「一ノ瀬宝太郎!!選択肢は2つだけ… 俺に全てを任せるか、お前が未来を掴むかだ。決断しろ!!」
「お前の選択肢は2つだけ…人々を解放するか、俺に倒されるか」
CV:DAIGO
スーツアクター:浅井宏輔
変身者
・???
概要
『仮面ライダーガッチャード』に登場する仮面ライダー。第16話より初登場。別名「暁のガッチャード」。
一ノ瀬宝太郎が変身するガッチャードとは別の存在とされ、公式サイトでは歴戦の戦士と称されている。
宝太郎の変身するガッチャードとは比べものにならない圧倒的な強さを持ち、炎をまとったデイブレイクケミーの力を使いこなす。
なお、本編では「ガッチャードデイブレイク」とは名乗っておらず、仮にこれが本人の命名の場合宝太郎が第1話に即興で名付けたであるはずの「ガッチャード」も使用していることになるが、その詳しいいきさつは分かっていない。
そのため、劇中では宝太郎に「オレンジ色のガッチャード」、グリオンには「オレンジ色の仮面ライダー」と呼ばれている。
名前のデイブレイクもといDaybreakとは「夜明け、暁、黎明」を意味し、上記の"暁のガッチャード"とも結び付いている。
当初は変身者は不明であり、一人称は「俺」で壮年とも若者とも取れる男性の声色をしており、正体が全く掴めない存在であった。
外見
ガッチャードが炎を纏ったような姿をしている。アーマーの色はオレンジ色(正確に言えば暁色)となっており、各所にファイヤーパターンが入っている。複眼の色はスーパーガッチャードと同じブルー。
ゴーグルは「スピリットライダゴーグル」と呼ばれ、歴戦の戦士としての誇りであり、100体のケミーとの絆の象徴だという。
変換炉である胸部の「バーテックスアタノール」に灯る「ガッチャーバーナー」は錬金術における最高到達点とされており、万物から莫大なエネルギーを生み出し、超高度な錬金術の連続発動を可能としている。
また、アーマーの色も相まって本家のガッチャード以上にガッチャージガンとガッチャートルネードが似合う。
人物像
宝太郎と比べると冷静沈着な落ち着いた人物で、実はこれといった口上が少ない『ガッチャード』キャラにしては珍しく「選択肢は2つだけ…◯◯か、△△か」と敵・味方問わず相手に2つの選択肢の決断を迫るという場面が多い(強いて言うならばスパナの「笑えないジョークだ」程度であり、こちらも決め台詞や口上というよりは相手の何かしらの言動に対する皮肉としての側面が強い)。
なお、初登場時には「(マルガム退治は)俺に任せるか、お前が未来を掴むか決断しろ」とも言及している場面からも(少なくとも敵対者ではない限り)自分に都合のいい選択肢を強制させているわけではなく、あくまでも行動そのものは聞いた本人に委ねるスタンスであることが分かる。
ただし、とあるシーンでのみ二択ではなく選択肢を与えず宝太郎に「あるもの」を渡そうと迫っていた。
何故か宝太郎やりんねの名前についても知っており、これから宝太郎が「大いなる混乱」に巻き込まれ過酷な運命を背負うことを忠告するなど、まるで彼らに待ち受ける未来を知っている様な素振りも見せている。また、宝太郎へ「未来を変えるにはお前自身が変わるしかない」とも発言している。
登場時点では、戦う理由や詳しい目的及び素性は分かっていなかった、マルガムから宝太郎や錬金アカデミー生徒達を救出して怪我を心配する、積極的にマルガム退治に介入する、マルガムに対して閉じ込められた人々を解放する様に警告する……といった行動を見せており、表面上は物静かな人物に見えて熱い正義感と優しさも兼ね備えた戦士としての姿も見せている。
類稀な錬金術師としての素養と実力に加え17話のムーンマルガムに対してグリオンが錬成実験で生み出した個体であると見抜いており、ある程度「裏の事情」に関しても詳しい様子。
一方で劇中で見せた術師としての実力や知識の多さとは裏腹に冥黒の三姉妹のリーダーであり錬金術への造詣も深いアトロポスですら詳しい存在を知らなかったようで、表舞台に現れたのは最近と思われる。
なお、ガッチャードライバーやガッチャーイグナイター、デイブレイクケミーカードといった強力なアイテムを複数所持している経緯も不明。
形態
当初ガッチャードデイブレイクとファイヤーガッチャードデイブレイクの双方の名称が公式に見られ、混乱があったが、17話終了後の公式サイトで、違いが明確化された。
スチームホッパー
『HOPPER1!』
『STEAMLINER!』
「変身!」
『ガッチャーンコ!』
『スチームホッパー!』
デイブレイクホッパー1とデイブレイクスチームライナーのデイブレイクケミーカードをガッチャードライバー(デイブレイクVer.)で組み合わせて変身している形態。
強化ユニットでもあるガッチャーイグナイターを外した姿が他の仮面ライダーにおける変身前に当たるとされ、ガッチャーイグナイターを装着せず、マントもない形態のを指す。
なお、TVシリーズ本編では変身は解除していない。
また、この形態でも戦闘自体は可能であり、グリオンが錬成したコズミックケミーのムーンマルガムの三日月破壊光弾を軽々と破壊するほどのパワーを見せている。
スチームホッパーワイルド
TVシリーズ第16話にて一瞬だけ変身した形態。見た目はオレンジ色になっていることを除けば、ほぼ宝太郎の変身するスチームホッパーのワイルドモードと瓜二つ。デイブレイクの場合はガッチャーイグナイターの力によってワイルドモードの能力も底上げされているらしく、必殺技の使用時に炎のマントだけの姿になって飛行する場面も見られた。
なお、ワイルドモードにチェンジしている最中はマントがなくなる。
ファイヤーガッチャードデイブレイク
『ガッチャーイグナイター!』
『ターボオン!』
『ガッチャーンコ!ファイヤー!』
『スチームホッパー!アチーッ!』
ガッチャーイグナイターを装着し、戦闘モードに移行した姿(一般的にはこちらが事実上の基本形態の様な扱い)。ファイヤリングアフターバーナーを羽織った形態を指す。仮面ライダーWEBでは「ファイヤーデイブレイク」とも呼称されている。
最大の特徴は背中の燃え盛るような形状のマント。
後に登場した仮面ライダーファイヤーガッチャード・スチームホッパーとは使用する変身アイテムすべてが(こちらはそれぞれデイブレイクver.になっているとはいえ)同じものであるため、変身音声も全く同じものが鳴る。
なお、スチームホッパー以外にフォームチェンジができるかは不明だが、ファイヤーガッチャードが後にアッパレスケボーやエクシードマイティなどに変身していることを考えると、デイブレイクも問題なく他のガッチャンコケミー形態に変身可能と思われる(フォームチェンジをわざわざするまでもなくデイブレイク本人が強いのだが)。
ガッチャードシャイニングデイブレイク
劇場作品『ザ・フューチャー・デイブレイク』に登場する、デイブレイクの最強形態。シャイニングホッパー1とシャイニングスチームライナーのライドケミーカードで変身する。
スペック
スチームホッパー
身長 | 206.9cm |
---|---|
体重 | 91.3kg |
パンチ力 | 36.1t |
キック力 | 44.2t |
ジャンプ力 | 33.4m(ひと跳び) |
走力 | 3.7秒(100m) |
ベースとなる錬金素体「デイブレイクライダケミドール」は極限にまで洗練されているとされ、それを証明するがごとく、すべてのスペックが宝太郎のスチームホッパーどころか登場時点の最高戦力であるスーパーガッチャードすら大きく上回っており、歴戦の戦士としての強さを遺憾なく見せつける。バランスよくスペックがまとまっており、通常のスチームホッパーの完全上位互換と呼べるスペックになっている。
それどころか、ガッチャーイグナイターを使用していないにもかかわらず、身長・パンチ力・キック力に関してはファイヤーガッチャードよりも上回っている。
地味な違いとしてガッチャードローホルダーを開くと属性別にケミーカードが一度空中に展開され、使いたいカードを自由に選択することができる(なお、展開された並びにもいくつか穴が見受けられるが、よく見るとガッチャードと同様に、ホッパー1とスチームライナーのケミーカードが装填されているため、ゴーグルの設定からすると、「101体目」以外の全てのケミーを入手していると思われる)。
通常のスチームホッパーと同様に腕や脚にスチームコンプレッションの加圧を行う事で動作やパワーの増強する事が可能で、優れた俊敏性を誇る腕部「メタホッパリングラッシャー」は高圧パンチの超高速ラッシュを、軽快なフットワークと優れた跳躍を誇る脚部「メタホッパリングプレッシャー」は、ホップを重ねる度に重量交換とスチームコンプレッションの限界を超えて高次元のキック技を可能とする。
ここにさらに鍛え上げられた歴戦の技が組み合わさることで圧倒的な実力を発揮できる。
加圧の制御も変換炉の真上に配置された煙突型の機構「ヘビーコンプレッションボイラー」によって行われている。
スチームホッパー(ファイヤーデイブレイク)
身長 | 206.9cm |
---|---|
体重 | 93.6kg |
パンチ力 | 42.4t |
キック力 | 54.1t |
ジャンプ力 | 40.6m(ひと跳び) |
走力 | 2.8秒(100m) |
ガッチャーイグナイターを使用することで元々高いスペックがさらに向上。ほぼ劇中では戦闘時はこちらの姿になる。
こちらでは、通常のスチームホッパーでは同値だった走力でも、ファイヤーガッチャードを上回った。
ただし、体重とジャンプ力だけは、この形態と比較してもファイヤーガッチャードの方が上回っている(体重に関しては、背中に大型ブースターの「ファイヤードッカーン」が装備されているため)。
宝太郎のガッチャードと比べるとガッチャンコケミーによるフォームチェンジではなくガッチャートルネードやガッチャージガンといった武器の必殺技を多用するスタイルで敵を翻弄していく。
第19話においてはガッチャーイグナイターはベルトのフィーバー必殺技を乱発するとオーバーヒートを起こすという弱点が判明しており、デイブレイクがフィーバー技ではなく武器を使用した必殺技を多用していたのも、このオーバーヒート問題を回避するための工夫と思われる。
背中に纏ったマント「ファイヤリングアフターバーナー」は錬成の業火により形作られており、高推力を発生して行動速度を飛躍的に向上させると同時に打撃の破壊力を高めたりバーテックスアタノールが生み出したエネルギーを再燃焼させることでさらなる高出力を発揮することができる。
使用アイテム
見た目は現在の宝太郎が使用しているガッチャードライバーと瓜二つだが、グリップや外装が赤くなっている。
ガッチャードデイブレイクのパワーアップアイテム。デイブレイクはこれをドライバーに「ターボオン」させることで戦闘マント「ファイヤリングアフターバーナー」を錬成しファイヤーデイブレイクへと能力を底上げしている。劇中ではある物を錬成して作り上げたらしいが・・・?
- ガッチャードローホルダー(デイブレイクVer.)
ガッチャードのものと同じデザインだが、上記の通りケースを開くと属性別にケミーカードが一度空中に展開される。カードの収納量も100枚へと拡大している。なお、展開時はデイブレイクケミーカードそのものが発光しているため、ホルダー自体の能力ではなくデイブレイクケミーかデイブレイク本人の特性でカードを動かしていると思われる。
デイブレイクが所持している特殊なケミーカード。
デイブレイクケミーは通常種のケミーと名前や見た目はほぼ共通しているが、デイブレイク同様オレンジ色のカラーリングになっている上、通常のケミーと比べ、カードそのものの出力も向上している。
ガッチャードの使用武器の一種だが、デイブレイク本人の射撃能力の高さも相まってガッチャードよりも高い攻撃性能になっている。ガッチャードと武器を交換し合い二丁拳銃の戦闘スタイルを見せたこともある。
ガッチャードの専用武器の一つであり、デイブレイクも使用可能。デイブレイク本人の高い錬金術師としての実力から、本来格上の装備でもあるエクスガッチャリバーと比べても遜色のない性能を発揮している。
- デイブレイクゴルドダッシュ
デイブレイクケミーの一種。
ガッチャードデイブレイク専用のライダーマシン。見た目は宝太郎の所持しているゴルドダッシュと瓜二つだが、デイブレイクケミーだけあって通常種のゴルドダッシュから最高速度などのマシンスペックが向上している。
必殺技
- スチームホッパーバーニングフィーバー
ベルトを操作することで発動される必殺技。一度巨大なマントに変化して火の粉を散らしながら相手に接近、燃え盛るワイルドモードに変化した後再びライダーモードへと戻り、爆炎を纏ったキックを繰り出す。
- ガッチャージバスター(バレットバーン)
ガッチャージガンにバレットバーンのカードを装填することで発動される必殺技。火炎弾を放つ。
- ガッチャージバスター(スケボーズ)
ガッチャージガンにスケボーズのカードを装填することで発動される必殺技。炎に包まれたスケボーズが跳ねながら相手に突撃する。
- ガッチャージバスター(ジャングルジャン)
ジャングルジャンの能力で木のツタを発生させ、アントレスラーのガッチャードを支援するため、ツタのリングを出現させた。
- ガッチャージバスター(ライデンジ)
劇中では上記のガッチャージバスターと同時に発動した。ライデンジの能力でツタのリングに電気を流し、ガッチャードの「アントレスラーフィーバー」と連携してムーンマルガムにそれなりのダメージを与えた。能力の組み合わせはライトニングジャングルのもの。技の描写はプロレスにおける電流爆破デスマッチを意識したものだろう。
- ガッチャージバスター(ザ・サン)
『ザ・フューチャー・デイブレイク』にて使用。太陽の力を纏った強力な破壊光線を発射する。仮面ライダードラドに対して使用した。(映画本編序盤にもグリオンに向けて放ったが、場面が切り替わったため上記と同じ技だったかは不明。)
- ケミースラッシュ(アッパレブシドー)
ガッチャートルネードにアッパレブシドーのカードを装填することで発動される必殺技で、炎を纏った斬撃を放つ。宝太郎が大苦戦を強いられた巨大化したオロチマルガムを容易く両断・爆発させている。
- ケミースラッシュ(使用ケミー不明)
第17話で見せたパターンのケミースラッシュ(この時点では既にスキャンしていたため使用したケミーカードは不明だが、燃えてる鳥のような状態で登場したので、おそらくホークスターをスキャンした?と思われる)。りんね、蓮華、錆丸に流れ弾で直撃しかけたムーンマルガムの三日月の光弾を一撃で相殺した。この時のデイブレイクはイグナイターをターボオンさせていない状態であり、能力を完全に発揮しないまま敵の攻撃を完璧に潰している。
- ケミースラッシュ(ザ・サン)
『ザ・フューチャー・デイブレイク』にて使用。
デイブレイクザ・サンをスキャンすることにより発動し、燃える斬撃を繰り出す。レインボーガッチャードやマジェードと共に使用した。
- トルネードアロー(メカニッカニ)
ガッチャートルネードにメカニッカニのカードを装填することで発動される必殺技。炎の矢を放つ。矢は分離してメカニッカニの鋏に変化し、相手をビームで挟み撃つ。
正体(第18話のネタバレ注意)
以降、『仮面ライダーガッチャード』の重大なネタバレを含むため注意!
宝太郎「俺は自分の足で前に進みたい!助けられてばかりじゃ…未来のガッチャは掴めない!」
「…だが、どうするつもりだ?」
宝太郎「えっと…、それは…作るよ!錬金術で!その、ガッチャーイグアナ…ダーってやつ!」
「…そうか。そうだよな、お前は…!」
「フッ…。さすが俺。」
「そろそろ時間のようだ…。仲間を大切にな。お前なら掴めるはずだ。最高のガッチャを!」
宝太郎「…うん。絶対ガッチャしてみせるよ。……ん?"ガッチャ"って……もしかして………!」
デイブレイクの正体、それは未来の世界からやって来た一ノ瀬宝太郎その人である。
現在(2024年)から5年後の世界ではグリオンが世界を掌握、10年後には未来という概念そのものが消失しているらしく、デイブレイクが「ケミーも人も滅びる運命を辿る」と語るほど世界は絶望的な状況に追い込まれていた(単純計算では少なくともデイブレイクの宝太郎は現在から10年以上先の未来から来訪してきたことになる)。
未来の世界ではデイブレイクの力を手に入れた宝太郎だが、公式サイトによると、「仲間達も失ってしまった」らしく、すでにこの時代ではりんねやスパナら錬金アカデミーの面々もこの世を去っている模様(言及はされていないが、加治木や珠美も最悪の場合…)。
この時空の宝太郎は、既に世界が崩壊した後に瓦礫の中からガッチャーイグナイターの元となる宝物のゴーグルを発見しており、このゴーグルを使用してファイヤーガッチャードの力を手に入れている。なお、ゴーグルを発見した場所については不明だが、10年以上前の宝物が保管されている場所と言えば自宅であるキッチンいちのせなどが挙げられる(瓦礫になっていることを考えると……)。
イグナイターの元となるゴーグルの入手が遅れた宝太郎は片目を失ったグリオンとの最初の戦い以降、次々と仲間達を失っていった。この時点の宝太郎達は最高戦力がスーパーガッチャード、りんねもスパナも仮面ライダーの力を手にしていないという絶望的な状況だった(劇中でも、デイブレイクは現代の宝太郎に対し「今のお前(スーパーガッチャード)ではあの(金)マルガムに勝てない」と再三忠告している)。
やがて暗黒の扉を開いたグリオンは冥黒の力を手に入れたが、その際にマジェードに変身したりんねが辛うじて扉を開くのに捕まったケミー達を自らを犠牲にして救出。仲間達を失った宝太郎の絶望に合わせてケミー達がデイブレイクケミーへと進化し、宝太郎はデイブレイクの力を手に入れた。
この現状を打破すべく、タイムロードの力を借りて過去の世界に飛び、現時点の宝太郎にガッチャーイグナイターを渡そうとしていたのが全ての真相だった(先に述べた「唯一選択肢を与えなかった」というのはこれ)。未来の宝太郎が度々宝太郎に助言や忠告をしていたのも、「自分が経験した最悪な未来を回避するために過去の自分を導く」という目的だった。
劇中で頑なに変身解除をしなかったのも、「過去の自分と接触してはならない」というタイムロードのルール上、いざという時に変身していれば、物理的な接触をすることがないからである。
しかし、現在の宝太郎は自分の力で未来を切り開くことを選択。タイムロードの力も借りつつ、自らの錬金術によって新しいガッチャーイグナイターを錬成、未来の自分が変身するファイヤーデイブレイクではなく、新たな姿のファイヤーガッチャードへと進化した。
この時点で歴史はデイブレイクの宝太郎とは別の歴史に塗り変えられ、未来の彼にとっての「パラレルワールド」が発生。未来そのものがなくならない以上、デイブレイクが経験した「最悪の未来」に影響が起こることはない。
もっと簡単に言えば、現代の宝太郎の世界(過去)が変わってもパラレルワールドになるだけでデイブレイクが元いた世界(未来)は何も変わらない。それでも未来の宝太郎はそれを承知の上で失ってしまった物を取り戻すため、タイムロードの力で過去の世界へと向かった。
また再び過酷な未来へと戻ったデイブレイク。すべてを失った彼にとって、過去の自分が未来を変える瞬間を見届けることができたのは、少しばかりの救いだったのかもしれない。
だが、第35話でハンドレッドを宝太郎と共に撃破したカグヤが自身の世界に戻ろうとオーロラカーテンを潜る間際、システムの混線で次元が繋がったのか荒廃した世界で一人過酷な戦いを続けるデイブレイクの姿を目撃しており……?
そして、2024年5月13日にて遂に夏の劇場版『ザ・フューチャー・デイブレイク』にて変身前の素顔で登場することが判明。予告で20年後の未来から来ていたことも明かされた。本編に引き続きDAIGO氏が演者を務める。
どうやらこの時代の宝太郎は眼帯を付けているほか、左手にオレンジのアルケミストリングを付けているようで…?
以降は未来の宝太郎を参照。
演者エピソード
- CVを担当したDAIGO氏は映画『ウルトラマンサーガ』で、ウルトラマンゼロの変身者タイガ・ノゾムを演じており、ウルトラマンと仮面ライダー双方を演じた俳優となった。ちなみに、『ウルトラマンサーガ』の脚本を担当したのは『ガッチャード』で脚本を担当している長谷川圭一氏。その長谷川氏とは『ザ・フューチャー・デイブレイク』で久しぶりの再会となった。
- DAIGO氏の所属事務所には『仮面ライダーゼロワン』で、主人公の飛電或人/仮面ライダーゼロワンを演じた高橋文哉氏が所属しており、そんな後輩の姿を見ていたこともあり、年齢的にもライダーになるのは無理と思っていたタイミングでオファーを受けたため、その際には『O.Y.I』(えっ?俺、やっちゃっていいの?)と語っていた。
- 本編では声のみの出演だったが、夏映画の顔出し出演が決まった際には『O.G.D』(俺も、ガッチャ、できる)と喜びを語っていた。
- メインライターで初登場回の脚本を担当した内田裕基氏の友人は、直ぐに声の主がDAIGO氏だと気づいた。視聴者の間でも、その声質と声の張り具合からすぐにDAIGO氏だと見抜いた者が多かった。
- 本格的に参戦した第17話が放送された2024年1月7日に「芸能人格付けチェック」が地震特番による放送延期で放送され、この回ではDAIGO氏がGACKT氏のパートナーとして参戦。GACKT氏に「ポンコツかよ!」と言われるほどのあまりのポンコツぶりと解答を全て外す失態ぶりで、最終問題で「絶対ありえへん」を選び、自身はもちろん、GACKT氏を初めて映す価値なしに追いやったため、上記の口上を絡めてネタにする視聴者がSNS上で多数あった。
- GACKT氏は『仮面ライダーディケイド』の本編と劇場版の主題歌を担当し、劇場版の『オールライダー対大ショッカー』で結城丈二を演じている。
- 次週の第18話で、変身前の姿が明かされないまま消えてしまったデイブレイクだが、これに関して再び「ガッチャードでも映す価値なしになったか」とネタにする視聴者がSNS上で多数発生し、それに加えてとうとう公式までもが「映す価値なし」をネタにした。
- ちなみにDAIGO氏は『ガッチャード』同様、三人組の敵によって悪しき存在へと変貌させられたカード型アイテムに内包する小型モンスターを助け、集めるアニメの初期OPを担当したことがある。
余談
- 前述のとおりガッチャードデイブレイクの変身者は未来の宝太郎だったが、この説自体はスピリットライダゴーグルの設定から第16話放送後の時点で既に唱えられてはいた。
- 『未来の主人公自身が変身している』『その未来は自身に直接原因がない理由で壊滅状態にある』『主役ライダーの延長線上の存在でありながら別ライダー扱い』という点ではオーマジオウや仮面ライダードゥームズギーツに近しい要素も持つ。
- またデイブレイクの変身者は当初未来の宝太郎ではなく宝太郎以外の変身者がいた。しかし強くてカッコいいもう一人のガッチャードということだけは決まっており年末年始から始まる第2クールの起爆剤として有名俳優のDAIGO氏を贅沢に使ったためこのままではオリジナルのガッチャードの存在感を食ってしまうことになるためデイブレイクのかっこよさと主人公の存在感を両立させるためデイブレイクの変身者が未来の宝太郎になっている。
- 未来の宝太郎に何があったのかについて具体的なエピソードはないものの、ガッチャードデイブレイクが登場したエピソードや映画『ザ・フューチャー・デイブレイク』からいくらか読み取ることができる。
- グリオンとの最初の戦い(オロチマルガム戦)では完敗し、この時右目を潰された。グリオンは宝太郎にとどめを刺すこともなく石化を解除し去ったが、仮にオロチマルガムを撃破できたとしても、次のムーンマルガムはガッチャーイグナイターがなければ撃破できない黄金のマルガムである。りんねがマジェードの力を手にするまで有効打がなく、その後もマジェード頼りの状況が続いたのだろう。またスパナは一番最初に戦死してしまったらしく、仮に生きていたとしても厳しい状況は変わらなかっただろう(ガッチャーイグナイターがなければ仮面ライダーヴァルバラドの力は手に入らず、かつてのヴァルバラドで戦わざるを得ない)。
- ウロボロス界での戦いの頃にはりんね以外の仲間はこの世を去っていたようであり、本編と同じであればこの時宝太郎はスチームライナー以外のケミーを奪われている。もちろんガッチャーイグナイターがないのでアイアンガッチャードにはなれない。この時点で宝太郎はグリオンには敵わないと感じていたようだ。そして唯一のまともな戦力にして最後の仲間だったりんねがケミーを救出するも殺害されるのを見ていることしかできなかった。
- ここでようやくデイブレイクの力を手に入れるが、ガッチャーイグナイターを手に入れたのはさらに後である。そもそもアイアンガッチャード、マジェード、ヴァルバラドがいて他の仲間も誰一人欠けなかった本編でもプラチナガッチャードの力を手に入れなければ勝てなかった戦いである。
- 上述の通り、ガッチャーイグナイターを渡そうとしたときのみ有無を言わさず渡そうとしていたことや自分の世界が変わるわけではないことから、劇場版公開後視聴者から「並行世界の未来を変えて自己満足し、自分はイグナイターを失い弱体化した状態で未来に帰還してそのまま死ぬつもりだったのではないか」と見られている。若い自分がイグナイターを自力で作り上げ、新たな未来へ進んだことに対する「さすが俺」も単純な称賛ではなく逃げ道を塞がれたことによる一種の諦めだったとも取れる。
- 初登場時、基本的に右足でキックを行う現代のガッチャードとは違い、デイブレイクは左足でキックを放っている。後にデイブレイクは右目が見えていないと判明したため、「左足でキックを行っていたのは隻眼になった後遺症なのでは?」と推測するファンもいる…が、これらの隻眼や眼帯設定が追加されたのは劇場版制作時のいわば後付けなことがインタビューで明かされており、TVシリーズでデイブレイクが左足でライダーキックを行っているのは単なる偶然である。
- また、眼帯設定が追加された当の『ザ・フューチャー・デイブレイク』ではデイブレイクが右足でライダーキックを行っているシーンもあるので、「右目が見えなくなったから左足でライダーキックをしていた」というのはあくまでも誤情報であることには注意。
- 余談だがプレミアムバンダイ公式のデイブレイクのS.H.Figuartsのサンプル画像ではキックを右足で行っている。
- スーツアクターの浅井氏は仮面ライダーセイバー以来2年ぶりのライダーシリーズでの出演で、スーパー戦隊シリーズまで範囲を広げるとドンモモタロウ以来9か月ぶりの出演である。
- 長い名前の仮面ライダーであるため、SNS上では略して「GDB(GOTCHAERD DAYBREAK→ガッチャードデイブレイク)」と略される。演者からも自身のSNSで、「GDB」と略して呼ばれており、半ば公式化したと言える。
- 時系列的に入手していたエクスガッチャリバーを劇中では一度も使用していない。デイブレイクのコンセプトであるガッチャートルネードとガッチャージガンの二刀流との差別化だと思われるが不明。ファンの間では「度重なる戦いの中で破損して使えなくなったのではないか?」という考察も見られている。
- 実は初期の案ではガッチャードはオレンジ色だったらしく、紆余曲折あって現在の青いガッチャードになったという。そういう意味ではデイブレイクは没案を再利用したと言えるだろう。
- 実はガッチャードデイブレイクの画像はpixivでは殆ど投稿されておらず、基本的にファイヤーガッチャードデイブレイク、ガッチャードシャイニングデイブレイクのイラストが大多数を占めている(メインの画像もよく見るとマントが付いているのでファイヤーガッチャードデイブレイクである)。
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仮面ライダートワイライトマジェード:対比する「黄昏」を意味するマジェードの強化形態
ネガライダー
クロスギーツ→ガッチャードデイブレイク