「お…俺はサムライ・キャリバー」
「じ、時間が、ない」
CV:高橋良輔
人物像
猫背で濃いクマに鋭い眼光を持つ、伸びきった髪と無精ひげの黒スーツの男。身長182㎝、体重65㎏。
“サムライ”の名前の通り、腰に4本(2本が合体して2本の巨大な剣となる)の長刀型の武装「サムライキャリバーブレード」を下げている…が、たまにその存在を忘れるのか、初登場時は建物の出入り口でつっかえさせてすっ転んでいる。二回も。
マックスがフォローしていたこともあったが、第10回以降では刀を縦にして回避している様子。
“サムライ・キャリバー”というのはコードネームのようなものらしいが、本名は不明。周りからはキャリバーと呼ばれており、サムライがどういった意図でつけられたのかは謎である(サムライと呼ばれたのはキャリバーと呼ばれる前の初期くらい)。
オーディオドラマによると33歳で、粒あんが食べられないらしい。
第1回で登場し、記憶を失った響裕太を監視するような行動を見せ、裕太と六花がコンビニで食事をしている様子を近くで見ていた。
しかし、どこからどう見ても不審者すぎる見た目のため、監視対象の裕太に気づかれてしまった挙句、怪獣が宇宙人の仕業と疑われた時には真っ先に宇宙人らしい人物として思い出された。
グリッドマンとグールギラスの戦いが終わった後は、学校前に落ちたグールギラスの頭を眺めていた。
「き…危機が迫っている。だから俺達は来た」
その後、第2回にて、その正体はグリッドマンの武器の一つグリッドマンキャリバーの人間態であり、裕太達の味方であったことが判明した。
マックス、ヴィット、ボラーの3人は新世紀中学生の仲間で行動を共にしている。
あまり人と話をするのが得意ではないのか、基本的に会話中には相手に目を合わせようとせず、機械的などもり口調でややたどたどしく話すのが特徴。
時折「うむ」「かたじけない」等の本当の侍のような古風な口調になったり、「時間がない」「時間がありすぎる」など時間を気にする発言もよくしている。
最初は自分しかいなかったのでそれなりに喋っていたが、マックスら他の新世紀中学生のメンバーと合流後は各種の説明や提案等の発言を他のメンバーに任せっきりにし、めっきり自発的な台詞が少なくなった。
裕太達の頭上に降ってきた鉄骨を大跳躍して一刀両断に斬り飛ばすなど、超人的な身体能力と剣術の持ち主だが、
建物の高低差をものともせず飛び移って目的地まで近道するわ、ラムネ瓶のビー玉を取り出したくて刀で真っ二つにするわと、風貌も相まって見るからに怪しい行動が目立つ。
ちなみに刀は抜き放つと明らかに鞘の鯉口に通らない厚手のブレードに変化し、カマキリの鎌のようなギザギザ装甲までついている。
グリッドマンと裕太達の意志疎通を円滑にすべくジャンクを最適化する際も、持主である六花に断りもなく弄り回す等、せっかちな性分が窺える。
しかし、六花に対して自分の気持ちを素直に裕太に伝えるよう諭すなど、決して冷淡な人物ではない。
猫好きらしくボイスドラマ第5.5回では猫を飼っていることが判明しており、「捨て猫なら俺が引き取る」というセリフもある。また『超全集』によればカフェ巡りが趣味とのこと。
第3回ではアンチに倒された後、やられたふりをして再び怪獣が現れた際に奇襲をかけるつもりが、六花たちに連絡を入れなかったせいで余計な心配をかけることになってしまったが…
また、ボイスドラマ第2.2回では、初対面の六花ママに夕飯に誘われ、裕太と内海が断る中で唯一乗るというお茶目な一面も見せ、以降彼女から「キャリちゃん」と呼ばれる(本編でもさらっと呼んでいるのが確認できる)。
そのお茶目なキャラクターから、一部ファンの間では真のヒロイン扱いされている。
作中ではグリッドマンや裕太との絡みよりも、六花と絡む描写が多い。
新世紀中学生が揃い、グリッドマン同盟とジャンクを手分けして護衛するようになってからも、引き続き六花を見守っている。
第6回で六花とアンチの交流を目撃、さらにその後の裕太を狙ったアンチとの戦闘で、裕太にアンチの正体が怪獣と知らされる。
その時点ではアンチの正体と六花とアンチの関係の両方を知っている唯一の人物。
第7回ではだらけた姿勢を取りながらスカイグリッドマンと怪獣態アンチとヂリバーの戦闘を見守る六花を見つめていた。
第8回で六花を頼って『絢』に訪れたアンチに他のメンバーが敵意を向ける(理由は「何かを企んでいる」よりも「六花ママに食事をもらったのに礼を言わない事」への怒りが強いと思われる)中、「礼儀は後で教えればいい」と言い、電話番号を入手する代わりにアンチを逃がしたが、その時の極悪人にしか見えない笑顔は一部ネット上で話題になった。
第11回では礼儀や道徳面で成長したアンチを見て、嬉しかったのか大爆笑した。
仲間たちもキャリバーが笑っているのは見た事がないらしく、ヴィットは驚き、ボラーからは気持ち悪がられるが、六花ママ(と一部の視聴者達)からは「可愛い」と好評だった。
尚、第6回での戦闘後にアンチを追わなかった理由を共闘したマックスに聞かれた時は「裕太が止めた気がした」と答えたが、六花との関係を誤魔化すためか本当にそう感じたのかは不明。
しかし、第11回で判明したある事実と合わせると後者と思われる。
電撃大斬剣グリッドマンキャリバー
「アクセスコード、グリッドマンキャリバー!」
サムライ・キャリバーの本来の姿で、アクセスコードを叫んでジャンクに突入することでこの姿になる。
詳細はリンク先を参照。
その他の能力
第2回でジャンクを改造してグリッドマンを最適化したり、続く第3回ではアンチの攻撃から身を隠したグリッドマンを「復旧」して「待機中」に出来るなど、グリッドマンに直接干渉する技術をもっている。
なお、他の新世紀中学生にも同様の能力があるのかは不明だが、他の3名も相応にパソコンの知識を持ち合わせていることが第11回にて判明している。
余談
オリジナルのグリッドマンソードはプラズマブレードとバリアシールドの合体によって生まれたが、こちらは最初から一つの武器として登場している。
盾への分離やサンダーアックスに該当する形態に関しては前者はフルパワーグリッドマン時の胸部装甲として、後者はパワードゼノンの専用武器として登場する。
声を担当する高橋良輔は、『超星艦隊セイザーX』で主人公の安藤拓人/ライオセイザーを演じていた。拓斗が変身するライオセイザーも剣を武器に戦うヒーローである。
なお拓人は劇中では「たっくん」の愛称で呼ばれており、丁度近しい時期に放送された『仮面ライダージオウ』にも同じく「たっくん」の愛称を持つ乾巧が登場した。そのため一部ファンの間では「東映のたっくんと東宝のたっくんが復活した!」と興奮した特撮ファンもいた。
また、高橋は放送と同時期に劇場公開された『怪獣娘(黒)〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』にもチョイ役で出演している。
名前の由来はグリッドマンのアメリカローカライズ版『スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド』でのプラズマブレードの名称サムライソードと思われ、元ネタのグリッドマンソードが刀身が西洋の両刃剣型でカラーリングは銀と青を主体にしたデザインに対し、キャリバーの方は刀身が日本刀型でカラーリングは金と黒を主体にしたデザインになっている。
ウルトラマンフェスティバル2018で行われたスペシャルイベント「グリッドマンナイト」でマックス、ヴィット、ボラーと共に最初にお披露目された際には、刀を持ち、どこか不気味な風貌をしていたことから、登壇していた出演者から「間違いなく人を何人も斬り殺していそうな感じ」と散々な言われようであったが、実際には上記の通り味方サイドのキャラクターであった。
スーツに付いている飾りが実写TFシリーズに登場したダイナボットの一員スラッグの肩の模様に酷似しており、元ネタと思われる。複数の刀剣を武器にするという点も共通している。
放送後、容姿、姿勢等が醸し出す雰囲気から一部で「エレカシの宮本浩次氏がモデルなのでは?」と囁かれている。
2018年度の紅白歌合戦には宮本氏が「獣ゆく細道」で帯刀した侍衣装でソロ出場したため、「実質的なキャリバーさんの紅白出演」「キャリバーさん紅白おめでとう」と言う声もあった。
実際キャリバーの造形には「宮本浩次と爆笑問題の太田光を掛け合わせたような感じにしてほしい」と言う指示があった。
関連タグ
烈火大斬刀:別のスーパーヒューマン・サムライ・スクワッドのリーダーが使っていた名前の空似な大剣。
武装合体ファイバード:グリッドキャリバーエンド時の一部描写と敵怪獣爆破エフェクトが必殺剣「フレイムソード」がモチーフになったと思われる。
ジャグラスジャグラー:円谷プロの「刀を所持した怪しい雰囲気を持つ男」繋がり。ただしこちらは悪役のポジションで、性格も紳士的だがやや変態染みており、印象は異なる。
闘士ウルトラマンヒカリ:劇中アニメに登場。声優を高橋良輔氏が担当している。
ヒュドラム:円谷プロ作品における中の人繋がり。こちらも上記のジャグラー同様悪役ポジションのキャラ。