ジャグラスジャグラー
じゃぐらすじゃぐらー
「オーブ。お前は希望の光か、それとも底知れぬ闇…かな?」
「恋は矛盾に満ちている。謎が多いほど、危険が多いほど強く惹かれ虜になっていく。まるでこの世界そのものだ…」
「では続きは、夜明けのコーヒーを飲みながら…」
「お前の吹くメロディーよりもっといい音色を聞かせてやる!魔王獣の雄叫びを!!」
格闘の技術はガイと互角以上で、日本刀のような武器:蛇心剣を所持している。
また、理由は不明だがガイが吹き鳴らすオーブニカの音色を酷く嫌っており、聞いただけで頭痛を起こしてしまう(ただしこの症状はジャグラーに限ったものではないようで、単純な好き嫌いではない様子。また、ジャグラー自身が普通に口ずさんでいた事もあった)。
黒地に赤のスマートなスーツを着用し、身のこなしや話し方も優雅で、夢野ナオミを初対面でいきなり口説き落としにかかるなど、第一印象はどこか気障で飄々とした雰囲気の青年だが、反面、目には狂気を宿しており、オーブと魔王獣たちとの戦いの裏で暗躍し、ガイの変身アイテムである『オーブリング』と酷似した『ダークリング』と『ウルトラフュージョンカード』に酷似した『怪獣カード』を使い、かつてウルトラ戦士たちの手によって封印された魔王獣たちの復活を目論んでいる。
計画を邪魔しようとする者はたとえ人間であっても容赦せず、マガグランドキングを復活させようとしていたところを目撃したナオミを始末しようとしたこともあった。
一方で、マガパンドンとオーブの戦いを見物していた際、熱波を防ぐために日傘とサングラスでばっちり防暑対策をしていたり、自分が言おうとしたことを玉響姫に先に言われてしまい、「だからァ、それを、俺が言おうと思ってたんだよ!」と拗ねながら料理を食べるなど、茶目っ気あるシーンを見せたこともある。
オーブが魔王獣に敗北した際や実力を出し切れていないと感じた時には普段と違う雰囲気となり、他のウルトラマンの力を借りなければ変身できないガイの事を皮肉り、「俺は本当のお前と戦いたいんだ」と発言するなど、まるでオーブに全力で戦うことを望んでいるかのような一面が窺える。ガイとの直接対決では蛇心剣を使わず素手での殴り合いに徹したり、第10話では決着を付けようと宣言した彼に対して試すように怪獣をぶつけたりなど、全力を出せていないオーブ=ガイ相手にはわざと本気を出していないようなそぶりも見せている。
また、第11話で敗北したガイからウルトラフュージョンカードを奪いながらも、後に自身の負けを認めると素直に返すなど、妙に潔い一面も見られる。
他にも、度々ガイのことを(皮肉込めた言い方ではあるが)「かっこいい」と評しており、逆に彼が第11話で敗北を喫した際には失望したかのように「なんかお前かっこ悪いよ」と言い放つなど、ガイに対して憧れのような感情を抱いているような節も見られるが、真意は不明。
『オーブ』本編の一件の後は、少なくとも大勢の人間が被害を被るような事態を引き起こそうとはしなくなる…どころか場合によってはそうした事態になることが想定される場合はウルトラマンと協力して対処に当たることも珍しくなくなり、以前と比べて大分性格が丸くなった(とはいえ、基本的にオーブを含むウルトラマン達とは距離を置いて個人的な思惑で動いていることに変わりはなく、ウルトラマン達との共闘も成り行き上仕方なく行ったというものが多い。また、そのやり方も少なくとも正統派のヒーローとは言えないものばかりである)。
また、味方を人質に取られて脅された際にはこれを守るために渋々敵の要求を呑んだり、既に目論んでいた計画が破綻して自分にはメリットがないと思われる時でも最後まで怪獣の打倒に付き合ったりと、よく言えば世話好き、悪く言えば非情に徹し切れていない面も持ち合わせている。
奇怪な言動ばかりが話題に上がるが、実は結構なお洒落さんだったりする。
『オーブ』本編では戦うシーンがありながらも例の紳士服スーツをばっちり着こなし、中盤で一度着用している衣装をワイルドなものに変えていた他(最終的に初期のスーツ姿に戻ったが)、登場するたびにヘアスタイルが大きく変わっていたりと、身だしなみには彼なりの拘りがあるようである。
また、『Z』では度々盆栽に精を出している様子が描かれていることから、盆栽も趣味にしている様子(地球に来てから興味を持ったのか、それ以前からの趣味だったのかは不明)。
ガイ同様に宇宙を転々として来た為、詳しい年齢は明かされていないが、紀元前1800年頃にはテレビシリーズの『ウルトラマンオーブ』世界に来訪しているので、少なくとも1000歳を優に超えていることは確実である。
ガイとの関係
オーブ=ガイとは面識があり、浅からぬ因縁のある人物らしいが、過去に彼らの間に何があったのかは当初は明らかになっていなかった。
第6話にてメトロン星人タルデの口から「かつて光の勢力に属していた」ことが明かされており、さらに第8話でナオミが見た夢では自身を助けたのがジャグラーかと思ったらガイだったという2人が同一の存在であるかのような描写があった(最終話で明かされたことを鑑みると、これは過去にナターシャを助けたことへの伏線であったと考えられる)。
そして、中盤以降断片的ながら彼らの過去と関係があるような描写がなされるようになり、第10話では「光に選ばれたオーブ、闇に魅入られたジャグラー」という関係や、かつて銀河の果てで両者が決闘を行ったらしいことが明かされている。
第11話ではいつものようにガイとシリアスなやり取りを続ける中、ナオミの母・夢野圭子の乱入でペースを崩され「なんだっけ?」「あ、ああ…」や「っておい聞いてるのか」「ああ、悪い」という因縁の相手とは思えない軽いやり取りを繰り広げていることから、ガイとは旧知の間柄である可能性が示唆されていた。
その後、第20話にて、ジャグラー本人の口から、かつて自身とオーブが同じ勢力に身を置いており、互いに切磋琢磨しあう間柄であったことが語られ、さらに実力ではオーブを上回っていながら光に選ばれなかったことをやっかんでいるような発言もあった。その後、第23話の回想シーンにてその時の出来事が断片的ながら描写されており、自らが光のリングに触れても拒絶された中、ガイが自らの目の前で光に選ばれてオーブの力を手にする様子を目にして驚愕する様子が映し出されていた。
そして、インターネット配信のスピンオフ作品『THE ORIGIN SAGA』にて、ついに彼とガイとの過去が明らかとなり、元は同じ光の勢力に属する戦友として、宇宙に脅威をもたらす存在との戦いに身を投じていたことが明らかとなった。
後に完全超全集にて、エピソード10構想の第3章「ブラックホールを盗んだ男」編でガイへの嫉妬心が最高潮になった彼に「宇宙で最も邪悪な心を持つ者のもとを巡り、持ち主の能力を増幅させる」ダークリングが現れ、持ち主に選ばれたことが判明する。
大魔王獣の復活
これですべての魔王獣は揃った。残るは……“黒き王”の力のみ…」
第1話の時点から、倒された魔王獣をカード化して入手する描写があったことや、第3話で「最後の1枚もこの調子で頼むぜ、オーブ」と発言していたことから、ジャグラーは魔王獣を復活させて破壊活動を行わせることを目的としているわけではなく、オーブに魔王獣を倒してもらうことでその力を手に入れ、それを何か別の目的のために使おうとしているらしいことが窺えた。
さらに、第4話では魔王獣だけでなく、それよりもさらに強大な存在である“黒き王”の力をも欲しているらしいことが明らかとなった。
すべての魔王獣の力を手に入れた後は、“黒き王”の力を手に入れるべく、惑星侵略連合とも接触。惑星侵略連合の円盤に出入りし、怪獣カードでポーカーに類似したゲーム(カードの属性や「キングと付いている怪獣」のように名前で役を作る)に興じていた。
一応、メンバーに対しては敬語で接しているが、連合の侵略方法を小馬鹿にするような発言をしたり、刀と銃を向け合うなど信頼関係のようなものは皆無であり、連合側からも後述の前歴から寝首をかかれることを懸念されていた。
「策士策に溺れるとはこのことだ。ノストラ、あんたの時代は終わりだ!!」
第10話にて真の目的は黒き王そのものではなく、その力を用いて大魔王獣マガオロチを復活させることだと判明。ジャグラーは、惑星侵略連合の仕掛けた罠を逆に利用し、メフィラス星人ノストラとナックル星人ナグスを殺害した上で6枚の魔王獣カードに加え黒き王…ウルトラマンベリアルのフュージョンカードの強奪に成功。マガオロチ復活に向けて本格的に動き出すことになった。
第11話ではマガオロチを復活させた直後、ガイから「お前の目的は俺だろ!」と言われる、倒れたガイからフュージョンカードホルダーを奪い高笑いを浮かべるなど本当に真の目的がマガオロチの復活だったのかどうかが不明となるような描写が見られた。また、理由は不明だが、カードホルダーを奪い取る際に手が震えている描写がある。
第12話では、カードを取り戻しに来たガイを痛めつけ、「自分の負けを認めて、俺の勝ちを称えろよ」と勝ち誇る。
しかし、活動を再開したマガオロチに対して、オーブが闇の力であるベリアルのカードを使ったことに対して驚愕、圧倒されるマガオロチを目にして、
「何でだよガイ! 何なんだよ!? 一度くらい俺に勝たせろよこの野郎ォォォォーッ!!」
「ウォァアアァァアアァァァエエェァァアァアアァァァアァァ!!! ァァ……」
と駄々をこねるかの如く悔しがるが、彼の願いもむなしくマガオロチは撃破されてしまう。この際あまりの悔しさからか発狂に近い絶叫の声を上げていた。
戦いの後、自らの負けを認めたうえで、ガイにカードを返却。しかし、同時に「所詮おまえも俺と同類だ。楽しめ」という意味深な発言も残し、ガイが闇の力に手を染めたことをどこか喜んでいるような素振りを見せながら姿を消していった。
ガイ=オーブの闇落ち
第16話では北欧のルサールカを訪れていたガイの前に現れ、あらかじめ回収していたマガオロチの尻尾とゼットン、パンドンの怪獣カードを超合体させ、合体魔王獣ゼッパンドンを生み出し、自らも一体化してガイに襲い掛かりオーブを苦しめたが逃亡されてしまった。
また、この際、「ベリアルが新しいお前を引き出してくれたじゃないか。それがお前の本当の姿だ」「闇の力を頼りこのまま滅びるか、闇に落ちるか、お前にはそれしかないんだ!」とオーブを闇の勢力に引き込むことを画策しているかのような発言をしている。
その後は白衣を着た医者の姿で蛇心剣を引きずりながらナオミの病院に出現し(この時の病院は昼間なのに暗い事に加え、彼の後ろに人間らしきものが二つ倒れているのが確認できる)、寝ているナオミに刃を向けた。
「夢野さぁん、診察ですよ…」
続く第17話で暴走しても尚オーブを信じるナオミを殺害しようとするが、間一髪のところでガイに阻止される。その後再びゼッパンドンと超合体し、自らの目論見通りサンダーブレスター形態で現れたオーブと戦闘し、これを苦しめる。
「終わりだな。さらば!ウルトラマン!」
だが、オーブが本来の力を取り戻してオーブオリジンへと変身したことで形勢が逆転。ゼッパンドンを倒された上にダークリングも消滅してしまい、絶望のあまり発狂じみた絶叫を上げていた。
地球滅亡の画策
しかし、ここで終わってしまうような彼ではなく、続く第18話では、満身創痍の状態で夜道を逃走していたシャプレー星人カタロヒの前に突如出現し、彼を斬殺。不敵な笑みを浮かべている。
ちなみに、前話まではスーツに身を包んでいたが、このエピソードから黒いシャツとジーンズへと着替えている。
第19話でも登場し、ナオミが心の奥底で親友の陽子の悲劇を望んでいると見なして彼女を闇に誘おうとしたが、この時の言葉をガイには「珍しく良い事を言った」と受け取られ、「本気で願えば運命は変えられる」という意味であると(勝手に)解釈された。
続く第20話ではノストラとナグスの敵討ちに燃えるメトロン星人タルデに蛇心剣を奪われた上に重傷を負わされ、ナオミに介抱される。ナオミに自らのガイ(オーブ)との因縁を語って理解を得るが、これはナオミを危険に晒す事でオーブにタルデを倒させ、蛇心剣を取り戻すための策略であり、タルデの死後に蛇心剣を取り戻した際にナオミの善意をあざ笑い、彼女に「最低ッ!」と評された。(ただし話の中身自体はおおむね真実である)
「ア〜ハッハッ! 名演技だったろ?ハッハッ! 弱った男の身の上話を聞かされれば、お前みたいな女はイチコロさ♪」
「おおぉ〜、俺を必死で庇った場面は……傑作だったぜ!」
「おかげでこの剣を取り返すことができた。最っ高の気分だ♪」
「じゃあねぇ〜♪ウハッ、ウハハハハハハッ!」
その後、蛇心剣を通じて地球の奥底に眠っている闇の力の存在を知り、狂喜していた。
第23話では第20話で感じ取った闇の力を蛇心剣に吸収させて放つ特訓(この結果としてビルに亀裂を入れる事件を起こしており、SSPからは伝承に残るかまいたちに似た怪獣、カマイタドンの仕業なのではないかと推測されていた)を重ね、必殺剣「蛇心剣・新月斬波」を極める。その後目元に隈ができた状態でガイの前に現れ、雌雄を決するべく蛇心剣を通じて闇の力を取り込んで巨大な魔人態となりオーブと対決。その後、オーブとの戦闘で敗北。渋川一徹と多数のゼットビートルに包囲されビートル隊に捕縛される事となった。しかしそれでもなお、狂気を含んだ笑みを浮かべていた。
その後、第24話では拘束されていたビートル隊本部にて、菅沼長官に対して地球の地下に闇の力の正体たる最強の王獣マガタノオロチが眠っており復活の時が近いこと、一度復活を許せば地球のあらゆるものが食い尽くされることを忠告し、一刻も早くマガタノオロチに攻撃を加えるよう告げる。
ガイやナオミはこれまでのジャグラーの行動から、彼が地球人に手を貸すようなことをするはずがなく、これが何かの罠であることを見抜くが、時既に遅く、ビートル隊は活動を再開し始めていたマガタノオロチに大陸間弾道ミサイル:スパイナーR1による攻撃を行ってしまう。ミサイルの熱エネルギーを吸収したマガタノオロチは遂に復活を遂げて暴れ出し、駆けつけたオーブの攻撃をもものともせずに逆に彼を敗退させる。
時を同じくして、ジャグラーも混乱に乗じて脱出(この時、物語前半で着ていたスーツを再び着用している)。その後マガタノオロチに敗北し倒れたガイの前に現れ、彼の目前でナオミを蛇心剣で斬りつけたのだった…。
「そうだ…! しっかりしろ、ガイ! 実に…実に勇気ある戦いだった!
だが、まだ終わりじゃないぞ?…いや、終わらせない! 本当の地獄は…こんなもんじゃないぞ!! 」
捨てきれなかった光
しかし、実際には打撃を与えて昏倒させたのみであり、第25話(最終回)で、目を覚ましたナオミを人質にしつつ全ての終わりを確信し、ガイに闇こそが永遠であることを知らしめようとする。
「お前と俺は色々なものを見てきたな…ダイヤモンド新星の爆発も、黄金の銀河に浮かぶオーロラも…
だがそんな思い出はいずれ消える。まるで星屑のように…何もかも、消える。
唯一永遠なものが何かわかるか?なぁ、ガイ?それは何もない暗黒だよ…?
お前の中にも俺の中にも、誰の中にもある闇だ! 埋まらない心の『孔』なんだよ?」
しかし、そこにマガタノオロチの攻撃を受けたゼットビートルが墜落し、その時に咄嗟にナオミを庇ってしまう。
その時、ガイからかつてナターシャも救っていた(この時は訳もわからずに救った自分に混乱し、何も言わずに逃げてしまっていた)事を指摘され、光を捨て切れていなかった事を逆に突き付けられてしまう。
これを知った事により意気消沈するが、ナオミの叱咤激励で明日を迎えるためにマガタノオロチを倒すことを決意、再び巨大な魔人態となって苦戦するオーブに加勢する。
戦闘の最中、マガタノオロチの触手に捕まるが、逆にマガタノオロチを取り押さえて動きを封じ込め、オーブに止めを刺すよう促す。
「俺と一緒に撃て!!」
「撃てぇぇぇーーーッ!! ウルトラマンオーブ!!!」
ジャグラーの叫びを聞いたオーブは意を決し、ウルトラ戦士たちの力を結集した、渾身のオリジウム光線を放ち、遂に強敵マガタノオロチを撃破する。
「じゃあな…」
マガタノオロチの爆発に巻き込まれたジャグラーだったが、ちゃんと生き延びており最後は旅立って行くガイを人知れず見送っていた。
「いろいろあってな、就職したんだぜ、俺」
しかし、配下になったというのはあくまで表向きの話で、本当の目的は彼女からダークリングを奪い取ることにあった。
ガイが落としたエクスデバイザーを拾った後、洋館に乗り込んで来たSSPに協力。見張りの宇宙人を切り倒し、捕らわれていた大空大地を救出すると、魔人態となってムルナウからダークリングを取り戻す。
デアボリックとの戦いではオーブと同じ変身の仕方で再びゼッパンドンに変身し、「オーブを倒すのはこの俺だ。他の奴らに取られるわけにはいかない」という前々作のライバルキャラのような名目でオーブトリニティを援護すべく参戦。しかし、SSPをガッツ星人ドッペルに人質にされた隙を突かれ、ヒッポリト星人カリストとテンペラー星人バチスタの前に敗北。この時、「正義の味方って、めんどくせえ…」と呟いていた。
しかし、戦線離脱後もガッツ星人ドッペルから逃げ出していたSSPと渋川を助けるなど援護を続け、手にしたダークリングに別れを告げるかの如く「ダークリング…愛してるぜ…」と呟いた後、蛇心剣でダークリングを異空間に飛ばした。
事件解決後、ガイやシンやジェッタがいた銭湯で入浴しており、ガイに「先に上がるぞ」と告げつつ銭湯の店主に一礼して去って行った。
なお脚本の中野貴雄氏曰く、本作のジャグラーが一番初期案のジャグラーに近いようだ。
ファーストミッション
本編の前日談である『THE ORIGIN SAGA』では、狂気じみた面は見せず、ガイの良き相棒となっているが、戦士として非情な面も持っており、犠牲者を出さずに戦いたいというガイの理想を「夢物語」と否定する面も見られた。
ガイと共に惑星O-50へ訪れたジャグラーは、戦士の頂の頂点にある光に手を伸ばすが、彼は拒絶され、ガイが戦士として選ばれた。
自分より実力は劣っているはずのガイが何故選ばれたのかと悩んでしまうが、早い段階から割り切り、相棒として戦闘慣れしていないガイをサポートする。
惑星の移動中にクグツベムスターに襲われている王立惑星カノンの宇宙船スザーク号を発見し、搭乗者であるカノンの近衛兵ミコットとリッカを救出。ガイにペースを崩されながらも、ベゼルブの巣窟である惑星ザインに向かう。
道中自分の剣技である「蛇心流」を見たミコットに憧れを抱かれ「師匠」と呼ばれてしまうが、「所詮は人の命を奪う技術」と突き放してしまった。この時ミコットから「心に穴がある」事を見抜かれ、誰に裏切られたのかを問われた際「自分自身」と答えている。
闇への転落
ザインに潜入後、自分を慕うミコットに少しずつ好意的に接するようになるが、ベゼルブからミコットを庇いクグツを受けて操られてしまう。
結果的に助かりはしたものの、敵に操られてしまった事やガイが自分のサポート無しでも戦えるようになった事や訓練で手を抜かれた事が重なり、大きな劣等感を抱えてしまう。
その後は惑星カノンにて戦神を手に入れるためにサイキが送り込んだベゼルブの大群をミコットやリッカ、カノンの兵士たちと協力して撃破していく。
ベゼルブに操られた戦神を救うためにミコットと共に命の木から果実を取り、その力で戦神を浄化しアマテ女王を助け出した。
だがその直後に出現したベゼルブに覚えたての蛇心流で立ち向かうミコットを制止するも、ミコットはベゼルブに勝てずに彼の目の前で戦死。
彼女の死にジャグラーは大きく動揺。怒りに身を任せ、ベゼルブを次々と倒していく。
「力だ……力があれば……!」
「むざむざ、目の前で……俺にもっと、力が……!」
遂にジャグラーは魔人態へと変貌。自分の姿を見たジャグラーは、騒乱の元凶である命の木を、庇おうとしたアマテ女王もろとも蛇心剣で斬り倒してしまう。
それは、あくまで「守る」立場のはずの「光の戦士」としての一線を越え、その星の住人でない者が力と自らの「正義」の赴くまま文明の在り方そのものに直接干渉してしまったことを意味していた。
仲間を守れず、自分は戦いを止めたのに誰からも感謝されず、それどころか女王を攻撃したことで国を敵に回し、共に戦ったアスカ・シンにさえ「それは光の戦士の戦いじゃない」と否定された彼は、自らが「光の戦士」としてガイと並び立つことのできない事実を突きつけられ、自分自身に疑念を抱く。
そしてガイに「もうお前のサポートはしない」と言い渡し、一人カノンを去っていった。
それからは「光の戦士であるガイを超える」ためとして単独行動を取っていたものの、彼なりに責任感があったためか、命の木が新たに芽吹いたこの世界の地球へとガイを追う形でやって来ており、密かにベゼルブを倒す等の形で陰ながらガイの手助けをしていた。
一連の事件が解決に至ったことを見届けた後、単身ひっそりと地球を去ったようだ。
ジャグラーがいつダークリングを手にしたのか、なぜTV版のような狂気じみた性格になったのかは、本作では最後まで描かれずじまいだった。
この一件について、上述の言葉をアスカに言われてしまったジャグラーに対し同情的な意見も少なくないが、ジャグラーが全く悪くなかったとは言い難い。
確かにこの時のジャグラーはガイへの劣等感やミコットを失った悲しみもあり、半狂乱な状態だったとはいえ、惑星カノンの象徴とも言える命の木を強引に切り倒しただけでなく、ましてや女王であるアマテをも手に掛けようとする姿を見せている。
コスモスが手当てを行った故に大事には至らなかったとはいえ、事実上総理大臣や大統領、天皇のようなポジションの人間に剣を向けたようなものであり(しかも戦神の力を行使できるのは王家の血筋のみであり、すぐ別の人に任務を明け渡すということも不可能である)、これを事情があったとしてもアスカらが表立って庇うことができなかったのも国家間の事情故と思われる。何も知らないカノンの民からすれば尚更ジャグラーがどう見えたかは想像に難くない。
仮にアマテに大事が起こった場合、戦争そのものが終結したとしても惑星カノンそのものが大規模な混乱に襲われるであろうことも考えれば、個人の感情で暴走してしまったジャグラーの行動は、先述したように「命の木の力に頼るか否か」という文明自らが選択すべき問題そのものにその意思を無視して干渉するという『光の戦士』としては禁忌肢とも言えるものであったため、アスカの言葉にも一理あるとは言える。
とはいえ、のちに本人も「戦争を止めるため、自分の正義を貫くためだった」と述懐している通り、ジャグラーとしては怒りや悲しみ、手にした力といったものだけを理由に「命の木を切り倒す」と決断したわけでもなく、命の木の存在ゆえに戦争が続いていた惑星カノンを彼なりに救おうと考えた末の行動でもあった。「光」を欲し正しくあろうとした末に暴走し外見も内面も「光」から遠ざかってしまったこの時のジャグラーにとって、上述のアスカの言葉は紛れもない「正しさ」であると同時に「どれだけ『光』を追い求めても自分は決して『光の戦士』にはなれない」という残酷な事実を指し示すものに他ならなかったのである。
こうして、自身の正義や信念、実力、光への憧れといった自身のすべてを「光」を取り巻く非情な現実や自分自身によって否定されてしまったことで、優秀な「光の戦士」にしてガイのパートナーであったジャグラーは自らが信じるべき「正しさ」を見失って迷走した末に、やがて「『光の戦士』であるガイを超える」ことに執着するあまり後述のように闇落ちする運命をたどることとなる。
この一件はジャグラーに後々まで大きな影響を与えており、『ウルトラマンZ』の時代においてもこのことを引きずっていたのか、ダイナのウルトラメダルに「戦士の戦い方」を問う場面もあった。
他方、「自身の正義を絶対と考える」ことの危うさについては彼なりに痛感させられたらしく、その後の彼は闇落ちしてもなお文明が滅びの道を辿るか否かを文明自身に委ねる、「光の戦士」と組んででも「暴走する正義」を止めようとするなどしており、惑星カノンでの経験はある意味で以降のジャグラーの原点となったとも言えるかもしれない。
ちなみに、命の木を失った惑星カノンはその後、星間連盟の庇護下に入る形で平和と繁栄を謳歌していることが後年に『Z』の外伝小説にて明かされている。「すべてを否定された」と後年語るほどの失意のうちに惑星カノンを去ったジャグラーだが、この星で彼のしたことすべてが無意味というわけではなかったようだ。
「命の木」事件でガイと離別したジャグラーはその後、傭兵として様々な惑星の戦争に参加しつつ、心の闇を大きくしていく(ストイックな性格から狂気染みた性格へと変貌していったのもこの頃であったと考えられる)。2度ガイに一騎打ちを仕掛けるが全て敗北に終わり(そして何故か女性の追っかけができる)、とある惑星でテロを起こした際、ガイの弟分であるショーティーの命を(間接的にではあるが)奪ってしまった事でガイの怒りを買い、完全に決裂する。
その後、一度宇宙連邦に拘束されたものの脱走し、戦士の頂の頂点にてガイがオーブリングを与えられるのを目にし、ガイへの嫉妬心が最高潮に達した時、ダークリングが現れて持ち主に選ばれる。その後は魔王獣討伐のため地球をさすらうガイに影のように付き纏い暗躍していくようになる。
第4部となる「激闘!イシュタール文明」編では、“ヌル・ラ・ホテップ”という偽名を名乗り、マガ教団の司祭という邪神の貌の1つのような立場で、闇ノ魔王獣復活の為に暗躍、イシュタール文明を壊滅させたのを皮切りにダークリングに怪獣カードを集めさせ、ガイへの挑戦と打倒の機会を窺っていた。
そして物語は、ルサールカの一件、そして本編へとつながってゆくこととなる…。
最終となる第10章でも相変わらずガイに付き纏うようである(そんなジャグラーもストーキングされているのだが)。
オーブの後日談を描いた『ウルトラファイトオーブ』も終わり、もう映像作品での出番はない、とも思われたが、なんと本作にガイ共々登場することが決定。
『ギンガS』以降、新世代ヒーローズの劇場版には前作の先輩ウルトラマンが客演することが定番になってはいたが、ウルトラマンでない「変身する」ライバルキャラが登場するのは極めて異例と言える。それだけ彼のキャラ人気が高いということか……。
しかも公開された予告PVでは巨大化した魔人態がジード、オーブ、ゼロと4人で並び立つというカットもある。
「劇場版ジャグラスジャグラーだったね」という声が出るほど全編にわたって活躍しているため、ジャグラーファンにはたまらない映画になること必至。もちろん、ガイ=オーブとの絡みもしっかり描かれており、戦闘シーンでは息の合ったコンビネーションを披露するシーンも。オーディオコメンタリーでは朝倉リク役の濱田龍臣から「劇場版ジャグラス ジャグラー つなぐぜ!シーサー!!」という言葉も出てきた(エゴサで見つけた様子)。
また、クライマックスではシーサーのぬいぐるみを土産として手にしているシーンがあり、実は可愛いもの好きなのではないかという意外な疑惑が浮上している。
ちなみに本人に悪気はなく過失でしかないが、今回の映画におけるサイドスペースでの事件の発端は彼であることが超全集で示唆されている。
この事件を最後に彼は行方をくらます。
その後、あのムルナウとも関わりがあった悪の戦士ウルトラマントレギアの暗躍が本格化。
オーブを含むウルトラ戦士達がトレギアの起こした事件に対応している間、その動向は長らく不明のままだったのだが………。
青柳氏は、インタビューにて面白いことしたかったし沖縄クランクインでジードのメインキャストにジャグラーの芝居を1つ提示できるタイミングであったと考えたようである。
顎置き等闇の仕草は本作の監督の坂本浩一監督と念密な打ち合わせで仕込んでおり本編でも所々絡みが多く闇の仕草の洗礼を受けた伊賀栗レイト役の小澤雄太氏は闇の仕草にペースを持ってかれて長台詞を噛んでNGテイクを出したと坂本監督と濱田氏との対談で語っている。
「このビヨンド学園ってトコはセキュリティが甘いな」
「まぁでも俺は怪しいもんじゃないぞ。……怪しいか(笑)」
第16話で突如ビヨンド学園に現れ、ゼロ曰く聴講生として、ゼロが担任を務める20000年組でリクとペガと共にゼロの授業を受ける。
教室に入る際は右肩にオーブニカのメロディーが流れるラジカセを担ぎ、左手にはお土産と称したタコのぬいぐるみ(星雲荘から持ち出したリクの私物。よくレムが黙認したな…)の入った紙袋を携えるというシュールな姿で現れた。
どう見ても怪しい人です。本当にありがとうございました。
なお、オーブニカのメロディーが流れた際、リク&ペガもガイが来たと期待していた模様。
「なんだ? 俺じゃ不満か?」
もっとも、ふざけ倒してばかりいたわけではなく、シャドー星人ゼナとクルトの悲しい別れの話、そしてゼロの「誰かを救うとは時に誰かとの別れともなってしまうんだ」という言葉を聞いてかつての自身と重ね合わせていたのか、窓の外を少し物憂げに眺めているというシリアスな一幕もあった(誰のことを考えていたのかは言うまでもあるまい)。
ゼロの授業終了後、下校しようとしていた2人を引き留める。
「ここからは、俺の授業だ!」
『ウルトラマンオ―――――ブことクレナイ・ガイの真相を追究するシリーズ』
と称して『オーブの祈り』をラジカセで再生しながら特別授業を開始。この男、ノリノリである。
ガイの話を聞きたがっていたリク&ペガも最初は期待して聞いていたが夕方まで延々と続いた講義(その数なんと100。これでもまだ途中)から察せるガイに対するジャグラーの複雑な感情にまいっていた模様。
ちなみにシリーズ100は
「銭湯とラムネ好きは好感度アップのための作戦だった!?疑惑」
もはや授業でもなんでもないような…
このクロニクル自体は基本的にゼロやジードと関わりがある者がゲスト出演していたのだが、彼はオーブ固有のキャラクターであり、一度共闘して面識があったとはいえ、リクとの関係はそれほど深くはない。このゲスト出演が後述の『ウルトラマンZ』での登場の伏線になったと言えるだろう(クルトの話の後でリクがジャグラーに「表情の訓練してみたらいいんじゃないですか?」と冗談交じりに言っていたのも納得である)。
本作には青柳尊哉氏が演じるヘビクラ・ショウタという人物が登場する。ロボット防衛組織『ストレイジ』を率いる隊長であり、締めるとこは締めつつも普段は部下とフレンドリーに接する表向きはジャグラーとも似ても似つかない理想の上司とでも言うべき人物である。
しかし…
物語序盤からジャグラーを彷彿させる言動が目立ち、第1話の時点で…初めてウルトラマンゼットを見ても驚かない。戦闘終了後には部下達の安否が不明で深刻な状況だったにも拘わらず、「ちょっとトイレ」と言って碌な状況確認もせずに作戦室を離れるなど不可解な行動を見せており、過去の防衛チームの隊長達と比べても、冷静沈着を通り越してどこか不穏さを感じさせる素振りが多かった。
そして…
「よう、元気?」
第5話「ファースト・ジャグリング」にて、ヘビクラの正体は地球人に成り済ましたジャグラーその人であった事が判明。
素性を偽って地球防衛軍へと潜入し、そのままストレイジ隊長の座に納まっていた。
なお、本作のカギとなるデビルスプリンターやそれを悪用するセレブロの存在についても知っている。
その目的と詳細はヘビクラ・ショウタを参照。
第16話「腐れ縁の男」で彼のことが焦点にされた内容を放送。
彼と強い関係性を持つオーブ(ガイ)がZの世界での彼の事を知るゼットと共に振り返る。
ガイは永遠の宿敵、ゼットは頼れるストレイジの隊長と、2人のジャグラーの印象は正反対で互いの知るジャグラーの事を情報交換した。
『ウルトラマンZ』でのジャグラーの道筋を聞いたオーブは、自分の旅の原点がジャグラーと共にあったことを思うと、ゼットはその関係性を腐れ縁と評している。
ゼットのゼットライザーを奪ってダークゼットライザーを作ってゼット世界に迷惑かけたことを知ったオーブは色んなところで迷惑かけてたのかと呆れ気味だった。
本話ではディメンションナイザーがジャグラーの記憶をディメンションロードする場面も存在しており、未来の世界ではジャグラーは「ヒーロー」として認識されていることが示唆されている。
道は違えども確かにジャグラーとの絆があることを確認したオーブは、ゼットと共に戦い続けることを誓った。
また、オーブはゼットからジャグラーが隊長してたというのを初めて知った。
オーブとジードは、この時デビルスプリンターの回収と光の国とアブソリュートタルタロスの戦いに加勢していたため、状況的にも話す時間が無かった。リクがジャグラー本人から隊長してるのは内緒にしてくれと釘を刺されてたのもあると思われる。
なお、公式Twitterで、ウルトラマンを調べている謎の人物「調査員X」がジャグラーをウルトラマン同様厄介な存在と認識しつつも、味方側に引き込めないかとも考えており、いずれジャグラーに何らかの形で接触する事をうかがわせている。しかし、過去のジャグラーの行動からファンの間では『どうせおいしいところで裏切ってウルトラマンの味方をするからやめておけ』と突っ込まれている。
また、余談だが今回ジャグラーが未来でヒーローとして認識されている事が示唆された事からネット上では『ジャグラス ジャグラー、怪獣酒場出禁』とネタにされた。
2024年版
第5話「ジャッジメンター」にて『つなぐぜ!願い!!』での登場シーンが放映(『Z』以外では初)。かつての上司が闇の仕草で絡むのを見せられたユカは「見るんじゃなかった」とドン引きしていた。見せたマウンテンガリバーⅡ-Ⅴも「アレでしたら、他の情報で上書きしてしまいましょう。」とフォローしようとするも、今度は『絆の力、おかりします!』の執事のシーンが出てきて更に落ち込むことに。
無幻魔人ジャグラスジャグラー
OP映像および第1話では一瞬だが背後に巨人のようなシルエットが映し出される描写があり、早い段階から人間態とは別に怪人としての姿が存在することが示唆されていた。
上記の「かつて光の勢力に属していた」という過去や、ウルトラマンと対になっているかのような数々の演出から、様々な憶測を呼んだが、10話にてついにその全貌が明かされることとなった。
玩具オリジナルの怪獣カードでは闇属性。
ただし、他の闇属性のマークと違い、文字の周りの色は紫ではなく銀で、
縁の色がダークリングの様に赤く染まっている。
アーリースタイル
『ウルトラマンフュージョンファイト!』第4弾にて発表された姿。TV本編で胸にあった三日月状の傷が無い。ゲームオリジナルのカードでは属性が光属性になっている。
TV本編において最終回のナターシャを助ける回想シーンで一瞬だがその姿を見せ、『THE ORIGIN SAGA』にて本格登場。誕生の経緯はTHE ORIGIN SAGAの項を参照。
怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜
本作の2期にジャグラーをモチーフにしたキャラクター:JJ(声:青柳尊哉)が登場した。
主人公のガイを差し置いてのまさかの登場である。それだけ彼のキャラ人気が(ry
ただし、厳密にはジャグラー本人ではなくそっくりさんのため、詳細は上記のリンク先にて。
ウルトラヒーローズEXPO2017バトルステージ
地球に愛着ができたらしく、カミーラと共に東京ドーム地下にある邪悪な結界の力を利用して復活したマガタノオロチを倒し、『闇の支配者』になろうと目論む。マガタノオロチに食われてオーブに変わってマガタノオロチの眷属たる怪獣軍団と交戦、観客たちから光の力を受け取るも思うように力が出ず、闇の力を欲したところ、ダークリングが復活。ゼットンバルタン星人に超合体するが、マガタノオロチに敗北、カミーラ共々隷属化させられてしまう。
やがて正気に戻り、ライトニングアタッカーに変身したオーブと共にマガタノオロチを倒した。
カミーラを守れなかった際には激昂していたり、ガイと切り結ぶ際には光の勢力として活動していた際の衣装になるなど「THE ORIGIN SAGA」を思わせる演出がなされている。
キャラクター設定
ジャグラーを発案したのはシリーズ構成と脚本を担当する中野貴雄氏。ガイのコンセプトが“風来坊”であったことから、「風来坊には好敵手がつきもの」ということで設定されたキャラクターらしい。
『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男やルパン三世の峰不二子のような「敵にも味方にもなるトリックスター」としても位置付けられており、劇場版での立ち位置が一番イメージに近いらしい(MARVELでいうと、デッドプールやヴェノムのようなポジションか)
こうした傾向は各種イベントでも見受けられ、怪獣たちと共にウルトラ戦士の前に立ちはだかる強敵として登場することもあれば、逆にウルトラ戦士たちの心強い味方として登場することもあるなど、その役回りは様々である。
青柳氏にとっても、ジャグラーは常に問題で違和感で異質でありたいとTwitterで語っている。
人気の高さ
クールな外見と、それに似合わぬ狂気的な性格や言動、それを見事に熱演した青柳氏の演技力の高さなどから、敵キャラクターであるにもかかわらず、ガイ=オーブに匹敵するほどの人気を誇っている。
また、石黒氏を差し置いて、青柳氏がジャグラー役で出演するヒーローショーが行われたこともあり、その後、ファンを対象とした握手会(通称「闇タッチ会」)が開かれた。
最終回直前にニコニコ生放送で配信された特番にもガイ役の石黒英雄と共にゲストとして出演。テレビ本編からは想像もできないようなはっちゃけぶりを披露してくれた。
ちなみに、この時にガイ役の石黒氏から「ジャグジャグの人気が出て嬉しい」「サブキャラの人気が出る作品は良い作品」とコメントされており、照れ臭そうにしていた。
「主人公と同質のアイテムを駆使して立ちはだかるライバル(ヴィラン)」という設定は、『ジード』『R/B』『Z』においても踏襲されていくことになる。
実際には、前作『ウルトラマンギンガ』および『ギンガS』でもこの設定は限定的ながら見受けられたのだが、流れを大きく決定づけたのはジャグラーの人気の高さだったのではないかと言われている。
もしもジャグラーの人気がここまで大きくならなければ、これ以降の新世代ヒーローズの敵役の設定・描写はもっと違ったものになっていた可能性もあるのだ。
なお、こうした敵役は発表される度に必然的にジャグラーと比べられてしまうため、演者からは「大変だ」とよく言われるらしい。一方で、カブラギ・シンヤを演じた野田理人氏は、実際に青柳氏と共演していたこともあり、同じポジジョンのヴィランを演じる後輩として、青柳氏に演技の相談をしたこともあったという。
2022年にNHKが開催した『全ウルトラマン大投票』では、怪獣部門で2位にランクイン。1位のゼットンと3位のバルタン星人の間に食い込むという快挙を達成した。
2024年ツブイマで配信が開始されたウル活ライフ〜Aマッソ加納がウルトラ沼にハマるまででヴィラン特集が組まれその一貫で行われた視聴者投票では第1位に入っている。
ニックネーム
ファンや脚本家からの愛称は「ジャグジャグ」。上記の生放送にて共演者だけでなく青柳氏自らも発言していたあたり、今では半公式の呼び方になっているようだ。
この「ジャグジャグ」という愛称は、名古屋で行われたとあるイベントで、子どもの来場者が「ジャグジャグって呼んでいいですか?」と青柳氏に尋ねてきたのがきっかけであったらしい。
一方で、撮影現場ではさらに簡略化した「JJ」という名で呼ばれていたそうで、これが『怪獣娘』に登場する同名のキャラクターの名前の由来にもなっている(当初はお馴染みの“ジャグジャグ”というニックネームをそのままキャラ名に使おうとしたが、さすがに許可が下りなかったという事情もあった)。
宇宙戦隊キュウレンジャーに「惑星ジャグジャグ」が登場した際にはジャグラーを真っ先に思い出したファンが多かったようだ。
惑星ジャグジャグはガイ役の石黒氏や青柳氏も認知しているらしく、石黒氏が仮面ライダーエグゼイドを勧める大地役の高橋氏とともにキュウレンジャーを推したり、青柳氏がジャグラーを惑星ジャグジャグからやってきたと言ったりしている。
カプコンのハンティングアクションゲーム『モンスターハンター:ワールド』にも、ズバリ「ジャグラス」およびその親玉である「ドスジャグラス」というモンスターが登場するため、ウルトラファンからは名前繫がりでそのことをネタにされることも(“モンハン界のジャグジャグ”とも言われたり言われなかったり?)。
ちなみに、青柳氏もこのことを知っており、自身のツイッターでネタにしたことがある(モンハンもプレイしているかは不明だが)。
ちなみに、大のモンハン好きとしても知られる濱田龍臣(『ジード』で朝倉リクを演じた)が『アイスボーン』でマスターランク999(カンスト)到達の相手に選んだのもドスジャグラスであり、やはりというか青柳氏もこれに反応してコメントを寄せている。
また、中野氏のツイートによると、最初は単に「ジャグラー」という名前になるはずだったが、これでは版権を取るのが難しいだろうという判断から「ジャグラス」という名前に変更され、最終的に「結局もういいよ面倒臭いジャグラーで!という話になって『ジャグラス・ジャグラー』という『マジョリカ・マジョルカ』みたいな名前になっちゃった」とのこと。
選考オーディションでのあれこれ
演じた青柳氏は、当初、ガイ役および松戸シン役でオーディションに参加したものの、惜しくも落選してしまった。しかし、田口監督を含む製作スタッフは彼の持つ独特な雰囲気が印象に残っていたようで、「青柳くんをジャグラー役にしてみてはどうか」という話になり、その後急遽ジャグラー役を演じる事になった。
結果としてジャグラーが非常に魅力的なキャラクターに仕上がり、多方面で人気を博したことを考えると英断だったと言えるだろう(青柳氏も、『吉田尚記 dスタジオ』に田口監督と共に出演した際、「私を抜擢してくれた監督です」と語っており、自分の才能を見出し、発掘してくれた田口氏に対しては恩義を感じているようだ)。
次回作『ウルトラマンジード』で伏井出ケイを演じる渡辺邦斗氏もジャグラー役のオーディションを受けたが落選してしまい、リベンジを誓った『ジード』のオーディションで見事そのチャンスをものにすることになった(ちなみに、青柳氏と渡辺氏は、ウルトラマンフェスティバル2018のイベント「ダークヒーロー スペシャルナイト」で対面を果たしている)。
また、『ジード』では青柳氏と同じアルファセレクション所属の俳優が多数出演しており(久米ハルオ役の水野直、ピット星人トリィ=ティプ役の桜木梨奈など)、青柳氏はウルトラシリーズと所属事務所との橋渡し役になったという見方もできる。
その他
2016年11月19日には、Twitter上にて、青柳氏が『オーブ』放送終了後の1時間の間に投稿された質問にすべて答えるという前代未聞そ
この際、かなり多くの人から「ジャグラーはオーブと戦っていないときは何をしているのか」という質問が出され、青柳氏は「修行している」と答えているが、実際に第23話では特訓している様子が映し出されており、それがあながち間違いでなかったことが判明した。
ガイのみならずナオミに対しても執着しているような素振りを見せていることや、そのエキセントリックな言動から、二次創作では変態キャラにされていることも多い。実際、最終回放送直前に行われたニコニコ動画の生放送では、出演者の飯田里穂から、「ジャグジャグじゃなかったら犯罪だよ!」と言われてしまっている。
独特の甲高い笑い方が特徴だが、演じている青柳氏曰く、「普段からあんな感じの笑い方」とのこと。
ちなみに名前は「ジャグラスジャグラー」「ジャグラス・ジャグラー」と表記ゆれがあるが、公式を見るとわかるように正確には「ジャグラス ジャグラー」と半角スペースを入れるのが正しい。これは「クレナイ ガイ」も同様の表記となっている。
青柳は以前にも、『仮面ライダードライブ』にて歪んだ正義感を持った犯罪者を演じた事があり、奇しくもクレナイ・ガイを演じた石黒英雄とは、悪役として仮面ライダーに出演した事があるという共通点がある(ただしあちらと異なり、ゲストの悪役である上、敵怪人を生み出したきっかけではあるが直接的な関係はない)。
2022年8月11日には、東映製作のドラマ『遺留捜査』に、青柳氏が石黒氏と共にゲスト出演を果たす。ガイとジャグラーの関係を意識したとしか思えない役設定であった為、オーブ村が勢いよく燃え上がったとか。
2023年プレバンラボ7月放送回にて ジャグラスジャグラーヘビクラverのS.H.Figuarts発売が告知された際同放送に出演してた田口監督に今現在も根強い人気を持ってることについて聞かれると、元々オーブのマガタノオロチ戦で絶命する予定だったが円谷の偉い人から映画もあるから殺さないでくれと言われ映画でも死ぬタイミングがなかったため、そしたら人気が出てジードでの活躍もありZではヘビクラとして出したら更に人気が出たと語っている。
2023年11月24日正午、「ウルトラレプリカ エクスデバイザー」と連動するサイバーカードセット第2弾「ウルトラレプリカ エクスデバイザー対応サイバーカードセット02」の商品化決定が16時からの予約開始と共に発表された。
エクスデバイザーの初登場作品である『ウルトラマンX』の時点ではまだ存在していなかった新たなウルトラマン達や新たな変身形態らに対応する完全新規デザインのサイバーカードが公表される中、『ウルトラマンX』以降に登場したウルトラ怪獣をモチーフとした全く新たなサイバー怪獣が描かれた新規描き下ろしカード2枚の片割れとしてジャグラスジャグラー魔人態を元にしたサイバー怪獣「サイバージャグラス ジャグラー」のサイバーカードが新たに登場したことで大きな話題となった。
ジャグラーの衣装や蛇心剣の鞘等あちこちについている蛇の模様は最初付いてなかったが衣装合わせで青柳氏がスタッフとやり取りによって付くことが決まったようである。
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