日本では特撮監督という称号は円谷英二が元祖で、円谷の後をついで東宝特撮の特撮を撮った有川貞昌は「オヤジを前にして”特撮監督”を名乗るのはおこがましい」ということで「特技監督」を名乗り、以降の後進たちはこれに倣っているという。
なお、円谷英二のクレジットは「ゴジラの逆襲」以後「特技監督」で、有川貞昌、中野昭慶、川北紘一も同じであった。東宝の「特撮監督」の称号は「日本沈没」の予告でのみ使用されている。
(円谷プロ作品では特撮監督表記)なお、円谷プロ作品での特撮監督相当は「特殊技術」と表記されていた。
他社では特殊撮影や特殊撮影と記載されていた(あるいはノンクレジット)が、東映特撮映画『宇宙からのメッセージ』で本編監督の深作欣二が特撮を担当した矢島信男の仕事ぶりを評価して「特撮監督」としての単独クレジットを薦めたことから、この呼び方が定着した模様。以降東映・特撮研究所では特撮監督を使用する。東映のテレビ作品では基本的に全話固定である。大映の「大魔神」シリーズの黒田義之、松竹の「宇宙大怪獣ギララ」の池田博でも「特撮監督」の表記が使用されている。
特殊な例として脚本家の高山カツヒコは火薬の免許を持っているという理由でアニメの実写パートを度々担当し、半ばネタ的に「特撮監督」としてクレジットされている。