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※単行本24巻を未読の方は閲覧する際、ご注意ください。重大なネタバレを含んだ記事となっています。




































































「覚えているか?」






「面白いものが見れると」






「言ったろう」











※ネタバレ注意   「契闊」

「小僧」


概要編集

今まで姉の伏黒津美紀を救う為に戦っていた伏黒恵だったが、その姉の肉体に過去の術師が受肉した事が判明し、津美紀の魂はとうに消え去ったのでは(事前に天使からその事を聞いていたのも合わさり)と最悪な展開を浮かべた伏黒は大きく狼狽してしまう。


その焦燥───魂が折れる瞬間を、宿儺は決して見逃さなかった


かつて虎杖悠仁と結んだ“縛り”である「契闊」を唱えた宿儺は、強制的に虎杖から肉体の主導権を奪い、すぐ近くにいた来栖華(天使)を気絶させる。

そして次に虎杖の小指を自身の小指として呪物化して千切り、虎杖が「誰も傷つけない」という“縛り”に自分自身を含めていなかった事を確信すると、虎杖を嘲笑いながら抵抗をする伏黒に指を無理矢理飲み込ませた。


過去に少年院で伏黒と対峙した時、宿儺は二つの事を感じていた。

一つは、伏黒の術式「十種影法術」の潜在能力(ポテンシャル)。

もう一つは、即死するほどの猛毒である特級呪物両面宿儺の指への耐性

つまり伏黒には、宿儺の「器」足り得る素質があったのである。


だから宿儺は、虎杖の裡で力を取り戻しながら機を窺っていたのだ。

虎杖悠仁のように「檻」として機能する隙を与えず、確実に肉体の主導権を得られる時を。

伏黒の魂が折れる、その瞬間を。


かくして呪いの王は、ここに再誕した。


動向編集

伏黒の体に受肉した宿儺は、すぐに虎杖や来栖(天使)の一掃を始める。

今まで伏黒が使役していた頃よりも巨大な「鵺」まで呼び出し、あらかた周囲の術師を片付けたかと思った矢先、復帰した来栖(天使)の強襲を受ける。受肉体である今の宿儺は「あらゆる術式を消滅させる術式」を持つ天使とは相性が悪いのか、上空からの広範囲術式により一方的に攻撃を受け、「ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!」と絶叫を上げてのたうち回る程の大ダメージを受けてしまう。

このまま伏黒の体から引き剥がされてトドメを刺されそうになるも、伏黒の記憶と彼に対する来栖の態度から察したのか、来栖を助けた事を思い出して正気に戻ったという伏黒の演技をする。そして、来栖はまんまとそれに引っ掛かり、天使の制止を聞かずに油断し攻撃を辞め接近してしまい、その隙を突いて頭を肥大化させて来栖の片腕を噛みちぎり、戦闘不能の重傷を負わせて事なきを得た。


そこへ、受肉直後に殴り飛ばしたはずの虎杖が再び現れ、今までの比にならない身体能力を発揮した彼に驚愕する。

しかし、それがすぐに羂索の仕掛けだと察した宿儺は「そうか、小僧はあの時の」と虎杖の正体について心当たりがあるかのような反応を見せる。


どこまでも喰らいついてくる勢いの虎杖に、宿儺は術式を使用。微塵切りにしようと、全身をズタズタに切り刻んでいく。しかし、どれほど切り裂いても突き進んでくる虎杖に流石の宿儺も困惑し、その隙を突かれて殴られる。

これについては、まだ完全に伏黒恵の肉体を奪えた訳ではなく、宿儺が伏黒の仲間を傷つけようとした時、彼の肉体は強く宿儺を拒絶して術式の呪力出力を落とすようになっていた為である。ちなみに術式の出力はムラはあるものの、酷いと一割以下まで下がる模様。


そこへ禪院真希も参戦。

虎杖の脅威的な身体能力と、真希の天与呪縛によるフィジカルギフテッド。彼らの相手に加えて、呪力出力が下がっている今の状態では、呪いの王と言えども何発も打撃を許す事になる。

だが「対象が伏黒恵の仲間でなければ出力は落ちない」と冷静に分析し、地面へ術式発動する事で足場と共に二人の体勢を崩して反撃するなど、主に真希を警戒しながら戦闘を継続。


直後に裏梅が乱入して、周囲一帯ごと「霜凪」で虎杖と真希を凍結した事で戦いが中断。

伏黒の魂を沈めて肉体の乗っ取りを仕上げる為に(裏梅が用意した)“”の場所へ、裏梅と共に「鵺」で飛び立つ宿儺。それを、凍結を無理矢理こじ開けた虎杖が追うも、既にもう手が届く距離におらず、そんな彼の姿が無様で滑稽だと愉快に嗤う宿儺と裏梅であった。


禪院家で用意された“浴”に浸かり、魔に近づく事で伏黒の魂を深く沈めた宿儺だったが、まだ彼の抵抗力を感じたのか、最愛の姉を自身の術式で殺したと自覚させる事で、伏黒の魂を完全に沈める為、万(正確には彼女の器となった津美紀)の命を狙う。

なお、器に対して優位であれば生前の姿に戻ることも可能だが、「術師連中と戦うなら、このままの方が都合がいい」という理由で受肉しても体は伏黒のままである。


仙台結界に着くと、乙骨憂太と激しい死闘を繰り広げた石流龍を瞬殺し、早速ユニテックスタジアムで万と対峙する宿儺。


宿儺は自身の術式を使わず、十種影法術で万ごと津美紀を殺す事で、伏黒に「自身が姉を殺した」という傷を刻み、彼の魂の意志を削ごうと考える。

万が虫の鎧や真球、さらには領域展開を繰り出しても、魔虚羅の慣らし運転を兼ねて、終始十種影法術で圧倒した宿儺は津美紀もろとも万を殺害。

これで伏黒の魂は真に深淵へと沈み、今度こそ宿儺は彼の肉体を自身のものにする


その後、羂索のもとに戻った際、封印から復活した五条悟と対峙する。

このまま戦闘開始かと思われたが、双方に都合があったためにお預けとなり、およそ一ヶ月後の12月24日(かつて夏油傑によって仕掛けられた新宿・京都百鬼夜行と同じ日にち)に持ち越される事となった。


その間、裏梅から献上された残りの指(五条が持っているであろう最後の一つは除く)を取り込み、さらに生前の自分の肉体と思われる即身仏を喰らう事で、宿儺はほぼ全ての力を取り戻す。(ただし、最後の指は取り込めてないので生前よりは弱体化してる)

羂索と交わしていた約束(1億人呪霊の発動権引き継ぎ)も果たし、迎えた12月24日。


東京の新宿にて、雌雄を決する呪い合いが始まった。


能力編集

虎杖に受肉していた際に使用した能力については、宿儺(呪術廻戦)を参照。


御廚子と呼ばれる宿儺本来の術式の他に、器である伏黒の術式「十種影法術」も使用可能。伏黒同様の影の利用に加え、本来の使い手である伏黒よりも高度な運用を見せており、式神の完全/不完全/部分顕現の選択と、式神本体を顕現させずに能力のみを行使する事を可能としている。式神自体も巨大かつ禍々しい外見となっているものが多く、さらには伏黒がまだ調伏していなかった式神を新たに調伏して扱っている。


しかし、羂索脹相九十九との戦いで「呪霊操術」と「反重力機構」をいちいち切り換えて使っていたのと同様、宿儺も「御廚子」と「十種影法術」の同時使用はできない。

ただし領域展開をし、領域に一方の術式を付与した状態であれば併用が可能。


他にも頭部を瞬時に巨大化させ、人間の腕を容易く嚙みちぎることが可能。食事に関連した能力であるが、宿儺本来の術式「御廚子」に含まれる能力なのか、生前異形の肉体を持っていた宿儺の身体機能なのかは不明。


なお宿儺の戦闘を目にした乙骨自身の見立てでは、現代最強の呪術師である五条を上回る呪力量を誇る乙骨自身の倍以上の呪力量を持つとされる。


上記の通り、呪物と成った過去の人間が現代の人間に受肉した場合、受肉体に対して優位であり、虎杖のような「檻」の役割を果たす特別な存在でも無い限り、本来肉体は生前の姿へと変わるが、宿儺は意図的にそれを中断していた。

これは伏黒の姿形のままでいた方が都合が良いからであり、その理由は五条にかなり深いダメージを負わされた後に生前の姿に戻った辺りを見ると反転術式以外の回復手段を残しておきたかったからだと窺える。また、伏黒の姉・津美紀と恩師・五条を殺害したため、伏黒の姿でいる必要がなくなったから本来の姿に戻ったかのようにも見える。


267話にて、五条により魔虚羅が破壊されたため、宿儺は十種影法術が使用できなくなった事が明かされたが、その仕組みは今のところ不明である。


領域展延編集

簡易領域をより高度に昇華させた技。術式を付与していない領域を自身に纏い、空いた容量(領域)に相手の術式を流し込んで中和する。欠点は生得術式との併用ができない事だが、一度領域に付与した術式は対象外であり、宿儺は領域展開中でも展延を発動可能

五条悟との戦いで徐々に扱い方に慣れていき、特級呪霊二体がかりでも破れなかった無下限の不可侵を軽々と突破し、五条に打撃を当てるほどの出力を見せた。

特筆すべきは、巧みな領域展延と生得術式の切り替え。通常であれば術式を中断すると術式効果は終了し、魔虚羅の適応のような継続効果はリセットされるが、宿儺は術式効果が終了ではなく中断になるよう運用可能である。


十種影法術編集

  • (ぬえ)

伏黒の鵺を遥かに上回る巨体を有する。伏黒の鵺に見られた仮面のようなパーツは無く、猿のような顔が露わになり蛇のような尾を持つため、より伝承の鵺に近い見た目となった(尾に関しては破壊された大蛇と「渾」を行った可能性もあるが不明)。そのためなのか額部分に大蛇と同様の生玉(いくたま)の紋様をもつ。

伏黒の鵺と同様、呪力が電気のような性質を帯びており、宿儺の莫大な呪力量と出力により広範囲の落雷にまで発展した。

伏黒の鵺は長時間の飛行は不可能だったが、こちらは長距離の移動手段として利用されている(東京から京都まで移動したと見られる描写がある)。


  • 玉犬(ぎょくけん)

万戦において敢えて不安定な形で顕現させる運用方法を見せた。メリットとして効果範囲を広げると同時に完全破壊を防ぐことが可能。デメリットとして自立行動ができず攻撃力が著しく下がるが、宿儺自身の莫大な呪力量と出力でカバーしている。不安定な箇所は伏黒の領域内のような液状の影で構成される。この運用方法により紋様をもたない液状の玉犬を3体同時に顕現させている他、玉犬黒に玉犬白の力を引き継いだ「渾」も上半身のみを安定して顕現させている。掌印を省略した片手のみの影絵でも召喚が可能。


  • 脱兎(だっと)

陽動・撹乱に特化した式神。伏黒の脱兎と外見・用途に変化はない。


  • 満象(ばんしょう)

伏黒の満象より体躯が大きく、眼が落ちくぼんでおり、骸骨のような様相となっている。

伏黒同様、相手の頭上から質量攻撃を行っているが、仙台のユニテックスタジアムのコートを一瞬で破壊できるほどの威力をもつ。

顕現させずに水を放出する能力のみを引き出すことで赤血操術の「穿血」同様の攻撃が可能。なお、この使用方法は「同時に顕現可能な式神は2体まで」という術式の縛りには抵触しないらしく、式神を2体顕現させた状態でも使用可能。


  • 円鹿(まどか)

伏黒が調伏していなかった式神の1つ。

宿儺の倍近い体躯と四つ目が特徴の鹿の式神。首の左側に足玉(たるたま)の紋様をもつ。

反転術式の使用が可能。術者の治癒の他、他者の呪力を中和して無効化することも可能。


  • 貫牛(かんぎゅう)

伏黒が調伏していなかった式神の1つ。

巨大な黒い牛の式神。額に蜂比礼(はちのひれ)の紋様をもつ。

体躯を活かした突進攻撃を行う。直線でしか動けない代わりに相手と距離をとるほど威力が増すという特性をもつ。


歴代の十種影法術師の中で調伏できた者が存在しなかった最強の式神。伏黒が調伏の儀で召喚した魔虚羅と外見に変化はない。

伏黒が調伏の儀で召喚したときと異なり、「布瑠部由良由良(ふるべゆらゆら)」の呪詞または掌印を省略して運用している。

方陣のみを魔虚羅以外の者の頭上に部分顕現させ、適応の過程を肩代わりさせる事が可能(ただし、最終的に適応の恩恵を受けるのは魔虚羅のみである)。

五条の無下限呪術に対しては一度の方陣の回転では適応できず、複数の回転が必要(無量空処への適応に5回、ニュートラルな無下限呪術への適応に7回の回転が必要)。また、無下限呪術への適応は十種影法術のリソースを相当割くらしく、適応中は他の式神の使用が制限される。

宿儺は渋谷事変で魔虚羅を撃破しているが、この時の宿儺は第三者のため、あくまで調伏の儀は未達成で終わり、受肉後に新たに調伏の儀を行い、単独で再度撃破した模様。


  • 嵌合獣 顎吐(かんごうじゅう あぎと)

「渾」を行い、大蛇、虎葬(本編未登場)、円鹿を継承した鵺。鵺の掌印とは異なる、開いた手を組んだ掌印で召喚する。

魔虚羅と同程度の体高ながら、男性的な容姿の魔虚羅と対照的に女性的な容姿をもつ人型の式神。

鵺由来の電気の性質をもつ呪力と円鹿由来の反転術式を使用可能。

伝承の鵺は複数の動物の特徴を持つ日本版キマイラといえる存在であり、鵺に複数の式神を継承させるのは本来想定されていた使用法と思われる。

















さらなる力(リンク先の記事、ネタバレ注意)



余談編集

  • 伏黒の肉体に受肉して復活するというこの衝撃展開には第1話の扉絵から既に伏線が張られており、伏黒の式神である2匹の蝦蟇の内1匹に宿儺を彷彿させる紋様が浮かんでいたり、58話の扉絵では宿儺の腕が伏黒の首を掴んでいたり、原画展のイラストにも乗っ取られる事を暗示した伏線が張られている。
  • 宿儺曰く、虎杖よりも伏黒の方が面が良いとのこと。


関連イラスト編集

受肉直後(まだ伏黒の面影がある。)編集

伏黒宿儺伏黒宿儺

Megumi Sukuna 🩸


完全受肉(黒髪になった宿儺)編集

【両面宿儺】不共戴天

无题



関連タグ編集

呪術廻戦 伏黒恵 両面宿儺

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