「…どんな卑怯な手を使ったって、勝たなくっちゃいけないんだ!」
CV:加藤夏希
スーツアクター:橋本恵子
変身者
・霧島美穂
概要
『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』に登場する仮面ライダーの1人。TVSP『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』にも変身後の姿のみ登場する。
テレビシリーズの『龍騎』には登場しないが、別の場所で人知れず敗れてしまったらしい。
『龍騎』の仮面ライダーで唯一の女性であり、仮面ライダーとして戦う姿を見せた史上初の女性仮面ライダーである。
本来の登場作品である劇場版のみならず、『小説 仮面ライダー龍騎』でもメインキャラクターとして登場する。
召喚機はブランバイザー。左腰に提げているレイピア型の召喚機。基本的に仮面ライダーナイトのダークバイザーと同型であり、アドベントカードをベントインする際はダークバイザーのようにバイザーの翼を展開し、その中にカードを装填する。無論通常武器としても使用可能。当時販売されたアドベントカードの玩具では「羽召剣ブランバイザー」の名称が付されている。
背中のマント「ファムウイング」を翼状に広げて飛行する事も可能。
ちなみに、13ライダーの例に漏れず、膝にはアーマーがついているものの、彼女だけは唯一、その部分がジペット・スレッドでは無くなっている。
なお、女性が変身した初のライダーではあるがそれだけであり、「男はファムのカードデッキを使って変身出来ない」等という制約は無い。が、今のところ男性が変身した例は無く、設定画も明らかになっていない(あるかどうかすら不明)。
足元のヒールが高く、マントをデフォルトで装備した、他のライダーとは一線を画すデザインが特徴で、劇中の姫騎士然とした立ち振る舞いと戦いぶりから人気は高い。
変身ポーズ
①カードデッキを持った左腕を突き出してVバックルを召喚。
②胸の前で腕をクロスして下から大きく広げる(右腕は人差し指と中指で指鉄砲を作るように構える)。
③右腕をV字に構えた後にデッキをVバックルに装填、両腕を若干開き気味に降ろして完了。
スペック
身長 | 175cm |
---|---|
体重 | 60kg |
パンチ力 | 150AP(7.5t) |
キック力 | 300AP(15t) |
ジャンプ力 | ひと跳び15m |
走力 | 100mを5秒 |
全体的なスペックは僅かに他ライダーよりも劣るが、カードのAPは平均的。
劇中ではシアゴースト戦を除いて苦戦するシーンが多いが、これは王蛇やリュウガとぶつかった相手がいずれも強敵揃いだったのも原因である(変身が解けた浅倉にさえ、首を絞められてピンチに追い込まれた)。
真っ向勝負ではないものの、(リュウガによって契約解除された)王蛇のカードデッキを破壊して退場に追い込んでおり、姉の仇を討つことには成功している。
とはいえ、(TVシリーズを除き)『EPISODE FINAL』や『13RIDERS』といずれもライダーバトルの終盤まで生き残った猛者なのは間違いなく、ファムが決して弱いわけではない。
所持アドベントカード
ブランウイングを召喚。4000AP。
ブランウイングの両翼の小翼羽と小雨覆を連結させた様な外観の、両端に刃の備わった薙刀「ウイングスラッシャー」を召喚。2000AP。
ブランウイングの両翼と背中を模した盾「ウイングシールド」を召喚。2000GP。
攻撃を跳ね返す事が可能。出現と同時に大量の白い羽根を撒き散らして敵を撹乱する能力を持つ。
必殺技「ミスティースラッシュ」を発動。5000AP。
ブランウイングが羽ばたきで起こした暴風で敵を吹き飛ばし、吹っ飛んだ先で待ち構えていたファムがウイングスラッシャーで斬り捨てる。
契約モンスター
ソードベントでは翼の一部を模したウイングスラッシャー、ガードベントでは両翼を丸毎模したウイングシールドをファムに与える。
当時販売されたアドベントカードの玩具では「閃光の翼ブランウイング」の名称が付されている。
客演
『仮面ライダーディケイド』
「龍騎の世界」
仮面ライダー裁判の参加者だったが、映像に映らないところで脱落した模様。
「BLACKの世界」
仮面ライダーディエンドによって召喚され、仮面ライダーBLACKと交戦した。
ディエンド曰く、お堅いBLACKくんは女性の扱いが苦手との事でBLACKを圧倒していた。
メタ的には黒に対する「白」というチョイスなのだろうか。
『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』
仮面ライダーセイレーンとして登場。劇場版ゲストだったオリジナルのファムとは異なり、後半のメインキャラクターとして登場する。原典から強さが格段に上がったキャラクターでもある。
『仮面ライダー龍騎』(PS版)
プレイアブルとして登場。ただし、ファイナルベントの演出が本家とは若干異なる。
『クライマックスヒーローズ』
オーズから参戦。必殺技はミスティースラッシュ(本家とは演出が若干異なる)。
『仮面ライダーメガトンスマッシュ』
(龍騎やナイトを除いた)『龍騎』の仮面ライダーでは唯一の参戦となる。
「女騎士と妖艶なる戦士たち」では主役を務め、蜂女やタブー・ドーパントと戦っている。
龍騎との合体技で二人がドラグセイバーとウイングスラッシャーを構えて突撃する「輝焔双舞斬」が存在する。
その他
『仮面ライダーバトル』シリーズではまだ未参戦であり、『ガンバライド』にてスペシャルカード化されたのみ(No.6-055)。
TCGでは『レンジャーズストライク』や『バトルスピリッツ』で参戦した。
演じた人物
映像作品
俳優 | 作品 | 備考 |
---|---|---|
加藤夏希 | 『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』 | |
声優 | 作品 | 備考 |
加藤夏希 | 『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』 | |
スーツアクター | 作品 | 備考 |
橋本恵子 | 『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』 | アクション・ヒールなし |
『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』 | ||
清水真子 | 『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』 | アップ・ヒールあり |
ゲーム
テーマ曲
曲名 | アーティスト | 備考 |
---|---|---|
仮面ライダーファム | 丸山和範 | 変身BGM |
王蛇VSファム | 渡辺チェル | 王蛇戦でのBGM |
余談
- 名前の由来はフランス語で女性を意味する「femme」。魔性の女を意味する「ファム・ファタール」などにも使われる単語でもある。
- 史上初の白鳥をモチーフにしたライダーである。
- 演じた加藤夏希女史は仕事を受けた際に、白鳥のライダーと聞いてどの様な姿か思い浮かばなかった。ジョークかも知れないが志村けん氏等がコントで演じるバレエ白鳥の湖の衣装を想像して笑ってしまったと語っていた。ちょっとやめないか
- 企画段階では単純に白い仮面ライダーナイトとして設定されており、召喚機やカードが似通っているのはその名残と思われる(仮面ライダー龍騎に対する仮面ライダーリュウガの様な感覚である)。尚、白いナイトにしては金の装飾やマント等が装備されている事から、デザインのイメージは「白い仮面ライダーナイトサバイブ」かもしれない。
- この設定を反映してか、『KRDK』版ファムである仮面ライダーセイレーンは『KRDK』版ナイトこと仮面ライダーウイングナイトとの絡みが多い。
- 『仮面ライダージオウ スピンオフ PART2 『RIDER TIME 龍騎』』では何故かファムのみ登場しておらず、代わりに『仮面ライダーディケイド』初出のライダーであった仮面ライダーアビスが13ライダー入りしている。
- 因みに変身後の姿が不明だった高岩成二氏が演じるキャラの変身ライダーについて、プロデューサーの白倉伸一郎は「ファムだと信じてますw」と語っている。
- 但し、ここで注意して欲しいのは、ファム(ブランウイング)のデッキは女性専用とは限らないという点である。男性がファム(ブランウイング)のデッキを使ったら、基本デザインはそのままに男性の体格に合わせてアレンジされた、それこそ初期案にあった「白いナイト」の姿になる事は十分に有り得る話である(逆に、女性が劇中で男性の使っているデッキで変身したら、体格が女性的になる可能性も十分に有り得る)。もしかすると繰り返された戦いの中には、男性がファム(ブランウイング)のデッキを使って変身したまだ見ぬライダーが存在していたケースもあったのかもしれない。
- 『仮面ライダージオウ』に登場する平成最後の女性ライダーである仮面ライダーツクヨミとはカラーリングとデザインが似ている。
- 仮面ライダートレーディングホワイトフレームマグネットコレクションに封入された際に、「フェム」と名前を間違えられた。
- クライマックスヒーローズシリーズでのキャストは上記の通りだが、津田美波氏はのちに同じバンナム作品にて“美穂”と名前の付くキャラクターを演じることになる
関連タグ
EPISODE_FINAL 13RIDERS 小説仮面ライダー龍騎 龍騎の世界
仮面ライダーメイジ:火属性の赤い龍がモチーフのライダーが主役の作品の蛇がモチーフの戦士に姉を殺された人物が変身する女性ライダー。
仮面ライダーバルキリー:令和ライダー初の女性ライダー。
ホーリーライブ:元号第3作目の白い鳥がモチーフのサブライダー。「ウイング」の名詞に縁があり、飛行能力を持つ。ただし、こちらはカラスがモチーフ。
ファム→ミューズ