概要
「ウルトラシリーズ」に登場する「ウルトラ戦士」のカテゴリー分けの1つ。
ウルトラ戦士の中でも、スピードに優れ、俊敏な動きを得意とする戦士。単にスピードに優れるだけでなく、中には超能力が使える、空中戦が得意といったテクニカルな能力を有する者もいる。また、タイプチェンジなどでは体色が青系の色になる戦士(⇒青トラマンの項目を参照)も多い。
当初は撮影技術の都合などによりスピードを活かせる場面に恵まれず非力で活躍しにくい印象があったが、近年では技術の向上により目にも止まらぬ速さで移動できる者が多くなり、以前と比べると確実に扱いが改善された。
また、スピードに特化する反面、パワーやスタミナ、防御力が落ちるという設定であることがかつては多かった……というより、最初の2つが似たような系譜であったためにそのような印象を持たれがちだが、その2つ目のミラクルタイプのようにその気になればカバーできるもの、アグルのようにスピードどころかパワー面でもパワー系を上回っている戦士、コスモスのようにスピード系でありながらスタミナに優れた戦士、バランス型の基本形態よりもむしろ上がっているもの、もしくは他より劣っていても弱点とまではいかない戦士、仲間の戦士や他のタイプと比べたら低いだけで単体で見れば割とパワーもあるという戦士も多く、実際にタイプチェンジでパワー面が不利になるのはティガやオーブなどむしろ現在では少数派である。「パワー面で不利」のイメージが強いのは、ティガのスカイタイプが初の本格的なスピード戦士として描かれ、その不遇ぶりからその印象を持たれやすいのかもしれない。
さらにいうと、その非力な部分を武器を使うことで補うなど、武器の使用率が高く、相性も良い。
スピード系戦士の一覧
(※タイプが未記載なものは、戦士そのものがスピード系のウルトラマンである)
平成ウルトラマン第1作目・ウルトラマンティガの主人公。シリーズでは初めての「相手の相性や状況に応じて能力を特化させる戦士」である。
スカイタイプは、空中戦とスピード攻撃を得意とし、メルバなどを撃破した。が、出番は11回と少なく、またパワーとスタミナが落ちるため接近戦も苦手で、戦績も良いとは言えない。この理由については、「予算の都合」や「技術面」などが原因とされている。
ティガの続編作品・ウルトラマンダイナに登場する、ダイナのスピード形態。スカイタイプの扱いの反省なのか、スピードに優れるほか多彩な超能力を有している。接近戦やパワー戦は苦手だが、変身者のアスカが持ち前の根性を発揮すれば、ストロングタイプ並みのパワーも出すことができる。
また、ダイナのタイプチェンジは一回の変身につき一度のみであるため、タイプチェンジの判断を誤るとかえって不利になることもあった。
公式で公言されることは少ないが、ガイアがパワー系であることに対し、アグルはスピードに優れた戦士と記述されることがある。また彼の場合はヴァージョンアップなどではなく、もともとアグル自体がスピードタイプの戦士である。 が、スペック的にはV1、V2同士で比較すると、ガイアに対してスピードどころかパワー面でも僅差で上回っている。
公式サイトにも書かれている通り、スピードに優れた戦士である。実際に、彼の戦闘シーンでは素早い動きでキックなどを行うことがある。
シリーズの中でも特にモードの多いウルトラ戦士。モードチェンジの目的はティガやダイナとは異なるが、全形態で共通して高速移動を行うことがある。スピード系ウルトラマンはパワーや防御力が劣ることが多いが、コスモスはスピード系では珍しく防御力と持久力にも優れている。
また、余談だが上記のネオスとは、「主人公で初代ウルトラマン系デザインのスピード戦士、相方(コスモスは劇場版のみだが)がパワータイプのセブン系デザインの戦士」という共通点が存在し、実際に両者はウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀でそれぞれ相方も含めて共闘した。
第3のデュナミスト、千樹憐が変身するネクサスの強化形態。前デュナミストの姫矢准が変身していたジュネッスが力強い戦いをするのに対し、ジュネッスブルーは憐の己の命を顧みない相手に突っ込んで行くスタイルで、その素早い動きで相手を翻弄する。
ウルトラマンゼロが、ウルトラマンサーガの一件の後、一つとなったダイナとコスモスの力を体内に宿し、タイプチェンジした姿。上記のダイナのミラクルタイプと、コスモスのルナモードの力を宿す。ミラクルタイプの超能力を駆使し、ルナモードの浄化能力、治癒も可能。また、この姿では口調が冷静になる。
ウルトラマンオーブが、ウルトラマンジャックとウルトラマンゼロの力でフュージョンアップした姿。タイプ専用の武器オーブスラッガーランスを駆使して素早い動きで敵を倒す。
使い勝手がいいのか出番は多いが、戦績は良いとは言えない。ある意味ティガの系譜を引き継いでいると言えるだろう。
ウルトラマンジードが、ウルトラマンヒカリと、ウルトラマンコスモスのウルトラカプセルでフュージョンライズした姿。素早い動きでヒカリ譲りの光の剣と、コスモスの浄化能力を駆使する。また、ウルトラマンのスピード形態にしては珍しく、本編無敗を記録した。スピード戦士にありがちな「パワーが足りない」という弱点もなく、スペック上のパワーはむしろ基本形態のプリミティブより上昇している。
ウルトラマンR/Bの主役を務める2人の弟側。そこまで強調されているわけではないが、戦闘スタイルはスピード系であり、機敏な動きで相手を翻弄し、スピーディーな攻撃を繰り出すことと、ルーブコウリンもブル側だとスピード系の武器になることが公式サイトにも明記されている。
ブルの兄、ロッソが、水の力を持つギンガクリスタルで変身する姿。機敏な動きで相手を翻弄し、スピーディーな攻撃を繰り出すが、身体能力は4形態中最低で描写も控えめ。
風の力を操って高速戦闘ができるが、エネルギー消費が激しくなってしまう弱点がある。腕力こそ落ちているが握力は向上していたりする。ロッソはパワー系戦士のためか使用率はそんなに高くない。
なお、ルーブクリスタルは、両者ともタロウクリスタル/ビクトリークリスタルはパワー系、ギンガクリスタル/ティガクリスタルはスピード系の姿に変えるアイテムである。
令和ウルトラマン第1作目・ウルトラマンタイガに登場。タイガは従来でいうバランス型、タイタスはパワー型であり、スピード型のフーマは忍者のような素早い動きで敵を翻弄する。 というより、トライスクワッドの他の2名もスピード面はフーマに比べればというだけでそれなりにあることに加え、フーマも他2人に比べれば劣るというだけで、データ上のスペックに反してパワフルな面も持ち合わせている。
戦闘時にはゼットの基本形態となる。ウルトラマンゼロ、ウルトラセブン、ウルトラマンレオのウルトラメダルをゼットライザーで読み込んで変身したスピード形態。この姿は従来のスピード戦士とは少し違い、レオ、ゼロ譲りの宇宙拳法を駆使して戦うという、体術が得意なタイプ。また、使い分け型においてスピード形態をメインとするという非常に斬新なものであった。
スペックや使用技はティガのスカイタイプと全く同じとなっている。ウルトラマントリガーに登場。リブート元のティガにおいてスカイタイプが不遇だったことからか、本作のスカイタイプはかなり活躍した。
スペックはダイナのミラクルタイプと同様で、スピードに優れるほか多彩な超能力を有している。
ウルトラマンデッカーに登場。
本編未登場
本編未登場、ゲーム限定の形態。ウルトラマンティガ・スカイタイプとウルトラマンマックスのフュージョンアップ形態。
首にはマックストールという長いストールを巻いており、ひとたび天へと駆けだせばマックストールを一度も地につけることなく勝負を決することができるという。
明記なしだが、そのイメージが強い戦士、ウルトラ戦士以外のスピード系、その傾向のある戦士たち
- ウルトラマンジャック:明記されているわけでは無いが力押しの戦法をする他の兄弟と比べてローリングソバットをはじめとする鮮やかな技を持ち、更に武器を駆使して戦うから、上述の1形態が登場してからはスピード系のイメージが強くなっている。
- ウルトラマンタロウ:彼も明記されているわけではなく、彼の力を使用した形態がパワー系なのもあってパワー系のイメージを持たれやすいが、実際の戦闘シーンでは空中殺法をはじめ、寧ろスピーディーな演出の方が目立つ。
- ウルトラマンマックス:「最強最速」の謳い文句通り、圧倒的なスピードを誇るウルトラマン。ただし、パワーも優れているので純粋な「スピード系」ではないだろう。
- ミラーナイト:華麗かつ多彩な技を持ち、パワー系のメンバーが多いチームの中で数少ないスピード系の戦士。