「これからもアナタの隣にふさわしい人間になるため 私は人を助ける」
概要
死滅回游の泳者(プレイヤー)の一人で、滞留結界は東京第2。
頭の上には輪っかがあり、背中には羽を生やしたイメージ通りの天使の姿をした人物で、手には呪具と思わしきラッパを持つ。
第173話において、目的も手段も不明だが何故か東京第1結界に既に移動しており、レジィ・スター戦での負傷で意識を失った伏黒恵の元へ文字通り舞い降りる。
伏黒を運んでいる時に虎杖悠仁と髙羽史彦と遭遇し、彼らと共に行動することになる。
その後、伏黒に受肉した宿儺に重傷を負わされるが、家入硝子に反転術式で治療された後、獄門疆に封印された五条悟を開放することになる。
人物
来栖華
過去の術師・天使を受肉した泳者(プレイヤー)。
初登場の表情などから無口で冷徹そうな印象を読者から持たれていたが、実際は接する相手に敬語で会話をし、距離感が近く、感情表現も大きい親しみやすい性格である。
伏黒を「運命の人」と呼んでおり、共生している天使の台詞によれば、伏黒と過去に何らかの関わりがあるとのこと。210話にて「幼い頃に呪霊に育てられた時期があり、伏黒がその呪霊を祓ったことで助けられた」という過去が明かされた。そして、この出来事がきっかけで伏黒に恋心を抱いており、彼の隣にふさわしい人間になるために人助けをすることを信条としている。また、伏黒が宿儺に肉体を乗っ取られた際に予想外の状況に狼狽えてしまい、伏黒は自分のものだという欲深い本音を吐露してしまう。
伏黒に受肉直後の宿儺から伏黒を奪い返そうと生得術式を発動し攻撃するも、大ダメージを負った宿儺は策略で伏黒本人が覚えていなかった来栖との記憶を掘り起こし、来栖の心情を察して「伏黒は来栖華のことを思い出した」という態度を即興で演じ、欺かれた来栖は天使の制止も虚しく伏黒(宿儺)に近付いてしまったことで、右腕が欠損する重傷を負い戦闘不能になった。
天使
羂索と契約して呪物となり、時を超えて受肉した過去の呪術師の一人であり、およそ千年前の人物である。
呪物となり、受肉した際に器の自我を殺し沈めている泳者を嫌悪しており、「神の理に反する」として一掃を狙っている(本人曰く自分の信条に名前を付けただけで天使自身が何かしらの宗教の信者という訳ではない)。そうした信条から、受肉した器である来栖との共生を選んだ模様。
素性は一部しか明かされていないが、呪術界屈指となる安倍家の精鋭の一員であり、五虚将や日月星進隊が殲滅された後に宿儺討伐に臨んだという。
天使は、“堕天”と呼ばれる術師の殺害を目的としているが、来栖が戦闘不能になってからは宿儺戦には参戦せずに、乙骨との作戦で宿儺が長期戦によって弱ってからトドメを刺すつもりで再び自身の術式を宿儺にくらわせる。しかし、天使が術式に頼って受肉しなかった為、呪術師としての肉体強度がなく片腕がない状態では本来の力は出ずに失敗するなど目的に対して執着がなかったのが窺える。
術式
邪去侮の梯子(やこぶのはしご)
【光よ 全てを浄化し給う光よ 罪・咎・憂いを消し去り 彼の者を導きたまえ】
あらゆる術式を消滅させるという以外詳細は明かされていない。
本人の言うところでは、封印を含めた結界術も無効化の対象らしく、結界間を移動することも可能な模様。ただし、結界の場合はあくまで出入が無条件になるだけで結界そのものは消滅できず、結界自体を消すには構成の大元に術式を施す必要がある。
また、受肉体にも効果はあり、呪物を体内から消し去る事が可能だが、受肉体ごと九割以上の確率で死亡するリスクが高い。その理由として、呪物は術式や人格と直結しており、術式を消し去る事で人格ごと抹消できるのだが、術式自体は人体的に脳と密接に関わっているのでそれが死んでしまう危険に繋がっている。
威力としては、出力最大の術式を発動した際は、都市の上空を覆う巨大な法陣から聖なる光芒が放たれ、直撃した宿儺が真っ黒に灼かれながら悶絶する程の大ダメージを受けるほど。
術式の消滅にどう関係しているか現状不明だが、見た目通り飛行能力も有している模様。
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270話のネタバレ注意
新宿決戦を終えて日常に戻った面々だが、これから来栖と天使には虎杖と共に受肉体プレイヤーにされた被害者から呪物を引き剥がす役割があるため、右腕が欠損した来栖に対して罪悪感がある伏黒から責任を取ってその役割を果たす時にサポートをするといった言葉足らずな申し出を聞いて来栖は告白されたと勘違いをし、伏黒をフリーズさせる。唖然となった伏黒は「そういう…意味では…なく…」と思わずカタコトになりながらも否定し、後ほど詳細を話す事を伝えた。そんな伏黒の反応を見て、勘違いで早まってしまったと内心焦る来栖であった。