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われら ウルトラ六兄弟


無限に続く  光の中へ


最後まで諦めず、不可能を可能にする。それがウルトラマンだ!


概要編集

2006年9月16日に公開された『ウルトラマンメビウス』の映画

同時期に放送されていたTV版の第23話と第24話の間のエピソードとされている。


神戸市全面協力のもと、阪神・淡路大震災復興10周年として神戸を舞台に撮影される予定だった『ULTRAMAN2 requiem』が制作中止となったため、そのお詫びという意味も含めて本作では神戸を舞台にしている。


メビウスとウルトラ兄弟が、かつてウルトラ兄弟を苦しめた強力な宇宙人(の同族)たちと激戦を繰り広げるという物語である。ウルトラ兄弟はゾフィーウルトラマンウルトラセブンウルトラマンジャックウルトラマンAウルトラマンタロウ6兄弟が登場。初代マン、セブン、ジャック、エースに至っては人間体が登場し、オリジナルキャストが演じた。彼らが共演するのは『ウルトラマンタロウ』第33話・第34話以来、33年ぶりである。本作での共演を機に、彼らにはダンディー4の総称が使用されるようになった。



企画編集

『メビウス』本編よりも先行しており、この時点からウルトラ兄弟の登場は決まっていた。ストーリーは、地球人として生活するウルトラ兄弟の子供たちがその力と使命を受け継ぐという内容が予定されていたが、『メビウス』の制作が決定したため現在の形になった。撮影もテレビシリーズより先で、『メビウス』の映像作品では最初に制作された。


企画段階では敵は怪獣軍団という案もあったが、『メビウス』の前番組『ウルトラマンマックス』で昭和ウルトラ怪獣が多数登場したため、宇宙人連合に変更された。この時期には、酉澤安施によるベムスターのデザインが起こされている。また、ボスには、『ウルトラマンゼアス』に登場したベンゼン星人が検討されていた。


物語編集

ウルトラマンメビウスが地球防衛に就く20年前のこと。初代ウルトラマンウルトラセブンウルトラマンジャックウルトラマンエースのウルトラ4兄弟は、異次元人ヤプールの怨念が結集した究極超獣Uキラーザウルスを倒すために、で激戦を繰り広げていた。そして、ウルトラ4兄弟は全エネルギーを使って、Uキラーザウルスを神戸沖に封印した。


それから20年の時が過ぎ、メビウス=ヒビノ・ミライは異変を察知して神戸に向かい、若き天才海洋科学者ジングウジ・アヤとその弟タカトと出会う。タカトは以前はウルトラマンやCREW GUYSに憧れていたが、怪獣ケルビムから愛犬の命を救えなかった慙愧の念に囚われていた。タカトの悲しみは自分たちの責任でもあると悔やむミライの前に、ウルトラ4兄弟が現れる。彼らはヤプールを封印した際に変身能力を失い、かつて自分と一体化した勇敢な地球人の姿を模して神戸で生活していた。ウルトラ兄弟は、ウルトラ戦士は決して神ではないとミライに伝える。


そのころ、地球には人知れず魔の手が迫っていた。かつて同族たちがウルトラ戦士を苦しめた4人の侵略者が、Uキラーザウルス復活を狙い日本上空へと降り立ったのだ。


本作の登場人物編集

ジングウジ・アヤ(演:いとうあいこ)

年齢22歳。14歳でGUYSライセンスを取得した天才海洋学者にしてタケナカ最高総議長の孫娘でもあり、サコミズサコっちと呼ぶ。宇宙人連合の陰謀に巻き込まれ、Uキラーザウルス・ネオの額に囚われたが、メビウスインフィニティーによって救出される。本作での出来事がきっかけでメビウス=ミライなのではないかと考えるようになる。

TVシリーズ第43話・第44話にて再登場し、ヒルカワに陰湿な取材をされたり、ヤプールによって異次元空間に囚われた際にもミライを見捨てることなく、人間としての善性を貫き通している。


ジングウジ・タカト(演:田中碧海)

年齢7歳。アヤの弟で以前はウルトラマンやGUYSや憧れる元気な少年であったが、3ヶ月前に愛犬のアルトと遊んでいる際にケルビムと遭遇。幸いにもアルトの命が奪われるような事態にはならなかったが、アルトを助けられなかった自分の無力さに対するトラウマから塞ぎ込んでいた。

ミライとの交流を通して諦めないことの大切さを教わり、かつての明るさを取り戻していく。

なお、彼の出会ったケルビムは本編第20話に登場した個体である。


広川正義(演:風見しんご)

神戸海洋環境センターの水族館で学芸員を務める男性。多忙なアヤに代わり、タカトの面倒を見てくれていた。

風見しんご氏は『ウルトラマンコスモス』劇場版シリーズにキド隊員役で出演している。


コウダ助役/神戸市長・松永/市長秘書・ミドリカワ(演:布川敏和/堀内正美/山田まりや)

ポートライナー神戸空港直通線の試運転の途中、ニセウルトラマンメビウスの襲撃に遭い、ギリギリのところでメビウスに救われた。

ウルトラマンダイナ』のコウダ・トシユキ隊員、ミドリカワ・マイ隊員、『ウルトラマンネクサス』の松永管理官が元ネタで、全員オリジナルキャスト。松永市長の着信音はそれに倣い、ネクサスで使用されたBGM「ナイトレイダー-Attack-」となっている。

なお、劇中で松永市長が電話でお使いを頼まれているが、堀内氏が『ウルトラマンデッカー』第4話にゲスト出演した際にはこのシーンがパロディされている(なお、そちらには「生クリーム!?」はない)。


アメリカザリガニ

ゲスト出演。ニセウルトラマンメビウスに襲撃される神戸市民として登場。


氷川きよし

特別出演。メビウスたちの活躍を見守る。


関智一

ガヤ役で声の出演を果たす(ノンクレジット)。



登場怪獣編集

宇宙人連合編集

テンペラー星人(CV:郷里大輔)

ザラブ星人(CV:青野武)

ガッツ星人(CV:ピストン西沢)

ナックル星人(CV:中尾隆聖)


ヤプール編集

Uキラーザウルス/Uキラーザウルス・ネオ(CV:玄田哲章)


主題歌/挿入歌編集

  • 未来

作詞:MIKURO/作曲:和也/編曲:京田誠一/歌:KIYOSHI


  • believe〜あきらめないで〜

作詞:MIKURO/作曲:藤井宏一/編曲:亀山耕一郎/歌:KIYOSHI



余談編集

決定稿でのタイトルは『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟-永遠の勇者たち-』。


上述のように撮影されたのはTVシリーズ本編よりも先のため、ミライ役の五十嵐隼士氏によってはこれが初の演技となった。


セブンを登場させるに当たり、『ウルトラマンレオ第40話以来(こちらの世界観は除く)消息不明だったため、ウルトラの母に助け出されていたと設定された。


TV本編後も地球にとどまっていたタロウは、本作冒頭の戦闘後に4兄弟と入れ替わりで光の国に帰還し、宇宙警備隊の筆頭教官を務めている設定となった。これは、タロウ=東光太郎が水族館の学芸員(広川の職業)をしている設定で登場が予定されていたが、篠田三郎氏のスケジュールが合わず実現されなかったことで誕生した設定である(篠田氏が出演していたらタロウは教官ではなかったかもしれない)。なお、長谷川圭一氏が『タロウ』の最終回が活かされていると考えていなかったため、4兄弟同様に変身不能となって地球で生活せざるを得なかった設定で登場予定だった可能性がある。


公開日は第24話放送日と同日のため、本作で封印されたヤプールがその日のうちに復活するという事態となった。


本作での初代マンのマスクは、Aタイプを意識したものとなっている。また、エースの掛け声がなぜか原作の納谷悟朗氏の音声ではなく、初代マンの中曽根雅夫氏のものを加工したものとなっている(なお、エースに関しては放送当時も中曽根氏の声が何度か使用されていた)。


内山まもる氏によるコミカライズでは少し流れが異なっており、ヤプールに粛清されるのはナックル星人一人ではなくガッツ星人も一緒であり、十字架に架けられた4兄弟を救うのもメビウスではなくタロウとゾフィーとなっている。


氷川きよし氏は、公開前週の2006年9月8日放送分『ミュージックステーション』で主題歌を披露。その際、メビウスや6兄弟も登場。


次回作『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、パラレルワールドに住むマドカ・ダイゴが夢の中で本作の戦闘の最中に紛れ込んでおり、ウルトラ4兄弟の変身からメビウスたちの勝利までの様子を見守っていたとされている。



関連項目編集

劇場版ウルトラマン ウルトラマンメビウス


大決戦!超ウルトラ8兄弟:次回作。時系列は本作から本編第29話の間である。


ULTRAMAN(映画)ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟大決戦!超ウルトラ8兄弟

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