CV:パトリック・ユウ
概要
ウルトラマンゼットの変身アイテム兼携行武器。
宇宙規模の混乱終息のために光の国で作られ、ウルトラマンゼロからウルトラマンゼットへと託された。
ゼットの変身者であるナツカワ・ハルキの他にウルトラマンジードこと朝倉リクもこれを使用し新たな形態へと変身する。
ゼットのトサカ部分に似た青いブレードに、ウルトラメダルを装填するスリットが3つある。このブレードをゆっくりと扇状に展開するとウルトラメダルのスキャンが行われる仕組み。
発生される音声はこれまでと異なり英語(発音もネイティブ)。また、メダルをスキャンした時に発声されるウルトラ戦士の名前は原則として下の名前となっている(具体例は後述)。
例外は初代ウルトラマンの「Ultraman」(恐らく「Man」では識別しにくい上に語呂が悪いと思われる)、ウルトラの父の「Father of Ultra」(「Father」だけでは何の父なのかわからず、本名のウルトラマンケンの知名度の問題か)。
具体例としてゼット・アルファエッジの変身時には、使用するメダルがウルトラマンゼロ・ウルトラセブン・ウルトラマンレオの組み合わせなので「Zero,Seven,Leo」と発声され、その間に「ゼットのご唱和コール→ハルキがゼットライザーを突き上げ叫ぶ」シークエンスを経て最後に「Ultraman Z Alpha Edge.」と発声される。
大きさはこれまでの変身アイテムとしては大型のオーブリングやルーブジャイロと同じかそれ以上であり、オーブリングとは使用法も似ている。
寄生生物セレブロに寄生されたカブラギ・シンヤも所有しており、さらに独自に作り出したウルトラアクセスカードと怪獣メダルを使用する。彼が所有しているものは、もともとゲネガーグが光の国から強奪したもので、ゼットによって撃破された後にその残骸から回収している。
少なくともハルキとリクの分も合わせて劇中では3台(後述のコピーも合わせると4台)が存在する。
ボイスドラマによればウルトラマンヒカリが率いる宇宙科学技術局が(ゼロに推薦されて)ゼットを被験者に開発したもの。
ただし、ゼットの力を見込んでではなく、メダルに込められたウルトラマンの力を上乗せするという性質上、良く言えばクセのないニュートラルな、悪く言えば空っぽなウルトラマンの方が被験者として適任だったためらしい。また超全集によると仮にも自身の弟子であるゼットの身を案じたゼロに依頼されてヒカリらが開発したことが判明している。
頻発するデビルスプリンター怪獣に対抗するための強化アイテムとして開発されており、前述の変身機能はどちらかといえば副産物に近い模様。
アブソリュートタルタロスの暗躍があった頃には既に完成しており、『ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀』ではEpisode 9にてゼロが何の前触れもなくいつの間にか持っていたウルトラゼットライザーを手にしてゼットン軍団と戦闘している。
Episode 10ではヒカリからの連絡により、開発中の機体がゲネガーグにより強奪されたことが知らされており、これをゼットが追撃すべく飛び出し、その後を追ってゼロも急行した……というところで「ウルトラマンZ」の第1話冒頭に繋がる。
この時ゼロは逸って飛び出したゼットを見て「こいつがねえと、まだ三分の一人前の癖に……」とボヤいているが、どうやらゼロが持っていたのはゼットが試験を行っていた試作機の模様。そして、この時ゼロが所持していたものが、第1話冒頭でウルトラメダルと共にゼットに託されたものと推測される。
『ウルトラマントリガー』ではハルキとバロッサ星人との戦いの際、鍔迫り合いの末壊れてしまいウルトラメダルの紛失も含めてゼットに変身できなくなってしまう(インナースペースの機能は生きているため、ゼットとの会話は可能)。そこでアキトの手によりゼットライザーの力とデータをGUTSハイパーキーに移すことでGUTSスパークレンスによる変身を可能とした。
結局ゼットライザーの修復はなされなかったものの、後に『ウルトラマンニュージェネレーションスターズ』にてダダPDO-3の件で破壊してしまったキングジョーストレイジカスタムをストレイジへと返しに行く前に(おそらく光の国に寄って)ゼットライザーを修復していた事が判明。
『ウルトラマントリガーエピソードZ』では再びゼットライザーを使用して変身している(なお必要なくなったGUTSスパークレンスとGUTSハイパーキー5本も一緒にストレイジ基地に置いてきている)。
使用法
始めにグリップにあるトリガーを押してヒーローズゲート(カブラギ/セレブロはフェイクヒーローズゲート)を出現させ、ゲートをくぐることでインナースペースに突入する。
中央のスロットに使用者のウルトラアクセスカードをセットすると、「(使用者名)・アクセスグランテッド」(日本語訳すると「アクセス承認」という意味合い。CMでは「(ハルキの場合)ハルキを承認!」と訳されている)の音声が鳴り使用可能になる。
それから、ブレードにはめた3枚のウルトラメダルをスキャンし、トリガーを押してウルトラフュージョンする(トリガーを押す際の構えは使用者によって異なる)。
変身後は小さいゼロツインソードのような武器としても使用できる。劇中でのこの方法での初使用は第6話でジード・ギャラクシーライジングが行っており、ゼットも第9話でのガンマフューチャーの状態での使用を皮切りに近接武器として用いるようになる。変身中に再スキャンする事で必殺技発動も可能。
ギンガストリウムにおけるストリウムブレスと同様に、武器として持っているものは等身大のときとは若干外観に違いがあり、メダルを装填するスリット部分にウルトラメダルではなく独自の抽象的な絵柄のメダルが嵌っている。
ゼットの初変身時にはハルキが彼からの説明を受けて変身の手順を学んでいった。なお、ご唱和した後にハルキがトリガーを押し忘れていたため、ゼットが小声で「トリガー最後に押すの!」と囁いていた。
なお、いつでも変身できるというわけではなく、ハルキとゼットの覚悟が出来ていないと変身は不可能。
ちなみにメダルを使わずとも変身自体は可能で、第7話ではゼットが実際にオリジナルに変身している。この時はヒーローズゲートが背後から通り抜ける形で変身する。
また、ジードライザーの装填ナックルのように通信機能も備わっているらしく、第15話ではリクがゼットの地球に引き返す途中でライザーを介してハルキにグリーザの出現を警告している。
必殺技
ゼット
玩具のメダルパッケージにはガンマフューチャーが描かれているが、第11話でアルファエッジでも発動したため全形態で使用可能と思われる。
ライトニングジェネレード
『Cosmos.』『Nexus.』『Mebius.』
コスモス、ネクサス、メビウスのウルトラメダルをゼットライザーでスキャンすることで発動する技。
ゼットライザーを用いて空中で雷雲を発生させ、そこから発射される電撃光線で敵を焼き尽くす。
第9話にて弱点が剥き出しとなった分離状態のキングジョーに対して使用し、合体状態の装甲にはゼスティウム光線でもほぼダメージを与えられなかったキングジョーを黒焦げにして撃破した。しかし、広い攻撃範囲に反して威力はそこまで高くないようである。弱点に食らったキングジョーも原形をとどめており、2回目のレッドキング戦では撃破とはならず動きを封じただけであった。
雷雲発生時はオーバーレイ・シュトロームの溜め動作で腕をクロスさせた時のSEとメビウスブレス操作時のSE、光線発射時にはスペースビーストを撃破した際の粒子が飛び散るSE、メビュームシュートの溜め動作時のSEがそれぞれ使われている。
技名の由来は恐らくメビウスの「ライトニングカウンター」と、ネクサスの「スピルレイ・ジェネレード」だと思われる。
また、このメダルの組み合わせはコスモス以外はハイコンセプト・ウルトラマンなのだが、なぜ同じハイコンセプト・ウルトラマンのマックスが飛ばされたのかは不明。一応コスモスは「サンダースマッシュ」、メビウスは「ライトニングカウンター」という電撃技を持っており、ネクサスも、真の姿のノアが使う稲妻超絶光線「ライトニング・ノア」を雷属性と解釈した場合、マックスのみ雷属性の技を所持していないことになる。その場合(名前の元ネタとは別に)「サンダースマッシュ」「ライトニングノア」「ライトニングカウンター」の3つの電撃技の力を借りて放つ雷属性の技であると解釈することもできる。
M78(ナナハチ)流・竜巻閃光斬
『Jack.』『Zoffy.』『Father Of Ultra.』
ジャック、ゾフィー、ウルトラの父のメダルをゼットライザーでスキャンして発動する技。
手に持ったゼットライザーから巨大な光剣を出現させ、そこから竜巻を発生させて敵を巻き上げた後(動きを封じるだけの時もある)、光剣を光輪に変形させて敵を切り裂く。
技を発動させる前に光剣で攻撃することも可能である。23話ではデルタライズクローの状態で光剣と逆手持ちのベリアロクによる二刀流を見せた(代わりに竜巻閃光斬自体は未使用)。
第10話にてバロッサ星人に対して使用し、撃破した。続く第11話ではライトニングジェネレードで動きを止めたレッドキングに対して使用、この時は光輪がZ字を描いている。
ウルトラの父がウルティメイトブレード、ジャックがウルトラブレスレットなどの切断技を持っている事から来た組み合わせだと思われる。ゾフィーには切断技が無いと思われがちだが、『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』にてM87光線でUキラーザウルス・ネオの触手を切断していたり、彼の力を借りたサンダーブレスターがゼットシウム光輪を使っている他、外伝作品ではM87光剣やウルトラ霞斬りといった切断技を使用している。また、ゾフィーにはウルトラコンバーターやウルトラマジックレイといった戦局を覆した持参アイテムがあり、「強力なアイテムと縁がある」という点では他の2人と共通している。
ジード
ギャラクシーバースト
『Ginga.』『X.』『Orb.』
ギンガ、エックス、オーブのメダルをゼットライザーでスキャンして発動する技。
ゼットライザーにエネルギーを集め、光の刃を飛ばす。
発射前のエフェクトはギンガ、エックス、オーブのエネルギーとジードの赤黒い稲妻が合わさるというかなりド派手なものとなっている。
第6話ではゼットベータスマッシュが放ったゼットランスファイヤーと合わせて使用。再び実体化したギルバリスを粉砕した。
第22話ではゼットガンマフューチャーがジードから貰ったメダルで使用。ジャグラーが変身したファイブキングを撃破した。
リクがインナースペース内でポーズを取りながら「ギャラクシーバースト!」と叫ぶのに倣ってか、この技のみハルキも同様の手順を取る。
DX玩具にはこちらが収録されており、劇中と同じ手順で発動する事が可能。
ジードライザーとの比較
同じくヒカリが開発していたジードライザーよりも一つ分多くウルトラマンの力を認証できるという点では発展型と言えるが(ゼロもゼットライザーについて「ジードライザーとウルトラカプセルを発展させたようなものなんだろう」と推測している)、こちらはウルトラマン(もしくはそのエネルギーを取り込んだ存在)でなければ使用できない仕組みとなっている。
フュージョンファイトでは、ジードライザーにはゾフィー+メビウスで変身する「ファイヤーリーダー」があるのに対して、ゼットライザーではゾフィー+メビウス+ティガで変身する「シグマブレスター」と事実上の強化発展型の形態が存在する。
一方でゼットライザーはというと、ウルトラマンではないカブラギ(セレブロ)による使用や後述するコピー品の作成・使用があっさり行われており、ウルトラマンでなくても使用できるという意味では、セキュリティにおいてゼットライザーの方に脆弱性が見られる。
ウルトラアクセスカードによる認証機能はあるものの、ウルトラマンの力を持つ者にしか扱えないジードライザーと比べて悪用防止という点では少々無意味さが際立っており、認証できるカードが制作できれば誰でも使用できるという意味では、寧ろ「ウルトラマン以外にも使ってくれ」と言っているような状態である。
こうした悪用されかねないものが(ジードライザーの一件があったのに)あっさり持ち出されているため、ファンからは「また盗まれたのか!」と光の国の警備体制を疑問視する声も出た(ゼットライザーとウルトラメダルを奪われた経緯が第2話で明かされたことで、そちらに関してはゲネガーグが強すぎただけという意見も出てきてはいるが)。
コピーされた件についても「コピー防止機能ぐらいつけろ!」と散々な言われようである(もっともデータや文書ならともかく実物そのものにコピー防止機能をつけろと言う方が無理のある話であり、そもそもコピーされたのはゼットライザーを奪われたハルキとゼットの落ち度である)。
しかし盗難されたことについては『UGF大いなる陰謀』最終回に理由が判明する。
アブソリュートタルタロスによる陰謀を挫くために宇宙警備隊やU40、ギャラクシーレスキューフォースから何人もの戦士たちが派遣されたことや、タルタロスとの戦いでウルトラ6兄弟が疲弊して前線で戦えるような状態ではなかったことで、光の国の防衛力が一時的に薄くなってしまっており、それがゲネガーグ=セレブロに付け入る余地を与えることに繋がったのである(セレブロ自身はタルタロスとは無関係に個人的な動機で行動しており、タルタロスのことも恐らく知らなかったと思われるが、兼ねてより光の国からアイテムを強奪するチャンスを狙っていた可能性は十分に考えられる)。
タルタロスは、あのゼロでさえシャイニングやウルティメイトイージスの力を併用しても退けられなかった強敵なうえに、ベリアルやトレギアをはじめ、ウルトラ戦士たちを幾度も苦しめた悪の戦士たちが並行同位体として蘇り、タルタロスに従っていたことも関係していたため、宇宙警備隊の注意を引き付け、盗難されるだけの隙をセレブロに与えても致し方ないことだった。
ただし、本来ジードライザーは変身アイテムではなく強化アイテムである(ジードはライザーから出る光で無理やりウルトラマンである初期変身形態になっている形である)うえ、その強化以外の機能を持たないため、ジードをはじめ余程特殊なケースでもない限り、変身アイテムや武器は別途必要となる。変身アイテム・強化アイテム・武器など多種多様に使えるゼットライザーは、ジードライザーの機能性を向上させたアイテムと言えるだろう。
また、複製品も含めて様々な変身前の状態(一心同体、擬態、憑依など)を問わず使えるのもゼットライザーの大きな特徴で、これまでにない汎用型の変身アイテムという意味では特筆に値する(カードでの認証は安全面というより、変身に必要な素体と変身前の姿の認識が目的なのかもしれない)。
しかしその一方、この「誰がどのような状態であっても使える」汎用性が災いし、上述の通りセキュリティ面の脆さが露呈してしまったとも考えられる。
ただし、アクセスカードの名義は必ず地球人である。「ハルキ」や「リク」に加え、宇宙人であるジャグラーやセレブロも「ヘビクラ」と「カブラギ」で登録されている。
なおこの名義は、ダークゼットライザーも含め「ウルトラマンは名前(ハルキ・リク)」「それ以外は名字(ヘビクラ・カブラギ)」と言う法則があるが、意味のある、意図したものであるかは不明。
ちなみにゼットライザーの名称はゼットの名前を冠した正式なものであるようだ(名付け親になれると聞いたゼットは他に「ゼットスパーク」も候補にあげていた)が、ジードライザー本来の名称は単にライザーである。ジードライザーとは自分がウルトラマンジードに変身するからとリクが後付けで加えた名称である(そもそも旧型のライザーの開発目的はオメガアーマゲドンの終息でありジードの変身用に造られたものではない)。
Zのボイスドラマではゼロはゼットに説明する際に「ジードライザー」という単語を使用しているが、これは数ヶ月以上同じ場所で共に戦ったジードがその名称でよんでいたためそちら慣れたか単にライザーだけだと区別がしにくいため便宜上用いた可能性が高い。どちらにせよ俗称として旧い方のライザーをジードライザーとよぶのは間違いというわけではないのだろう。
ちなみにだがジードライザーとウルトラゼットライザーはどちらもベリアル関係の騒動の終息が開発目的となっている(ジードライザーはオメガアーマゲドン、ゼットライザーはデビルスプリンター)
ダークゼットライザー
ジャグラスジャグラー魔人態がハルキのウルトラゼットライザーを闇の力でコピーして生み出したアイテム。これで再びゼッパンドンへの変身が可能となった。
ウルトラマンの状況把握
なおゼットがどれくらい周りの状況を理解しているかは、話によってまちまち。そもそもゼットはハルキの意志を尊重しているのか変身前の彼に話しかける事自体が少ない。少なくとも、ゼットライザーを紛失すると、完全に意志疎通できなくなる様である。
例として2話ではハルキをインナースペースに呼び込んだ際に「ナツカワ・ハルキ、だったっけ」と名乗ってないフルネームを知っていたり、7話、10話ではハルキの体を操って自身に変身させ、13話ではハルキとカネゴンのやり取りを把握していた様子(描写からして、ハルキの言葉は完全に聞こえている模様)で、18話ではハルキがインナースペースに入った時点でベリアロク共々状況を完全に理解していた一方で、5話ではゼットライザーをジャグラーに奪われた影響で「ウルトラヤバイ闇の波動を感じた」程度にしか状況を把握できず、6話では変身するまでジードが地球に来ていたことに全く気付いていなかった。
とはいえゼットが周りを把握してなければ、ハルキが一人のタイミングを見計らってヒーローズゲートを開いたり、お互いが覚悟を決めるという変身の条件も満たせないため、どちらか例外……もっと言えば話の都合と見るべきか。
状況を把握できている話の描写を見る限り、ゼットからも周りの様子は理解できている模様。上記の紛失の件も合わせれば、ゼットライザーを持ったハルキを通して周囲の認識をしている様子。そのため、監視カメラがある基地内にいきなり呼びつけたり(2話)、強制変身したり(10話)とよく考えれば正体バレの危険性がある様なことをしているのは単純にゼットの配慮不足だと思われる。そもそもゼロやジードも、人が周りにいないとはいえ堂々と巨大な姿のまま野外でハルキと会話したりしているため、師匠や兄弟子に似たというべきか。
第15話では、ハルキをインナースペースに招いている間、ヒーローズゲートを開けっ放しにしていた事が判明した(現にジャグラーに待ち構えられていた))。
そもそも、上述の覚悟を決める必要のある変身についても、あくまで憶測だが物理的に変身できないというよりは、生半可な状態で戦うリスクを避けるため、或いはハルキがウルトラマンの力に頼り切ってしまうことを避けるために敢えて制約を設けたという可能性も考えられる(とはいっても、12話でハルキがレッドキングの件と過去のトラウマを引きずった事でウルトラフュージョンが解けて大ピンチになったが)。
また、ゼットライザーはあくまでもジードライザーの発展型ということもありウルトラマンの「強化アイテム」として設計された物で、ハルキは自身のアクセスカードを用いてゼットライザーを起動することが出来るが、ウルトラマンであるゼットは『ウルトラギャラクシーファイト』シリーズを見る限りではゼットライザーをアクセスカード無くとも起動しウルトラフュージョンを可能としている。ギャラクシーライジングに変身する際、リクは自身(ジード素体)に、ウルトラアクセスカードであらかじめプリミティブに使う初代ウルトラマンとベリアルのデータを読み込んでからウルトラメダルの力を上乗せしている他、セレブロも自身の能力でカブラギの肉体を完全に乗っ取った形でベリアル融合獣やファイブキングへの変身を行っていることを考えると、基本的にゼットライザーは使用者が単独で使うことを前提に製作されていると思われる。
ゼットとハルキはゲネガーグ戦で死にかけた所で双方が一体化することを余儀なくされたことが馴れ初めのきっかけで、等身大ゼットへの変身にはゼット曰く"緊急事態"、"この姿でいられるのは地球時間で50秒"らしいことも考慮すると、ゼットライザーによる他生物との一体化はイレギュラーな使用法と考えることもできる。
タイガスパークは、ウルトラマンを粒子化させることで違う生物のインナースペースに定着する機能を利用して1人の変身者に3人ウルトラマンが同居していたり、人間と同スケール及び肩に乗れるサイズにまでスケールを小型化して容易に意志疎通が可能な一方、歴代のウルトラ戦士の力は必殺技を強化する程度に留まっており、変身アイテム自体が強力な武器になるゼットライザーはより戦闘用に特化したアイテムと言えるだろう。
立体物
DX玩具版ではウルトラメダルを1枚のみセットしスキャンすることで個別音声が鳴るなど、3枚セットしない遊び方も存在している。
メダルを使わずに遊ぶ事も可能で、その際は基本タイプ(ゼットの場合はオリジナル、ジードの場合はプリミティブ)の変身音声が鳴る。
また、リクのウルトラアクセスカードをセットした状態でセブンとレオのウルトラメダルを読み込むと「ウルトラマンジード・ソリッドバーニング」の変身音と形態名読み上げが鳴る等、アクセスカードとウルトラメダルの組み合わせが正しければ過去作品の形態への変身も再現できる。
対応するアクセスカードが無くとも、ウルトラメダルのみで組み合わせを再現できれば、その形態の変身音と形態名が鳴る仕組みになっている。例えばオーブオリジンメダルを使えばフュージョンアップを再現でき、ロッソとブルもルーブクリスタルの戦士と組み合わせればタイプチェンジを再現可能。さらにゲームオリジナルのフュージョン形態の変身音も収録されている(ノアクティブサクシードなど)。
当然ニュージェネレーションより前のウルトラマンでも、ガイアメダルとアグルメダルでガイアスプリーム・ヴァージョン、ゼロメダル(またはレイトのアクセスカード)とダイナメダルとコスモスメダルでウルトラマンサーガなど、3体以内(アクセスカードを含めると4体以内)の組み合わせで表現できる形態ならば、これまでのように過去作の合体戦士への変身遊びも可能である。
ちなみに形態がない組み合わせだと「(ウルトラアクセスカードの変身するウルトラマン名)・(ウルトラメダルのウルトラマン名)」の順に発声されるのだが、ウルトラアクセスカードとウルトラメダルの組み合わせが同じウルトラマンのもの同士だと、発声される名前が被ってしまう(例:レイトのウルトラアクセスカード+ゼロのウルトラメダル=「ウルトラマンゼロ・ゼロ」)。
また同様の理由で、ウルトラメダルのみで成立した合体戦士の音声は、ウルトラアクセスカードに準じたウルトラマンの形態名のように鳴ってしまう(例:ハルキのウルトラアクセスカード+ギンガメダル+タロウメダル=「ウルトラマンゼット・ギンガストリウム」)。
ハルキ及びリクのウルトラアクセスカードを用いて、対応する組み合わせ、またはカードに準ずる実在する形態を再現した場合、必殺技音声時に変身者の技名読み上げの声が一緒に鳴る。
例えばジード・ロイヤルメガマスターの場合、変身は「ベリアルメダル+キングメダル+リクのウルトラアクセスカード」「ベリアルメダル+キングメダル+ジードメダル+ウルトラ戦士のウルトラアクセスカード」「ロイヤルメガマスターメダル+ウルトラ戦士のウルトラアクセスカード」のいずれかを満たした組み合わせで成立するが、必殺技音声でリクの「ロイヤルエンド!」の声が入るのは最初の組み合わせの場合のみである。
(ジードライズメダルは通常のジードメダルと同等の扱いとなる。)
スキャンするメダルは個体識別されており、一度のスキャンで同一個体のメダルを2回以上読み込もうとしても反応しない。
かつて玩具版ジードライザーでは、スキャン時に手がぶれると誤って同じウルトラカプセルを2回スキャンしてしまうことがあったため、恐らく同じことが起こらないようにするための措置と思われる。
DXや食玩など収録媒体の違いによる分類はなく純粋にメダルの個体のみを区別しているようで、どんな出自でも同じ種類のメダルを複数用意すれば、一度のスキャンで同じ種類のメダルを複数読み込むことも可能。
普通はただ同じ変身音が複数回鳴るだけだが、ハルキのウルトラアクセスカードをセットした状態でゼロのウルトラメダルを3枚スキャンすると…?
基本的にウルトラメダルはウルトラマンの変身者のアクセスカード、怪獣メダルはカブラギのアクセスカードをセットした状態でしか使用できない。対応しないメダルが組み合わせに含まれる場合もスキャン自体はできるが、スキャン完了後にエラーになってしまい変身音は鳴らない。
ただし(怪獣扱いの)ベリアルメダルを用いたフュージョン形態や、ビクトリーメダルを用いたウルトランスの再現などの特殊な組み合わせの場合は例外的に使用可能な場合もある。
近年のシリーズにおける変身アイテム全般に言える事だが、TV放映では「変身時の曲が鳴ると同時に形態名を読み上げる」が、玩具では「変身音が鳴り終わった後に形態名を読み上げる」仕様となっている。
そのため、変身時の曲をしっかり聞けると言うメリットと、変身のテンポが悪いと言うデメリットがある。
また、2020年12月18日からプレミアムバンダイにて、『ウルトラゼットライザー -MEMORIAL EDITION-』の予約が開始、翌2021年1月29日に締め切られた。
発送日は6月16日の予定。
こちらはDX版をグレードアップしたものとなっており、本体のブレード部分を劇中に近いグロス使用に変更。
グリップ部分に台詞とBGMを鳴らすボタンが2つ追加された。
台詞は主要キャラ(ゼット・ハルキ・ヨウコ・ユカ・ヘビクラ・カブラギ(セレブロ)・バコさん・リク)のものを100種類、
BGMはOPと各ウルトラフュージョン形態のテーマをそれぞれ収録している……と言われていたが、これは嘘である。
BGMに関しては各形態変身時のBGMや、1話(初変身)・最終話(空中変身)の変身時BGM、リクやセレブロの変身時BGMなども収録。台詞に至ってはなんと318種類の大盤振る舞いとなっている。
いい意味でどうしてこうなった。
更に付属品として、劇中仕様のウルトラアクセスカード3種(ハルキ・カブラギ・リク)、ウルトラフュージョン4形態のメダルに、ライザーを武器として使う際にブレードに嵌められている3枚のメダルが付く。
また、一部のメダルに音声が追加されたり、組み合わせも新たな物が追加されたり、ウルトラマンのアクセスカードで特空機のメダルもスキャンが可能になっている
余談
音声を担当するパトリック・ユウ氏は野球場などで活躍するDJで、初の声優ではない人物によるアイテム音声となった。
オーブリング、ジードライザーに次ぐ新たなフュージョンアイテムが登場した事により、ゼッパンドンやベリアル融合獣、ファイブキング等、特定の条件下でないと他シリーズへの出演が難しそうな合体怪獣も見事に違和感無く登場させている。
関連タグ
オーズドライバー:こちらも3枚のメダルを使用して変身する。
ドライブドライバー、マッハドライバー炎 :こちらもDJ(前者がクリス・ペプラー、後者がジョージ・ウィリアムス)による発声という共通点を持つ。
タイガスパーク → ウルトラゼットライザー → GUTSスパークレンス