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※この項目は単行本未収録のネタバレ情報を含みます

概要編集

呪術廻戦』に登場する特級呪物の一つ。

呪いの王・両面宿儺の魂が宿った文字通り彼の指であり、全部で20本が存在する。宿儺は4本の腕を持つ怪人であった為、全て手の指である。


経歴編集

呪術全盛とされる平安時代に“生きた天災”として猛威を振るい、彼を倒さんとした数多の呪術師や呪霊を全て退けた宿儺は、死後にその死蝋となった指が呪物化して時を渡った。現代の最強呪術師・五条悟を含めた多くの者が破壊を試みたが叶わず、止む無く封印されてその力で呪霊を追い払う厄除けとして一部では使われるようになった。

しかし、その圧倒的な呪力から経年でやがて封印も形骸化していき、逆に取り込んで力を得ようとする呪霊を引き寄せるようになり始める。


さらに千年もの歳月の中で既に殆どの指が消息を絶っており、本編開始時点で呪術高専が6本の指を確保し、7本目の指が虎杖悠仁の通う宮城県仙台市の杉沢第三高校に存在する事が確認され、それを回収する為に伏黒恵が派遣されたところから物語は始まった。

その後は指の争奪が物語の最大の焦点の一つとなる。


通常、この手の破壊不可能な特級呪物は“周囲に一切害を成さない”という縛りで、破壊不可能な強度を手に入れて存在を守るものなのだが、宿儺の指はその圧倒的な呪力からその縛りの上でも周囲に呪いを振りまく極めて厄介な代物である。

更に、通常は特級呪物であっても受肉体は特に選ばないのだが、宿儺の指の場合は存在そのものがなので、圧倒的な毒耐性を持つ者でなければ対象者は受肉する事すらなく即死する。五条曰く、宿儺の器になり得る者は作中の虎杖まで存在しなかった模様。


即ち虎杖は千年現れなかった「宿儺の器」であり、五条は「彼に全ての指を取り込ませてから処刑すれば、宿儺を完全消滅させられる」という名目で、虎杖の秘匿死刑を延期させた。

始まり

なお、上記の通り指は破壊不可能、つまり噛むことも消化することも出来ないため、取り込むには指を丸呑みにする必要がある


登場回編集

作中での宿儺の指の登場と、その後の展開を下記にまとめる。

  • 虎杖の通っていた高校の百葉箱に入っていたものを偶然拾い、先輩達が開封。呼び寄せられた呪霊を祓う為に虎杖が取り込む事で宿儺が受肉を果たす(虎杖の体内の指:1本)。
  • 五条が虎杖の器としての強度を試す為に高専保有分の指の中から1本を持ち出して彼に取り込ませる(虎杖の体内の指:2本)。この時点で高専が保有する指は残り5本となる。
  • 少年院に発生した特級呪霊が取り込んでいたものを宿儺が回収後に捕食(虎杖の体内の指:3本)。これは元々偽夏油が保有していた指の1本であり、彼が虎杖と宿儺の実力を図る為の当て馬として呪霊に食わせて仕組んだ。
  • 吉野家に放置されていた指を高専が回収。これで高専保有の指は6本になる。しかし、これは高専内の呪物を保管している忌庫への道標とする為に偽夏油が仕掛けた罠であり、後に真人によって高専保有の6本の指、同じく特級呪物の呪胎九相図1~3番と共に全て盗まれる。
  • 八十八橋に潜む呪霊が取り込んでいた指を伏黒が回収。後に宿儺が勝手に取り込む。(虎杖の体内の指:4本)。
  • 渋谷事変にて、ミミナナが自分達が独自に保有していた指を気絶していた虎杖に無理矢理食わせ、さらに漏瑚が高専から回収した指と偽夏油が保有していた指を一気に10本食わせて宿儺を覚醒させる(計11本、虎杖の体内の指:15本)。さらにミミナナはもう1本指をどこかに保有していたようで、取引材料にしようとしたが、それに機嫌を損ねた宿儺が2人を殺害した。
  • 宿儺が伏黒の肉体へと受肉した後、裏梅によって3本※が献上される。(虎杖…もとい宿儺の体内の指:18本)
  • 裏梅が見つける事のできなかった1本は、五条が虎杖への秘匿処刑を実質反故にするために隠していたが、乙骨憂太がそれを摂取し、宿儺の「御廚子」をコピーする為に使用される。

※「1本を残して全て回収した」という情報から、ここで4本取り込んだと誤解する読者は多かったが、222話の1コマ目を見ると指は3本しか写っていない。



この先、単行本最新26巻未収録のネタバレ注意































  • 最後の1本は、虎杖が宿儺の器としての強度を担保する為に羂索によって生まれながらに封印されていた事が判明した。(裏梅と宿儺はこの事実を知っていた模様)

これを踏まえると宿儺が摂取した指の本数は

  • 1話(1→2本)
  • 2話(3本)
  • 少年院の任務(4本)
  • 八十八橋の一件(5本)
  • 渋谷事変(16本)
  • 人外魔境新宿決戦(19本)

となる。


余談(267話のネタバレあり)編集

  • 公式グッズとして宿儺の指フィギュアが発売される。また、チョコレート用の指の型が発売されたり、宿儺の指のお菓子菓子パンが発売されたりした。猛毒なのに
  • アニメ化の影響もあり、クックパットなどで"宿儺の指"作ってみた。という事が流行りレシピや食べてみた動画が数多く投稿された。なお、指型のお菓子としては「魔女の指」というものが既にあり、以前より密かに流行っていた。
  • 最終決戦での宿儺は指一本を取り込めていないため、代わりに自身の即身仏を取り込んだとはいえ、本来よりも弱体化している。

関連イラスト編集

宿儺の指(カラーリング)センシティブな作品

両面宿儺宿儺


関連タグ編集

呪術廻戦 特級呪物 宿儺(呪術廻戦)


呪胎九相図獄門疆:同じく特級に相当する呪物。


呪霊玉:呪物には該当しないが、同じく取り込む過程で喰べる必要がある。















最新話(267話)のネタバレ注意


























実は、乙骨が「御廚子」を模倣するために宿儺の指を使った、というのは嘘(ブラフ)であり最後の一本は別の場所に隠されていた


「リカ」が取り込んだのは、宿儺の受肉体だった虎杖の左薬指。決戦前の修行期間中に五条が六眼で確認したところ、すでに虎杖の肉体には「御廚子」の術式が刻まれており、乙骨は彼の一部を使わせてもらう事で「御廚子」を模倣していたのだった。


虎杖が宿儺戦に参戦した際に、いきなり鬼の手のような呪具を装着していたのも、おそらく宿儺に「自身の指を何かに使う事」を悟らせないようにするためだと思われる。ついでに、対象の強度や呪力量に応じて最適な斬撃を繰り出すはずの「捌」が、なぜ宿儺の顔を少し傷つける程度だったのかという疑問への理由付けにもなっている。


当初、乙骨は本当に宿儺の指を使って「御廚子」の模倣、及び術式情報の解析を行おうとしていたのだが、五条は「模倣の条件を考えると宿儺の術式を解析するには指一本では足りない」「ならば指と宿儺本体の繋がりをこのタイミングで失うのは得策じゃない」と判断し拒否した。

前者はともかく、後者の理由をいまいち理解できなかった乙骨は疑問符を浮かべる。


五条「賭けだよ 風に言うと」

  「“”…………かな」

















考察(268話)のネタバレ注意
















宿儺の指が1本でも残っていれば、他の19本が消えても宿儺は復活できると思われていたが、伏黒の見解により実は宿儺の受肉によって他の指が活性化したように、指同士は魂の共振によって繋がっており、受肉した宿儺が19本の指を取り込んだ上で死んだ事によって最後の1本も魂を繋いでおけなくなった事が明かされた。


この事と虎杖が宿儺の初の受肉体である事と伏黒を受肉先に選ぶ前の時点では他に呪物を分けた受肉体が存在しない事から、羂索も宿儺もどの程度まで指が無くなって魂に影響がないのかを把握できていなかった可能性が高く、契闊の一件でごねる虎杖に宿儺があっさり誰も傷付けないし殺さないという条件を付けてまで縛りを結んだのは伏黒恵という自身に耐性を持つ受肉体と出会った事で「宿儺が虎杖ごと死ぬ事で残りの指が魂を繋げずに死ぬ可能性」を避けたと考えられる。(伏黒との出会いがなければ宿儺がどう行動を取っていたかは分からないし、それは作者のみが知る。)

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