グリッドマン「なぜ私のために戦う?」
「俺はお前を倒すために生まれ、お前を倒すために生きている!」
「だから!お前を倒すために、俺はお前と共に戦う!!」
マックス「グリッドマンをコピーした…!」
ヴィット「二人目のグリッドマン…?」
ボラー「ニセモノだろ…」
キャリバー「い、いや…今のアイツは……
『本物』だ。」
CV:鈴村健一
データ
身長 | 50m |
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体重 | 4万t |
概要
これまでグリッドマンの各種能力をコピーして来たアンチがグリッドマンの姿そのものをコピーし、第二のグリッドマンへと変身した姿。第10回で初登場。
アカネに捨てられたアンチが、己の存在理由を再確認するためにグリッドマンと共に戦う道を選んだ事で変異した姿であり、その姿は色こそ違えどグリッドマンその物。
とどのつまり「怪獣がヒーローの力と姿をコピーした存在」であり、すなわち「グリッドマンの偽物」と言う見方も出来、実際ボラーも「ニセモノだろ?」と呼んでいたがアンチの影の理解者であったサムライ・キャリバーはその解釈を即座に否定している。
「今のアイツは"本物"だ」
そしてこの形態への変身、及び裕太達にグリッドマンを守った騎士として『グリッドナイト』の名を与えられた事を以って、アンチは名実と共に怪獣では無くなった(造り主のアカネ自身は「「心」を持った時点で怪獣ではない」と言っているが、円谷作品には心を持った怪獣が沢山いる(というか本作にも一応登場している)ためノーカウントとする)。
尤も、本人がそれをどう解釈しているかはまだ分からないが。
また、以前はアンチはグリッドマンが現れるかアカネの命令がないと自分の意思で怪獣に戻れなかったが、これ以降は自分の意思で変身できるようになった。
特徴
アンチの怪獣形態とグリッドマンを組み合わせたような姿をしている、と言うよりもプライマルアクセプターの有無と首から下の色以外はほぼグリッドマンと同じ。アンチカラーのグリッドマンと言ったところか。
どちらかというとウルトラマン寄りな顔のグリッドマンと異なり、元々のアンチ怪獣形態のデザインも引き継いでいるためか、尖った耳の様なパーツが側頭部についている他、全身に黄色い網状のラインが走っている。
最大の特徴は怪獣だった時の目の部分を模したバイザー。ただしあくまでバイザーなので、その下にはちゃんとオリジナル同様二つの眼がある。
首から下の形状がグリッドマンとほぼ同一であるならばアシストウェポンとの合体も可能だと思われるが、ヘルメットだけは耳に当たるパーツが干渉する為装着出来ないだろう。
そもそもアンチが怪獣形態の時にアシストウェポンの能力をコピーしている為、このグリッドナイトもその延長線上である為、仮に合体出来なくても独自でアシストウェポンの合体に値する形態に変身する事が可能かもしれない(もしそうだった場合、一々合体する必要性がない為、ある意味ではオリジナルのグリッドマンに勝っている)。
後に劇場版及び小説版『グリッドマンユニバース』にて全容が明かされ、元のグリッドマンと同様にアシストウェポンとの合体は可能だが、コピー能力は使えないらしい。
しかし、劇中では一度グリッドナイトからアンチ怪獣形態へと戻り、そこからスカイアンチに再変身している事から、擬似的ではあるが怪獣形態なら単独でアシストウェポンの能力を再現可能だと思われる。
元となった怪獣態アンチやグリッドマン以上にアクロバティックな戦い方をする他、怪獣態には無かった冷静な判断力や分析力も身につけている。
腕を組んで高い所に立つ姿はあの武闘戦士とほぼ同じ。
SSSS.DYNAZENON
第6回『この切なさって、なに?』の終わり際にて初登場。
ダイナレックスがブルバインに追い詰められ、絶体絶命の窮地に立たされたその時、上空に赤い光が走ったと同時に謎の巨人として降り立つ。
蓬「巨人…?」
その巨人の姿はまさしくグリッドナイトであった。
前作と同じく次回予告が無く、事前の場面カットにも出ていなかったため、突然のグリッドナイトの登場に、ファンは驚きながらも歓喜した。
続く第7回『集まった理由って、なに?』から本格登場。
圧倒的な力でブルバインを撤退させ、ダイナレックスへも攻撃を仕掛けたが、程なくエネルギー切れで姿を消す。
その後、変身前の姿であるナイトとそのサポーターである2代目の2人から成る『グリッドナイト同盟』としてガウマ隊へ接触する。
当初はナイトがガウマ隊に厳しい態度なのもあって険悪な雰囲気であったが、ブルバインとの再戦時には協力して撃破した(ナイトとしてはガウマ隊を見極めるためのものだった)。
以後は共闘体制を取っていく事となり、ダイナゼノンと並ぶもう一人のヒーローとして戦っていく。
また、DVD・BDには実写スピンオフ作品『グリッドナイトファイト』が制作・収録される。
使用技
- グリッドナイトサーキュラー
紫色のエネルギーを八つ裂き光輪のような円形状に収束して放つ斬撃技。技に名前が付いたのは第11回から。
人間時のアンチが使う武器である丸鋸と、アンチの元ネタと思われる忍者怪獣シノビラー、その忍者の代表的な武器である手裏剣をモチーフにしているものと思われる。
また、アカネから生まれ、下僕としてアカネの傍に居続けた結果、アカネの感情(悪意)を深く理解するに至っており、初変身時はアカネの悪意を色濃く受け継いだナナシBの奇怪な動きを完全に捉え、命中させた。
第11回では復活したナナシA、ゴングリー、バジャックに対して使用した。
カイゼルグリッドナイトに合体中はより巨大な「カイゼルナイトサーキュラー」を使用している。
映画グリッドマンユニバースの最終決戦では複数個同時に光輪を放つ「グリッドナイト乱れサーキュラー」を披露。怪獣軍団を複数体まとめて撃破した。
- ナイトサーキュラーエンド
『SSSS.DYNAZENON』第7回で登場した派生技。グリッドナイトサーキュラーを手に持ったまま、敵を直接切り裂く。
ブルバインを撃破した。
- グリッドナイトストーム
グリッドナイトの右腕から放たれる紫色のエネルギー波。
発射手順はグリッドビームと同じだが、ポーズが逆なだけでなく手の形に違いがある(グリッドマンが握り拳なのに対し、グリッドナイトは手刀にしている)。
『SSSS.DYNAZENON』からはグリッドビームと同様に左腕から発射されるようになった。
カイゼルグリッドナイトに合体中は両腕から放つ「カイゼルナイトダブルストーム」を使用している。
- ナイトキャリバーエンド
グリッドマンキャリバーが赤く変化した「グリッドナイトキャリバー」を用いて放つ必殺の斬撃。
本編では復活したヂリバーを切り裂いた。
ダイナゼノンに登場した際はサムライ・キャリバーを模したとされる刀の「レプリ・キャリバー」を所持しており(ただしオリジナルと違い自我や意思を持っていない)性能に関してもほぼ同等。
- ナイト爆裂光波弾
胸の前に生み出した光弾を打ち出す技。
元ネタはカンフーシノビラーの必殺技「シノビラー拳爆裂光波弾」。
本編ではフルパワーグリッドマンの「グリッドフルパワーフィニッシュ」と同時に放ち、復活したメカグールギラスを撃破した。
- ダイナミックファイヤー
「ダイナミックキャノン」から放つ、ダイナレックスのレックスロアーに似た火炎放射。
なお、グリッドナイトの役目はキャノンを担いで照準を合わせることのみで、引き金はパイロットの蓬に委ねられている。
カイゼルグリッドナイトに合体中は紫色の火炎「レックスグリッドファイヤー」を使用している。
- 必焼灼熱大火炎バーニンググリッドレックスロアー
「グリッドバーンナイト」となってダイナレックスに騎乗し、腕から炎をダイナレックスと共に発射する。
合体形態
『SSSS.DYNAZENON』第9回にて初登場。ダイナゼノンを構成するメカニックおよびゴルドバーンと合体した「超合体竜王」。
『SSSS.DYNAZENON』第12回にて初登場。グリッドナイトの背中にゴルドバーンが合体する。
『グリッドマンユニバース』に初登場。新世紀中学生と合体した「超合体騎士」。
- バスターグリッドナイト、スカイグリッドナイト、マックスグリッドナイト
小説版『グリッドマンユニバース』にて初登場。マッドオリジンとの戦いで披露し、フルパワーグリッドナイトにつなげた。
コラボ
戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED
「お前がグリッドマンの味方なら、俺に力を貸せ!」
『SSSS.GRIDMAN』とのコラボイベント『夢を唄う英雄』で登場。風鳴翼と合体し「グリッドナイトギア」として力を貸す。
必殺技は「グリッドナイトサーキュラー」。
グリッドマンがハイパーワールドから本イベントの舞台であるシンフォギア側の並行世界にやってきたのに対し、彼はどのようにしてやってきたのかは不明。風鳴翼の通信機に潜り込む形で劇中世界に現れた。
劇中世界の影響を受け、グリッドマンと同様に彼も実体を持てなくなっており、グリッドマンの宿るパソコンに通信機を接続することで同居することとなった。
また、本イベントではグリッドマンの持つプライマルアクセプターを与える能力を彼も披露している。このアクセプターの色や形状はグリッドマンのものと全く同じであり、彼が"本物"であることを暗示している。
「俺が知ってる人間は、そう弱い生き物ではない!一度や二度立ち止まったとしても、歩き出せる!」
終盤の劇中世界の人々を鼓舞する言葉を含め、彼の登場から、このイベントがグリッドマンシリーズ基準でアニメ本編よりも後の時系列であることがわかる。
さらに、『SSSS.DYNAZENON』とのコラボイベント『合体戦姫ダイナギア』で再び登場。こちらではナイトの姿で登場し、謎の現象を受け行方不明になった響達を探す途中で転移した翼と再会し、彼女を再び導き再びグリッドナイトギアを纏い一緒にいたゴルドバーンが手を貸しグリッドバーンナイトと文字通り彼女の翼となる。さらに必殺技発動時は響達と一体となりカイゼルグリッドナイトの姿に変わる。但し、カイゼルグリッドナイトの必殺技『レックスグリッドファイヤー』は砲撃技だが、彼女は剣を使った剣戟戦闘を行うため今回における彼女の必殺技は『カイゼルナイトサーキュラー』が採用されている。
また最終回であった「焼灼熱大火炎バーニンググリッドレックスロアー」はダイナレックスギアを使った立花響の「バーニングレックスロアー×グリッドナイトストーム」の合体攻撃という扱いがされている。
なお、本イベント内では彼と2代目が古いボロアパートで一緒に住んでいた設定が明らかになっている。
スーパーロボット大戦30
初登場時は原作通り怪獣の姿の状態で現れ、その後はたびたびグリッドマンに挑んでくる。
ちなみに怪獣の姿ではウルトラマンスーツに対して
『お前がウルトラマンか!』という特殊戦闘台詞があるので一度聞いてみる事を推奨する。
最終的に「勇者警察ジェイデッカー」シナリオの再現ミッションにて決戦を挑んでくる。撃破後に一時休戦し、怪獣の姿で味方として戦いに参加(そのためこのシナリオでは一時的とはいえなんと怪獣の姿のアンチを操作できる)。
その後、さらにアカネが送り込んできたナナシに苦戦するグリッドマンを助けるために、原作同様グリッドナイトに覚醒して正式加入を果たす。
ちなみにスパロボ30はフリーシナリオ制を取っており、上記の展開は早期加入を果たした場合となる。遅い場合はアレクシスとの最終決戦シナリオ(※最悪最終話直前)で加入する。
改造段階はグリッドマンから引き継がれ、エースボーナスはボスに有利に戦える。
ちなみにナイツマのオラシオ相手には未来の自分を示唆する特殊戦闘台詞がある。
また、戦闘アニメは原作でやっていた通り、怪獣の姿だった時どころか、グリッドマン以上にアクロバティックな動きを披露する。
余談
アレクシス・ケリヴがアカネにアンチの処分を依頼された際、彼はアンチの右目を潰しただけで命は奪わず逃走を許している。
明らかに意図的に逃がしている訳だが、アレクシスの「自分にとって話が面白くなれば良い」という真の目的を考えるならば、そのままどこかへと消えてくれようが、いつか自分たちに歯向かってこようがどちらでも良かったと考えるのが妥当と思われる。
脚本担当の長谷川圭一氏は過去にアンチに人間態がある理由について、「アンチはアカネのもう一人の人格であり、その内面であるヒーロー願望そのもの。」「グリッドマンに強く憧れているが、自分の世界を維持するためには敵視せざるをえない」という複雑な心情が形になったと解釈していた。
ナナシBがアカネの自世界への諦め、絶望の具現化で、町の管理怪獣たるベノラを破壊してしまうような大暴れを見せていた。
しかし逆に言えば、アカネが自分の世界の維持を諦めてしまったために自分のヒーロー願望を隠す理由がなくなったため、その反映たるアンチも覚醒を促されたと捉える事も出来る。
つまりナナシBがAの中の人なら、このグリッドナイトもまたアンチの中の人だったのだ。
人間を学習するうちに人間に近づいて行ったことの表れか、アカネと別れる頃には人間形態時のアンチの鋭かった目つきは大分柔らかくなっていた。
名前や設定の一部は『電光超人グリッドマン』で登場が予定されていた、藤堂武史が変身する悪役カーンナイトが、途中で改心する事で誕生する戦士から来ていると思われる。
こちらのカーンナイトは武史がグリッドマンのデータを盗んで変身したもので、一部分が青いだけで全身が黒いグリッドマンだった。
17話から登場し、以後グリッドマンと何度か対決した後に26話で改心。プロテクター部分が白くなったグリッドナイトとして戦うという流れが想定されていた。その後は武史を第4クール、もしくは翌年以降の新番組の主人公にするべく伏線となる33話を制作していたものの、第4クールも新番組も製作されずお蔵入りとなった。
結局武史がグリッドマンとなる展開は雑誌展開『電光超人グリッドマン魔王の逆襲』に持ち越しとなった。
これにより、登場が想定されていた第17話の登場怪獣はニセアノシラスとなった。カーンナイト/グリッドナイトとはコピー体である点が共通する。
スタッフによると、『SSSS.DYNAZENON』での登場は第7話からの予定だったが、作中登場人物につらい展開が相次ぐ中、ダイナレックスが負けて終るのは後味が悪いとして登場が少し早められたという経緯がある。
7話冒頭で変身シーンが披露されているのはその名残である。
また円谷作品に追加戦士が登場する展開は(雑誌展開の『電光超人グリッドマン魔王の逆襲』のグリッドマンシグマを含めれば27年ぶりの展開だが)映像作品ではジャンボーグAのジャンボーグ9以来48年ぶりである。
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