曖昧さ回避
『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』に登場するウルトラマントリガーの形態については、「スカイタイプ(ウルトラマントリガー)」の項目を参照。
データ
- 飛行速度:マッハ7
- 走行速度:マッハ2
- 水中速度:マッハ1
- 潜地速度:マッハ1
- ジャンプ力:1000メートル
- 握力:30000トン
ウルトラマンティガ スカイタイプ
スピードやテクニックに優れた形態。メインカラーは青紫で、史上初となる青系カラーのウルトラマンである。
俊敏さを活かしたスピーディな格闘戦や空中戦を得意としており、建造物の谷間も潜り抜けるほど小回りも利く。
その反面、パワーに劣ってしまうのが欠点で、ゲーム作品にも反映されているのだが、ハンドスラッシュを無効化したレイビーク星人の円盤にパンチ一発で穴を開ける、体当たりの一撃で空中の敵を撃ち落とすなど(後述)パワー自体は怪獣と戦うには申し分ないほどの水準を満たしている事は確かなようである。
この他にも敵の急所を素早く射抜く必殺技や冷凍攻撃を有しているので、パワーの低さは大きな弱点になってはいない。
ガゾート戦では肩の傷口を押さえた状態で飛行してもスピードは健在であり(傷は飛行中に完治)、飛行中に被弾しても体勢を立て直すなど意外とタフでもある。
スピード戦が得意な一方で、自分より素早い相手と戦うのは不得手であり、キリエロイドⅡ戦で一度は敗北してしまう(ゲーム『巨影都市』では互角以上に渡り合っていたが…)。
ゾイガーとの戦いでは素早さで大きく劣るスノーホワイトのサポートをすべく、ティガクリスタルに手を翳さずこの姿にチェンジ。スノーホワイトを抱きかかえてブースター代わりとなり、ハイパワーニードル弾をゾイガーの翼に命中させている(この回のタイトルが「もっと高く!~Take Me Higher!~」だった事もあり、名シーンに挙げるファンも多い)。
なお、空中戦が得意であるものの、宇宙空間ではマルチタイプが活躍する傾向にある。
主な技
両腕を胸の前で交差させたあと瞬時に左右に伸ばしてから上にあげてエネルギーを集約し、両手を左腰に置いてから手裏剣を投げるように素早く光弾を放つ必殺技。基本的には1発だけ放つが、レギュラン星人との戦いではビーム状にして発射しており、「Fighting Evolution3」で使用されているのはレギュラン星人でのもの。
ゲーム「ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth」では従来のタイプに戻っているが、一度に5発連続で放っている(薙ぎ払うようにして撃っているので最後の一発しか当たっていなかったり、飛び上がって使用するので、天井のある洞窟では使用できないという特徴を持つ)。
本編ではその素早さ故に敵に避けられた事はなかったが、ゴーグアントラー戦では避けられてしまった(そのせいか、トリガー直前スペシャルでは「ティガの牽制技」として紹介されていた)。
ティガ本編で最初に使用された必殺技であり、メルバを霧散させるほどの威力を見せている。
「ぱちんこ ウルトラマンティガ」ではデラシウム光流に似た青い光球を作り出し、青い光線として発射するという演出になっている。
だが前述の通り汎用性に特化したせいなのか、『ロストヒーローズ2』では搭載されなかった。
名前の由来は藍(ラン)+コバルトからだろうか。
ゼペリオン光線
『A NEW BEGINNING〜光を継ぐ者たち〜』(メイキング映像)にてポーズを取る姿が確認されているが、劇中では未使用。実はゼペリオン光線を使用していないのはティガの主要三形態ではスカイタイプのみである。
ハンドスラッシュ
手から光弾を放つ。3タイプ共通の技で、主に牽制に使われる。
ウェポナイザー戦でエネルギーをチャージしてから地面に放ち、二体を地中に沈めている(使用と同時にマルチタイプにチェンジしている)。
ティガフリーザー
相手の頭上に冷凍光線を放って爆発させ、落ちてくる冷気で凍らせる。
汎用性が高く、キリエロイドを凍結させてゼペリオン光線に繋いだ他、普通に倒すと甚大な被害を与えかねない怪獣の動きを止めるのにも使用され、中性子爆弾を内蔵したウェポナイザーや莫大なエネルギーを内包していたメタモルガを凍結させている。
ティガ マシンガンパンチ
ティガ・スカイキック
飛んでいる敵などに対して、高く飛び上がり放つマッハ7の最高速度を誇るキックで、メルバを一発で墜落させるほどの威力を持つ(ただし、ドグーフには回避された)。
1000メートル上空の敵にも到達するという。
ゲーム作品では急降下キック版が使用されている。
キック技の総称でもあり、陸上で放つストレートキックも存在する。
ウルトラかかと落とし
前転を加え、敵の脳天にかかと落としを浴びせる。
キリエロイドにダメージを与えた。
ティガ・スカイチョップ
数あるチョップ技の一つ。
スピードを活かして、敵に連続で放つ事も出来る。
ティガ・電撃チョップ
ウェポナイザーとの戦いで使用したティガ・スカイチョップの派生技。
手の先にエネルギーを集中して放つ。
ウルトラ・ホイッパー
キリエロイドに対して使用した背負い投げ。
ウルトラ・レッグホイップ
足を使って敵を投げ飛ばす。
レギュラン星人に対して使用した。
ウルトラボディーアタック
エネルギーを纏って相手に突撃する。拳を突き出した体制の為、パンチ技と誤解されやすいが、あくまでも体当りである。
ティガ・スカイダッシュ
空中を飛行する敵に高速で敵に体当たりする技。
レギュラン星人に対して使用した。
フラッシュ・ボマー
両腕をクロスし、発光したティガクリスタルから閃光を放つ。敵の光撃を無効化する防御技としてガゾートとの戦いで使用された。その名の通り、敵の攻撃と衝突すると激しいフラッシュが発生する。
スカイ・サンダーダッシュ
複数体の敵に対して疾風迅雷の如くキックやパンチなどを浴びせる技。
不遇?
スカイタイプはマルチタイプやパワータイプと比べて扱いが悪いと言われる事が多い。
これは「空中戦の撮影に予算がかかるため」「当時の技術面でまだ問題があった」「ウルトラシリーズの真骨頂は肉弾戦だから」などと、ファンの間では様々な考察が挙げられているが、十年以上たった現在においてもその明確な理由は判明していない(もっとも、実際にも複数の要因があったという可能性が高いと思われる)。
テレビ本編における登場回数だけ取ってみても、マルチタイプ51回、パワータイプ21回に対しスカイタイプはわずか11回しか出ていない。
しかもこの11回のうちで必殺技であるランバルト光弾が使用された(=最後までスカイタイプで戦った)のはたったの6回である。
おまけにテレビ本編最後の使用となった50話では、ゾイガーを追い掛けるシーンこそ印象的なものの、ゾイガーとの戦闘では一方的に攻撃され首を絞められた後にパワータイプにチェンジしている為、戦闘面での活躍が描かれないまま本編の出番を終えてしまっている。
更にOV『古代に蘇る巨人』でアムイの変身したティガがタイプチェンジして以降、後の客演にもおいても長らく登場する事はなかった(とはいえ客演時に使用されなかったのはパワータイプも同様であり、そもそもティガが客演時にタイプチェンジしたのは『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』が初である)。
スカイタイプが客演時に初めて使用されたのは『劇場版 ウルトラマンXきたぞ!われらのウルトラマン』であり、これはOVから実に15年ぶりの本格的な再登場であった。
同作では、飛翔能力を持つゴーグアントラーに対抗するためにタイプチェンジし、Xioのスカイマスケッティとの連携で壮絶な空中戦の末にゴーグアントラーの羽を破壊して墜落させるという大活躍を見せた。
データカードダス『ウルトラマンフュージョンファイト!』ではパワータイプより先に実装され、ウルトラマンマックスとのフュージョンアップでスカイダッシュマックスになるという快挙を成し遂げている。
また、『ウルトラマンオーブ』のミニコーナー『ガイのウルトラヒーロー大研究』ではタイプチェンジ形態で唯一紹介されるなど、オーブ関係ではこれまでの冷遇さが嘘のような高待遇を受けている(これは玩具の「DXウルトラフュージョンカードホルダー」にスカイタイプのウルトラフュージョンカードが付属していた為だと思われる)。
『ウルトラマンR/B』では、ティガのルーブクリスタルには「スカイタイプを彷彿とさせる風の力が宿っている」とされており、実際、このクリスタルを使ったブルウインド及びロッソウインドはスカイタイプと同様、青紫を基調とした色をしており、空中戦やスピード勝負において大きな力を発揮する。
一応、クリスタルに描かれているのはマルチタイプのティガであるが、ティガはスカイタイプ以外にもティガブラストやティガトルネードなど風に関わる名前の形態がある為、風属性なのもそこまでおかしくはないと言える(少なくとも水属性要素が皆無なギンガクリスタルよりかはマシである)。
『ウルトラマンZ』では、ガンマフューチャーの技の1つにスカイタイプのティガフリーザーを元にした「ガンマフリーザー」というものがある。
『ウルトラマントリガー』では、第19話でティガが客演した際にタイプチェンジし、トリガースカイタイプと共闘。
羽を生やしてスカイタイプとなったキリエロイドと超高速空中戦闘を繰り広げ、Wランバルト光弾を放ってキリエロイドを撃墜した。
なお、本編を見ればわかると思うが、ティガ当時よりも時代が流れ技術力が大きく上がっており、スカイタイプ自体も迫力ある戦いを見せ、優遇されていると言ってもいいほどに活躍している。
こうしてTV本編ではやや冷遇気味であったスカイタイプの扱いも現在は改善されつつある…というか、一部に至ってはパワータイプよりも優遇されている面すらあると言えるだろう。
特に客演時の登場においては『ティガ』当時よりも様々な技術が大きく進歩した事もあり、いずれも非常に派手な戦闘シーンを見せている。
なお、本編でスカイタイプをあまり活躍させられなかった反省からか、次回作『ウルトラマンダイナ』ではスカイタイプに相当するミラクルタイプが強力な超能力を操るほか、対となるストロングタイプは必殺技以外の光線や特殊能力を一切使えないという、より明確な差別化が図られている。
しかし一方で、ミラクルタイプの青の比率が銀と比べて格段に低いことから「やはり1年で寒色系を扱うのは当時は難しかったのではないか」という考察も存在している。