「ねぇ。そのバッグ、ちょうだい。」
登場話:第2話「ベルトの力」
概要
スマートブレイン傘下のオルフェノクの1人で、ゾウの特質を備える。人間態はバイクを乗り回す細マッチョ系の青年(『仮面ライダー555超全集 上巻』p.44では「ロングコートの男」表記)だが、その服装は上半身裸にロングコートという明らかに怪しい風貌であり、一目でオルフェノクだと分かった視聴者も多かったと思われる(時期的に真冬だが、演者さんは寒くなかったのだろうか…)。
スピード違反を白バイ警官に咎められ、免許証の提示を求められた際にはわざわざ上半身を露出させてから怪人態に変身するという変態っぷりである。
井沢博司と同様ファイズギアを狙って行動し、所有者の園田真理に襲い掛かるが、真理からギアを託された乾巧が変身したファイズと戦い、瓦礫の山に吹き飛ばされるが、突進態に変化。持ち前の怪力で巧を吹っ飛ばしたが、最期は真理を避難した車ごと圧し潰そうとしていたところにクリムゾンスマッシュを受けて敗北。灰化して崩れ去り死亡した(なお、クリムゾンスマッシュを浴びた場所には大穴が空いていた。改めてクリムゾンスマッシュの威力がわかる描写である)。
劇中で初めてライダーの必殺技を喰らって倒されたオルフェノクである。
ファイズギアを奪うのが目的である筈なのだが、途中から真理の車を押し潰す事に執心していた理由は不明。
形態
どちらもパワーに優れた戦闘形態であり、形態変化が存在するが、公式サイドからは現状オリジナルとは明言されてはいない。
格闘態
身長 | 220.0cm |
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体重 | 152.0kg |
特色/力 | ファイズにも劣らぬ剛腕、巨大な突進態への変異 |
(出典:テレ朝版公式サイト、東映公式『仮面ライダー図鑑』より)
エレファントの基本形態。側頭部から伸びた鋭い牙が武器で、いかなる敵をも薙ぎ払うパワーも強力。身長220㎝、体重152㎏とかなり大柄。頭部の両側に象の顔があり、両側から伸びた鼻が牙になっており、左耳が頭の装甲、右耳が錣と象の顔パーツが余すところなく使われている。
身体は鎧のような装甲で覆われている(その割に巧の乗る市販バイクに轢かれて吹っ飛ばされていたり、ファイズからの攻撃で怯んでいたが)。
武器の大砲からは厚さ2mの鉄板を爆砕する程の威力の光弾を発射し、ある程度の遠距離戦も可能である(射程は500m)。ただし、本編中では未使用(『555超全集 上巻』p.44等のスチール写真などで確認できる)。
また、側頭部の牙は使徒再生用の触手に変化させる事が可能となっている。
突進態
身長 | 765.0cm |
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体重 | 7510.0kg |
特色/力 | 体重を活かしたストンピング、巨体での体当たり |
(出典:テレ朝版公式サイト、東映公式『仮面ライダー図鑑』より)
格闘態の下半身が巨象の胴体と四肢に変化したケンタウロスに似た別形態。身長7.56m、体重は本物のアフリカゾウに匹敵する7.51t。
重戦車すらも弾き飛ばすとされる、巨体を生かした体当たりや踏み潰しが得意でその威力は車を簡単に横転させ、踏み潰してしまうほど。
派生作品
後にスーツは第17話に登場したアルマジロオルフェノクに改造された。その後映画『レッツゴー仮面ライダー』で頭部をエレファントに戻されて再登場したが、スーパーヒーロー大戦でアルマジロに再改造された。
『劇場版仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』では、冒頭でスマートブレイン本社に突入した人類解放軍を潰しにかかったオルフェノク達の中にコイツと思わしき姿が確認できる。兵士を襲うとき捕食しているみたいな音が聞こえるが多分気のせい。因みに胴体はアルマジロのものになっていた。
井上敏樹による『小説仮面ライダーファイズ』(講談社より2004年8月17日刊行)では後日談に登場。最初から巨大な姿で暴走するが、クレインオルフェノク(長田結花)の遺児である勇介に殺害される。
しかし、天に向かって振り上げられる程の長い鼻や人間を片方の牙で串刺しにしていたという特徴(P.250の地の文より)から、TV版の突進態とは異なる姿の可能性もある(エレファントの牙は伸縮自在なのでそこまで気にする事でもないのだろうが)。
『仮面ライダージオウ』第6話「555・913・2003」でも、555本編での映像が流用される形で突進態が登場。真理を車ごと圧し潰そうとする中でファイズのクリムゾンスマッシュを受けそうになるが、そのタイミングでアナザーファイズが誕生した事でファイズの変身が解けてしまった。
この後の状況は描写されておらず、真理とエレファントオルフェノクがどうなったかも定かではない。
前話ではアナザーフォーゼの誕生によりフォーゼの存在が消失した際、交戦していたスコーピオン・ゾディアーツも同時に消失する描写があり、エレファントオルフェノクもファイズと共に消失した可能性がある。この影響でオルフェノクにならず人間として生活している可能性も考えられるが、いかんせん人間体が半裸のニーチャンなので結局ヤバい奴である事に変わりはない。こればかりはタイムジャッカーが歴史改変してもどうにもならなそうな案件である。
『仮面ライダー913』第23話「花形の理想」でも、彼と思しきオルフェノクの後姿が1コマ登場している。
余談
平成ライダーシリーズで初めて登場した象の怪人である(設定だけのものを含めればアギトのイコン画に確認できる象のアンノウンが初となるが)。
ここまでオリジナルのオルフェノクの登場が続いており、各々の形態変化を楽しめるという非常に豪華な2話となった(第1話はホースオルフェノクとスティングフィッシュオルフェノクで第2話がエレファントオルフェノク)。
また、スクィッドオルフェノクと同様に視聴者にオルフェノクはどういう存在なのかを伝える役目も担っているゲスト怪人でもある。
『Xだと第2話の登場怪人はパニックになるが、そちらはゴートオルフェノクのモチーフに採用されたため、エレファントオルフェノクは怪力ヘラクレスが元ネタとなった。スティングフィッシュオルフェノクと同様、全体的に甲冑然とした仕上がりになっているが、表面は規則的なパターンで構成もシンプルにし、スティングフィッシュオルフェノクとは異なる印象になっている(『完全超悪』p.143)。
関連タグ
仮面ライダー555 オルフェノク スマートブレイン パワーファイター
ホースオルフェノク:同じくケンタウロス型に変身できる主役級オルフェノク
ミドリマンモス:モチーフ。同じく象の顔が対象になるよう配置されたデザインになっている。なお、この怪人のスーツを改造したのが死神タイホウでありエレファントオルフェノクの武器が大砲なのはこれのオマージュとなっている。
歴代象怪人
ミミンガー ゾゾンガー エレファントアンデッド エレファント・ドーパント ガメル 巨大グリード暴走態 エレファント・デッドマン