データ
本名 | ウルトラウーマンマリー(『大怪獣バトルウルトラ銀河伝説THE MOVIE』で判明) |
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身長 | 40メートル |
体重 | 3万2千トン |
年齢 | 14万歳 |
飛行速度 | マッハ10 |
走行速度 | 時速600キロメートル |
水中速度 | 120ノット |
ジャンプ力 | 350メートル |
職業 | 銀十字軍隊長 |
家族 | |
声優・演者 | |
スーツアクター | |
テーマ曲 |
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概要
ウルトラシリーズでは『ウルトラマンタロウ』に登場し、実子であるウルトラマンタロウを地球に送り込んだ初の女性ウルトラマン。
初登場は第1話。アストロモンスとの戦いで気絶していた東光太郎を見つけた白鳥さおりと少年たちによって引き合わされた。当初は緑のおばさん(学童擁護員)に変身して正体を隠しており、容姿は光太郎の実母(光太郎とは死別)と瓜二つだという。同じく光太郎も彼女の息子(=タロウ)によく似ているという。光太郎の怪我を手当てした後、「やりかけたことは最後までおやりなさいよ。途中でやめてはダメですよ」と励ますとお守り(バッジ)を手渡して立ち去っていった。このバッジこそがウルトラマンタロウへの変身アイテムである。その後、再びアストロモンスとの戦いで瀕死の重傷を負った光太郎をタロウと一体化させた。
最終回(第53話)では光太郎の夢の中に現れ「これから人生を変えるほどの大変なことが起こる」と告げ、白鳥さおりや健一の父親が怪獣に襲われて命を落とすという予知夢を見せた。こればかりはタロウでも救えないと告げ、予言通りの結果になってしまう。その後、心が荒んでしまった健一にウルトラの力に頼らずに生きていくという光太郎の決意を聞き、「バッジの代わりに生きる喜びを手に入れた」と笑顔で容認し、別れの言葉を残して去っていった。
なお、地球人には第3話の時点でウルトラの母と呼ばれている。
孤児だったウルトラマンエースを、ウルトラの母が引き取り養子にしたといわれている(現在の公式設定で生きているかは不明)。
本名はウルトラウーマンマリーという名で、『ウルトラ銀河伝説』にて初めて明かされた。
必殺技・能力
- マザー破壊光線
前方に伸ばした右腕に左手を添えて放つウルトラの母最大の必殺光線。
タロウのストリウム光線と同時に放ち、再生力の高いライブキングを粉々に吹き飛ばした。
- マザー光線
左腕のマザーブルーに溜め込んだエネルギーを放ち、対象の怪我を治療する光線。
赤い直線の光線を放つタイプと黄色い粒子型の光線を放つ2タイプが確認されている。
ちなみにマザー光線と発言したのは初使用の1回のみ。
- マザーシャワー
蘇生光線の一つ。カプセルに収容したタロウにエネルギーを与えて蘇生させた。
運命の衝突ではノア(ネクサス)によってメタフィールドにエネルギーを吸い取られたリブットに対して使用している。
- パワービーム
『ウルトラマン物語』にてタロウの特訓に使用。両腕から青い光線を放ち、ウルトラホーンにエネルギーを貯める際の耐久力を上げる役目を担った。
- 銀十字光線(本編未使用)
子供の傷を癒す光線。
- マミィ光線(本編未使用)
カラータイマーから放つ子供を育てる光線。人間でいう授乳に該当すると思われる。
- リライブ光線(本編未使用)
死亡した生物を蘇らせる。タロウも同名の技が使用可能。
- ウルトラスラップ(本編未使用)
相手を連続でビンタする。
- マザーパンチ/マザーキック
通常打撃技。ベリアルに対して放つもあまり効果は与えられなかった。
- ダブルリフティング
タロウ一人でも持ち上がらないライブキングを、ともに持ち上げた能力。
容姿
いわゆるシルバー族と呼ばれる姿が特徴。
子持ち、さらには孫持ちとは思えないほど見た目が若々しく、スタイルも抜群。ていうか巨乳。
TVCMや街頭広告では水着などのレディースファッションも当然のように着こなしてしまうので出張出演の機会に恵まれやすい。
人妻っぽくない可愛らしい顔立ちなのも相まって、高い確率でR-18系作品の題材にされる。彼女で性に目覚めた人もいるとかいないとか…。
胸にはカラータイマーが存在するが、他のウルトラ戦士よりも若干首元に近い位置についており、銀色の額縁らしき部位もないなど、独特なデザインとなっている。今のところ映像作品には点滅シーンは登場していないが、TVCMにて点滅したことはある。
胸から腹部にかけて銀の丸い突起物が5つ存在しており、下に行くに連れて徐々に大きさが小さくなっていく。これが身体の一部分か、ゾフィーやヒカリが持つような勲章なのかは不明。
左腕にはマザーブルーという青いブレスレットを嵌めており、おそらく銀十字軍の証として身につけていると思われる。
頭にある髪のようなものは、多くのウルトラ族を救った功績により授与される銀十字勲章という勲章。よく勘違いされるが身体の一部ではないため、勲章を外した姿こそが本来の姿であり、勲章を外したスチール写真も存在する。
頭にある小さな赤いトゲはマザーレッドと呼ばれる器官で、ウルトラの父と連絡を取ったり、ウルトラ兄弟の危険を察知することが可能。設定上では宇宙のあらゆる出来事を知ることができるという。
昭和期と平成期でマスクの造形が異なっており、昭和期はタレ目で平成期はツリ目なのが主な特徴。ファンからはタレ目造形の人気が根強く、新規造形での再登場を希望する声も多い(ただし、昭和に製作された『ウルトラマン物語』の時点で多少ツリ目気味の造形になっている)。なお、『タロウ』で使用された昭和期のマスクは現存しており、近年のイベントでも展示されていることもある。
その慈愛に満ちた目で見られた相手は、例え凶悪怪獣でも心を入れ替えるという。
職業
M78星雲光の国の銀十字軍の隊長職にあり、普段はウルトラクリニック78に勤めている。
ウルトラ戦士たちの救護や看護活動が主任務で、ウルトラ戦士の治療や、死者を蘇らせるための光線が彼女が得意とする主な能力だが、決して戦闘力は低いわけではなく、タロウとともにライブキングを倒したこともあるほか、ベリアルがM78星雲を襲撃した際には臆せず立ち向かっていった。また、ライブキングにより折られたタロウの腕をマザー光線で治癒したこともある。
あらゆる医療知識に精通し、かつあらゆる医療技術を習得しているというのだから、その手腕の凄さがわかっていただけるだろう。
血縁関係
父親はウルトラの星にプラズマスパークを建設した長老(ウルトラマンキングではない)と呼ばれる科学者の1人。
前述のようにウルトラの母とウルトラの父の実子はタロウだけであるため、他のウルトラ兄弟とは血縁関係はないが、エースを養子に引き取った。
しかし、ウルトラの父同様に大きな愛で彼らを優しく見守ることから実の母親のように慕われ、ウルトラの母と呼ばれるようになった。なお、ウルトラセブンの母や、ウルトラマンジャックの妻とは姉妹関係にあるという設定もあったが、現在は使用されていない。甥のセブンや実子のタロウと血縁関係があるなら、顔がセブン系にならないのは不自然だからだろうか…隔世遺伝の法則で矛盾を解消する余地もあるが。
人物像
光の国の人々から母と尊敬されるだけあって心優しく穏やかな性格で、言葉遣いも丁寧。
また、宇宙一子守唄が上手いという。
かのウルトラマンゼロですら敬語口調になり、偽物がウルトラの母を騙ったと知れば激怒していたぐらいなので、どれほど尊敬されているのかがわかるだろう。
息子思いであり、タロウ=東光太郎に助言をしたり、ピンチの際には地球に訪れたこともあった。強化アイテムであるキングブレスレットもウルトラの母によって一度はバードンに敗れたタロウに与えられたものである。孫であるタイガに対しては甘いようで、公の場であるにもかかわらず、「銀十字軍隊長」ではなく「ばあちゃん」と呼んでしまったことを特にとがめはしなかった。
家族仲は円満であり、『ウルトラハワイ』キャンペーンの特別ムービーでは家族3人でハワイ旅行を楽しむ姿を見せた。
ウルトラ戦士に憧れるあまりドックンに乱暴した幼き日のタロウに対しては「怪獣にも平和を愛する者もいる」と窘めている他、フライングライドロンの子とタロウが戦う様を見て「地球に住むものであろうと、宇宙に暮らすものであろうと親と子の愛情に変わりはない」と説くなど優しさがクローズアップされるが、ライブキングやウルトラマンベリアルなどの凶悪な敵相手には戦うことも辞さず、戦闘力も高い。
この優しさと回復技はタロウにもしっかりと受け継がれたようで、「少ない悪人のために、多くのいい人を見捨てるわけにはいかないんだ!」という作中でのセリフや『ウルトラマン基金「タロウ&ウルトラの父・母からのメッセージ」』でのタロウの願いからもそれがうかがえる。
外部出演となるとキャラクター付けが異なるようで、『ウルトラマン倶楽部2 帰ってきたウルトラマン倶楽部』では上手く行かずにテレビを破壊した初代ウルトラマンにビンタを浴びせたり、「Honda ステップワゴン」のPVでは家計を握っているという扱いなのか、ウルトラヒーローがステップワゴンの魅力をウルトラの母にプレゼンするという展開が見られた。
ギャグ漫画の『ウルトラ怪獣かっとび!ランド』では、タロウだけでなくウルトラマンやエースの実母。料理上手だが、ゲテモノを作ろうとする悪癖がある。「戦っても強い」という設定が誇張された結果、夫婦喧嘩で負けなし(100戦100連勝)なのは当然ながら、ブチギレて舞台となるヨイトマカ星を拳で破壊した事もある。なお、看護師ではなく専業主婦の模様。
『ウルトラマンランド』のライブステージではタロウに休暇を与えるかでウルトラの父と口論になった挙句、除け者扱いされたと思ってしまい、ウルトラの父とタロウが攻撃を受けるシーンが描かれたが…夢オチであった。
当の本人もウルトラの父から夢の話を聞かされた際には特に怒ることもなく、寛容な姿勢を見せていた。
再登場
後のウルトラシリーズでは、光の国とは無関係の世界観を採用したこともあって長らく登場の機会がなかった。しかし、昭和ウルトラマンシリーズと世界観を共有する『ウルトラマンメビウス』で登場し、ボガールへの復讐のためにメビウスと敵対しつつも、最終的には共闘して命を落としたハンターナイトツルギを、本来の姿であるウルトラマンヒカリとして甦らせるために光の国で彼をアーブギアから解放している。
最終回後の時系列である『メビウス外伝 超銀河大戦』ではボガールモンスとの再戦(映像はTV版からの流用)で傷付いたヒカリを回収し、治療している。なお、このときには既にアーブギアが勇者の鎧になっていたために死亡は免れており、アーブギアからの解放は行なっていない)。
『ウルトラ銀河伝説』では前述のように本名がウルトラウーマンマリーであることが明かされ、光の国に侵入した旧知の間柄でもあったウルトラマンベリアルとウルトラの父が闘うが敗れてしまい、自らも闘うが敗れてしまう。
その後ベリアルにプラズマスパークタワーを奪われウルトラの父とともに凍り付いてしまうが、ウルトラマンゼロによってプラズマスパークタワーが光の国に戻ると見事復活した。
『ウルトラマンギンガ』ではタロウの回想シーンにのみ登場。
ダークスパークウォーズでは、ウルトラの父や他のウルトラ兄弟とともにダークルギエルの魔の手から息子を庇い、スパークドールズにされてしまった。また、幼少時に父親に突き放されて落ち込んでいたタロウに投げかけた言葉が、中盤(タロウを通して間接的に語られたという形になったが)一条寺友也の心を動かし、礼堂ヒカルらと共闘するきっかけを作ったことから、物語の展開を考えると重要な存在であったと言える。
『ウルトラマンジード』ではテレビ本編および劇場版に登場。
テレビ本編では第24話でのみ登場。ウルトラの星からベリアル復活の兆候を感じ取り、ウルトラの父とともに不安そうな表情を浮かべていた。これ以降は登場していないが、恐らく他の宇宙警備隊員たちとともにジードの最後の戦いを見守っていたと思われる。
劇場版『つなぐぜ!願い!!』でも引き続き登場。ウルトラの星から、ジード・ゼロ・オーブとギルバリスの戦いを見守っていた。「ジードも立派な戦士になりましたね」とジードの成長を実の子のように嬉しがっていた。
『ウルトラマンタイガ』にてタロウの息子タイガが登場したため、ウルトラの母はめでたく(?)ウルトラの祖母に昇格。もっとも、“ウルトラの母”という名前には「母のような存在」という意味合いも込められているため、恐らくは今後もこの名前で通していくことになるものと思われる*というか、今更名前を変えられてもそれはそれで困るしね……。
ちなみに、第3話におけるタイタスとの会話から、タイガは彼女のことを「ばあちゃん」と呼んでいるようだ。
なお、タイガの誕生を踏まえると事実上はタロウの妻=タイガの母に当たるウルトラウーマンを義娘として出迎えた可能性もある。
『ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀』にて、若かりし頃のウルトラの母(ウルトラウーマンマリー)が登場。
ベリアルとケンとは幼馴染の関係ではなく、ウルトラ大戦争の真っ只中で知り合ったことが判明している。エンペラ星人との戦いで苦戦するケンにマリーの家系が管理していたウルティメイトブレードを授け、勝利へと導いた。
戦後はケンを呼び捨てで呼ぶほどの距離が縮まったようだが、思いを寄せられていたベリアルのことはあくまでケンの戦友としか認識していなかった様子で二人称が「さん」付けとなっていた。一応、本気でベリアルの体調を気遣ってはいたのだが、ベリアルにとっては失恋も同然の出来事であり、ますますケンとの間に溝ができる要因となってしまった。なお、銀十字勲章が大戦争の時点で存在することから大戦争の最中から光の国でも随一の看護師だったようである(これは『タロウ』での2人の出会いの一枚絵でも確認できるため、それに合わせたものと思われる)。
Episode 8(現在の時間軸)では、孫のタイガと対面した時の様子が初めて映像化された。前述のように公の場で「ばあちゃん」と呼んでしまったタイガをとがめることもなく、「立派になりましたね」と逆に戦士として大きく成長したタイガを褒めていた。
今作で彼女はかなり高貴な身分の出身であったことが判明したため、ケンとの結婚は地球で言うと上流階級のお嬢様と一軍人(もしくは自衛隊員)が結婚したということになる。
『ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突』では、惑星バベルでのアブソリューティアンとの戦いの中でエネルギーが尽きたリブットをウルトラクリニック78で治療をしている。惑星ブリザードの戦いではケンと共に見守っており、タルタロスのアブソリュートマキシマムデストラクションの威力に父共々驚愕して、戦ってるウルトラマン達に避難を促している。
惑星ブリザードでの戦いからしばらくした後、ゾフィー、ユリアン、ウルトラの父と共にウルトラマンキングの元に赴き今後の方針について会談を行い、ナラクでウルトラマンレグロスとアブソリューティアンとの因縁を知ったユリアンから「アブソリューティアンとの和平を結べないか?」という提案を聞いた際には、「アブソリューティアンのトップの出方次第」と前置きを置いたものの諦めてはいけないとユリアンを励ましている。
ウルトラマンレグロスファーストミッションにもケンと共に登場しておりと共にマン、ジャック、ゾフィーにかつてのジードとベリアルの最終決戦の時ベリアルから抜け出したレイブラッドが復活したとケンから聞いたジャックはタルタロスの並行同位体と意見した時にはその可能性は高いと肯定している。
『ULTRAMAN』でもウルトラマンスーツの一つとして登場する。元々はスマホゲーム『BE ULTRA』限定の登場だったが………。
その他
『まごころのおくりもの』
『賢者の贈り物』が原作の絵本で、原作のデラに相当する。
『みんなあげちゃう』
弓月光原作の漫画の実写版。夢の中の登場人物という形で出演した。
余談
ウルトラの父と並び立つ光景は、TVシリーズだと『メビウス』第27話が初。
『クリナップ』、『Honda ステップワゴン』、『アミュプラザ博多』など数多くのCMに出演。劇中点滅する描写がなかったカラータイマーが点滅する場面があったり、ウルトラの父に壁ドンされたりしている。
『ボンカレー』のパッケージモデルにもなったことがあるが、これはご存知松山容子のオマージュである。
バレンタインや母の日といった女性が主役の行事では取り上げられることが多々あり、2014年5月11日にはニコニコ生放送でウルトラの母が活躍するエピソードが放送されたが、ウルトラの父と違い劇中において特定の行事に関するエピソードには出演経験はない。
『タロウ』第1話・第2話の時点ではまだスーツが完成していなかったため、トリプルファイターに初代ウルトラマンのマスクを付けた改造スーツを使用し、太陽を背にしたシルエットの状態で登場した(この時切り取られたであろうトリプルファイターのマスクは現存している)。
『東宝チャンピオンまつり』で上映された1話のブローアップ版では、このシーンが完成した新規スーツで撮影し直されたものに差し替えられている。
上記の通り、『大いなる陰謀』では孫のタイガから「ばあちゃん」と呼ばれるシーンがあったが、タイガ役の寺島拓篤氏と同作でウルトラの母を演じた三森すずこは3歳ほどしか年が離れていない(しかも寺島氏のほうが年上である)。そんな三森氏も2022年8月に出産を果たし、めでたく母となった。
ちなみに、ウルフェス2019のライブステージで演じた池田昌子の寺島氏との年齢差で言えばギリギリ祖母と孫ほどはある。
息子を持つウルトラマンは今日に至るまで登場し続けているが、公式設定において子供がいるウルトラウーマンは現状、ウルトラの母ただ一人である(『ウルトラマングラフィティ』など派生作品を含めればウルトラマンの妻であるメグなどが該当するのだが…)。
関連イラスト
関連タグ
家族関係
ウルトラの父:夫
ウルトラマンタロウ:息子
ウルトラマンエース:義理の息子
その他
ウルトラマンベリアル:夫の友人。
ユリアン:銀十字軍所属の部下