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「おーい、まだかー?」

演:大塚太心

登場話:第43話「赤い風船」~第45話「王の目覚め」

データ

身長214.0cm
体重124.0kg
特色/力リボルバーの拳銃、肩のブーメラン

(出典:テレ朝版公式サイト、東映公式『仮面ライダー図鑑』より)

概要

コウモリの特質を備えたオルフェノク。西部劇に登場するガンマンのような姿をしている。人間態はサングラスの男

0.4秒で4発の連射を可能とする鉄鋼弾を撃つガンスリンガー(拳銃使い)で、ダブルアクションによる射撃ながら高い命中精度を誇る。また、両肩の鎌は鋭い切れ味を持つブーメランとしても使用できるなど、飛び道具による攻撃を得意とするヒットマンである。

バックボーンは不明な為、詳しい人物像は分かっていないが、任務においては寡黙かつ冷徹に作戦を実行し、高い実力を持ちながらもそれをひけらかしたりしないまさに仕事人。それでいて普段はなんの変哲も無さそうな普通の男性として暮らしていると言う表裏のギャップが激しい人物である。

戦闘力

彼を語る上で欠かせないのはその戦闘力の高さ。一般怪人であるにもかかわらずめっぽう強いのである。

幹部格ではないが、不意打ちとはいえファイズホースオルフェノクを同時に相手にして(二人共戦い慣れしている実力者であるにもかかわらず)互角以上に渡り合い、その後も乾巧の仲間達を幾度となく窮地に陥らせた。さらにもし自分が敵わない相手と出くわした場合は人質を取って切り抜けるという機転の良さも兼ね備えている。

この手のキャラクターは「遠距離戦が得意な反面接近戦に持ち込まれると弱い」と言われることが多いが彼の場合そんなことはなく、ファイズ達との2度目の戦いでは自ら銃を地面に捨ててファイズ達を挑発する余裕を見せファイズ、ホースオルフェノク、クレインオルフェノクの3人を相手にして尚も圧倒した。最後の戦いにおいても三原修二の変身した仮面ライダーデルタスネークオルフェノクを2人相手に圧倒し、救援に来たファイズのファイズエッジによる斬撃を不意打ちに近い初撃以外全て回避した上でカウンターを決めると言った芸当を見せた。

流石にアクセルフォームブラスターフォームといった最強クラスの相手には敵わないものの、そもそも劇中であまりブラスターフォームを多用しなかった巧をブラスターフォームに変身させたこと自体が彼がどれ程の実力者か物語っていると言えるだろう

また、並のオルフェノクなら触れるだけで灰化してしまうとされるブラスターフォームの攻撃を複数回喰らっても致命傷にならず、流石に戦闘直後はダウンしていたが、その後は心身共に深刻なダメージを負わずに普通に生活している様子を見せるなど、戦闘力だけではなく防御力もかなりのものを誇る。

オルフェノク全体を見てもその実力を高く評価しているファンは多く、一般オルフェノクの中では最強クラスの実力者と言っても過言ではない。(巧など人間として生きようとしているオルフェノクやエラスモテリウムオルフェノクは除く)

はっきり言って後半からはライダー達に苦戦することが多くなっていたロブスターオルフェノクセンチピードオルフェノクよりも彼のほうが強いように見えた視聴者も多いだろう。

これほどの実力がありながら何故ラッキークローバーへの白羽の矢が立たなかったのか疑問に思われる事も多いが、基本的に彼自身が仕事人気質である事に加えて、完全に手綱を握れないラッキークローバー入りさせるよりも従順な配下(懐刀)として手元に置きたかった村上の思惑によるものとファンの中では考察されている。

活躍

スマートブレイン社長である村上峡児からの命令で警察のオルフェノク研究機関に協力する役割を担い(村上は人間が自分達オルフェノクに一体何が出来るのかを知るためにあえて警察に協力していた)、木場勇治長田結花の捕獲及びオルフェノク研究機関にとって邪魔な人間である沢村刑事を抹殺しようとした(いずれも結果的には失敗したが)。

その後、人間態で相方のオルフェノクと自動車を直していたところを運悪くオルフェノクの王と遭遇してしまう。相方のオルフェノクを捕食され、恐怖から逃走。その後、王を体内に宿している鈴木照夫を襲い、駆けつけた海堂直也三原修二の変身したデルタを圧倒する。しかし巧が助けに現れたことで形勢は逆転し、最期はアクセルフォームとなったファイズが繰り出した強化クリムゾンスマッシュの前になす術なく敗れ灰化した(それでも反応自体は出来ていた)。

ちなみにオルフェノク形態の時は常に無言でいかにもヒットマンのような雰囲気を醸し出していたのに対し、人間態はサングラスをかけた別に普通の男性だった上、相方のオルフェノクと共に自動車を直していた際には相方に「おぉい、まだかぁ?」とどこか間の抜けた言い方で声をかけるなどオルフェノク形態での雰囲気とのギャップが凄かった。

相方のオルフェノク

演:金原泰成

スマートブレインの社員ナンバーは10387。

バットオルフェノクと行動している金髪の男。車の修理を請け負っていた所に照夫少年に遭遇、実体化したアークオルフェノクの光のムチを浴びて死亡。死体は化石化したまま退場した。『仮面ライダーファイズ超全集 下巻』p.81によれば、アークオルフェノク初の犠牲者となった。

怪人態になる前に殺されてしまったためどのようなオルフェノクかは不明だが、バットオルフェノクと対等に会話していたことから彼もそれなりに高い戦闘力を持っていたか、もしくはお互いオルフェノクに覚醒する前の人間の頃から親しい間柄だったことが推測できる。また鈴木照夫に遭遇した際には(彼がアークオルフェノクだとは知らずに)「迷子か?」と心配そうに尋ねており、バット共々基本的には人間社会に馴染んで大人しく生活していたと思われる。

残った死体はスマートブレイン社に回収され、後に酸素ボンベで殴られても粉砕されないほどに硬化していた事が判明する。

怪人体にこそならなかったが、顔に浮かんだ怪人体にはいくつかの特徴が確認できる。

  • 額に宝玉らしきものがある(仮面ライダーで言う所のOシグナルか?)
  • 首元に数本の筋
  • 目元に陰りがある
  • 鼻の近くに8つの四角い穴
  • 動物が顔を覆っているかのようなデザイン(アルマジロオルフェノクなどに見られたパターン)

しかし、依然として明確な答えは出ていない。(ファンからの候補としてはアンコウコブラハチなどが挙がっている。)

余談

韮沢靖氏によると、デザイン担当の篠原保氏から電話でコウモリ怪人のデザインが難航していると聞き、翼を大きくしたか聞いたところ口ごもっていたという。放映されたものをみたところ、翼をカウボーイチャップスに見立てた、今までのコウモリ怪人とは全く違った切り口だったので大いに感心したという。

また、武器による攻撃で一般人を使徒再生させなかった珍しいオルフェノクで、沢村刑事はダメージこそ受けたが、心臓ではなく足にダメージが行った為に灰化はしなかった。この他にも巧の変身するファイズが全フォームを使用して戦った唯一のオルフェノクでもある。

新規オルフェノクはこれが最後と言われ、ライダーにおいてクモと並び立つ特別なモチーフとしてコウモリが選ばれた。「抜刀」と引っ掻けた居合いの達人や野球選手モチーフを没にして、『忍者戦隊カクレンジャー』以来十年来ずっと温めてきた怪人デザインの、テンガロンハットをコウモリのシルエットに見立てたガンマンとなった。頭部はすぐに決まったが身体のデザインで二転三転し、最終的にフリンジに見立てた小さな羽を四肢にあしらうようとどめてまとまった(『完全超悪』p.145)。

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