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「グリッドマン! 俺を呼んだよな!?」


「俺にしかできない事、それが俺のやるべき事…!」


プロフィール編集


人物像編集

今作の主人公ツツジ台高校一年生。

住所は「東京都ネリマ市ツツジ谷5-33-7」にあるエレベーターがついていない(ボイスドラマ第5.5回より)マンションの402号室。

出張中の両親を持つ、ごく平凡な生活を送っていた(と思われる)少年。作中で明言されることは無いが、内海を初めとする男子高校生に比べてかなり童顔気味。


ある日、クラスメイト宝多六花宅で目覚め、何故か過去の記憶を失っている事に気付いた。同時に古いパソコン「ジャンク」の中に現れた存在「グリッドマン」からの呼びかけを受け、彼と一体化。街を襲う怪獣と戦うことになる。


友人の内海将からは「普通だが悪い奴ではない」、六花からは「一度二人きりになったときに会話しただけ」、クラスの女子のなみこはっすからは「赤い髪以外印象に残らない」と評されており、記憶を失う以前は特に目立つ人物ではなかったようだ。新条アカネから貰ったスペシャルドックを潰されても全く怒らない、天然で失敗するグリッドマンをフォローしようとするなど、基本的には懐が深く温厚でお人好しな性格だが、怪獣に対しては物怖じすることなく立ち向かっていくなど勇敢な一面もある。


非常に素直な人物であり、良くも悪くも思っていたこと・考えていることを口にしてしまいがち。また、嘘をつくのも下手なため、内海から度々黙っているよう釘を刺されるなど危なっかしいところもある。その割に意外と周囲からの評判も気にかかる様子。


また、記憶喪失後初めて出会った人間だからか、六花のことが気になっている様子。なみこやはっすからは「ちょいちょい見てる」と言われる程度には行動に出ているらしい。ボイスドラマ第3.3回ではなみことはっすに六花との付き合いについて聞かれた時はあからさまに動揺し、付き合いたいかと聞かれた時には(流された部分もあるが)「付き合いたいです…」と認めている。第4回ではアカネと共に合コンに誘われた彼女のことが気になって仕方がなくなったり、マックス「好きなんだろ? 彼女のこと」と言われて赤面して動揺するなど、明確に好意を抱いていることがほぼ確定的となった。ただし、自身の好意に「たぶん」と付け加えるなど、若干己の感情を把握しきれていない様子が見て取れる。

その後も要所要所で六花を気にかけており、第5回では水着姿の六花に見とれたり、第8回では夕焼けの中で六花が見せた笑顔に目を奪われるなど、徐々にその感情は明確になっていく。


自身の記憶喪失に関しては記憶が無い事に不便さを感じる事はあっても、普段は特に不安を感じたり記憶を取り戻す事を焦ったりする事も無く、ある意味非常にマイペース。

しかし、前述のように怪獣が出現すると普段の温厚さから豹変し正義感が強く勇敢な性格(監督曰くBパート裕太)になり、内海はそんな彼の変化に「お前、キャラ違うぞ」と戸惑っていた。

その一方で、内海から「怪獣の正体は人間かもしれない」という軽口を受けた際は、心底ショックを受けるなど、極当たり前の少年としてのメンタルの持ち主でもある。

また、記憶喪失ゆえに多くの事が初体験になる為、電車から川を見るなどの些細な体験でも幼子みたいにはしゃぎだす事がある。


グリッドマンの姿を視認し、会話ができるのは当初彼だけであり、「何も映っていないパソコンに話しかけてる奴」と内海将と六花から危ない人扱いされてしまいそうになった(その後、裕太がグリッドマンと一体化すると同時に将と六花もグリッドマンを目にすることができるようになり、この疑惑は払しょくされた)。また、怪獣が出現する度にその気配(?)を感じ取ることが出来る(本人曰く「何かヤバイ気がする」らしい)。

第2回からはグリッドマンからプライマルアクセプターを与えられ、それを介して変身するようになった。


ちなみにプライマルアクセプターを与えられてからはそれを隠す為、左腕にリストバンドを付けるようになる。


第5回でのアカネとの会話以来、アカネが怪獣の記憶を保持しているらしいと推察し仲間達に相談しようとするも、その機会を悉く逃し悶々としていた。

そんな時に出会ったとある少女との一件で、街の外に何もない事、アカネこそがツツジ台を生み出し怪獣を作った張本人であること、そしてそれを焚きつけたアレクシス・ケリヴの存在を知り、さらにアカネから紹介される形でそのアレクシス本人と出会う事になる。

尚、とある少女とその後のアカネとのやり取りやある怪獣との戦闘でツツジ台の隠された事実及びアカネの恐るべき本性を知る事になり(前者はグリッドマン陣営全員が目にする事になる)、「戦う事以外にもやらなければいけない事がある」と心に決めている。


余談編集

元々は、構想のみ存在していた特撮版の続編企画『電撃超人グリッドマンF』の主人公として設定されていたキャラクターでもある。

こちらの響裕太は、ツツジ台工業高校に通う馬場一平の友人という設定で、グリッドマンと合体しアレクシス・ケリヴ率いる5つの怪獣軍団と戦いという展開が予定されていた。


ポジションとしては実写版の主人公である翔直人にあたる人物だが、直人がそれなりに個性的な人物であったのに対し、裕太はあまり個性的でない人物と対照的に設定されている。

しかし、アニメにおける六花と内海、実写版における井上ゆか馬場一平と一歩間違えば相反してしまう程タイプの違う人間たちをその度量と求心力を用いて上手く繋げて纏めている所は共通している。


記憶喪失という設定は、メインライターの長谷川圭一の好きな作品でグリッドマンの前任ともいえる『電脳警察サイバーコップ』の主人公:武田真也のイメージがあるらしい。


一部のファンからはどこか愛嬌ある姿や言動から「主人公にしてヒロイン」と称されることもある。

第8回の学園祭で行われた「男女逆転喫茶」では元々童顔なこともあり女の子と呼んで差し支えないセーラー服姿を披露し、多くの絵師の心を鷲掴み?をする。

響ちゃん裕太ちゃんくん裕太

月刊アニメディア19年1月号のW表紙では紋付き袴姿を披露しているが、羽根突きの腕前に関しては…内海と共にお察し下さい。


スマートフォンケースの色がクリアパープルなので後述のキャラクターのバリエーションの一つではないかという考察がされていたが、雨宮監督、キャラクターデザインの坂本氏、プロデューサーの竹内氏の持っていたゲームボーイカラーの色が三人ともクリアパープルだったことから由来している。


ちなみに担当声優の広瀬裕也はラジオで「六花とアカネどちらがタイプか」と聞かれた際に、「六花の性格をした、アカネの容姿の女の子」と回答し、六花役の宮本氏から「それどっちもけなしている」と怒られてしまった。


裕太を演じた広瀬氏は後に『ウルトラマンアーク』でユピーザロボットを演じることとなる。


考察編集

SSSS.GRIDMANに登場するキャラクターはグリッドマン以外はほぼ全員モデルとなったトランスフォーマーが存在するのだが、裕太の場合は善悪逆転を描いたシャッタード・グラスの世界に正史の世界から迷い込んだクリフジャンパーと考えられている。

共通点は

  • 角のような髪型
  • 異性に対して奥手な性格
  • 記憶を失った(重傷を負った)ところを六花(SGメガトロン)に助けられる
  • 内海(SGサイドスワイプ)と六花(SGメガトロン)と同盟(SGディセプティコン)を結び、怪獣(SGオートボット)と戦う。
  • そもそも履いているスニーカーがクラシッククリフジャンパーのビークルモードのカラーと同じ
  • リュックサックの色がクリフジャンパーのバックパックと同じ
  • 5話で着ていたTシャツのプリントがクリフジャンパーのイニシャル「C・J」
  • スマホケースのカラーが『トランスフォーマープライム』のテラーコンクリフジャンパー。ロゴ抜き部分もオートボットマークになっている。

と言ったものがあげられる。


関連項目編集

SSSS.GRIDMAN


カップリング編集

裕六:ヒロイン・宝多六花とのカップリング。

裕アカ:もう一人のヒロイン・新条アカネとのカップリング。


ジン - ウルトラシリーズにおける記憶喪失主人公。初陣が夜であることも共通している。



歴代円谷ヒーローの主人公系譜

神代アイ→響裕太→麻中蓬/ガウマ





ネタバレ編集



本編第10話以降の動向編集



以下、第10回以降のネタバレを含みます。


































第10回「崩・壊」のラストで精神的に追い詰められたアカネにカッターナイフで刺されて昏倒、続く第11回「決・戦」で本来なら意識を取り戻すはずの治療を受けたにもかかわらず裕太は目を覚まさなかった。

新世紀中学生は「(アカネに壊された)ジャンクと裕太の意識が繋がってるのでは?」と推測。すぐさま新世紀中学生の手によりJUNKSHOP絢でジャンクが修復されたと同時に裕太は目を覚まし、自分は何者なのかを知る…


「俺記憶喪失じゃなかったんだ。元々俺に記憶なんて無かったんだと思う」

「俺が、裕太に宿ったグリッドマンなんだ」




Superhuman Samurai Syber-Squad

「新条さんは俺を刺すしかなかった。それしか手段がないくらい新条さんは自分の世界で自分を追い詰めてしまったんだ」

「だから俺は、俺にしかできない、俺のやるべきことがあるんだ」


「ごめん内海。”私”は行かなければならない…」


「私はハイパーエージェント、グリッドマンなのだから」




その正体はアレクシスの攻撃でバラバラになったことで響裕太という一般人に憑依した『自分を響裕太だと思い込んでいる』グリッドマンの一部。

そのため記憶を失ったのではなく本物の裕太の人格にグリッドマンの人格を上書きしているため元から記憶がなかったというのが正しく、グリッドマン本人曰く自身が裕太と分離する事で本物の裕太の本来の人格も戻るようである。

また、グリッドマンの人格が目覚めた時裕太の青い目が黄色に変わり、声にグリッドマンの声が被るという演出が見られた。

これまで

  • 裕太がアクセプターのGコール無しで怪獣の出現を察知した
  • 最初裕太にしかグリッドマンの姿と声が認知できなかった
  • ボイスドラマ第5.5回でファミレスの受付に「グリッドマン」と書いた

のは、そもそも裕太が最初からグリッドマンだった為であった

第1回で六花に「記憶喪失」と言われるまで自分の状態を言い表せなかったのも、記憶が上書きされていた為最初から存在しないが、それ以外に表現のしようがないためと推測される。


全てが終わり、グリッドマンは裕太と分離し元の世界に帰還。裕太が内海と六花の前で目覚めたところで物語は終わる。果たして、グリッドマンとしての記憶は消えてしまったのか、それとも……。

後にイベントで最終回後も記憶が残っていると語られているが、さらに後にこれは否定された(ネタバレ参照)。


そして、グリッドマン達の帰還後には彼の自宅に彼の両親らしき人物達が訪れてたのであった。



尚、本来の裕太としての出番は「OPのあるシーンにおける集合写真」「最終回でのある回想シーン」「グリッドマンと分離し、時間が経ってから目覚める」と非常に少ない。

彼本来の性格に関しても詳細は不明だが、怪獣絡みでの使命感の強さを除いてそれほど「キャラ違うぞ!」とは言われていないことから、その点以外は概ね大差ないものと考えられる。


また、ボイスドラマ第9.99999999回において、夢の中で恋人となっていたアカネに記憶を取り戻す為宇宙鉱石ハッピーコスモジウムの壺で頭を殴打された際、「球技大会の日にアカネの黒くて長い髪に惚れた」というグリッドマンであれば知りうるはずのない記憶を思い出している。(無論、アカネはそれは私じゃないと否定したが)

この事から、第9回の夢の世界における裕太は本来の裕太だったのではないか?と考察されている。


何故グリッドマンは裕太を選んだのか?

最終回で内海が語ったように、「なぜ裕太がグリッドマンとなったのか」という謎が残された。

劇中ではそれを匂わせるような描写があるだけで、明確な理由は語られないままだった。しかし劇中の描写やその後の関連作品を見るに、次のような理由が考えられる。

まず第一に、第1回で記憶喪失となった裕太はグリッドマンだったわけだが、第11回でそれを自覚するまでの人格はオリジナルの響裕太をベースとしたものだった。

これは裏を返せば、もし仮に裕太とグリッドマンが別人であったとしても、裕太はおそらくグリッドマンと一体化し、ツツジ台やそこで暮らす人々を守るために戦うことを決意したと考えられる。

実際、第9回の夢の世界では、仲間たちや独り苦悩するアカネの心を救いたいという強い正義感によって自我を取り戻し、夢の世界から覚醒していた。


そしてこれが何より肝心な第二の理由がオリジナルの裕太自身が六花のことを好きだからである。

このコンピューターワールドの中にアカネが造り出した街において、第9回で怪獣に見せられた夢の通り、本来裕太はアカネの恋人役として生み出された存在だった。

しかし裕太はその設定から離れ、アカネの都合のいい箱庭の世界で初めての強い自我を持った人間としての存在を確立していたのである。なみこはっすが「赤毛以外印象に残らない」「モブ」という評価をしたのも、課せられた役割を放棄していたためであったのだろう。


また最終回で目覚めた現実のアカネの容姿を見るに、六花はアカネの現実世界での姿を反映しているアカネのアバターに近い存在である可能性が高い。

その場合は六花はアカネが「自分を真に理解出来るのは自分自身だけ」という理屈で一番の親友として設定したと思われるが、裕太はアカネ自身が容認も拒絶も出来ないでいる現実のアカネを、自分の意志で一人の人間として好きになったとも言える。上記のラジオでの回答も、ある意味では的を射ていたのだった。

裕太がこの世界とアカネを救う為にグリッドマンをその身に宿したのは、必然の出来事だった。


真の関連タグ編集

ハヤタ・シン - 超人によって記憶を上書きされた主人公。


カザモリ・マサキ - 少々立場は異なるが、本来の自身と異なる存在に自分の立場を一時明け渡していた。小説版ではその結果、「ウルトラセブンに変身できなければ存在意義がない」と防衛隊の調査や近しい存在から精神的とどめを差されており、何があっても友でいる存在がいなかった場合の裕太のifと言える。




































グリッドマンユニバース編集

今作においてようやく、グリッドマンではないオリジナルの響裕太が主人公として登場する。

劇場総集編でのエピローグでは進級し、理系に進んだ内海や六花と別れて文系のクラスに行っている。


上記イベントではグリッドマンが憑依していた間の記憶は残っていると語られ、公式サイトのあらすじでも記憶が残っていることは示唆されていたが、結局、記憶は残っていないということで確定した。それどころか、六花と内海以外のツツジ台の人々と同様に、アカネの事すら覚えていない(『ダイアクロン』コラボでの描写を考えるとフィクサービームによる修復とアカネがこの世界から去ったことによる影響である可能性もある)。ただ、記憶がないだけでグリッドマンとの事は事実として受け入れている。


しかし、その根底にある正義感と勇敢さはグリッドマンに憑依されていた時と同等かそれ以上であり(作中ではその描写としてプライマルアクセプターを一切隠さない、などがなされている)、再び訪れた世界の危機にも臆することなく立ち向かっていく。

その心の強さが物語の後半に奇跡を起こす。

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