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仮面ライダー555

かめんらいだーふぁいず

『仮面ライダー555』とは、2003年から放送された、『平成仮面ライダーシリーズ』第4作目である。全50話。
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疾走する本能
Open your eyes for the next φ's!

概要

2003年1月26日から2004年1月18日までテレビ朝日系列で放映された平成ライダーシリーズ第4作目である。
メインテーマは「異種族(他者)との共存」と「」。
怪人(オルフェノク)へと変わってしまった者たちの苦悩や変身ベルトの争奪戦、ハードな描写や草加雅人を始めとするとても単純には善悪を論じ切れない複雑でアクの強いキャラクター達が本作の特色として挙げられる。

前作『仮面ライダー龍騎』では「ライダーだからといって正義の味方とは限らない」という構図が話題となったが、本作では更にライダー=正義、怪人=悪」の図式をも排し善悪二元論的な単純な価値観では割り切れない物語や、「正義とは何か?そもそも人間は守るに値する存在なのか?」「如何なる理由があろうと、戦うこととは敵対する誰かを殺すことに他ならない。では何を信じ、何のために”敵”を殺すのか?そして、その罪と責任にどう向き合うのか?」といった根源的なテーゼを直球で投げつけてきた作品である。

同時に「他人との相互理解の難しさ」「復讐暴力の連鎖」「夢(信念)を貫くことのエゴイズム」「同じ夢を持っているのに立場や解釈の違いで起こる争い」といった、普遍的ながら極めて重たく解決の難しいテーマも盛り込まれている。

従来の本シリーズの中でも、登場人物の間で繰り広げられるドラマ性へ特に重点を置いた内容となっており、裏切り欺瞞、行き違いや気持ちのすれ違いによる誤解愛憎から発展する殺し合い、不信が不信を呼び泥沼化していく人間模様を多分に交えた人間関係が非常にドロドロとした物語が特徴である。

その作風故にリアルないじめ嫌がらせの場面も多く、登場人物達の凄惨な経緯や末路の描写など、朝の特撮ドラマでありながら昼ドラ並の重々しいストーリーが展開され、当時、賛否両論になった。

全50話、加えて劇場版パラダイス・ロスト』を井上敏樹がすべて執筆していたこと、彼自らが執筆した小説版『異形の花々』ではより陰惨な描写が増えていることも有名。

また、物語性を重視し、怪人側の背景も描く構成となったのは、前作『龍騎』がライダー同士の戦いそのものに比重を置きすぎたことや、そのせいで怪人の扱いが弱くなってしまったことへの反省でもあったとのこと。

仮面ライダーシリーズで初めて「この番組はフィクションです」というテロップが流れるようになった。

物語

西暦2003年九州で一人旅をしていた青年・乾巧は、旅先で知り合った美容師を目指す少女・園田真理とともに、オルフェノクと呼ばれる異形の怪人に襲われる。
真理は所持していたベルト・ファイズギアを装着して戦おうとするも、ベルトに拒絶され失敗してしまう。そこで今度は巧にベルトを着装させると、彼は仮面ライダーファイズに変身することに成功し、オルフェノクを撃退した。
オルフェノクがベルトを狙ってきたらしいことを知った二人はその後、クリーニング屋の菊池啓太郎と出逢い、事情を知った彼の勧めで東京にある彼の家で共同生活を始めることになる。

一方、東京で暮らしていた青年・木場勇治は、2年前に巻き込まれた交通事故によって両親を失い、自らもその後の昏睡状態を経て死亡したかに見えた。しかし、木場は病院で謎の蘇生を遂げる。
だが、昏睡していた2年間に彼を取り巻く状況は一変していた。両親の財産は親戚に奪われ、唯一の拠り所であった恋人すら従兄弟に奪われてしまっており、怒りと絶望から木場はホースオルフェノクとして覚醒し、従兄弟と恋人を殺害してしまう。
すべてを喪った上に自らの変容と罪に絶望し、自暴自棄になる木場。そんな彼の前にスマートレディと名乗る女性が現れ彼女からオルフェノクの組織・スマートブレインへの勧誘を受ける。そして木場は、自分と同じようにオルフェノクとして覚醒した長田結花海堂直也の2人と行動を共にするうちに、人類を敵視するスマートブレイン社の姿勢に反発し、人類とオルフェノクの融和を考えるようになる。

巧と木場。二人の男は、オルフェノクを憎み抹殺を試みる謎の青年、草加雅人との闘いを通じて、ライダーズギア、ひいては人類の未来を巡り、様々な立場の人間・オルフェノク達の信念と思惑が激突する戦いへと踏み込んでいく。

総合的な評価

暗い、シリアス
平成ライダー初の怪人側の人間ドラマを描いた事で当初から波乱を呼んだ作品であり、怪人でありながら人間の心を持つ者と、人間でありながら悪事を働く者らが登場する等、『龍騎』同様にこれまでの仮面ライダーの常識を覆す作品としてニチアサ枠を飾った。

前述したように、その陰鬱さはただでさえシリアスで重々しいストーリーが繰り広げられた平成一期前半(『仮面ライダークウガ』から『仮面ライダー剣』)の中でもずば抜けており、アクの強いストーリーや劇中描写故に苦手な人もいたらしく、当時はBPOテレビ朝日「朝から重すぎる話を見せられて気分が悪い」「もっと子供に安心して観せられる内容を放送してくれ」等のクレームなど少なからず批判を喰らった。

そもそも三部次回作が、一応子供向けという体裁で作られているためか、

  • 設定そのものは子供でも比較的わかりやすい
  • 主人公が明るく極度のお人好しで、人間として完璧
  • 時折コミカルな場面を挿入
しているのに対し、本作は、
  • 大人でなければ理解できない場面や発言が多い
  • 主人公の性格や第一印象、口の利き方といった面で様々な問題がある
  • コメディリリーフがいてコメディシーンも一応あるが、添え物程度であまり目立たない
といったように明らかに子供を眼中に置いていないといっても過言ではなく、また主要キャラクターのほぼすべてが人間的に問題があるのが特徴(主人公にしては第一印象がとてつもなく悪い乾巧、二面性が激しく「正義の味方」という観念に対する強烈なカウンターキャラである草加雅人、勘違いや思い込みで暴走しやすい一面を持つ木場勇治など)。

他にも当時の子供たちにトラウマを与えたシーンも少なくなく、中でも草加雅人の最期はあまりに悲惨で、今も多くのファンの間で語り草となっている。

しかし戦闘シーンやライダー達の使うガジェットの演出が非常に華麗だったこともあり、実際のところは子供達にも支持され、好調な売上を記録している。
当時の子供の憧れのアイテムであった携帯電話を始めとする日用電子製品をモチーフとしたギミック豊かなライダーや、上述で人間的に問題としながらもそれが同時に魅力にもなっている個性豊かな、味のあるレギュラーキャラ達(主人公らしからぬ無頼漢の中に純粋な格好良さを秘めた巧、ヒーローとは言い難い卑劣漢ながらも一概に悪人とも評し難い濃いキャラ性で人気を獲得した草加、副主人公としてストーリー上で大きな存在感を示してくれた木場、そんな彼らの裏で本作の数少ないコメディリリーフであると同時にシリアスでも良き狂言回しを務めた海堂直也など)の存在や、平成二期に入ってから後の『スーパーヒーロー大戦』等の映画などの活躍により、改めて注目された事で人気を高め、今では仮面ライダーシリーズの平成一期を代表する大人から子供まで広い範囲で愛される名作となっているといえる。

2021年に開催された「全仮面ライダー大投票」では仮面ライダー部門で奇しくもファイズらしく第5位、作品部門では第7位にランクイン。音楽部門でもオープニング曲である「Justiφ's」が第8位を獲得しているため、全部門でトップ10入りを果たしたことになる。

仮面ライダー4号』という、本作そのものの続編と呼んで差し支えない作品(ただし語り部は仮面ライダードライブ泊進ノ介)まで作られている。

本作のライダー

登場するライダーは本編では4タイプが、劇場版パラダイス・ロスト』を含めると6タイプが存在する。
以下に示しているのは主にそのライダーに変身する人物であり、ファイズ、カイザ、デルタについてはベルトが奪われることで(敵を含め)他の人物が変身する場面もある。
なお、龍騎を除くそれまでの平成ライダーと同様に作中で「仮面ライダー」を定義するシーンはなく「ライダー」という呼称も使われていない
また、本作の登場人物の特徴として、登場人物は主人公を筆頭に、全員が人間的に問題があること(上記の3人以外にも、気の強さから相手を罵倒する際は容赦なく時に言ってはならないことも言ってしまう少女極度のお人好しであるが故に他人に利用されやすい人物人類との共存を望んでいながらも裏では怪人として悪人を殺している女性空気が全く読めず周囲の人間に常に火に油を注ぐような発言ばかりをする人物ヘタレさが仇となって周囲の人間を危険にさらしてしまいがちな青年など)、敵勢力に完全な悪人とは言い切れない人物がいることが挙げられる。また人間側にも(人類のためとはいえ)目的のためなら手段を選ばない非道な人物や、微塵の同情も抱けない被害者も登場する。


主な登場人物

仮面ライダー555の登場人物一覧を参照

主題歌・挿入歌

作詞:藤林聖子/作曲:佐藤和豊/編曲:中川幸太郎/歌:ISSADA PUMP
劇場用アレンジとして「Justiφ's -Accel Mix-」が存在している。

  • 1st挿入歌『Dead or alive
作詞:藤林聖子/作曲:吉田勝弥/編曲:近藤昭雄/歌:石原慎一

  • 2nd挿入歌『The people with no name
作詞:藤林聖子/ラップ詞:m.c.A・T/作曲:渡部チェル/編曲:RIDER CHIPS/歌:RIDER CHIPS featuring m.c.A・T
アクセルフォームテーマソング。

  • 3rd挿入歌『EGO 〜eyes glazing over
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:渡部チェル/歌:ICHIDAI

  • existence〜KAIXA-nized dice
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:佐藤和豊/歌:谷本貴義
仮面ライダーカイザイメージソング。「右脳」という空耳でおなじみ。劇中未使用。

  • DELTA STRIP〜White Ring
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:吉田勝弥/歌:Ikuo
仮面ライダーデルタイメージソング。劇中未使用。

  • Double Standard
作詞:藤林聖子/作曲:森重卓/編曲:camino/歌:JUN
乾巧キャラクターソング。劇中未使用。

  • Hang on
作詞:藤林聖子/作曲:佐藤和豊/編曲:籠島裕昌/歌:菊池啓太郎溝呂木賢
菊池啓太郎キャラクターソング。劇中未使用。

  • I wish
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:小倉健二/歌:園田真理芳賀優里亜
園田真理キャラクターソング。劇中未使用。

  • cross a river
作詞:藤林聖子/作曲:佐藤和豊/編曲:籠島裕昌/歌:木場勇治泉政行)
木場勇治キャラクターソング。劇中未使用。

  • pray for you
作詞:藤林聖子/作曲:隆勇人/編曲:辻陽/歌:長田結花加藤美佳
長田結花キャラクターソング。劇中未使用。

  • 夢のかけら〜Romantico
作詞:藤林聖子・唐橋充/作曲:幸塚淑夫/編曲:亀山耕一郎/歌:海堂直也唐橋充
海堂直也キャラクターソング。劇中未使用。

  • My name is Smart Lady
作詞:藤林聖子/作曲:北村英志/編曲:吉田勝弥・北村英志/歌:スマートレディ栗原瞳
スマートレディキャラクターソング。劇中未使用。

  • 太陽の影 月の夜
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:佐藤和豊/歌:園田真理(芳賀優里亜)・長田結花(加藤美佳)

余談

本作にはモルフォチョウモアレ(黒い波みたいな模様)がOPのみならず、劇中では度々登場しており、『仮面ライダーディケイド』のファイズの世界でもファイズのアイコンとして使用されている程、本作の象徴になっている。

関連イラスト

ファイズとカイザ
open your eyes for the next φ's


仮面ライダー555
プリティでキュアキュアなホワイトとブラック描いてみた



関連動画




関連タグ

特撮 仮面ライダー 平成ライダー 平成一期
フォトンブラッド オルフェノク
パラダイス・ロスト 異形の花々 仮面ライダー913
仮面ライダー4号
乾巧って奴の仕業なんだ 駈斗戦士

美少女戦士セーラームーン超星神グランセイザー爆竜戦隊アバレンジャー:本作とほぼ同時期に放映された特撮作品。

仮面ライダーX:仮面ライダーシリーズ第3作目にして5人目のライダー、すなわち「仮面ライダー5号」であり、旧世代のメカニカルな仮面ライダー。本作が平成ライダー第4作目なのに「555」という一見紛らわしいネーミングなのはこのためである。

仮面ライダーアギト仮面ライダー響鬼(後半):プロデューサーと脚本家が同じライダー作品。アギトとは主人公重大な秘密があり、後半でそれが明らかになる」「登場ライダーは三人体制を取っている」「終盤で四人目のライダーが登場する」という共通点がある。

仮面ライダーキバ:脚本家が同じライダー作品、主人公重大な秘密があり、後半でそれが明らかになる」「主役ライダーの色彩が酷似している」「2号ライダー変身者は歪んだ正義を掲げる人物で、井上キャラの代名詞的存在でもある」「白い3号ライダーは最初に造られた初期型で、装備が少ない」「芳賀優里亜女氏がレギュラー出演している」「怪人だけで構成された大企業ラスボスである怪人の王が登場する」「人間と怪人の共存がテーマ」「昼ドラ並の重々しいストーリーが展開される」「前作が小林靖子作品」「次回作がカードを使用するライダー作品など共通点が多い。

仮面ライダー鎧武:10年後のライダー作品、主人公はムキになりやすい一面もあるが、優しく正義感にあふれた青年」「黄色い2号ライダー変身者は良くも悪くも自分なりの正義を突き通す性格」「主人公の仲間である影の主人公は基本的には優しい性格だが、良くも悪くも流されやすく感情の起伏が激しい一面がある」「黒いサブライダー変身者は2号ライダーとはクラスメイト(チームメイト)の関係にあり、最終的には人間としてもヒーローとしても大きく成長を遂げた」「ヒロインは気が強い性格の少女」「ライダー達変身ベルト量産型ライダーを開発した悪徳大企業が登場する」「怪人の王が存在しており、カラーリングが白」「陰鬱で暗いストーリーが展開される」「登場人物の全員が人間的に問題がある」「主人公とヒロインが1体の敵怪人に遭遇した際に主役ライダーが誕生した」「主人公の仲間がすれ違いなどで堕ちして勢力について主人公達と対立してしまう展開や2号ライダーとヒロインが死亡してしまう展開がある」といった多くの共通点がある。

犬上小太郎:『魔法先生ネギま!』の登場キャラクター。仮面ライダー好きという設定で、2003年が舞台ということから、ネギと一緒に見ていたのは本作だと思われる。

ニチアサ同期
30分前爆竜戦隊アバレンジャー
30分後明日のナージャ

仮面ライダー龍騎仮面ライダー555仮面ライダー剣

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