概要
『SSSS.GRIDMAN』の登場人物である響裕太と新条アカネのカップリングタグ。
第1回でアカネは弁当を忘れた裕太に対してスペシャルドッグを奢っており、更に第2話では屋上で共に昼食を取り「また一緒にお昼食べようね」と約束を交わすなど友好的な態度を取った。その為、裕太は「新条さんは親切だね」と好感を抱いた旨を述べている。
しかし実際はアカネはアレクシス・ケリヴと協力して怪獣を街に放って自身が気に喰わない人間及び無関係な人間を殺し、グリッドマンと合体して怪獣から街と人々を守る裕太とは敵対関係にある。
さらにアカネの第2回~第5回の態度は裕太とグリッドマンの関係を探る情報収集のための演技であると示唆されている他、第6回ではアンチに「グリッドマンの正体である響裕太を殺して来い」と事もなげに命じるなど、裕太という存在に対して何の感慨も抱いていない素振りも見せている。
ただし、だからと言って裕太に対する好感がゼロかというとそんなこともなく、第5回で二人きりになった際の誘導尋問で本来話す必要がないであろう本音を口にしたり、アンチが裕太を殺せないと判断した後にはあっさり方針を変更し、彼の自宅に侵入した上で「きっと神様と一緒の方が楽しいよ」「自分の好きなようにしたいでしょ?」と(色仕掛け込みで)自分の仲間に取り入れようと誘ったり、協力者のアレクシスの紹介を兼ねてご馳走するなどしている。
さらに、グリッドマンとの戦いでアカネの性格にも徐々に変化が見えてきており、アレクシスが「怪獣を作るには憎悪が必要」とわざわざ釘を刺す程度には他者に対する憎悪の感情が薄れてきているようだ。
(これを彼女が退屈から救われつつある兆候と考える人もいる)
アカネは二面性の強い人物だが、アカネの中には「自分以外の人間を全てゴミのように見下す冷酷な性格」と「響裕太という少年に素直に好感を抱いたりグリッドマンに心を動かされたりする乙女な性格」の二種類のアカネがいるのかもしれない。
一方、裕太自身は六花への恋愛感情を自覚しているが、アカネに対してどの程度の感情を抱いているかははっきりしていない。
ただし、色仕掛けに反応して赤くなる程度の好感は持っているようだ。
また、第6回である人物からツツジ台の真実及びアカネが一連の怪獣災害を引き起こしてきた張本人であり、さらに「気に入らなかった」だけで人命を奪った事を知り、さらに第7回で本人に目の前で肯定されても、彼女を軽蔑したり憎悪したりするような素振りは見せていない。
第7回終盤では彼女の尋常でない冷酷さや命への無関心さに戦慄しつつも、彼女を打ち倒したり滅すべき存在とは考えず、怪獣を生みだすアカネの心をどうにかしようと決意を新たにした姿が描かれた。
第9回では怪獣バジャックが作り出した夢の世界で、なんとアカネが裕太に「記憶喪失前は彼女だった」宣言をし、それに(夢の仕様により現実での出来事は一切記憶していない)裕太がなびく形で非の打ち所のない公式裕アカ(この場合アカ裕と呼ぶべきかもしれないが)が実現。
アカネが別れ際にキスをせがむフリをして裕太をからかったり、裕太がアカネを名前で呼んだり、彼女とさりげなく手を繋ごうとするなど、二人の仲睦まじい様子が描かれた。
しかし裕太がこの世界は夢であること、アカネが自分に重大な隠し事をしていることに途中で気づいてしまい、公式裕アカはあえなくご破算となった。
とは言え二人の距離が遠のいたわけではなく、アカネが(裕太個人に対してかグリッドマン同盟3人に対してかはわからないが)「私を好きになるように作ったのに」と漏らしたり、裕太がアカネの誘惑を拒絶しながらも、彼女を「夢から覚ます」意志を新たにしたりといった場面が描かれた。
結局アカネ自身が裕太をどう思っていたかは不明瞭なまま物語は完結したが、アカネが裕太を隣の席という近い場所に置いていたこと、裕太自身に対しては比較的好意的に振る舞っていたこと、アカネが自分に都合のいい人間を集めていたことなどを考えると、裕太は本来アカネの親密な男友達、あるいは理想の恋人として作られたとも考えられる。
内心にヒーロー願望を秘めていたというアカネにとって、自分が作った理想の男の子が自分以外の女性を好きになり、ヒーローと一体化して自分と敵対したことは、かなりショッキングな出来事だったのかもしれない。
なお、この二人は共に特撮版の続編として検討されていた幻の企画『電撃超人グリッドマンF』の登場人物が元ネタであり、裕太がグリッドマン側、アカネがアレクシス側という立場も同企画から引き継がれている。