「大体今俺たちライバルだろ!?いつまでも先輩面してんじゃねえよ!」
演:内山眞人
登場話:第24話「闇への扉」第25話「闇の実験室」
データ
身長 | 207.0cm |
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体重 | 126.0kg |
特色/力 | 4km先の音をとらえる聴力、25mのジャンプ力 |
(出典:テレ朝版公式サイト、東映公式『仮面ライダー図鑑』より)
概要
第24・25話に登場。
北崎が起こした大量殺人の被害者『小林義雄』が覚醒した、ウサギの特質を備えたオルフェノク。
4km先の物音も聞き分けられる聴力を有し、ジャンプ力は25m。
元々全く戦闘に向かない動物がモデルなだけあり、臆病な位に用心深い性格のため、入念に作戦を練ってからブーメランで不意打ちする攻撃を得意とする。人質を取っていたとはいえ、ウサギ故なのかホースオルフェノクにもダメージを与えられるほどにキック力が強い。
また、オルフェノク態への変身の際は海堂が気取って取ったフィンガースナップを忠実に真似している。
劇中での動向
第24話
人間でなくなったことに混乱と絶望を抱き、川への飛び降り自殺を図るも偶然居合わせた海堂直也によって川から救出される。その際互いにオルフェノクであることを知り、(人として生きるつもりだったが園田真理にプロポーズして玉砕したこともあって)オルフェノクの素晴らしさを説き人間を捨てるよう勧める海堂を「先輩」と呼び慕い、オルフェノクとして生きようとする。
ラッキークローバーに入るためコンタクトを取った結果「カイザギアとファイズギアを奪うこと」という条件を出され、達成のために動き出した。
オルフェノク態に変身し菊池啓太郎と真理の乗っている車を襲うことで乾巧と草加雅人を誘き寄せ、海堂と共に戦闘に乗じて奪おうとするも失敗。(なお啓太郎と真理がターゲットになったのは偶然で、海堂は二人の顔を見るなり「脅かすだけにしよう、な?」とやや逃げ腰になっていた。共に面識ある相手で、しかも片方が苦い思いを受けたばかりの真理では無理もない)
その後(どこから調達したのか謎だが)警官に変装して道を封鎖、検閲と偽ってあっさりライダースギアを奪うことに成功。巧と草加は事の異常さに気づきすぐさま彼らを追いかけるも、ライダースギアを取り戻せずに終わってしまう。
第25話
純朴な見習いの青年であった彼だが、ライダースギアがラッキークローバーの手に渡った後、「ラッキークローバーに入れるのは一人だけ」と村上峡児に唆された結果態度を一変。
木場勇治の始末を提示され躊躇いを覚える海堂に対してライバル宣言し、「俺、何があってもずっと先輩のことは忘れません。先輩みたいに、強く逞しく生きていきます」と口調こそ丁寧なれど、肩に置かれた海堂の手を腕を持ち上げる形で払いのける等、既に陰りが見えはじめていた。
その後木場、長田結花、海堂が居合わせたところに奇襲を仕掛けるという行動に出る。木場を倒すのを諦めること、汚い手を使わないように海堂に忠告されても「いつまでも先輩面してんじゃねえよ」と完全に敬意を捨て去ってしまっていた。
そして海堂を探しに来た結花を人質に取った上で木場を呼び出し、「抵抗すればあの女の命はない」と、卑怯な手段も辞さないオルフェノクとなってしまう。
そのまま一方的に木場=ホースオルフェノクを痛めつけるも、海堂が結花を救出して登場。「貴様…人間を捨てろと言ったのはお前だろう!」と怒りを滲ませるも、「馬鹿野郎。だからと言って簡単に捨ててどうするよ!…人間を捨てようと思っても、捨てられないところが俺様のいいところだ」と返される。
結局のところ人間を捨てきれなかった海堂だったが、力に溺れさせた責任はあるとしてスネークオルフェノクに変身。ラビットオルフェノクは「殴りたきゃ好きなだけ殴れ!」と言われたことでスネークオルフェノクを殴り続けるが、結花が解放され抵抗できない理由もなくなったホースオルフェノクから反撃され、その場を逃げ去るように撤退。
人間態に戻り、逃げた先のスタジアムで「俺はまだ諦めねぇぞ。俺のこの手で、全てを支配してやるんだ!」と叫ぶ小林の姿は、人間としての自分を放逐し心を怪物に変貌させた者のそれであった。
格闘で圧倒され、やっとの思いで腹部に来た蹴りを受け止めるものの、そのままゼロ距離でポインターをぶちかまされゴルドスマッシュを発動されて灰化した。この一連の流れは、(初使用というのもあり)ゴルドスマッシュの使用シーンの中でも印象的なシーンとして数えられる。
仮面ライダー913
第10話「雅人の死」~第12話「お前たちの墓標」に登場。
平岡というオリジナルキャラクターの流星塾生が変身。戦闘になる直前まで味方サイドの人間だったのだが、いつのまにかオルフェノクにされた上、スマートブレイン側に引き込まれていた。
草加とはちょうど同じ時期に塾に入り、まだみんなになじめなかったころを共に過ごした仲。内緒で仔犬を飼っていた思い出を回想され、「そんなお前が好きだった」と前置きされた上で「だから」と顔にグランインパクトをぶちこまれて灰となった。
備考
戦闘力が弱いとは言え、小林よりも実力が上のオルフェノクはベルト強奪に悉く失敗しているのに対し、姑息な手段と言えどベルトの奪還に成功しているという何気にデカい功績があったりする。
演じる内山氏が後に影山瞬を演じたことにひっかけて、ファンからは『影山オルフェノク』と呼ばれることもしばしば。
本作には姓が同じ影山冴子/ロブスターオルフェノクが登場しているが、あちらは「エビ姉さん」の愛称で通っているため混乱は起こっていない模様。
また、ハイパーバトルビデオの『三本のベルト』のカイザがゴルドスマッシュを撃つシーンでは第25話の映像が使われており、そっち方面でもネタにされている。(俗に言う『オルフェノクはKO☆NA☆GO☆NA☆SA☆』とはこのシーンのこと)
スーツはオクトパスオルフェノクに改造された。
草加カイザとラビットが戦ったスタジアムは東映特撮では頻繁に使用されており、仮面ライダーディケイド第4・5話ではディケイドと(草加?)カイザが戦っている。
ちなみに耳に当たる部分が垂れていることからモデルはロップイヤー系統の種だと思われる。
ウサギは飼う前は可愛く大人しいイメージを抱きがちだが、飼ってみるとふてぶてしい態度を見せるようになる。劇中での豹変ぶりはこのウサギのイメージが反映されたのだろうか。
また、ウサギ単独モチーフの怪人は「ウサギ自体が悪そうにも強そうにも見えない」というイメージのせいかかなり希少で、平成以降の作品ではメ・ウザー・ダ、ラビットイマジン、パンダラビットイマジン、ピンクラビットイマジン、レプス・ゾディアーツの5体しか登場していない。それらも設定のみの存在だったり、あるいは一作品で使い回されてるだけだったりで、実質的にはこのラビットオルフェノクとオリジナルのラビットイマジンしか居ないことになる。
関連タグ
影山瞬…手のひらを返した結果、出世しかけるも地獄のどん底に堕ちたという意味では共通。演者も同じ。
千樹憐…演者が同じだが、こちらは最後まで純粋であり続け、最後まで人々のために戦い抜いた人物。
サラマンダーイマジン…演者が同じ怪人
ウサギのライダー怪人
トータスイマジンウサギ※→ラビットイマジン→パンダラビットイマジン→ピンクラビットイマジン アナザービルド※ バウンティーバニー
※トータスイマジンはリクガメ、アナザービルドは戦車との複合モチーフ