「命懸けで戦うなんて無理でしょ…」
「人が幸せになろうとする権利を奪う資格なんて、誰にもない!」
CV:佐藤瑠雅(マスク割れの時のスーツアクターも担当)
スーツアクター:永徳、米岡孝弘(『最強ケミー★ガッチャ大作戦』(永徳氏の代役)、『ジャマト・アウェイキング』)
変身者
・桜井景和
概要
『仮面ライダーギーツ』に登場する仮面ライダー。英語表記はまんま「TYCOON」。
桜井景和が仮面ライダータイクーンコアIDのセットされたデザイアドライバーで変身、レイズバックルをセットすることにより装甲を身に纏う。
外見
緑色をしたタヌキモチーフのライダーで、複眼は真ん中に沿って耳の方向へ伸びた変わった形をしている。また、口の周りには取っ手のようなパーツが両サイドについている。
タヌキの耳を模した聴覚装置「タイクーンイヤー」は緩衝性に優れ、頭頂部への衝撃を緩和する役割も持つ。
複眼やクラッシャーの形状など仮面ライダー1号のオマージュと思われるパーツも多い。基本形態のニンジャフォームでは、そのイメージが尚の事強くなる。
パーソナルアクセサリーである右大腿に巻かれた緑の布「タイクーンバンデージ」は変身者の運気を上げるという機能を持つ。
食玩フィギュア「装動」シリーズでもタイクーンバンデージは再現されているが、デフォルトで造形されていないパーツ(他のライダーがメインで使うマグナムフォームなど)はシールを貼り付けることで対応する形を取っている(ちなみに、ニンジャフォームの足パーツもタイクーンバンデージがデフォルトで造形されている仕様だったが、『ID4』でバンデージ無し版がのちに立体化された)。
変身ポーズ
変身のたびに徐々に動作が増え洗練されたものになっている。
現時点ではリバイスの五十嵐ポーズを思わせる形で腕を一瞬交差させ、仮面ライダーオーズに似た構えを取って変身する。
特に気合を入れる際には、ポーズの前に握り拳で二回腹太鼓を打つことも。
尚、第5話以後の変身ポーズではアローレイズバックルの矢を引く動作も変身ポーズに含まれているが、実はこの動作はニンジャフォームを前提として作られており、実際、邂逅編の主武装であったアローバックルと中盤からの主武装であるニンジャバックルは起動時に横に引くギミックが共通になっている。
形態
エントリーフォーム
身長 | 193.2cm |
---|---|
体重 | 76.3kg |
パンチ力 | 1.2t |
キック力 | 3.6t |
ジャンプ力 | 4.8m(ひと跳び) |
走力 | 8.4秒(100m) |
『ENTRY』
デザイアドライバーと仮面ライダータイクーンコアIDで変身する素体。
単体変身
『ARMED ARROW』
デザイアドライバーにアローレイズバックルをセットして変身する形態。
邂逅編における主武装。
『BOOST』
デザイアドライバーにブーストレイズバックルをセットして変身する形態。
他のライダー同様にリボルブオン状態が存在し、テレビ朝日公式サイトでもスーツが確認でき、『装動 仮面ライダーギーツ ID 1』の公式作例の一つにも選ばれた。
『NINJA』
デザイアドライバーにニンジャレイズバックルをセットして変身する基本形態。
『ZOMBIE』
デザイアドライバーにゾンビレイズバックルをセットして変身する形態。
デュアルオン
『BOOST ARMED ARROW』
デザイアドライバーの右側にアローレイズバックル、左側にブーストレイズバックルをセットして変身する形態。
『NINJA & BOOST』
デザイアドライバーの右側にニンジャレイズバックル、左側にブーストレイズバックルをセットして変身する形態。
デザイアドライバーの右側にフィーバースロットレイズバックル、左側にニンジャレイズバックルをセットし、スロットで『???』を出すことで変身する形態。
『REVOLVE ON』
ニンジャブーストフォームからリボルブオンした形態。
フィーバーフォーム
『HIT FEVER NINJA』
デザイアドライバーの右側にフィーバースロットレイズバックル、左側にニンジャレイズバックルをセットし、スロットで『NINJA』を出すことで変身する形態。
強化形態
『GREAT』
デザイアドライバーの片側にコマンドジェットバックルをセットして変身する形態。
『TAKE OFF COMPLETE JET AND CANNON』
デザイアドライバーの右側にコマンドキャノンバックル、左側にコマンドジェットバックルをセットして変身する形態。
『TAKE OFF COMPLETE JET AND CANNON』
デザイアドライバーの右側にコマンドジェットバックル、左側にコマンドキャノンバックルをセットして変身する形態。
『BLACK GENERAL BUJIN SWORD』
デザイアドライバーの両側にブジンソードバックルを2つに分離してセットし、横にスライドすることで変身する最強形態。
設定ではリボルブオンしたバージョンも存在。
- ブジンモンスター
『GREAT MONSTER』
デザイアドライバーの右側にモンスターレイズバックル、左側にブジンソードバックルをセットして変身する形態。
- ブジンブースト
『GREAT BOOST』
デザイアドライバーの右側にブーストレイズバックル、左側にブジンソードバックルをセットして変身する形態。
スピンオフ限定フォーム
『UNDER COVER ACTION SHINOBI』
デザイアドライバーにシノビレイズバックルをセットして変身する形態。
『BOOST MARK Ⅱ』
デザイアドライバーにブーストマークⅡレイズバックルをセットして変身する形態。ファイナルステージで使用。
玩具パッケージのみ
デザイアドライバーにシールドレイズバックルをセットして変身する形態。
「DXシールド&アローレイズバックルセット」のパッケージに描かれた。
デザイアドライバーにドリルレイズバックルをセットして変身する形態。
「DXドリル&プロペラレイズバックルセット」のパッケージに描かれた。
デザイアドライバーにチェーンアレイレイズバックルをセットして変身する形態。
「DXチェーンアレイ&クローレイズバックルセット」のパッケージに描かれた。
フィギュアの作例
デザイアドライバーにマグナムレイズバックルをセットして変身。
『装動 仮面ライダーギーツ ID 1』の公式作例の一つであり、タイクーンアイの色は同商品付属のシールで再現が可能。
デザイアドライバーの右側にマグナムレイズバックル、左側にブーストレイズバックルをセットして変身。
『装動 仮面ライダーギーツ ID 1』の公式作例の一つ。
下半身をブーストフォームのものに換装すれば再現が可能。
デザイアドライバー右側にハンマーレイズバックルをセットして変身。
『装動 仮面ライダーギーツ ID 1』の公式作例の一つ。
- アームドハンマーシールド
デザイアドライバー右側にハンマーレイズバックル、左側にシールドレイズバックルをセットして変身。
『装動 仮面ライダーギーツ ID 1』の公式作例の一つ。
- ニンジャゾンビフォーム
デザイアドライバー右側にニンジャレイズバックル、左側にゾンビレイズバックルをセットして変身。
『リボルブチェンジフィギュア 仮面ライダータイクーン&仮面ライダーバッファ ニンジャ&ゾンビフォームセット』の公式作例の一つ。
- ゾンビニンジャフォーム
ニンジャゾンビフォームがリボルブオンした形態。
『リボルブチェンジフィギュア 仮面ライダータイクーン&仮面ライダーバッファ ニンジャ&ゾンビフォームセット』の公式作例の一つ。
同商品の作例ではバッファもこの形態になっている。
- ブジンニンジャ
『リボルブチェンジフィギュア PB07 仮面ライダータイクーンブジンソード&ナッジスパロウ&ロポ&ハクビセット』の公式作例の一つ。
ブジンソードのデュアルオン形態だが、先述の二形態とは異なり、下半身がニンジャフォームになった事実上の色違い。
- 正式名称不明
『リボルブチェンジフィギュア PB09 仮面ライダーギーツワンネス&Xギーツセット』の作例の一つ。
下半身とマスクはブジンソード、上半身がXギーツがベース。
武器はブジンソードと変わらず。
使用アイテム
変身に使用する緑と黒のチップ。
強化、必殺技に使用。
レイズバックルの携帯に使用。
レジェンドアイテム
後年の仮面ライダー作品やその商品展開において登場した、タイクーンをモチーフとしたアイテムやフォームなど。
『仮面ライダーガッチャード』に登場する、タイクーンとケケラのライドケミーカードを使用して変身する形態。劇中未登場。
『仮面ライダーガッチャード』に登場する、仮面ライダーレジェンドがタイクーンにケミーライドした形態。劇中未登場。
『仮面ライダーガヴ』のレジェンドライダーゴチゾウの一つで劇中未登場。
余談
- 名前の由来は「raccoon dog」(タヌキ)+「tycoon」(大君、大物)。
- また、「tanuki」(タヌキ)の文字をアナグラムで並び替えると「taikun」(大君)になる。
- 元は征夷大将軍の江戸時代における外交称号「日本国大君」に由来する単語。戦国乱世というサバイバルの大トリに全てをかっさらい、天下平定を成し遂げた『狸親父』こと徳川家康もこれに該当する。
- また、英語において「tycoon」は「大物」や「成功者」といった意味を持つ。就活生である桜井景和へと向けられた対比や皮肉、または「黒い将軍へと大成する」という視聴者へ向けられた隠しメッセージだったのかもしれない。
- 偶然か意識したものかは不明であるが、名前の語感が「typhoon(タイフーン=台風)」とよく似ている。本作の台風の目となるのか…?
- タヌキモチーフのライダーは史上初。というよりも(部分的には鵺ヤミーが該当するが)タヌキをモチーフとしたキャラクタ―自体がライダーシリーズでも初となる。
- 更に言うとタヌキをモチーフとしたヒーローが特撮界隈全体で初と思われる(敵のモチーフとしても少数である)。
- スーツアクターの永徳氏は前作で初の主役ライダー(の片割れ)仮面ライダーバイスを担当しており、2号ライダーを担当するのは仮面ライダーブレイズ以来1年ぶり。前作で2号を演じた中田裕士氏はギーツ役を担当しており、ポジションが入れ替わる形になっている。
- 序盤ではアームドアローが基本装備となっていたが、そのアームドアローは第1話、第2話にて立て続けに脱落者を出しているため、すっかり「呪いの武器」「特級呪物」扱いされている。しかし、タイクーンは普通に使いこなしているため、ファンからは「『タイクーンバンデージ』が呪いを打ち消してくれているんじゃないか?」と半ばネタにされている(無論アームドアローにこんな機能があるはずなく、完全に風評被害である)。しかし、後に復帰するとはいえタイクーンもドクターストップという形で脱落してしまったので、呪いネタはまだ続きそうである…
- 第2話にて英寿に「キツネは昔から人を化かす動物って、相場が決まってんだよ」とやり込められているが、一部ファンからはタイクーンのモチーフが狸=化けるというイメージで「いつか景和が“化ける”展開も来るかもしれない」と言われている。
- そして16話で遂に化かしている。
登場までの経緯
元々は知恵者のフクロウのライダーが2号ライダーのポジションとなる予定だったが、ADKの古谷大輔Pの『キツネと言ったらタヌキでしょ』という指摘に加え、フクロウでは景和のお人好しなキャラクター性にそぐわない、タヌキのタレ目が昭和ライダーを連想させるなどの事情からタヌキモチーフとなった。
例年通りならこちらが主人公になるくらいの役回りということから仮面ライダーらしさを意識したデザイン(触角のようなライン、丸い複眼、涙ライン、クラッシャーを取り入れた)となっている。
また、タヌキモチーフは可愛くなりすぎるという事情からスポーツカー等を参考にカクカクとした面取りやエッジにメリハリを持たせてヘルメットとしての立体感を強調している。
(出典:『フィギュア王No.310』(ワールドフォトプレス/2023)「MAKING REPORT OF KAMEN RIDER GEATS REVOLVE:02 GEATS参詣記 02 遊戯:動物ライダーと植物モンスターの"戦争ごっこ"」(P34、P35)より)
奇しくも本編の交代劇も上記の制作事情をなぞるものとなった。
関連タグ
仮面ライダーゼロノス:変身者の名前が「桜井」で緑の2号ライダー、哺乳類がモチーフ、両肩にキャノン砲を備えた形態を持つ、最強形態の初登場の時期が同じ等の共通点が存在する。
仮面ライダーハッタリ:『ジオウ』における2022年の忍者がモチーフの2号ライダー。
仮面ライダー剣斬:基本形態のモチーフが忍者である緑のサブライダー。
○号ライダー