演:草川拓弥
概要
『ウルトラマンギンガ』に登場するキャラクターの1人で、主人公の礼堂ヒカルのライバルポジション。TVシリーズではほぼ初めて、ウルトラマン以外でそれに匹敵する巨大戦力を個人で使役するキャラ。なお、彼も高校生である。
劇中にて存在が語られた、一条寺コンツェルンと言う父が営む大企業の御曹司。物語開始(ヒカルの帰郷)の半年前に転校してきた。あらゆることをこなす才能を持つ。
性格は無愛想で無口。話すときも常に敬語で、「人間嫌い」と思われていた。実際とっつきづらい面もあるが、劇場スペシャルでの活躍を見る限り素の彼は機転も利き、面倒見のいい一面も持っている。頭脳派で、敵の弱点を調べてから仕掛ける手を取ったことも。
また常に冷静沈着だが、想定外の事態に直面するとテンパることもあり、意外と年相応のメンタル。
劇中での活躍
初登場は第二話で、他のメインキャラよりも遅れて出てきた。この時、降星小学校の廊下でヒカルとぶつかった際に、御神体ことギンガスパークについて知っているようだった。実は闇の勢力からコンタクトを受けており、登場した時点でダークダミースパークとガンバッド(後述)を所持。与えられたジャンキラーのスパークドールズを戦力にしていた。
その後、騒動に乗じて人形になっているウルトラマンタロウを誘拐。
次の話でギンガに攻撃。不意打ちに加え、見破った制限時間の限界をついて一度は撃破した。
その後もヒカルと仲間の争いを誘導しようとし、失敗に終わり戦闘になる。この中で自分の目的について『(叶いもしない夢を持つ人が)許せないだけ』と話しており、戦闘中のヒカルの言葉(『叶いもしない夢だと?・・・勝手に決めつけるな!』)に思うところがあったのか、空中でギンガのライブが解けたヒカルを救助。その時、闇の勢力に見限られたのか仕向けられてきたティガダークの攻撃を受ける。
タロウの手でヒカル共々それを凌いだ後、同じく偉大な父親を持つがゆえに苦労していた子供であるタロウに諭される形で自分の本来の目的とその由来を語る。昔から様々なことをこなしてきた故に、何でも自力でできるからとこれと言った夢を持っておらず、それに関した父とのやり取りをきっかけに夢を抱く者たちを憎むようになっていた。ギンガを倒そうとしたのもこれが理由(要は反抗期、あるいはグレていた)。
そんな彼に、ヒカルが『ウルトラマンギンガを倒すこと』を夢にするよう提案され、三度対決。今度は互いに万全の状態(ヒカルは直接ギンガにライブ)で戦い、ギンガの手でダミースパークを砕かれて敗北。世の中には簡単に叶わないことがあると知り、悔し涙を流す。そして心境が変化し、それに応えてジャンキラーがジャンナインに覚醒。自分と戦ってすぐティガダークとバルキー星人の襲撃を受けて苦戦していたギンガを助けて(『ギンガを倒すのは自分』とのこと)、二体を撃破。
これ以降は態度も軟化し、度々ヒカルたちに助力するようになる。
ちなみに友也に捕らえられていた時、タロウは彼が「何かを憎んでいる」と見抜いていた。
と言うのもタロウはかつて何かに怨念やら憎悪を抱く輩と何度か遭遇していたからかそういうのが見分けられるようになっていると思われる。
劇場スペシャルにて
ヒカルたちとは別に降星山を調査する中、イカルス星人から美鈴と健太を救助、ヒカルや千草とも合流。別行動をとっていたのは、前日に『用事があるから』と断っていたため(結果的に同じ場所だった)。
今回はヒカルたちを的確にサポートしており、
- ヒカルと千草と合流する際にガンパッドで光線を打ち上げて位置を知らせる(携帯が圏外)。
- タイラントに苦戦するティガに加勢。見事なコンビネーションでタイラントを撃破。
- 黒幕について話すことを拒否するイカルス星人にジャンナインからの砲撃で脅迫
- 現れたダークザギに対し、真っ先に挑んでヒカルたちを守る
と、頼もしい活躍をした。その一方、ザギ様の強さにテンパりつつとんでもないセリフも言ってしまった(ダークザギの項目参照)。
ちなみに、ジャンナインの変形バンクがジャンキラー時代と微妙に変わっていた他、『ジャンファイト・ツーダッシュ』と掛け声を発していた。
劇場スペシャルの第二弾ではウルトラ怪獣にドハマりし、お手製の怪獣図鑑を作っていたことが発覚した。
ガンパッドを使用してヒカルたちがウルトライブする怪獣たちを解説していた。有名どころばかりではなく、ガヴァドンとゴンゴロスが落書きから誕生したという共通点を語ったり、スノーゴンに美鈴がライブしたときは他の冷凍怪獣(ペギラやガンダー等)について解説したり(ヒカルからは「長い」だの「しつこい」だの言われた)、『ウルトラマンパワード』の怪獣についても知っていた。
前述したとおり解説が長く、ライブしたキャラクターもゼットン、EXレッドキング、初代ウルトラマンと5人の中では最も少なかった。
ジャンキラー、ジャンナイン
『ギンガ』では友也が操縦する巨大ロボットとして登場。
具体的な活躍についてはジャンナインの項目を参照。
ガンパッド
友也が携行しているツール。タブレット端末型のパッドモードと、拳銃型のガンモードに変形。ジャンキラー、ジャンナインの操縦に使う。
パッドモード画面、またはガンモード銃身横に表示されるアイコンをタッチして操作。特に射撃攻撃はほぼガンモードで指令を送り、コックピット内で友也自身が射撃のアクションをすることで照準・発射を行う。これ以外の動作は基本的にパッドモードで行う。遠隔操作やジャンスターへの変形指示も可能。平常時は情報収集や護身に使える万能アイテム。
ジャンスターダスト発動時は、巨大なガンパッドが出現、ジャンナインに装備される。
また、ジャンナインがいない場合は、友也自身が生身でジャンスターダストを使用する事も出来る。
キラー時代は作動音以外は鳴らなかったが、ナイン以降は電子音声が鳴るようになった。
劇場スペシャル第二弾では、中にウルトラ怪獣のデータが入っていることが発覚し、それをもとに友也の怪獣図鑑は作成されていた。ガンモードにより、ウルトライブを疑似体験できる空間を生成した。
以下、アイコンの表示とそのサウンドとその効果(玩具のみで劇中未登場のものは未記入)。“P”がパッドモードで“G”がガンモード。
- ジャンバスター型→P『カモン・ジャンナイン!』=宇宙空間からの召喚、G『ジャンバスター!』=ジャンバスターの発射
- ジャンフラッシャー型→P『クランチ・ジャンナックル!』、G『ジャンフラッシャー』
- ジャンナインの顔→P『ジャンファイト!』=ジャンスターからの変形・または戦闘開始、G『ジャンスターダスト!』=ジャンナインの手にガンパッド出現。ジャンスターダスト発動。
- ジャンキャノン型→P『チェンジ・ジャンスター!』、G『ジャンキャノン!』=ジャンキャノンの発射
ツンデレ?
そんな彼だが、態度の軟化以降は時折ツンデレっぽい態度を見せるようになる。
イカルス星人から美鈴たちを救った際、攻撃を受けて負傷、手当てしてもらっており、ティガにライブしたヒカルを助けた時に『借りを返したかっただけ』とお約束なセリフも披露。
また、しっかり連絡先を交換し合っており、有事の際に駆けつけるのもやぶさかではないようだ。
父(名前不明)
一条寺コンツェルンの社長。一見インテリ系の堅物に見えるが、『(夢を持たないことを)悪いとは言わないが、そんな人に会社を継いでほしくはない』と言う趣旨の発言をした通り、どちらかと言えば夢やロマンの分かる人物らしい。結果的に友也がグレるきっかけになってしまったが。
ウルトラ超特急
友也を演じる草川氏が所属するユニット、“超特急”が、『ウルトラマンギンガ』とコラボした限定ユニット。エンディングテーマの『Starlight』を歌っている。この曲のPVにて、緑色の衣装を着て踊っているのが草川氏。
ウルトラマンギンガSでは
UPGの科学アドバイザーとして登場し、UPGにスカウトされたヒカルと2年ぶりの再会を果たす。
UPG基地ライブベースに自らの研究所「一乗寺ラボ」を持っており、そこで分析作業などに取り組んでいる為、衣装は白衣である。
相変わらずクールな性格だが、周囲への態度は前作に比べてかなり丸くなり、砕けた表情を見せる事が増えた。ヒカルに対しても素直に友情を示すようになり、ギンガとして戦う彼の身を案じたり、彼の正体が露見しないよう口裏を合わせるなど、より親密な友人関係となった。かつて利用した事もあった千草の歌がラジオ番組で流れた際には、UPGの一同に「彼女は礼堂君の幼馴染で僕の友人」と紹介している。
しかしヒカルからはウルトラマンビクトリーの正体がショウである事を明かされておらず、その事をヒカルに問い詰めた際もはぐらかされてしまった。
ガンパッドも依然として所有しており、研究や時限爆弾解除に使用しているが、UPGのメンバーは出自を知らないようである(友也は問われた際「大切な仲間との絆」とだけ答えている)。
なお、最終話ではダークルギエル特戦隊を相手にガンパッドによる銃撃と華麗な足技を駆使した大立ち回りを繰り広げ、イカルス星人とチブロイド数体をジャンスターダストで撃破した。この戦いで頭脳だけが優れているわけではなく、格闘能力も高い事が明らかとなった(元々格闘能力が高かったのか、UPG入隊後に訓練を受けたために備わった能力なのかは不明)。
関連項目
ウルトラマンギンガ、礼堂ヒカル、ウルトラマンタロウ、ジャンナイン
タイガ(ウルトラマン):タロウの息子であるウルトラマン。何気に彼もまた偉大な父親を持つがゆえに苦労する子供である。
マブセ・ユウキ:後のウルトラマン作品の劇場版に登場する少年。こちらも偉大な父親を持つがゆえに苦労する子供でそれが原因で暴走してしまった。