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ウルトラセブン21

うるとらせぶんつーわん

ウルトラセブン21とは、オリジナルビデオ作品『ウルトラマンネオス』に登場するウルトラマンである。
目次 [非表示]

CV:千葉一伸(本編)、松本健太(UGF)

スーツアクター:寺井大介(本編)

概要編集

宇宙保安庁の所属でネオスの親友。ネオスの倍近く年上で仕事に関してもベテランであり、任務のバックアップや共闘の相棒として登場する。

「21世紀のヒーロー」ということで、ウルトラマンネオスの変身者、カグラ・ゲンキがその名を付けた(テーマソングにも20世紀の壁を越えて…とある)。


スピードスタイルのネオスとは逆の、パワースタイルの戦士

彼の様に体が赤いウルトラ戦士レッド族と呼ばれ、生まれながらの戦士であるとされる。シルバー族からレッド族が生まれることもあるので、隔世遺伝なのかもしれない。


ネオスと同様、パイロット版とOV版とでは微妙にデザインが異なる。分かりやすい違いは首の色と身体の銀ラインで、OV版は首に銀色がなく真っ赤になっており、身体のラインは胴の辺りにあった外向きの凸がなく緩いカーブを描いている。

またパイロット版では目を細める描写がある。ゼアスウルトラの父は口が動いていたが、目を動かすウルトラマンはネオスと彼ぐらいだろう。


決まった人間態を持たず、状況に応じて様々な人間の姿をとって行動する。ミステリアスな美少女や(海外作品以外で)外国人の男の姿に化けたウルトラマンは今のところ彼だけである。その為か等身大での活躍が多い。

変身時は目が光り金属音とともにプロテクターが体に現れるなど平成セブンの変身バンクと似ている。


元々地球防衛の任に就くのはネオスではなく、彼だったのだが、ダークマターの影響で自分の持ち場を離れる事が出来なくなってしまい、代わりにネオスが地球に派遣される事となった。

これが心残りだったのか、セブン21はM78星雲付近に実体を残したまま、セブン21テレポーテーションを使って魂だけを地球に送り込んでいる。つまり、ネオス本編で登場しているのは21の本体ではなく魂が実体化した分身という事である。また、この能力の使用には正義と勇気に満ちた人間の力が必要であり、該当する人物が現れた際にのみ、地球に出現するという設定になっているらしい。

独力では実体化できないという点から、過去に深傷を追って実体を失い、それを取り戻すまでのウルトラマンXトライスクワッドの面々と似たような状態だったのだろう。


主人公以外のもう一人のウルトラマンとしては登場回数が多い方で、全12話中8話となっている。偶数回ごとに登場する印象が付いている人は多いと思われる(正確には奇数回である第1話と第11話にも登場している)。

また、出てくる度に八面六臂の活躍をしており、ラスボスであるメンシュハイトのような余程の強敵でない限り苦戦する事さえなかった。

サブトラマンは主人公ウルトラマンと対峙する機会が多いが、彼の場合は元々の設定もあってかそのような描写はなく、アストラと同様サブトラマンで主人公と対立しなかった少ない戦士でもある。


データ編集

  • 出身:M78星雲光の国
  • 所属:宇宙保安庁
  • 年齢:1万8000歳
  • 身長:56メートル(等身大にもなれる)
  • 体重:5万7千トン(等身大にもなれる)
  • 飛行速度:マッハ26(パイロットフィルム版ではマッハ24)
  • 走行速度:マッハ7.7
  • 水中速度:マッハ2.5
  • ジャンプ力:1300メートル(パイロットフィルム版では1100メートル)
  • 変身アイテム:アコレイザー(ウルトラアイ型のアイテムらしいが、結局使われなかった。OV版では目が光って変身する)
  • その他:セブン同様に胸のプロテクターから太陽光を補給可能。

性格編集

地球では隠密行動をとっており、ネオスへのサポートぶりを見るに冷静でスマートに物事を運べる印象を受ける。

作中ではネオス、ゾフィーともに呼び捨てで呼んでいた。


……とはいっても元々はネオスと共にショーやイベントの為に設定されたウルトラマンであるせいかウルフェスなどではやけに粗暴になったりとイマイチキャラが安定しない。

ちなみにこのウルフェスではネオスに嫉妬心を抱き、敵とみなした相手には容赦無いという一面も見せた(元は捨てられたぬいぐるみのくまであり、ガッツ星人に利用されていただけと分かってからは彼を抱え守りながら戦っている)。紆余曲折の末にネオスやウルトラの母から説教を受けて宇宙警備隊特別部宇宙保安庁の養成機関へと半年間預けられることとなった。

流石に現在はOV版準拠の性格で描かれる事が多い。


能力編集

アドリウム光線編集

額のビームランプから発射する光線で、ウルトラセブンエメリウム光線に相当する技で威力が調整可能。発射ポーズが微妙に異なるのが特徴。OV版では片手を添えて放っていたが、パイロット版では両手をビームランプに添えて撃ち出していた(セブンは所謂「チョキ」の手で発射するが、セブン21は親指・人差し指・中指を立てている)。

「大いなる陰謀」ではパイロット版準拠の構えになっている。


ヴェルザード編集

頭部に装備する宇宙ブーメラン。

本家で言うアイスラッガーに相当する武器。21スラッガーとも呼ばれている。なお、相当頑丈らしく、パイロット版ではザム星人の光線を切り裂いた事も。

セブンとの違いは、使用する際に頭部のデザインが大きく変化しないこと。

パイロット版とOV版でデザインが少し異なり、パイロット版では前後で分割され後側のみを飛ばしている


ウルトラXアイズ編集

所謂透視光線。あらゆるものを透視し、人間に化けたザム星人の正体を見破ることもできる。変身前でも使用可能。


21・チョップ編集

敵にチョップを浴びせる。敵の脳天に放つタイプはウルトラ・ノックアウトチョップと呼ばれる。


21・パンチ編集

力を込めて放つパンチ。


21・キック編集

21が有するキック技の数々。

ストレートキックはウルトラ・ジャスティー・キック、右足で放つジャンプキックウルトラ・ボマー、右足で放つかかと落としであるウルトラかかと落としがある。パイロット版では全身に炎を纏って落下キックをザム星人に見舞った。

ネオスと同時に陸上で放つバージョンはダブルキック、飛び蹴りはダブルフライングキックと呼ばれる。


21・エルボー編集

敵に力強い肘打ちを放つ。


21・フライングメイヤー編集

敵の首元を掴み、地面にぶつける技。

その名の通り、プロレス技の「フライングメイヤー」が元ネタ。


レジア・ショット編集

セブン21最大の必殺技で、右腕を水平に伸ばした後に、腕をL時に組んで発射する赤い強力破壊光線。

セブンのワイドショットに当たる技であり、威力はワイドショットより10倍強いらしいが、劇中ではただ一体だけギガドレッドが光線で相殺に成功している。


発射直前の構えは後に登場したウルトラマンゼロのワイドゼロショットを左右逆にしたようなものだが、ワイドゼロショットが平手なのに対して、レジア・ショットは握り拳という違いがある。


『大いなる陰謀』でも決め技として使用、80のサクシウム光線、ネオスのネオ・マグニウム光線、コスモス&ジャスティスのクロスパーフェクションと同時に放ち、ルーゴサイトを撃破した。『運命の衝突』ではアブソリュートティターンのガードを突破してセブン21らの撤退を見過ごす程のダメージを負わせた。


フィンガーダーツ編集

パイロット版で使用した指先から放つ赤色の破壊光弾で、ドレンゲランに対して連続で発射してダメージを与えた。


ウルトラ・ファイヤー・ボール編集

メンシュハイトに対して発射した火炎弾で、ネオスの使う体内のエネルギーを様々な変化させる「ウルトラ・メタモーフォーズ」の一種。


21ホイッパー編集

敵を力強く投げ飛ばす。ネオスと同時に敵を投げ飛ばす技はダブルリフターと呼ばれる。


ウルトラウィザードビーム編集

熱線、電磁光線、麻痺光線の三種類の用途があるビームランプから放つ光線。


21・アタック・ビーム編集

両腕から放つ磁力光線。メンシュハイトにダメージを与えた。


ストップ光線編集

光輪で対象を拘束する。ザム星人に使用したが、無理やり引きちぎられてしまった。


ウルトラコントラクト編集

ウルトラ念力を行使して体を縮小化する。ミクロ化の場合はウルトラリダクションと呼ばれる。


ウルトラマグニファイ編集

最強最速の文明監視員のごとく200mにまで巨大化するが、かなり無茶な事らしく、エネルギーが著しく削られてしまう。


ウルトラテレポーテーション編集

テレポート能力。


ウルトラランニング編集

体を発光させる事で高速移動を可能にする。


ダブルアタック編集

ネオスがノゼラ、セブン21がサゾラの首元を掴み、激突させて大ダメージを負わせる技。

かつてエースとゾフィーがアリブンタギロン人に使った戦法によく似ている。


設定のみの技

以下は『テレビマガジン特別編集 平成ウルトラビデオ全集』(2002/講談社)P91にて判明した技で、劇中では使用しなかったものである。隠密行動を得意とするだけあり、忍者のような技も多数見受けられる。


  • ウルトラテレキネシス

いわゆるウルトラ念力のこと。


  • ウルトラヒアリング

遠方の音を聞き分ける


  • ウルトラポーズ

空中で制止する事が可能。


  • ウルトラサブレイ

透明な敵や幻覚を見せる敵の実態を見破る光線技。


  • ハンディパワー・ショット

掌から光弾を連続発射。恐らく、セブンの手裏剣光線に相当する技。


  • ウルトラミラクルシャワー

ウルトラ水流。消火や給水のために使用される技である。


  • アイ・クラッシュ・ビーム

目から破壊破壊光線を放つ。


  • ウルトラ・ライト・ランサー

光の槍を形成して放つ。ウルトラマン80のウルトラレイランスに相当すると思しき技。

ウルトラ・メタモーフォーズの一つ。


  • ウルトラ・クロス・スラッシュ

ウルトラ・メタモーフォーズの一つで、十字手裏剣を発射。


  • ウルトラ・バリアー

ウルトラ・メタモーフォーズの一つで、バリアーを発生させる。


  • 21・スパークリング

ウルトラ念力を使って発生させたエネルギーを全身から放出する捨て身の大技。

エネルギーを大量に消費してしまうという欠点がある。


人間態編集

上述したようにセブン21には地球上で活動する際には決まった地球人の姿はなく、その時々に応じて様々な姿を取っている。

劇中で披露した姿は次の通り。


謎の少女編集

演:伊澤麻璃也

第2話で披露した人間態。ミステリアスな美少女で、ダークマターの影響で故郷を追われ宇宙を彷徨い新天地を求めるザム星人達の事情を知っている事も手伝い、彼らが行おうとしている実験の推移を見守ることを決意。その事をネオス=カグラに伝える為にこの姿で彼に接触する。

ちなみに、21の性別はれっきとした“男性”なので、この姿に驚いた視聴者は(多分)多いはず…。

※演じる伊澤は『ティガ』のプラネタリウム外伝作品『光の子供たちへ』で主人公を導く謎の少女・ルリを演じた。


剣持慎也編集

演:正岡邦夫

第4話で披露した人間態。TNSテレビのTVプロデューサーで、同局のアナウンサー・柴田エリカ(演:鵜川薫)の恋人。オリジナルの慎也の指示を無視して汐滑地区に出現したノゼラの生中継リポートを決行して怪獣の破壊活動に巻き込まれたエリカを救出するためにこの姿を取った。

※演じる正岡は『平成ウルトラセブン』にて新生ウルトラ警備隊隊員・シマ・ケイスケ隊員を演じていた。恋人のエリカを演じた鵜川も同作で同僚のハヤカワ・サトミ隊員を演じている。


ショーン・アンクル編集

演:アール・スコット

第6話で披露した人間態。FBIの捜査官で、何かを企み暗躍するオオトモ博士に化けたザム星人の動向を探るためにこの姿を取り、密かに彼らの動向を監視していた。


宇佐美将人編集

演:タケ・ウケタ

第8話で披露した人間態。アユミ隊員の恩師にして、地球でいち早くダークマターがもたらす影響の警鐘を鳴らし、それらについて記した著書“蘇る地球”でその名を知られる大学教授で、父親の面影を求めてダークマターの影響で誕生したラフレシオンに依存する教授の娘・ミサキの心を救うためにアユミ隊員に接触する為にこの姿を取った。

※演じるタケは『ティガ』『ダイナ』でナハラ参謀を演じていた。


客演編集

ウルトラ銀河伝説編集

M78星雲出身なので、久々に出演。

襲来するウルトラマンベリアルをネオスを含めた他のウルトラ戦士達と迎え撃つも、返り討ちにされ、終盤まで凍っていた。

その後ウルトラマンゼロ達によって無事復活する。

ちなみに、この時期の光の国はまだ別次元への移動技術は発展途上にあり光の国の全人口の光を結集してやっと1人別世界へ送り込めるという状態で、複数人が他世界へ移動できるようになるのは『キラーザビートスター』や『ウルトラマンサーガ』まで待つことになる。この事から『銀河伝説』は時系列的に本編『ネオス』よりも前の時間軸なのではないか?という考察もされている。


ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀編集

「宇宙保安庁のセブン21だ!」


2020年冬にYouTubeで配信される映像作品『UGF 大いなる陰謀』でグレートパワードなどの海外戦士や相棒のネオスとともに主要キャラとして出演することが確定。

この発表にファンからは喜びの声が上がり、『ネオス』を知らない層への認知度が上がることも期待されている。


episode.2からネオスと共に登場。80と共にルーゴサイトの討伐隊を組み、惑星フィードで交戦。

怒涛の攻撃でルーゴサイトを追い詰めるものの、80は突如アブソリュートタルタロスに連れられてきたレイバトスが蘇らせたギマイラをさし向けられ戦力を削がれる、ルーゴサイトには自身のヴェルザードが効かずピンチに陥る。

しかし、すんでのところでコスモスジャスティスに救われ、コスモス達と共に再びルーゴサイトに挑む。

そして同時攻撃でレジアショットを放ち撃破に成功するも、突如現れたアブソリュートタルタロスの襲撃を受ける。動けない隙に抹殺されかけるもコスモス・ジャスティスが庇い爆発するとそこに現れた伝説の戦士に救われる。

また、今回共闘したウルトラマンのうち、ジャスティスとは、

などと共通点が多い。逆にネオスとコスモスの2人には上記とは真逆の共通点が存在する。


ギャラクシーレスキューフォースボイスドラマ編集

第15話「ドリームマッチ」に登場。

ギャラクシーレスキューフォースとの会合に訪れた際、たまたまジャスティスと再会。

以前共闘した際に満足に交流する時間がなかったこともあり、以前助けられたことに対して礼を述べるなど軽くやり取りを交わした後、ジャスティスと闘技場にて手合わせを行うことになった。

最終的な戦績は10戦して5勝5敗とまったくの互角であり、彼の地力の高さが改めて証明されることとなった。


ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突編集

前作から引き続き登場。

ユリアン王女レスキュー隊に宇宙保安庁を代表して参加。

ザ・キングダムではアンドロメロスと行動を共にし、アブソリュートティターンと交戦する。


ボイスドラマの一件もあってか、ジャスティスが合流した際には真っ先に再会を喜ぶ嬉しそうな声を上げていた。が、直後に合流理由を聞き、返答を受け他のメンバーと共に驚いていた。

また、メロスとはアイスラッガーに似た武器を使うという共通点がある。



ネタ編集

読み方編集

「ツー・ワン」である。ウルトラセブンツーワン。

にじゅういちでもトゥエンティワンでもない。文句はゲンキに言ってくれ。


セブンとの関係編集

漫画「ウルトラ忍法帖」シリーズではモノホンを差し置いてセブンとアミアの間の息子ということになっている。

というか初心者の人だと結構高確率でセブンと21を見間違えるくらいには似ているので、親子ではないにしても親戚関係にはあるのかもしれない。

……まあそういうとセブン上司は一体何者なんだという話になるが。


あと彼はセブンより年上である(セブンの年齢は1万7000歳。初期設定では1万9000歳であったがどっちみちそれほど差はない)


よく知らない人からセブンと同一人物なのかと思われるが別人。初代ウルトラマン以降の多くのウルトラヒーローの名前に『ウルトラマン』と付くように、彼も『ウルトラセブン』の名を冠しただけの別人なのである。


ちなみにBGMの一部はウルトラセブンで使われたもののアレンジである。


こんなところでも…編集

2018年に放送されたアニメ『SSSS.GRIDMAN』では、第1話で裕太六花が買い食いをしていたコンビニの名前が“SEVEN 21”になっているという小ネタがある。セブン21と某大手コンビニを賭けた名称であることは言うまでもないだろう。

2021年の『SSSS.DYNAZENON』でも登場しており、GRIDMAN_UNIVERSE名所になりつつある。


商品化について編集

パイロット版が展開されていた頃には、ソフビ人形やガシャポン、食玩などネオスと共にフィギュア化される機会が多かったが、OV版以降は冷遇されている印象がありOV版スーツに準じたフィギュア化は確認できる限り、2002年に公開された劇場版『新世紀ウルトラマン伝説』公開に合わせて発売された『グレートファイター28』(この映画に登場する28人のウルトラ戦士のミニフィギュアとそれに対応した台座が付属しているセット商品)と2004年に発売されたワンダーカプセル(卵型チョコレートの中に入っているミニフィギュア)ぐらいしかない。主役であるネオスでさえ、OV版スーツに準じたフィギュア化が少ないとはいえ定番のソフビ人形などが展開されていたことは対照的である。

しかし、2021年にアルティメットルミナスとしてOV版のネオスとラインナップされており、2022年ついにウルトラヒーローシリーズでネオスと共にラインナップされた。


関連項目編集

ウルトラシリーズ ウルトラ銀河伝説 ウルトラマン超闘士激伝

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