「さぁ、ケミストリーだ……!」
「この学び舎を訪れるのも久しぶりだ……大分小綺麗になった様だが、あの時から変わっていない…夢を抱いた若者達の血と汗と涙が滲むのが…見える……!!」
「私はこの世の全てを黄金に、価値ある永遠の物に変えてやる。それこそが…正しい錬金術だ!!」
演:鎌苅健太
変身する仮面ライダー
・仮面ライダードレッド(弐式・参式・終式)
概要
『仮面ライダーガッチャード』の登場人物。冥黒の三姉妹に指示を出している立場にあり、彼女達を従える存在として君臨している。
なお、錬金アカデミーに対して「訪れるのは久しぶり」と溢していることから、以前は錬金アカデミーの関係者として在籍していた可能性が示唆されており、ミナトに対しても彼が教師となる前から顔見知りではあるようだが……?
容姿
髭を生やした品のある顔立ちの男で、赤い宝石を埋め込んだ金のアルケミストリングと右目にモノクルを装着しており、冥黒の三姉妹と何処か似通った金の装飾がある黒いスーツを着こなしている。
本人の趣味なのか、何処に行くにも金色のルービックキューブを手放さずに持ち歩いている
(オープニングでも第17話以降ではグリオンのキューブの中で動かされる冥黒の三姉妹という演出がある)。
このルービックキューブもただの玩具ではない(恐らく錬金具の一種)らしく、マルガムの目を眩ます程の光を放出することが可能である。
第25話では材料が明らかとなったが、とある人物のトラウマを抉るものだった(詳細はネタバレ注意の項を参照)。
人物像
落ち着いた物腰とは裏腹に、その眼に狂気を宿しており己の欲望に極めて忠実。
劇中での言動から自分以外の存在を単なる実験動物としか認識していないような節があり、仮面ライダーの戦力を確かめるためだけに「実験」と称して市井の人々を襲い、その際の恐怖や怒りなどの感情を単なる化学反応のように見るなどマッドサイエンティストの気質も併せ持っている。
錬金術の負の側面とも呼べる「冥黒の力」が起こす現象「ケミストリー」に心を踊らせ、それを見るためなら例え本筋の計画とは無関係でも実験を行い、相手の心をへし折るために極めて悪辣な手段を嬉々として用いるなど、まさしく人間の悪意を凝縮したような存在。
姉妹のリーダー格である長女のアトロポスからは「様」付けで呼ばれているが、当のグリオンは彼女たちを「お人形ちゃん」、「ただの戦闘人形」と呼ぶなど役に立つ玩具としか認識していないため、次女のクロトーや三女のラケシスからは「せっかちな奴」「怒らせたら怖い」と忠誠心ではなく畏怖の眼で見られているばかりか、ラケシスに至っては切り捨てられる前に見限ろうと企むなど人望は無い模様。
なお、冥黒王に対しては「力を追い求め人外に成り下がった者」と見下しており、ジェルマンの力を手に入れて以降も事実上ギギスト達とは友好関係は築かず水面下で敵対する関係にある。
能力
アルケミストリングの階級が示す通り、高位の錬金術師として非常に高い技術の持ち主で通常のマルガムでも仮面ライダーを簡単にあしらえるほど。
またアトロポス以上の洗脳能力を持ち、本来なら指輪の影響で記憶操作の影響を受けない錬金術師の記憶さえも改竄できてしまう。実は10年前に錬金連合の上層部をもこの能力で洗脳し、九堂風雅を「ドライバーとケミーを持ち逃げした裏切り者」に仕立て上げた。この件を踏まえると、上層部が仮面ライダードレッドの事件でまともに取り合ってくれなかったのも彼の差し金であろうことが窺える。
第17話以降からミナトが豹変したのも彼に操られた・・・と思いきや第20話以降からミナトは洗脳されているのかどうか疑わしい描写があり、第24話では本人の気まぐれであえて洗脳させずに何らかの弱みを握られて従わされている可能性があることを匂わせる描写がなされた。
禁断の錬金術とされていた空間操作に至っては針馬汐里と違い、肉体を崩壊させずに難なくこなすなど、底知れぬ実力を秘めている。
一方で、最初からこれ程規格外の力を手に入れていた訳ではないらしく、枝見鏡花は「スパナの両親はグリオンなんかより余程強いはずだった」とも語っている。彼が人智を超えた錬金術師の力を手に入れたのにも何やら理由があるのだろうか……。
自身の錬金術を発動する際は「金色(こんじき)に染まれ」という一節を唱える。
第41話で復活して以降はジェルマンの持っていた錬金術を全て手に入れており、詠唱すらせずキューブの操作のみでゴーレムを錬成している。
活躍
第16話「クライシスXmas!オロチ事変」
第5話にて名前のみ明らかになった後、しばらくは事態を静観していたが、遂に前線へ赴くことに。ラケシスの意識を強引に奪い、上記の決め台詞と共に身体の主導権を握るとジャマタノオロチが封じられているライドケミーカードで彼女をオロチマルガムへと変貌させる。
街の人々を巻き込みながら、マルガムの持つ巨大化と石化能力でガッチャードを変身解除まで追い込むが、もう一人のガッチャードが乱入した(※)ことで等身大のサイズにまで戻されてしまい、既に興味も失せたのか自我を失い暴走するオロチマルガムを放置していた。
マルガムが撃破された後はアジトに戻って来た三姉妹の前に改めて姿を見せ、これから起こるであろう戦いに笑みを浮かべていた。
第17話「ムーンブレイク・メッセンジャー」
自身が造った強い悪意を秘めた人形とケミーのネミネムーンを結合させて誕生したムーンマルガムを街に放つと、自身は錬金アカデミーに侵入(※)。
上述※2のセリフとともに、過去を懐かしむような様子を見せながらミナトと意味深なやり取りをしていた。
(※)東映の公式サイトによると、異空間操作などで不法侵入したのではなく錬金連合から正式に認可されて訪れたとのこと。
第18話「駆け抜けろ!進化のファイヤーロード!」
錬金アカデミーを乗っ取り、強大な悪意を持つマルガムを作るべくミナトには障害となるガッチャードたちの排除を、冥黒の三姉妹にはケミーの捕獲を指示する。
更に、同話で宝太郎が10年前の時代にタイムスリップした際にグリオンが冥黒の三姉妹と共にウロボロス界に侵入してケミー奪取を企み、更には風雅を裏切り者に仕立てた経緯も発覚した。
この時には透明な多角形の結晶体型の錬金具を所持しており、服装も高位の錬金術師が羽織るであろう制服に身を包んでいた。
しかし、サボニードルの攻撃が顔面に命中しているにもかかわらず平然としているなど、現代と同じ不気味さも漂わせている。
ガッチャードデイブレイクによれば5年後にはグリオンが世界の半分を掌握しており、更に先の時代では人間もケミーも滅亡寸前に追い込まれているとのこと。
第19話「りんねの夜明け!変身・マジェード!
自発的に動き始めたとある悪意人形に感心を示すと、実体化した彼のために大量の肉を錬成して振る舞っていた。
次々とケミーを捕獲するクロトーに労いの言葉を掛けながらも、飢えを満たすべく暴走を始めた悪意人形にファンタスティックケミーのヨアケルベロスを結合させてケルベロスマルガムに変異させると、直前まで自身が吹いていた行動を制御させる黄金のパンパイプをアトロポスに託して「散歩」させるよう指示。
結果としてマルガムは撃破されたが、帰還したアトロポスの負傷した箇所を触診し、本心かどうか分からない安堵した表情を向けていた。
第20話「微笑む天使、笑えぬ真実」
「私を思い出したか、少年?お前の中に秘められた暗黒の力を今、解き放ってやろう……!」
枝見鏡花の口から10年前に錬金アカデミーを襲撃し禁じられた錬金術を使用して「暗黒の扉」を開こうとしていたこと、その過程で黒鋼夫妻ら多くの錬金術師を抹殺したことが判明。
エンジェルマルガムを生み出し、10年前にやり損ねた「スパナの自分に対する憎悪を溢れさせ嘗て自分が垣間見た【黒い炎】の覚醒を促し、それを手中に収めること」を目的として手始めにエンジェルマルガムの能力で両親を復活、その上で再会させ、再度目の前で首を絞めて殺害するという恐るべき計画を立てる。
結果、宝太郎、りんねらの尽力も虚しくスパナは両親を再び失った憎悪に呑まれウィールマルガムへと変貌。
黒く燃える美しい炎と、嘆き悲しむ惨めな様を見て高らかに笑うのだった……。
「実験終了……!10年前に垣間見た、あの黒く美しい炎。その強大な力は、私のものだ……!」
第21話「マッドウォリアー!黒炎のヴァルバラド!」
エンジェルマルガムからスパナの両親を蘇らせることができなくなった旨を告げられたが、「利用できないならば別の人間を利用するまで…。」と意に介さない様子だった。その後、ミナトから「スパナの師匠、枝見鏡花の生命を狙えばいい」と提案された際には、「おおっ…!それはいい案だ。頼んだぞ…!」と賛同し激励した。
第22話「愛は刃!ケミー・ストーリーは突然に」
前回の作戦が失敗したことに腹を立てる中、アトロポスの意見によりライダー殲滅を目論むクロトーに力を与えた。
第23話「いつも心にズッキュンを」
作戦が失敗し、満身創痍で戻ってきたクロトーに対して 「君ともあろうものが、ズッキュン、させられたのかい…?」とユーモラスに問いただした。
そして、宝太郎達から全てを奪うべく、アトロポスに対してミナトにドレッドライバーとレプリユニコンのライドケミーカードを渡すよう促した。
第24話「急転直下!禁断の鋼鉄ライダー!」
ワープテラをプテラノドンマルガムへと変貌させ、プテラノドンマルガムの力で宝太郎達が持っていたスチームライナー以外のライドケミーカードを強奪することに成功した。
その際、ミナトとの会話で冥黒の三姉妹は自身の手で作り出した人工生命体であることが改めて明言された。
第25話「若きセンセイの過ち」
古代の錬金術で姿を変えたガッチャードに訝しげな視線を向けながらも、ミナトに仮面ライダー達の始末をするよう指示する。
結果として敗北した彼を容赦なく切り捨てると、暗黒の扉を開く準備に取り掛かった。
第26話「悪意をハバム、漆黒の風」
暗黒の扉を開くための最大の切り札であるガイアードを手中に収めるべく、金色のキューブ内に幽閉していたドラゴナロスを呼び出した上でカードに封印。悪意人形と結合させてドラゴンマルガムを生み出した。
しかし、ドラゴンマルガムは風雅が変身した仮面ライダーウインドに撃破され、ガイアードと共にドラゴナロスは彼の手元に渡ってしまう…が、そのことは想定内だったようで変身解除後の風雅を突如後ろから貫き、ガイアードとドラゴナロスだけでなく、クロアナとギガバハムも強奪した。そして遂に、10年前に成し遂げられなかった「最高のケミストリー」のために彼はウロボロス界へと赴く…。
「さぁ、実験を始めよう……。黄金のケミストリーを…!」
過去
「よく見ろ、これがお前の選択だ。お前が私に施した錬金術が、若者の未来を奪う……」
「お前の記憶は消さん。その絶望を、大切に育てておきなさい……」
第25話にて、実はスパナの両親だけでなく、ミナトの後輩である錫屋大輝ほか、未来ある若き錬金術師達の命を奪っていたことが判明。元々は錬金アカデミーの講師だったようだが、突如裏切り襲撃を掛けてきた模様。
仮にも教師であったグリオンが裏切ったことで、学園内は大混乱に陥る。錫屋の言葉を信じたミナトが即席で錬成した拘束具によって一度は拘束されるも、本性を表した彼は自らを縛っていた拘束具を即座に黄金のルービックキューブへと再錬成。
洗脳による同士討ち、錬金術による執拗な壁への叩きつけなど、まるで弄ぶかのように錬金術師達の命を奪った。そして自分の行いを棚に上げてミナトに「お前が殺した」と言い放ち、そのトラウマを植え付けるべく敢えて記憶を消去せずに放置してアトロポスと共に立ち去った…。
目的
「【そは地より天に昇り、再び地へと下る。この世の創造もまた、かくありき】」
ウロボロス界にある物質とケミーのエネルギーを利用して暗黒の扉を開く準備をし、鍵となるガッチャードライバーを奪い取るべく自らの後を追ってきた宝太郎達と対峙。レプリスチームライナーとレプリダイオーニを使用して仮面ライダードレッド弐式に変身する。
仮面ライダーマジェードと仮面ライダーヴァルバラドの相手をレプリケミーから造り出したマルガムに任せ、自身はアイアンガッチャードを圧倒的なパワーで追い詰めるが、予想よりも粘る彼らに痺れを切らすと、今度は先ほどの手順にレプリユニコンを追加した仮面ライダードレッド参式へと再錬成し、三人の仮面ライダーを叩きのめして変身解除させる。
「我に力を……!愚かな人間どもを……この世の生きとし生ける者全てを黄金に変える力をォ!」
スパナ「全てを黄金に変えるだと……!?」
「……何を驚く?無価値なものを金に作り替えることこそ『錬金術』そのものじゃないか。私は永遠に止まった時間の中で、黄金に光り輝く美しき世界を眺め、暮らすのだ……」
悠々と変身を解除して宝太郎からドライバーを奪うと、嬉々とした表情で己の野望を口にする。
それは、時の停止した世界で全てを黄金へと作り替えること。錬金術師にとっての悲願である永遠の輝きで満たされた理想郷である黄金郷「エルドラド」こそ、彼が求めて止まないケミストリーだったのだ。
彼の思想は「錬金術原理主義者」とも呼ぶべきものであり、古の時代に生きた錬金術師からは受け入れられた行動だったかもしれない。
宝太郎「ちっぽけだな。そんなものがグリオン…お前のガッチャかよ!」
しかし、己の基準で全てを無価値な物と断じて身勝手な理由で金を求める姿勢は今と未来を生きる宝太郎からすればちっぽけな悪意に過ぎなかったのだ。
「この最高の瞬間に水を差すな。消えろ、虫ケラ」
そんな反論する宝太郎に気を損ね、(バンダイから調達したのか)どこかで見たような剣を錬成して殺そうとするが、迷いを振り切ったミナトが乱入して来たことで失敗。
「何をしに来た? また間違った選択をするのか? お前のせいで若者達の命が消えるぞ!」
ミナト「グリオン!もう、お前の言葉は……俺には響かない!」
更にスパナとりんねが加勢したことで妨害しようとするアトロポスやクロトー諸共動きを抑え込まれ、その隙をついて宝太郎は今にも意識が消え入りそうなケミー達の元へ。
宝太郎「みんな!俺の声が聞こえる?答えてよ!!」
「無駄だ! 闇の力に飲み込まれたそいつ等に、お前の声が届くものか!」
彼等の行動を無駄なことと嘲笑するも、決して諦めず宝太郎は叱咤激励する。
宝太郎「はぁ……はぁ……しっかりしろぉぉぉっ!!俺は知ってる!お前達には無限の可能性があることを!」
万物の真価を知ろうともせず、固定化された歪な黄金より価値があるものを、様々な困難を乗り越えてきた宝太郎達は知っている。
ケミーには人を幸せにする力があることを信じる彼の叫びに呼応したホッパー1に、レベルナンバー10のケミー達が力を貸したことでクロスホッパーが誕生。呪縛を抜け出された上に「鍵」だったガッチャードライバーを奪還されてしまう。
「ただの人工生命体如きがこんなことを……ありえない……!」
ミナト「グリオン!お前には理解できない!これが、一ノ瀬の信じるガッチャ……人とケミーの可能性だ!」
「黙れぇ!そんな無価値なものなど、ひねり潰してくれる……!変身……!!」
自分の理解出来ない数々の現象に動揺を隠せず、感情を剥き出しにした雄叫びをあげながらドレッド参式に再変身。
再びアイアンガッチャードを正面から叩き潰そうとするが、間合いに捉える前に呪縛されたライドケミーカードを一枚残らず解放・奪還されたことで「暗黒の扉」は爆発を起こして閉鎖。
「何てことを……!許さぁぁぁん!!」
憎悪を露にし襲い掛かるが、さっきの優勢はどこへやら、打って変わってアイアンガッチャードのパワーに押されて苦戦。
「どんな姿になろうが…叩き潰すのみ!!」
止めにクロスホッパーの力を借りて誕生し、様々なケミーの力を組み合わせて戦う仮面ライダープラチナガッチャードには全く手も足も出ず、一方的に叩きのめされた末にプラチナシュートの直撃を喰らって敗北、ドレッドへの変身も解除される。
「私の……ケミ、ストリーが……エル、ドラド……!ウグゥゥ……ウウッ!ウゥウゥアァァァァァーーーッ!!」
錬金術が失敗した対価を払えとばかりに、扉から伸びた巨大な異形の手に捕まれると、暗黒の扉へと吸い込まれていった。
かくして、見放された錬金術の原理に固執した錬金術師は、これまでの報いを受けるかの如く誰にも理解されないまま扉の向こうへと消え去った。
創造主を失った冥黒の三姉妹は三者三様の反応を示していたが、アトロポスだけは表情を変えることなくそこに落ちた金色のキューブを拾う。
「まだ終わってないよ」という彼女の言葉を証明するかのように、単なる錬金具であるはずのそれは心臓を彷彿とさせる不気味な鼓動を響かせていた。
第40話『邪悪降臨!三倍偉大な冥黒王』
ジェルマンの口から彼もまた冥黒王が片手間に創り出したホムンクルスだったことが判明。ジェルマンとギギスト曰く「現在はジェルマンに捕食され取り込まれている状態」とのこと。
復活
第41話『神の模造品、虹の祝福!』
仮面ライダーとケミーたちによってジェルマンが撃破。そこにアトロポスが瀕死の彼にグリオンの形見であった錬金具を埋め込むと、ジェルマンの身体を素体として錬成が行われ、見事復活を果たす。
「……冥黒の檻の中で何度も夢に見た顔だ……。その眼に金色の世界を映すまで……私は決して、滅びない」
今も尚膨らみ続ける黄金郷への渇望を口にすると、新たな冥黒王となったグリオンはアトロポスを連れてその場を後にした。
なお彼は前述通りギギスト達に造られた存在だが従うつもりはなく、自らの理想の為に利用する気だった。復活後はギギストとガエリヤを自分の人形にしようと企んでいる。
アトロポスにとってはりんねに情報を垂れ流してまで勝ち取った最高の結果だが、仮面ライダー達にとっては余計な敵が増えるという最悪の結果になった(しかしジェルマンは三人の冥黒王の中ではかなりの危険人物かつ好戦的な性格をしており、仮面ライダー達と激突するのは目に見えていたので、遅いか早いかの違いにすぎないとも)。
第42話、第43話において、錬金連合と繋がっていた時期に金剛真美とも接触していたことが語られている。
当時からグリオンは「エルドラド」への執着と狂気を垣間見せており、当初グリオンの研究に賛同し心酔していた真美はその思想に恐怖を覚え、連合から離れ金剛ラボラトリーを構えていたのだが、第43話においてグリオンはラボラトリーを発見。
秘匿結界を破るとその場で待ち構え、やって来たスパナにジェルマンの能力を使ってゴーレムを錬成。そのまま差し向けて悠々と進行する。
そして、カメドーンの存在を巡り拗れ切った鶴原兄弟のもとに現れると、アイザックを奪った上で「返礼」として健一をカメドーンマルガムへ強制錬成した。
元々グリオンが狙っていたのは「ケミーとの意思疎通デバイス」であるアイザックのみであり、マルガムにその場を任せて余裕で撤退しようとするが、決死の想いでグリオンに挑みかかる錆丸に対しやや機嫌を損ねた様子で
「お前……死にたいのか?」
「せっかくだ。貴様の兄の研究成果を見せてやる」
と呟くとアイザックのデバイスをそのままドレッドライバーに再錬成、レプリスチームライナーを読み込ませて変身シーケンスを作動させると、何と変身者のいないまま仮面ライダードレッド零式を起動させた。
「複製した私の意志をAIで制御し、意のままに動く人形。その名も……ドレットルーパーだ」
過去に変身させられたトラウマから、ドレットルーパーに激しく怯える錆丸を見て高笑いを上げ、しばらくカメドーンマルガムとドレットルーパーが暴れるさまを観察した後、呼び止める真美に何事か囁くと改めてその場を後にした。
その後、玉座の間へと帰還し玉座を用意したアトロポスを抱擁。彼女に「良いものを見せてやる」と呟き、錬金具を放り投げ、無数のドレッドライバーを錬成させた。
第44話『ディープな記憶が開くとき』
ドレットルーパー増員の時間稼ぎとしてガエリヤの暗躍を黙認し、「お前の実力を見せてもらおう」と呟き、その場を去った。なお、同時期にアトロポスからクロトーがガエリヤの傘下に入ったことを知らされるが、特に気にしていなかった。
第45話『運命の出会い、愛憎分岐点!』
クロトーからラケシスを許すように懇願され、彼女の家族愛の強さを理解し、承諾した。
第46話『黒き占星、黒鋼の宣誓』
アトロポスに「贈り物」として新しい服に着せ替え、彼女に「暁の錬金術師」のおとぎ話である『錬金術師の大いなる道』を読み聞かせていた。その姿はさながら風雅とりんねの親子のようであり、嘗てその場にいたグリオンは父性及び家族への憧れがあったことが覗える。
第47話『大激突!宝太郎VSスパナ』
アトロポスからスパナが101重錬成を行い冥黒王打倒を企んでいることを知り、「捨て身になった人間は少々厄介だな……」と呟き、アトロポスに偵察に行かせていた。
第48話『黄昏にさよならを』
アトロポスがガエリヤの策略に嵌り拘束され自我なき破壊兵器「キマイラ」へと変貌させられる危機に陥ったことで今迄の態度が一変、風雅に「私の娘を助けてくれ!」と懇願していた。
風雅からは「君のことを許すことはできない」と返されたが、互いに娘を助けるため利害関係の一致として共闘することに。
しかし、ガエリヤは2人が来ることを事前に予測した上で「娘のために互いの生命を賭けるロシアンルーレット」を強制的に開催。
ゲームが進む中、グリオンは風雅に対する憧れと嫉妬を吐露し―
「一応、言っておきます…さようなら、九堂風雅」
遂に1発の弾丸が放たれたかと思われたが、既に宝太郎がバレットチョウチョの能力を使い、銃に化けていたためすんでのところで弾丸は幻と消え、ゲームは引き分けに。グリオンは娘であるアトロポスを抱きしめた……。
直後、突如ルービックキューブを作動させガエリヤの紋章を上書、自らの術式へと改竄してしまう。
突然の事態に動揺を隠せず、唖然とするアトロポスに
「まだ…分からないのかい?」
「お前を愛したことなど…1度もない」
今までと同じ穏やかな笑みを見せながら優しくも冷たい言葉を突きつけ、彼女を絶望の淵へと叩き落とした。今までのアトロポスへの対応は風雅を真似た言わばごっこ遊びでしかなく、そこには子に対する親としての情などありはしなかった。
これにはりんねや風雅も唖然。それを横目で見ながらグリオンは狂ったように笑い真意を語る。
そもそもガエリヤがアトロポスとそのモデルであるりんねを狙うことは把握しており、それを逆に利用することで黄金の理想郷「エルドラド」を創り出すためのキマイラに錬成させようとしていたのだ。
仮にも自身が錬成したアトロポスすらも己の野望を達成する道具として使い捨てようとする悪意に衝撃を受ける風雅をグリオンは嘲笑。りんねから「絶対許さない!」と怒りを露わにされるものの、「死にゆく者に許しを乞う気は無い」と一蹴。
グリオンの野望を阻止するため、りんねを始末しようとしたガエリヤは不調を押してマジェードに変身したりんねを圧倒、光線でトドメを刺そうとするも、父親への想いを断ち切り、りんねとの約束を守ろうとしたアトロポスが直前に彼女を庇ったため消滅。
その力と想いを受け継いだりんねが仮面ライダートワイライトマジェードへと変身したことで1つの身体に2つの意思が介在し、予知能力が実質使用不能となったことでガエリヤは圧倒され消滅。
所有していた賢者の石はグリオンと割って入ったギギストの元に渡り、黄金郷を手にするための強大な力の一片を手に入れた。
ギギスト「いや、我が許そう。賢者の石を渡し、再び我が人形となればな」
「フハハハハハ!力を手にし高ぶる気持ち、理解するぞギギスト。だが、完全なる力を手に入れるのは私だ!」
「そして、君達を黄金の世界へ招待しよう!ずっと焦がれた私の……理想郷へ…!」
なお、ギギストにまた自分の人形になるように薦められた際には彼の口癖を真似し煽る形で意趣返しを行いながら自身の野望を語り、その場を後にした。
余談だが、本一件はガエリヤの術式を改竄した時点で、キマイラが完成すればこの時点で黄金の理想郷を作り上げられる、りんねが死んでキマイラの錬成が失敗しても冥黒王との戦力差は拮抗したまま保たれる、そして今回のようにガエリヤが倒された場合は彼女の力を吸収しそこから別の手を講じれるという、どう転んでもグリオンにとって都合の良い展開となる運びとなっていた。
第49話『メタルウォリアー!白銀のヴァルバラド』
玉座の間にて、自身が所持している賢者の石と自らの魂を素材としてニジゴンが持つ1%の模造品(エルドラゴン)を錬成する。
その後、キッチンいちのせを訪れ、嘗て自身の思想を「ちっぽけ」と一蹴した宝太郎に対して改めて自分の考えを説く。
「人は金に憧れる。金の何が、そこまで人の心を惹き付けるかわかるか? 『永遠』だ。金は永遠に美しく輝き続ける……それに比べて人間はどうだ? 下らぬ幸せのために命を費やし、あまりに短く消えていく……実に愚かだ」
錬金術において黄金とは永遠の輝き……時間が過ぎるほど変わり、劣化していく人間と世界の全てを嫌悪するかのように吐き捨て、彼から見た最も愚かしい変わり続けようとする宝太郎に視線を向ける。
「そういえば……取るに足らない命が一つ、消えたぞ」
まるで母親を手にかけたような言い方で宝太郎を挑発。
彼が激昂したと同時に脅しも兼ねて帰ってきた珠美に「息子さんには、色々とお世話になっております」と何も危害を加えることなく丁寧に挨拶をして店を後にした。
その後は、仮面ライダーヴァルバラド黒鋼に敗れたギギストの賢者の石を回収させたエルドラゴンを捕まえたラケシスを後ろから不意を突く形で容赦なく殺害。
「出来損ないの人形を粛清した。処分は、君たちに任せるよ」
「ジェルマン、ガエリヤ、そしてギギスト。奴らが作りし賢者の石は全て私のものとなった!いよいよ永遠のケミストリー……エルドラドの始まりだ」
怒りを露わにするスパナを牽制攻撃で足止めしてそう言い残すと、廃棄した人形に一瞥もくれることなく去っていった。
その後、(描写は無いが)自身に挑んだミナトの全身を黄金で固めて拘束。
「これが私の理想を形にする力だ……!」
追ってきた宝太郎達に対してそう宣言し、エルドラドライバーとエルドラゴンカードを使って仮面ライダーエルドに変身。
見せしめとして黄金に固めたミナトを彼らの前に晒し、理想郷たる「エルドラド」創造をかけた最終決戦の幕が開こうとしていた。
最期(最終話)
「もう諦めろ。賢者の石が完全に揃い、私は黄金郷を錬成する力を得た」
巨大な黄金のルービックキューブを錬成して上空に浮かべ、黄金郷の錬成に着手。無数のドレッドルーパーを錬成して一帯に放ち、彼らの銃から放たれる物質で片っ端から人や物を黄金に変換し始める。
現れたクロトーが変身したドレッド参式も生身のまま圧倒し、「家族ごっこはここまでだ」と言い捨てて一蹴。そのまま彼女を殺害・消滅に追いやった。
地上の仮面ライダー達に対しては複製した冥黒王の3人を人形として錬成して差し向ける。そこにゴルドダッシュの力で乗り込んで来た宝太郎と対峙。
「幸福、夢、憧れ、愛、希望……くだらない。形のないものに縋るから弱くなる」
宝太郎「弱くたっていい。ケミーも人もクロトー達も……皆で必死に支え合って何が悪いんだよ!?」
その言葉に苛立ちを露にしたグリオンもまた叫ぶ。
無価値な存在に縋り続ける世界を永遠の輝きに閉じ込めるべく、再び仮面ライダーエルドへと変身する。
地上へ飛び出してレインボーガッチャードと激突し、力の根源であるニジゴンをあっさりと黄金に変え、更にケミーの力によるフォームチェンジ攻撃や、ほぼ無敗だったプラチナガッチャードすらも黄金の力によってあっさりと打ち破り、ニジゴンのレインボーブレスを悪用しゴールデンブレス(仮称)へ変換、黄金化を加速。巨大ドレットルーパーを世界中に放ってりんね達を含む対象の黄金化の領域をさらに広げ、最後にはドライバーすら破損させてガッチャードを戦闘不能に追い込み、変身解除した宝太郎をも黄金化。
「遂にエルドラドが完成した…!これが永遠なる静止……美しい輝きだ!!フハハハハッ!」
最早自分を邪魔する者はいなくなり、悲願の黄金郷の成就を見届けようとするが、黄金に変えられ身動きが取れないはずの宝太郎が一歩ずつ自身に近づいてきた。
「何故だ!?どうして止まらないっ!?」
宝太郎「仲間達の…皆の想いが…乗ってるからだ!俺は絶対に諦めない、“仮面ライダーガッチャード”だから!!」
再度黄金に変えようと続け様に黄金光線を放つも、仲間に託された全てを背負って戦う宝太郎の意志を静止させることは出来ず、自力で黄金化を破った彼に生身の拳で顔を殴り倒され、新たに再錬成したガッチャードライバーと復活したケミー達によってガッチャードが復活、101体全ての力を結集した奇跡のフォーム「アルティマスチームホッパー」が誕生。
遂に世界の命運をかけた最終決戦へと突入する。
「一体、何が起きている!?私の錬金術が……賢者の石の力は完全なはず!」
ガッチャード「お前の錬金術は完璧じゃないってことだ!」
「未来の大物錬金術師」の錬成によって黄金化を完全に解除された挙句ドレッドルーパー達も消し去られ、大気圏外に打ち上げられた上に宝太郎が解除した黄金の破片とドレットルーパーを材料に錬成した新しい地球に叩き落とされ、ガッチャードと101体のケミー達と相対する。
「なんだこれは!? 錬金術の歴史にこんな事象は……!」
ガッチャード「グリオン、お前の錬金術は凄いよ。でも、それじゃ誰も幸せにならない」
実際、かつての時代こそグリオンの錬金術は誰からも認められるものだったが成長も挫折も是とするガッチャードから最早今の時代において「黄金による永遠」に価値がないことを再び断言されたことに激昂。
ガッチャード「永遠なんていらない。止まってちゃダメなんだ。どんなことがあったって、前に進まなきゃ、未来のガッチャは作れない……!」
「黙れ……黙れ……黙れ!黙れェェェェッ!お前諸共粉々にし、黄金郷の素材にしてやるっ!!」
癇癪を起こしながらも黄金郷への執着を捨てず襲い掛かるが、全てのケミー達を味方につけたガッチャードの絆の力の前には手も足も出ず、最後はライダーキックの撃ち合いに競り負け変身解除。
「これが……美しきケミストリー……!」
最期に何を悟ったのか、ケミーと絆を分かち合う宝太郎を見ながら力尽き、黄金と程遠い土塊へと還元され、グリオンは遂に完全消滅。粉々になった賢者の石はケミー達に1%ずつ取り込まれた。
こうして長きに渡って錬金術師達の前に立ちはだかり、最早忘れ去られたかつての錬金術の理想のままに黄金郷を作り上げようとした「古き時代」の錬金術師の野望は、「新たな時代」を生きる1人の若き錬金術師の前に完全に崩れ去り、最期を迎えた。
本編外での動向
「私の大好物なんだ。未来無き者達の無駄な抵抗……という奴がなぁ……!」
冥黒王の力を手に入れ、最悪の可能性へと至ってしまった未来世界の魔王。公式サイトでは「魔王グリオン」 とも呼称されている。
容姿及び人格は本編と殆ど変わらず(後述)、自身が新たに錬成した兵隊「ドレットルーパー軍式」や新たな幹部「冥黒のデスマスク」を率いて人々を蹂躙しており、敵対するデイブレイクが介入したことでパラレルワールドと化した一ノ瀬宝太郎のいる過去の世界に侵攻を開始する。
方法は不明だが、デイブレイクが過去の世界に介入したことを察知していたらしく、「そんな希望は認めない」と彼が救済した別次元の過去の世界を破壊しようと次々と自らの手先を送り込む。しかし未来からの攻撃であると読んだカグヤや風雅の助力で逆に未来世界に飛んできた現代の宝太郎やりんねと激しく対立することに。
また、冥黒のデスマスクやドレットルーパーを入手したことで冥黒の三姉妹を用済みと判断したのか、逃げる2人を庇ったラケシスを居城の防衛システムで殺害。クロトーどころか自分に忠実であったアトロポスすら切り捨てたことで、2人はやがて未来の宝太郎陣営の同志として尽力することとなった。
この経緯故にアトロポスからは完全に愛想を尽かされ、倒すべき宿敵と認識されている模様(本編とは異なり、劇中でもほぼ呼び捨てにされている)。
未来の世界線ではオロチマルガムを用いて宝太郎の右目を失明させ、スパナやりんねの石化をじっくりと嬲る目的で敢えて解除する、ミナトを拷問した末に殺害するなど悪辣さが増しており、宝太郎からは強い憎悪を、人々からは常に恐怖を抱かれる存在として君臨している。
物語中盤にて生き残っていた僅かな人類から集めた絶望のエネルギーを精製したレベルナンバーEX『ダークエーテル』を完成させたことで、自身もエルドラドライバーを使用し仮面ライダードラドに変身する。
TV本編において彼が目的として掲げていた「生物も時間も不変とした黄金郷の創造」が崩壊状態となった20年後になっても未だ達成されておらず、生き残っている人類の抹殺に興じている等、違和感のある行動が目立っていたが……?
ネタバレ注意!
「待っていたぞ、2人のガッチャード……!」
本拠地に乗り込んできた、ガッチャードとガッチャードデイブレイクの2人を相手取り、手始めに錬金術を用いてガッチャードを拘束する。
その後仮面ライダードラドへと変身し、デイブレイクと1対1の戦闘に突入。強大な戦闘力で彼を圧倒する。
ケミー達の助力で拘束を解いたプラチナガッチャードも参戦し、2対1となるも変わらず戦闘を有利に進め、2人を変身解除に追い込んだ上、駆けつけたりんねを拘束。
彼らの眼前で拘束力を強め徐々に痛めつけるという非道な行為に出る。
絶望的な状況の中、一度は諦めかけた未来の宝太郎を嘲笑うも、現代の宝太郎に鼓舞され奮起した彼にデイブレイクへの再変身を許したことで徐々に劣勢となる。
りんねの拘束も解かれ、レインボーガッチャードとマジェードも参戦し、3人のチームプレイに圧倒され、最後は3人の必殺技を喰らい爆散。遂に撃破された。
かに思われたが……。
???「倒したと思ったか?所詮は我が創りしつまらん人形ォオ!」
しかし、冥黒王の力を手に入れたつもりが、自身が人形(ホムンクルス)であることを利用され、冥黒王に逆に乗っ取られてしまっていたということが判明。
つまり劇場版のグリオンは既に、本編とは打って変わって思考も身体も冥黒王に支配されていたのである。
姿を現した冥黒王によって用済みの人形として廃棄され、グリオンとしての身体は完全消滅したのだった。
違和感のあった言動も人格が既に冥黒王に支配されていたからだと思われ、デイブレイクの回想以外だとグリオンは黄金郷への執着や口癖のように呟いていた「ケミストリー」という単語を使っていない。
テレビシリーズ本編を踏まえると、復活した冥黒王によってりんねが殺害された時点でキマイラの錬成は不可能な上にエルドラゴンも錬成されていないため、どの道黄金郷への道は閉ざされていたと思われる(本編のグリオンの性格を考慮するとアトロポスはりんねが死亡した時点で用無しなので、仮に冥黒王に乗っ取られていなくても彼女を捨てていた可能性も高いが)。
- 『我ら3年G組』
校長先生としてCVのみの登場。
グリオンを心酔する信者の手で復活を果たし、「禁術」を発動した彼を依代として新たなドレッドへと変身。宝太郎達へ猛威を振るう。
余談
- 演者の鎌苅氏は本作が仮面ライダーシリーズ及び特撮作品初出演になる。ちなみに、妻の芳賀優里亜女史は『仮面ライダー555』のヒロイン・園田真理役等、多くの仮面ライダーシリーズに出演しており、『仮面ライダーアウトサイダーズ』ではスマートクイーンとして仮面ライダーデルタへの変身も経験している。グリオンのドレッドへの変身により、夫婦で仮面ライダーを演じるという快挙を成し遂げている。
- 彼のアルケミストリングは金色な他、上記の通り10年前には錬金術師の羽織る制服も着ていたため、彼も風雅に並ぶ高位の錬金術師であると覗える。
- 視聴者からは宝太郎の「ガッチャ!」のように「ケミストリー」を連呼しているため、「ケミストリーおじさん」とも呼ばれてしまっている。
- 本作の脚本担当である長谷川圭一氏のお気に入りキャラであり、度々自身のXのポストでグリオンの名前を出している(大抵、自身が鑑賞した作品関係のポストでそれが見受けられる)。
- グリオンのコンセプトは放送開始時から指摘されていた「錬金術らしくない」へのアンサーらしく、『本来の目的である黄金錬成を野望とした古い錬金術師』との弁。
- 上記のコンセプトを踏まえて、ファンの間では名前の由来は伝承で “黄金を血眼に求める” 性質を持つ怪物・グリフォンではないかと推測されていた。
- しかし最終話放送後に長谷川氏のXで由来が明かされ、ギリシャ神話に登場する狂気の天才彫刻家・ピグマリオンだったことが判明した。長谷川氏はピグマリオンの伝承を踏まえた上で「自分が生み出した人形たちの変化を許せなかった。彼の独善的な理想は文字通りメッキが剥げてしまったけど、ある意味ピュアすぎる最低最高の悪役だった。」と評している。
- 最終話で宝太郎が彼の錬金術を喰らい固められながらも動けた理由については、公式サイトで「彼の錬金術は金メッキをコーティングしただけのもの」と言われている。
- 第27話にて一度退場したが、公式サイトにて鎌苅氏のクランクアップが報告されていなかった為、復活が予想されていた。また、復活前の第31話にてクラーケンマルガムの生み出した幻影として出演している。
- 鎌苅氏によると、“登場当初はグリオンが純粋な人間なのかホムンクルスなのかの設定が決まっていなかった ことから、『瞬きをほとんどしない』など、人間らしさをなくすよう意識して演じた” と答えている。
- 夏の劇場版において劇場版限定ボスライダーの変身が明らかになっており、テレビシリーズのレギュラーキャラが劇場版限定ボスライダーに変身するのは『仮面ライダー555』に登場する木場勇治/仮面ライダーオーガ以来21年ぶりとなる。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダーガッチャード 冥黒の三姉妹 錬金術師(仮面ライダーガッチャード)
ラスボス 悪のカリスマ 全ての元凶 諸悪の根源 外道 エゴイスト マッチポンプ 絶対悪
令和ライダーラスボスキャラクター
スエル→グリオン
劇場版仮面ライダーボスキャラクター
メラ → グリオン