ラケシス「あれは何ですの……?」
アトロポス「僕らの『お兄様』たちだよ」
概要
第17話より登場。
グリオンが禁術とされる錬金術を用いて作り上げた生きた人形。所謂ホムンクルスのような存在だと思われるが、泥人形に近い性質を持つ。
冥黒の三姉妹の長女・アトロポス曰く、三姉妹の兄にあたる存在で、恐らく三姉妹よりも前にグリオンが作った彼女達のプロトタイプと思われる。サーベルタイガーマルガムはCVが女性である事から姉にあたる存在もいる模様。
容姿は共通で、小さなミイラのような白い人形(後半期は黄土色)の姿をしているが、それぞれの個体にはしっかり自我があり、また人間の悪意を凝縮して作った人形なのでこいつらの自我は悪意に満ちている。そのため歪んだ価値観を持っていたりとにかく狂暴だったりと、あまりにも危険なことから、普段は板のようなものに手足と胴体をベルトで固定した状態で異空間に放り込まれている。
ちなみにサイズは板を含めて30センチ程度と思われるので、コレのうちから等身大ではないらしい(中には等身大になれる個体もいる)。
また個体によっては反抗的な者もいるようだが、グリオン自身もそのことは重々理解しており、簡単な指示こそ与えるものの、基本的には好き勝手にやらせている。
性質
強い悪意と自我を持つため、当然ながらマルガムに変異することも可能。
その人形が抱いている悪意や欲望を読み取ったグリオンが、それに見合ったライドケミーカードに封印されたケミーと結合させることで等身大となって具現化、悪意のままに世界を暗黒に染めるべく動く。
また、人間の肉体や善意といった要素……錬金術でいう不純物を持たない純粋な悪意の塊であるため、一度撃破しても取り込んだケミーを再び拘束して身体を瞬く間に再生することも出来てしまう。
個体によっては単身で人間サイズに実体化することも可能の他、数体の人形同士が合体して一つの素体になる事もあり、より戦闘力の高いマルガムとなる。
余談
人間が変身する個体以外は、基本的に声優が演じ、例外はあるもののマルガム化されたケミーのものに準じている。
東映公式によると、人間が変異したマルガム以上に個性的な人格を持っているとのこと。
詳しい製造方法は不明だが、劇中や映画に登場するホムンクルス達にオリジナル(モデル)がいることを考えると、彼らの悪意にもモデルとなった人間が実際にいた可能性もある。
悪意人形を出そうと提案したのは16,17話を担当した柴崎貴行監督からの提案であり、パイロットの田崎竜太監督も交えて長時間にわたる脚本会議の末出すことが決まったと語られた。
関連タグ
マルガム:怪人形態。メイン画像はマルガム化した後の素体部分のもので、人形部分がミイラというよりは藁人形っぽくなる。
白ヤミー:ミイラのような姿で怪人の素体という点では先輩格だが、こっちは元々等身大で自我などを持たない。また欲望を糧として変身形態になるのも類似するが、白ヤミーは「宿主」となる人間の欲望を吸収して変貌する。
似たような奴に屑ヤミーもいるが、こっちはヤミーの素体ではなく、即席の戦力として生み出される完全な雑兵。