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思い出の先生

おもいでのせんせい

『ウルトラマンメビウス』第41話のサブタイトルで、ウルトラマン80の客演回である。
目次 [非表示]

データ編集


概要編集

ウルトラマンメビウス』第41話で、ウルトラマン80初の客演回である。

「教師編」と呼ばれた序盤の完結エピソードと呼ばれており、『80』真の最終回との呼び名も高いエピソードだが、作品としての『80』最終回にあたる50話もまたウルトラシリーズのテーマの終着点としては人気が高く、「真の最終回」とする風潮を嫌うファンも少なくない。


予告編集

怪獣だ!

マイナスエネルギー?

再び地球に発生する可能性があるそうです

あれは

ウルトラマン

80

俺達の

ウルトラマンだ!

矢的先生…。矢的先生ー!

次回、『思い出の先生』

(本編)


その昔、中学校の教師として地球人との絆を深めたウルトラマン、80

そんな彼らと、かつての教え子達との心の繋がりが、不思議で優しい奇跡を起こす

次回、新ウルトラマン列伝『80の絆 思い出の先生』

(新ウルトラマン列伝版)


あらすじ編集

ある日、地球に以前メビウスが倒した円盤生物ロベルガーの別個体ロベルガー二世が出現した。

ロベルガー二世を追って、ウルトラマン80が26年ぶりに地球に到来する。80はメビウスと協力し、ロベルガー二世に苦戦しつつも、これを撃破する。

80は地球に再びマイナスエネルギーが発生しつつあることをメビウスに伝えた。

マイナスエネルギーとは、ウルトラマン80が地球にいた時代に怪獣の発生源となっていた、人間の恨みや悲しみや憎しみなどから生まれる特殊なエネルギーである。80が地球を去ってからは発生することも無くなり、すでに過去のものとなっていたが、それが再び蘇りつつあるというのだ。


かつてウルトラマン80=矢的猛が勤務していた桜ヶ丘中学校が、老朽化少子化に伴う生徒数減少により閉校することが決まった。

矢的に憧れて教師となったかつての教え子・塚本は、同級生の落語とスーパーに出会い、クラス会の企画を立てる。

調査のために町を訪れたヒビノ・ミライはそのクラス会のことを知り、テレパシーを用いて80と話すが、80は皆には会えないと答えた。80は当時激化する怪獣との戦いに専念するために教師を辞めざるをえなかったことを今でも悔やんでおり、教え子たちに合わせる顔がないと思っていたのだ。


クラス会に行けないことを謝ってほしいと80に頼まれたミライだったが、新聞で80が地球に来ていたことが報道され、矢的の正体がウルトラマン80だと思っている塚本達は、恩師に会えると期待していた。そんな彼らに「矢的は来ない」とはとても伝えられないまま、クラス会の当日を迎えてしまう。


クラス会は校舎の屋上で行われた。そこにはファッションや博士、そしてかつて硫酸怪獣ホーを生み出した真一の姿もあった。

校門前にやってきたミライ。しかし、楽しそうにクラス会を行う彼らにはやはり真実を告げられない。


その頃フェニックスネストでは、桜が丘中学から相変わらず発生し続けるマイナスエネルギーを観測していた。

そんな中、ふとコノミ「学校が壊されるのが悲しくてマイナスエネルギーを発生させているのでは?」と予測する。


その時、急激にマイナスエネルギーが校舎から発生。マイナスエネルギーは青い光になって近くの住宅街に飛来、その光の中から現れたのはあの硫酸怪獣ホーだった。


落語「真一、お前また…!?」

真一「知らん!俺は怪獣なんて呼んでいない!!」


ウルトラマンメビウスが応戦するが、ホーは泣きながら暴れて、メビウスを苦戦させる。

と、その時、空から駆けつけたもう一人のウルトラマンが…


「あれは!」「ウルトラマン」「80!」「俺たちの!」「ウルトラマンだ!」

かつての教え子たちが口々に叫ぶ。

塚本は 「矢的先生…矢的先生ェー!!」 と歓喜する。


80「マイナスエネルギーによって出現した怪獣ならば、私が倒す!」

80はバックルビームでホーを浄化した。ホーは80に対しては抵抗する素振りを全く見せず、その顔はどことなく満足していたようだった。


去ろうとする80に、塚本が力の限り叫ぶ。

「先生に憧れて、僕は教師になりました!」


塚本の言葉を受けて、次々に教え子たちが恩師に近況を伝える。

ファッション「私は結婚して、3人の子供のお母さんです!」

落語「僕は、地元の信用金庫に就職しました!」

博士「大学で、研究する日々を送っています!」

スーパー「親父のスーパー継いで、頑張ってるぜ!」


そして教え子たちは手作りの横断幕を広げる。そこには、「矢的先生 思い出をありがとう」と書かれていた。続いて生徒たちは「仰げば尊し」を合唱する。

その合唱を聞いた後、80は空へと飛び去った。


夕暮れ。ミライの元に、80が矢的の姿で現れる。


矢的「教え子たちに逆に教えられてしまったな」

ミライ「兄さん……」

矢的「感謝しているのは私の方だ。彼らと共に過ごせた時間は、私にとってもかけがえのない思い出だからなあ……」


感慨深そうに呟く矢的の背中を、ミライが押す。


ミライ「さあ、みんなが待っています!」

矢的「メビウス、私は自分の言葉で謝ってみるよ。大切な、私の生徒達だから」


「あっ、矢的先生だ!矢的先生ー!!」

矢的が、教え子たちの輪に入っていく。ウルトラマン80ではなく、地球人・矢的猛として。彼は時間の許す限り、教え子たちとの束の間のひと時を楽しんだ。


ミライはふと思った。もしかしたら、ホーは踏ん切りのつかない矢的を教え子に会わせるために、桜ヶ丘中学校が生み出したのかもしれないと。


桜ケ丘中学校 矢的先生、思い出をありがとう! 1980年度1年E組クラス会


余談編集

長谷川初範氏御本人が、『80』本編から約27年後に再び矢的猛を演じた。

名俳優となった長谷川氏の出演はスケジュール的に厳しいものであったが、円谷プロから届いた「矢的先生への同窓会の招待状」という名の手紙を読み氏は出演を快諾したという。

ちなみに、当初事務所が長谷川氏の『メビウス』への出演に難色を示していた、という言説が最近までネットを中心に流布していたが、全くもって根拠のないデマである。

これはかつて特撮ヒーローを演じた事務所の後輩が長谷川氏の所属事務所に移籍してから、特撮テレビドラマ出演歴に関する経歴が削除されたという憶測に由来する。

なお、長谷川氏は後に『ベリアル銀河帝国』、『ウルトラギャラクシーファイトTAC』にて80の声役として出演している。

同窓会に出席した教え子たちに関しては、当時教え子たちを演じた子役ではなく、ほぼ全員別人が演じることになってしまったが、演じた方々の熱演がこのエピソードをさらにより良いものにしている。

脚本を務めた川上英幸氏も当初は実際に元教え子の子役を出演させる構想だったが、渋谷浩康プロデューサーから「集まりそうもない」と回答を受け雰囲気の似た別人を起用する形に変更したと語っている。

このうち塚本役の吉見一豊氏は第35話で別役で出演している。

スーパー役の浅木信幸氏は『ウルトラマンコスモス』第29話・第30話にゲスト出演している。

ファッション役の奏谷ひろみ氏は『ウルトラマンコスモス』第35話をはじめ多くの作品にゲスト出演している。

真一役の紀伊修平氏は『仮面ライダーキバ』、『仮面ライダーOOO』にゲスト出演している。

ちなみに桜ヶ丘中学校の校舎は『80』当時使用していた学校の校舎が建て替えられたため、外観のよく似た別の校舎で撮影している。


2007年に行われた「第6回日本オタク大賞06/07」では、ウルトラマン80(ウルトラマンメビウス)が見事に大賞を獲得。

『メビウス』内に登場した、という意味とはいえ、放送終了から25年も経った作品が受賞したというのは前代未聞である。


また、2010年10月11日の『人生が変わる1分間の深イイ話』2時間スペシャルにて、矢的が教師を辞した理由とこのエピソードについて取り上げられた。かつてヒーローを演じた事のある俳優の佐藤健はこの話に感銘を受け、「深イイ」レバーを引いている。


ウルトラマンフュージョンファイト!』では、80とメビウスでタッグを組むと本エピソードをオマージュしてかキズナボーナス「仰げば尊し」が発動する。


関連イラスト編集

『ウルトラマンメビウス』41話「思い出の先生」泣く怪獣


関連タグ編集

ウルトラマンメビウス

ウルトラシリーズのエピソード一覧

目からウルトラ水流


第40話 ← 第41話 → 第42話


類似エピソード編集

翼は永遠に:「海賊戦隊ゴーカイジャー」第28話の「鳥人戦隊ジェットマン」の客演回で、とある人物の消息に対して一つの解答を出しているが、演者はあくまでパラレルと公言している。


外部リンク編集

「アニヲタwiki『思い出の先生』」

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