「何でもする! 何でもするからカリンをっ…!」
「この力で俺は、カリンに命を与えられる…!」
演/CV:水石亜飛夢
スーツアクター:永徳
データ
| 身長 | 186.0cm |
|---|---|
| 体重 | 91.0kg |
| 特色/力 | 生体エナジーの吸収と供給/ファイズ・ブラスターフォームのクリムゾンスマッシュのようなキック技 |
概要
『仮面ライダージオウ』EP05「スイッチオン!2011」の終盤にて登場するアナザーライダーの1人。
2011年でタイムジャッカーの一人・スウォルツが誕生させたアナザーフォーゼがジオウによって倒された後、アナザーフォーゼのボディとフェイスが剥がれ落ちこの姿に変貌した。
モデルは仮面ライダーファイズ。
仕草は本来の変身者と似ており、アナザーフォーゼからこの姿に変わった時は、変身者がファイズに変身した後にする手首のスナップを行っている。
新たなアナザーライダーに変異した事実から、スウォルツがアナザーフォーゼウォッチを埋め込む前から既に、佐久間の体にはアナザーファイズウォッチが埋め込まれていた事になる。少なくとも「新しい体験」と発言した事も踏まえて、スウォルツは事前に知っていたようだが……？
容姿
姿は他のアナザーライダーの例に漏れず、ファイズの通常形態を歪めたような外見をしている。
黄色い複眼はよく見ると内側に小さな目があるのがわかり、どことなくタイガーオルフェノクに似た炎のようなモールドも見られる。ちなみに『555』小説版では本来の変身者ではとある事情から炎に対するのトラウマを抱えていると思しき描写が存在する。
クラッシャーも目立たないながら存在し、まるで
「運命と自分自身に対して歯を食いしばって怒っている」様に見える。
スマートな体型をしている本家と違い、こちらは筋骨隆々としたマッシブな体型で、ボディ各部に走っている赤いフォトンストリームは歪みに歪んでいる。
右肩にはFAIZの文字が、左肩には2003の年号が刻まれており、ベルトの形状はファイズドライバーを模した形状になっている。なお、四肢のモジュールのジョイント等アナザーフォーゼの意匠も残っており、両腕やベルトを除く下半身の形状は同じである。
また、後述のライダーキックを放った際に、足の裏のΦマークが確認できる。
身体のシルバー部分はさながら骸骨のようで、ファイズギアの装着者が死者の進化系であるオルフェノクである事を意識したかのようにも見える。特にオリジナルのファイズのフルメタルラングに相当する胸部は、完全に肋骨のような形状となっている。頭の触角はファイズの当初のモチーフであった魚のヒレに似た造形(見ようによってはチョウが羽ばたいているようにも見える)になっているなど、555に関する要素がこれでもかと詰め込まれたデザインである。
そのファイズを無理矢理怪人化させたような姿は、まるでファイズを含めたスマートブレイン製ライダーズギア開発の発端となったオルフェノクの王を彷彿とさせる。
能力
アナザーフォーゼ同様、天秤座生まれの18歳の女子高校生を青い炎のような生体エネルギーに変換し吸収する能力を持っており、この力をある目的の為に使用している。
ゲイツとの戦いでは、クリムゾンスマッシュを思わせる飛び蹴りを繰り出している。赤黒いエネルギーを纏いながら飛び込む演出から、ブラスターフォームのブラスタークリムゾンスマッシュを意識した技だった可能性もある。
誕生による改変
- オルフェノクの存在の消滅。
- 乾巧が普通の人間として生存し、流しでクリーニングの仕事をしている(改変前同様「西洋洗濯舗 菊池」での勤務経験もある模様)。
- 改変後も巧が生きているのは、彼の死亡した事故はオルフェノクの仕業というジオウ独自の裏設定があるため、死因たる事故そのものがなくなったことが白倉伸一郎のツイートで明らかにされた。
- ファイズの物語の中で死亡した草加雅人が2018年まで生存している。
活躍
- EP05『スイッチオン!2011』
ソウゴ「中から、違うアナザーライダーが出てきた…!?」
2011年でフォーゼアーマーを装着したジオウに倒された後、爆炎の中で立ち上がったアナザーフォーゼのボディが剥がれ落ち、アナザーファイズの姿へ変貌した。
- EP06『555・913・2003』
アナザーファイズの姿を見せたものの、アナザーウォッチの停止に至らなかったためか再度アナザーフォーゼとして復活。
その後2003年に佐久間龍一がオーラと契約した事で生まれたアナザーライダーであり、交通事故で死亡した山吹カリンを生かすためにその力を使用していた事が判明。
佐久間はカリンと流れ星を見に行く約束をしていたが、佐久間が時間になっても来なかった為（※）カリンは先に行ってしまい、そのまま交通事故に遭って亡くなってしまった。
自身を責め泣き崩れる佐久間の前にオーラが現れ、契約を迫る。
佐久間はアナザーファイズとなり、カリンと同じ「天秤座生まれの18歳の女子生徒」を襲っては生体エネルギーに変えてカリンに与え、カリンを無理矢理生かし続けていた。
しかし、時が経つに連れその力は弱まっていき、2011年の段階で完全に失われてしまう。焦る佐久間の前に現れたスウォルツに別のアナザーウォッチを埋め込まれた事で今度はアナザーフォーゼの力を手に入れ、再び対象の女子生徒を襲い続けていた。
その後はアナザーファイズの力を手に入れた直後の2003年に飛んできた明光院ゲイツと遭遇し交戦、最後は仮面ライダーゲイツ・ファイズアーマーの「エクシードタイムバースト」に対してクリムゾンスマッシュに酷似したライダーキックで反撃に出るものの、押し切られて撃破された。
この時、2018年でアナザーフォーゼが再びジオウ・フォーゼアーマーに敗れた事で、2つのアナザーウォッチは同時に消滅、佐久間は全ての力を失った。
その後の行く末はアナザーフォーゼの記事を参照。
※2人のライダーをモチーフとしたエピソードがてんこ盛りすぎて、OAではだいぶカットせざるを得なかったらしい。おそらく詳細な理由を描いたシーンはカットされてしまったと思われる。
- EP25『アナザージオウ2019』
佐久間龍一が再び登場。こちらではソウゴらの活躍によってアナザーライダーの過去の記憶が無かった事にされているため覚えていなかった。
しかしアナザーファイズの力を求めていた加古川飛流/アナザージオウによりアナザーファイズの力を奪われ、意識を失ってしまう。
- EP28『オレたちのゴール2019』
飛流ことアナザージオウが率いるアナザーライダー軍団の一員として再び出現(アナザーオーズの描写を見るに、恐らく無関係の一般人が変身させられたと思われる)。そのため、別の依代をベースとしたアナザーフォーゼとも共闘している。
他のアナザーライダー達と共にソウゴやゲイツに襲い掛かるも、ゲイツ・ファイズアーマーのエクシードタイムバーストを喰らいまたしても撃破された。
- EP43『2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル』
改変された歴史にて、加古川飛流／アナザージオウⅡの配下として登場。肩の年号が2019に変わっている。
スウォルツの指示を受け、彼にとって用済みとなったウールとオーラを始末するべくアナザーWと共に追跡。海東大樹から居場所を伝えられた事で2人に襲い掛かったが、そこにジオウとゲイツが駆けつけ、ゲイツ・ファイズアーマーのエクシードタイムバーストで撃破される。
その後、アナザージオウⅡが率いるアナザーライダー軍団の一員として再び出現。一斉にジオウ達に襲い掛かる。
アナザーカブト、アナザー鎧武と共にディケイドを襲撃するも、ディケイドが繰り出したディケイドスラッシュでまたしても撃破された。
余談
- デザイナーはオルフェノクと同じ篠原保が担当。
- 活動時期は2003年から2011年までとされており、アナザーファイズは少なくとも8年ほどで力を失っている。
- 仮に、これが叶えたい願いの困難さやライダーとしての資質の問題でなく、他のアナザーライダーでも同じ現象が発生する場合、アナザーフォーゼの力も2019年には切れることになり、その場合はオーマジオウに代わる王を選別しようとしているとされているタイムジャッカーの目的もまた変わってくると思われる。また佐久間に次いで活動期間の長かった檀黎斗王も活動期間が2010年から2018年の8年間であり、この仮定の信憑性を高めている。
- また、アナザーフォーゼとしての活動時期も含めると、15年間も人を襲い続けていた事になる。
- EP06においてオーラから「今日からあなたが仮面ライダーファイズよ」と言われているが、原典を知っている視聴者からは「何人目だよ」というツッコミの声も上がった。
- 誕生時、ファイズはエレファントオルフェノクに殺されそうになった園田真理を救う最中に変身解除されたが、フォーゼの変身解除時にスコーピオン・ゾディアーツが消滅したことから察するに、エレファントオルフェノクも人間に戻るなり消滅するなりして真理も助かっている可能性が高い。
また参考までに
- ファイズとフォーゼの共通点
- 名前が「フ（F）」で始まる
- 作中でも触れられていたが、「流星」に関係があるキーワードが存在
- 最先端のテクノロジーで変身する
- 〇、×、△を身体にあしらったライダーが存在する
- 腳に武装を付けてからのドリルライダーキック
- ガラケー型の変身アイテムが存在する
- カウントダウン3秒する変身アイテムが存在する
- 人工衛星からエネルギーを照射されて変身するライダーがいる
- ライダーをサポートする変形メカが存在する
- キャラのくせが強い2号ライダーが登場する
- 音楽家を目指すチャラ男が登場する
- 新人類と敵対する。また、当の新人類達は過去の石ノ森作品のオマージュが多い。
- 学校を舞台にした物語
- 青い蝶キャラクターが登場する
- 序盤で盗まれたベルトを主人公に送る謎の暗躍者が登場する(※ネタバレ注意)
- 馬面怪人が登場する
- ジオウ放送後に発売されたレジェンドライダー変身ベルトの発売が、共に同じ2021年11月
- 正反対な点
- 『ジオウ補完計画』にはフォーゼを「フォオーゼ」と読ませて、ファイズの王ネタとこじつけるネタも存在している。
- なお、フォーゼのラスボスの武器の名前はメソポタミアの英雄王だったりするので、王繋がりネタは一応無いわけではない。
関連タグ
仮面ライダージオウ アナザーライダー 仮面ライダーファイズ 仮面ライダーフォーゼ アナザーフォーゼ 哀しき悪役
アナザー鎧武：同じく異なる二つの時代で同時に倒される演出が存在したアナザーライダー。
ライオンファンガイア：こちらも異なる二つの時代で同時に倒される演出が存在した他作品の怪人。
乾巧：本来の仮面ライダーファイズ
