する新たな形態。
オーブオリジンよりも前の形態であり、上記のオーブオリジンの黒色部分が赤色になっていることで、さらにシンプルな印象を与えている。
詳細はリンク先を参照。
後のシリーズでの客演・活躍
本項目ではガイとしての姿も登場した作品を◎、ガイの姿では登場しないがガイ役石黒英雄氏がオーブの声を担当した作品を◯、会話なしでの作品は●、本人は登場しないものの作品に何らかの影響をもたらした例を△表記で記載する。
『つなぐぜ!願い!!』◎
「破壊の先に、本当の平和は築けはしない!」
「オオオォォォブ!!!!」
先のギャラクトロン事件を切っ掛けにギルバリスを独自に調査して『ジード』世界の地球に来訪、後輩ウルトラマンのジードやゼロと共にギャラクトロンMK2と対決するも、責任感で迂闊な行動を取ったジードを庇ってゼロ共々行方不明となってしまう。
…が、ゼロがシャイニングの力で一時的に時間を飛び越えることで危機を脱出しており、ジャグラーや復活したリクたちとギャラクトロン軍団に立ち向かい、打倒ギルバリスに大きく貢献した。
ガイの姿としてもルサールカの件からか『ウルトラマンだって完璧ではない』とリクを諭したり宇宙人らと熾烈な格闘戦を繰り広げたりと要所要所で活躍している。リク本人も後の『Z』にてガイを匂わせる台詞を話している辺り、ガイ(=オーブ)にはかなりの好印象を持たれている様子。
今作自体が『オーブ』本編を大きくフィーチャーした作風なので、サンダーブレスターとプリミティブの共闘や本編最終回のオマージュなど、ファンにはニヤリとする展開が詰め込まれている。数々の世界を渡り歩いているからか宇宙でもその名は轟いているようで、ゼナにも存在を知られていた。
『ウルトラマンR/B』△
愛染マコトがオーブオリジンのルーブクリスタルを使用して変身したウルトラマンオーブダークが登場する(勿論姿形が似ているだけの別人である)。
本人は登場しないものの、オーブリングNEOの力で発動できるトリプルオリジウム光線の使用時に幻影が出現するほか、実はルーブ兄弟がオーブと同じO-50由来のウルトラマンであることが後半で明かされている。また、とある人物の回想シーンにてオーブ本人もちょっとだけゲスト出演している。
『ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ』◯
「愛する者のために戦う、か…当たり前だ」
命の洗濯として久々にO-50に来訪していた所をウルトラマンジードダークネスとエックスダークネスに襲撃され、フュージョンアップ形態を駆使して互角以上の激戦を繰り広げるも光のエネルギーを奪われてしまう(この時はビクトリーの助太刀で難を逃れている)。
ニュージェネレーションズの集結ということで、ルーブ兄弟の2人ともここで初めて対面しており、当の本人らも本物のオーブに出会って驚いていた(一応ロッソとブルのことは事前に知っていたらしい)。
惑星テンネブリスでの決戦では自身の光エネルギーを使って製作されたオーブダークネスと対決し、ゼロに教わった親子の力であるエメリウムスラッガーでダークネスを打倒。ダークキラー戦ではオーブトリニティの状態で他のニュージェネレーションズとダークキラーを撃破した。
『EXPO THE LIVE ウルトラマンタイガ』◯
「他の次元のウルトラマンとは珍しい…よろしくな」
たまたまO-50宇宙に帰郷した際にフーマといざこざを起こしていたタイガ、タイタスと出会い、彼に代わってタイガたちに謝罪をしている(フーマ本人にはオーブのダンナと呼ばれている辺り、元々それなりの付き合いはあった様子)。
O-50を襲撃した惑星侵略連合の宇宙人たちをフーマやタイガらと共に撃退し、かつて自身が友と袂を分けた経験からフーマにタイガたちのチームへ入ることを薦めた。間接的な立場とはいえ、ジョーニアスと並んでトライスクワッド結成の立役者の1人としても一役買ったと言える。
侵略連合の宇宙人達と戦った後タイガとフーマが殴り合いを始めたときにも喧嘩を止めようとしたタイタスにやらせてやれと二人で静観していると侵略連合の生き残りがカミソリデマーガ等ロボット怪獣や怪獣軍団の増援を引き連れて現れると名乗りを拒んだフーマにここで名乗らないと野暮だぞと言って『俺の名はオーブ!銀河の光が我を呼ぶ!』と[[デスフェイサーとエースキラーを相手取りオーブグランドハイアットカリバーで一気に薙ぎ払った。
『タイガ』第1話の時点で既にトライスクワッドが結成されてしばらく経っていること、今作でオーブが既にオリジンの姿でかつ『オーブ』本編の地球を後にしている描写を見るに、時系列的には『ファイトオーブ』の後かつ『UGFニュージェネレーションヒーローズ』よりも前の辺りということになる。
『ウルトラマンタイガ』●
第1話にてゲスト出演。『ギャラクシーファイト』の直後からウルトラマントレギアと対決し、久しぶりにオリジウム光線を単独で使用している。トレギアの罠で大きくダメージを受けたため、トライスクワッドの面々に後を託すべくタイガにオーブレットを授けた。
『ニュージェネクライマックス』◎
「そいつは野暮ってモンだろ?」
ニュージェネレーションズたち総出でトレギアの肉体から復活したグリムドと激突、自らの変身能力と引き換えに一時的な形ではあるが封印には成功した。
ヒロユキを狙う何者かの情報を得るためにカナがヴィラン・ギルドの溜まり場に訪れるも逆に襲われかけた際に登場。彼女と共に共闘しながらその場から脱出した。
その後ヒロユキと合流してオーブレットを返却され変身能力を取り戻す。
トレギアとの決戦時にはナイトファングと戦い、その後オーブトリニティに変身して総攻撃で怪獣軍団を撃破した。
グリムドが真の力を取り戻した際には歯が立たなかったがタロウからの指示を受けタイガトライストリウムのウルトラホーンに力を注ぎ、ウルトラマンレイガへと合体変身した。
本作ではオーブニカの演奏がなかったりフュージョンアップも使わなかったりと出番自体は控えめだが、変身前と変身後の双方でちょくちょく若干他のキャラより目立つ位置に立っているので妙な存在感を放ってたりする。
『ウルトラマンZ』△
本人は登場しないものの、オーブ、エックス、ギンガと3人のウルトラメダルで変身するジードの新形態:ギャラクシーライジングが登する。
『ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突』
「久し振りだな…レイバトス!」〇
水の惑星リクエターでギナ・スペクターに苦戦するフーマを助けるべく、ロッソ、ブルらO-50組総出で駆けつけ、ゼロからの連絡を受けアブソリューティアンとの戦いに合流した。自身もサンダーブレスターにフュージョンアップして追い詰めるもギナにデビルスプリンターを奪われてしまう。
その後はグリージョやボーイ達がいる怪獣墓場へニュージェネレーションズと共に急行、そこで因縁のあるレイバトスの並行同位体と激突する(他の同位体とは異なり、このレイバトスは敗北後に分岐した存在の為、正真正銘の再戦)。エックスとの協力も込みで彼を追い詰めるも、タルタロスの妨害でトドメを刺すことはできなかった。そして、そのレイバトスが生贄なる形で出現したグア・スペクターを撃破するため、再びタイガへ光を授けてウルトラマンレイガへと融合している。
尚、本作で初めてゼットとの共闘が描かれているが、ヘビクラ・ショウタことジャグラーの暗躍に関する情報を交換したのかは不明。
『ウルトラマンニュージェネレーションスターズ』〇
第15話に登場。
ゼロからディメンションナイザーを受け取り、今まで沢山お世話になったから、こんな形でもお返しできるなら嬉しいことは無いと語り、ジャックゾフィーと初めて会ってエメリウムスラッガーにフュージョンアップしたレイバトスとの戦いと新世代の先輩であるギンガ、ビクトリー、エックスと共に戦ったデアボリックとムルナウそしてセブンとの出会いを振り返りそして地球での戦いにはSSPの面々がいつも近くにいてくれた事を感じると、自身の記憶のディメンションロードに成功する。
しかし、彼の脳裏には因縁深いジャグラーの事が言うべきか悩んでいた。続く16話では、因縁の深いジャグラーの事を同じくジャグラーと縁のあるゼットと共に振り返っていき、道は違えどもジャグラーとの中に絆があることを確認すると、ゼットからジャグラーとの関係性を「腐れ縁」と評された。
そして、自身が持つディメンションナイザーがジャグラーの記憶を読み取り、ゼットと共に今まで築いてきた絆に答えるために戦い続けることを誓った。そしてディメンジョンナイザーを次の世代へバトンを渡すと彼は再び旅を続けていった。
なお、ジャグラーがヘビクラ・ショウタとしてストレイジの隊長をやっていたことは今回初めて知ったようで、ジードからこの事を聞いていなかった模様。(ジードが話をしていないのはジャグラー自身が口止めをしていたか、デビルスプリンターやアブソリューティアンの件で話す暇がなかったためと思われる)
また終盤ジャグラーのゼット世界での暗躍した動機をゼットから聞いた際には、「あの時の事を気にしてるのか…」とガイにとっても『THE ORIGIN SAGA』での出来事は忘れられない出来事であった様子。
『DARKNESSHEELS -Lili-』△
第3話のイーヴィルティガの回想にてシルエットとしてではあるがバーンマイトが登場。
「現在の光の国にはウルトラマンの力を封じ込め、その力を結合して使うことまで可能としている」ということを説明するための事例として、ジード・ロイヤルメガマスターやゼット・アルファエッジと共に引き合いに出された。
余談
初期デザインではフュージョンアップ4形態が先行して描かれていたが、決定稿では素体となる存在として最初にオーブオリジンがデザインされ、そこから派生する形で各フュージョンアップ形態がデザインされた。ベースカラーも変更して、2つのウルトラマンの分かりやすい特徴と長所を融合させている。カラータイマー部分はオーブリングの形状が取り入れられている。
当初は各形態ごとにカラータイマーの色を変えるという案も存在したが、額のクリスタルの色が変わるのみとなった。
惑星O-50のウルトラ戦士は現状オーブを除くとカラータイマーの形状が丸型で共通しており、リング状となっているオーブはかなり特殊と言える。他のO-50ウルトラマンが初変身者の名前をそのまま名乗っていること、戦士の頂にある「オーブの光」という名称を考慮すると、「ウルトラマンオーブ」という存在が他のO-50出身の戦士とは事情が異なるためなのかもしれない。
関連タグ
ウルトラマンロッソ、ウルトラマンブル、ウルトラウーマングリージョ、ウルトラマンフーマ:惑星O-50出身、もしくはO-50由来の力で変身するウルトラマン達。オーブは一番上の先輩に当たる。
ウルトラマンジード、ウルトラマンゼット:先輩ウルトラマンの力を借りて変身するウルトラマン達。
ウルトラマンエックス→ウルトラマンオーブ→ウルトラマンジード