「──この一言で私は変わる」
「字(あざな)は"仮面ライダーマジェード"!」
CV:松本麗世
スーツアクター:下園愛弓
変身者
概要
『仮面ライダーガッチャード』に登場する仮面ライダー。本作における2号ライダー。
変身者は九堂りんね。
劇場版『仮面ライダーTHE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦』に先行登場し、本編では第19話より登場している。
映画内でウィザードマルガムの魔法の力に対抗するために、夢の中の父親から力を託される形で誕生した。
しかし、強力な属性のケミー2体での変身はエネルギーの消費が激しく、その上で初変身時の戦闘において力を消費し過ぎたため、映画での活躍以降はしばらく錬金術が使用不可能になっていた。この制約は本編第18話まで続き、第19話でようやくエネルギーが回復し変身が可能になった。とはいえ、エネルギー問題は解決しておらず、第24話にて鶴原錆丸と銀杏蓮華によって「アルケミスチャージャー」を開発しエネルギーの回復効率を上げたことで、問題はある程度解消されている。
戦闘スタイルは相手の攻撃を受け流しながら戦う徒手空拳スタイル。
変身
りんねが右手の人差し指か薬指に装着されているハイアルケミストリングを右手中指に差し替え、リングが形状を変化すると同時にアルケミスドライバーが出現。ライドケミーカードスロットにはそれぞれ右側にファンタスティック、左側にコズミックのものを装填する。2枚が装填されるとドライバーから「As above, so below…(上なる如く、下もまた然り)」の待機音が流れ出し、一ノ瀬宝太郎の変身時と同じく正面に手を突き出して三角を作り、「変身!」の掛け声でセミアルトヴォークを開いて変身を完了する。
形態
基本形態
『UNICON!』『THE SUN!』
『プロミネンスホーン! サンユニコーン!』
派生形態
『YOACERBERUS!』『NEMINEMOON!』
『スリーヘッドスリーパー! ムーンケルベロス!』
強化形態
『UNICON!トワイライト!』『THE SUN!トワイライト!』
『ブライトネス アンド ダークネス! トワイライトマジェード!』
新たなベルトマジェスティードライバーに、ハイアルケミストリングとプロミスアルケミストリング、そしてトワイライトユニコンとトワイライトザ・サンのカードで変身する強化形態。
使用アイテム
仮面ライダーマジェードの変身ベルト。
ガッチャードライバーにユニットを装着しているような見た目であるが、設定上は全くの別物である。
中央には錬金アカデミーの校章を模したエンブレムがあしらわれている。
アルケミスドライバーの仕様上、変身音はユニゾンボイスとなっている。
通常のアルケミストリングが変化した指輪。変身だけでなく必殺技の発動にも使用し、アルケミスドライバーを操作するための起点となる。
錬金術により誕生した人工生命体・ケミーを封じ込めたカード。マジェードは主にファンタスティックとコズミックのケミーカードを使用する。
ガッチャードのものと同様のライドケミーカードを収納するブレスレット。
ケミー召喚器。りんねが元々支給されていた個体と同一と思われる。こちらもガッチャードと同様にベルトの右腰側に装備されており、戦闘にも使用される。
ガッチャードの装備だが、劇中では取り落としたものを拾う形や戦闘中に貸し出される形で使用した。
劇中では初めて武器を用いた戦闘を披露している。
ヒーローショーやガンバレジェンズで使用。
客演
『仮面ライダー令和のゴージャス運動会』
スーツアクターは本編と同じく下園氏。
仮面ライダーレジェンドに召喚された。第一競技「一騎当千!令和仮面ライダー障害物競走(男子)!」ではガッチャードを応援したが、1位になれず落ち込んでいた。
第二競技では「百花繚乱!令和仮面ライダー障害物競走(女子)!」に参加。スーツアクター繋がりでオニシスターのポーズをとっていた。
第一競技の際の仮面ライダーセイバーのように角が引っ掛からないか心配する声もあったが、無事引っ掛かることなく(というより、女性ライダーということもあり男子部門と異なり網がユルユルだが)、他の参加者を振り切って(というより、傍から見れば接待とも言えなくはない)1位となった。
なお、競技終了後はかなり疲れていた様子で他のライダーに支えられ、仮面ライダージャンヌから水を渡されていた。
レジェンドアイテム
後年の仮面ライダー作品やその商品展開において登場した、マジェードをモチーフとしたアイテムやフォームなど。
『仮面ライダーガヴ』のレジェンドライダーゴチゾウの一つで劇中未登場。
余談
- メインヒロインが変身した女性ライダーはこれまでにも何人か登場している(キバーラとツクヨミはカラーリングが白。ツクヨミとジャンヌとは女子高生という繋がりもある)が、女性の2号ライダーは仮面ライダーシリーズ史上初である(仮面ライダーではないが主人公の相棒を務める女性の変身ヒロインという前例には大先輩がいる)。
- 一応ヒロインキャラが臨時に変身した2号ライダーはいた(偶然か、りんね役の松本麗世氏は『仮面ライダーキバ』がお気に入りとのこと)。
- 映像作品に限らないならば、女性が変身した作中世界での2番目のライダーはいる。
- 名前の由来は「混ぜる」と荘厳を意味する「マジェスティー(majesty)」(『ガンバレジェンズ』の必殺技と後述のハイパーバトルDVDより)。
- 奇しくも、トワイライトマジェード変身時に使用するドライバーの名前は「マジェスティードライバー」である。
- 存在は劇場公開前まで徹底的に隠されており、公開初日にサプライズ発表された。
- 演者の松本氏にもサプライズ発表で伝えられており、9話・10話の京都ロケの宿泊先のホテルで同話を担当したメイン監督の田崎竜太監督から映画の台本を受け取ったタイミングで自身のクレジットに「仮面ライダーマジェード」と記載されてあることを知らされ、キャストやスタッフから祝福の声をかけられたと語っている。
- スーツアクターを担当する下園氏は今まで戦隊シリーズの出演が主であった為、下園氏が仮面ライダーを演じるのは今回が初であり、女性が演じる初の2号ライダーでもある。映画登場時はほぼ特定という形であったため、本編登場後の公式サイトで改めて明かされる形となった。
- 2号ライダーが冬映画に先行登場するのは2014年公開の『MOVIE大戦フルスロットル』での仮面ライダーマッハ以来9年ぶりとなる。サブライダー全体だと、2019年公開の『仮面ライダー 令和 ザ・ファーストジェネレーション』に先行登場した仮面ライダーサウザー以来4年ぶりとなる。
- 因みにマッハはカラーリングが白で友となった敵だった存在の力を受け継いだ友情フォームを持つ。
- 本編の登場に先駆けて全国各地のヒーローショーでも先行登場している。
- 回によっては事前情報無しの完全なサプライズとして登場するケースも存在する(予告ビジュアルにはガッチャードしか載っていない)。
- 主人公と一度も戦っていない2号ライダーは『仮面ライダー響鬼』の仮面ライダー威吹鬼以来となる。
- 劇場版『ザ・フューチャー・デイブレイク』ではゴルドダッシュに乗っている事が確認できる。女性ライダーで変身後にライダーマシンに騎乗したのはこれで4人目となる(いずれも描写されたのは劇場版である)。
- 因みにファムとラルクはカード使いでファムはカラーリングも同じ。バルキリーとは「バッタがモチーフの令和ライダー作品に登場する」「組織に属するクールビューティーが変身」「変身ベルトの待機音が人語」「基本形態がオレンジ」「青い派生形態を持つ」「最強形態は自身を庇った女性型人工生命体である敵のアイテムを使用する」「同じ変身ベルトを使用するサブライダーがいる」など共通点が多い。
関連タグ
仮面ライダーなでしこ、仮面ライダーメイジ:女子高生が変身する女性ライダー。メイジはカラーリングがオレンジで指輪で変身ベルトを起動させる。
○号ライダー
ガッチャード(1号) → マジェード(2号) → ヴァルバラド(3号)
ナーゴ/レター/ロポ/ベロバ/ハクビ → マジェード/ドレッド
超バトルDVD『仮面ライダーガッチャード どうする!?宝太郎とりんねがいれかわっちゃった!!』
⚠️この先、超バトルDVD『仮面ライダーガッチャード どうする!?宝太郎とりんねがいれかわっちゃった!!』の重要なネタバレにつき閲覧注意⚠️
劇場版『最強ケミー★ガッチャ大作戦』の後日譚となる超バトルDVDにも登場。こちらではファイヤマルスとインフェニックスの力によってタイトルの通り精神を入れ替えられた宝太郎とりんねが元に戻る条件として「魂を共鳴させポーズをそろえて仮面ライダーに変身すること」が課せられ、ガッチャードともども変身ポーズが作品のテーマとなっている。スパナやクロスウィザードの助言によりバレーボールやアルプス一万尺といった二人の息を合わせる特訓を行い、変身ポーズの練習中は精神が入れ替わったために互いのドライバーを交換していた。
物語の後半で無事に条件をクリアしたことでそれぞれの精神(とドライバー)が正しい位置に戻り変身。ガッチャード・マーズフェニックスと連携したバレー攻撃でウィザードマルガムを撃破した。
戦いの後、宝太郎は前日の夜にりんねの鞄の中身であった護身術や格闘術の本を見てしまったことを詫び、一見なんでもできるように見えるりんねが裏で努力していたことを知ることができたと語るのだが……
それらの本の中には一枚の紙が挟まっていた。
りんねの手書きのメモと思わしきその紙とは、なんといずれ変身するライダー名や決めセリフ、さらには必殺技の名前を試行錯誤していた黒歴史ノートまがいのものだった。
それを宝太郎に見られたことに怒ったりんねは強烈なビンタをかまし去っていき、超バトルDVDは幕を閉じる。
超バトルDVDにおける余談
- りんねが試行錯誤した10種以上のライダー名の中にウィンドというものがある。イの大文字小文字の違いこそあれど後に登場する父親のライダー名と同じであり、近くに添えられたメモには「お父さん 風雅 Wind」とある。父親が大好きなりんねらしい。
- 同じようにマジェードの近くには「威厳、尊厳 Majesty」とあり、少なくとも作中における名前の由来はこちらである模様。
- 比較的真面目に検討されていたらしきライダー名とは異なり決めセリフの方はなかなかにはっちゃけており、「天空に咲きほこる一輪の花!」やら「燃える錬金魂!」やら「九堂りんね!風雅の娘だ!」やら、果ては「ルールを守って正しくガッチャ!」などとどこかで聞いたようなフレーズが散見される。それ以外にも「掟破りの錬金パワー!」というアイデアを「ルールは守ろう」という理由でボツにしているなどりんねの普段通りの生真面目さと普段は見られない一面とが入り混じっている。
- なお、実際に劇場版における初変身で使用された「この一言で私は変わる!字は仮面ライダーマジェード!」も採用の印と思わしき赤丸が付けられた状態で記載されており、事前にしっかりと考案されたものであるようだ。
- ギャグ寄りの作品のため時系列がややこしいことに定評のある超バトルDVDの例に漏れずどのタイミングで挟まるストーリーなのかが少し分かりにくくなっているが、仮面ライダーWEB公式によると「映画直後の第15.75話といったところ」と語られている。りんねがマジェードに変身できること、宝太郎達がアカデミーにいつつスパナの指輪が緑のままであり、何より第16話にて既にファイヤマルスとインフェニックスのカードが錬金アカデミーの壁パネルに映っていたことから、以前から16話以前のどこかに相当するのではないかと考察されていた。そのため、第16話ではりんねが言っていた「この間の変身で力を使いすぎて…」とは劇場版ではなくハイパーバトルDVDでの出来事を指す。