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目黒川

めぐろがわ

花見の季節とゲリラ豪雨の季節によくニュースになる、東京23区南部を流れる二級河川。
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概要編集

世田谷区から目黒区品川区を経て東京湾に注ぐ二級河川。

川沿いの多くの区間に桜並木が形成されており、特に中目黒付近は桜の名所として極めて有名である。

数十年前までは全国で一二を争うレベルの汚い川だったが、最近は桜の季節に川に船を出して花見ができるほどきれいになった。中目黒の船入場のあたりでは水鳥の姿も頻繁に見られる。

一方、都市河川なので降雨があると周囲の雨水が集中して流入し、豪雨となればあっという間に水位が上がって氾濫に対する警戒が呼びかけられ、X(Twitter)などが騒ぎになるのが恒例である。水害については該当項目を参照。


地理編集

世田谷区内を流れる北沢川と烏山川が合流する地点(世田谷区池尻・三宿付近)が起点。

世田谷区内は北沢川・烏山川同様の緑道だが、目黒区に入り国道246号線(玉川通り)を越えたところで開渠となる。

首都高速大橋ジャンクションの南側を回り込んで山手通りと交差すると、そのまま山手通りと並行するように南東方向に流れ、東急東横線および東京メトロ日比谷線中目黒駅・駒沢通り・目黒通りを経て、目黒雅叙園の先で目黒区を抜けて品川区に入る。

五反田駅の南で山手線の内側に入るが、大崎駅の先で再び外側に出ると(この付近にあるJR線の分岐点は目黒川信号場と呼ばれる)東に向きを変えて京浜東北線東海道線の線路をくぐり、国道15号線(第一京浜)、京浜急行新馬場駅を経て東京湾(天王洲南運河)に注ぐ。河口の脇には目黒川水門がある。

全区間にわたって護岸工事がなされており、自然の河原のようなものは全くないが、大半の区間で遊歩道が整備されており、散策やジョギングなどを楽しむ人々の姿が多く見られる。遊歩道になっていない区間はクルマも普通に走っているので注意。


目黒区内に非常に深い谷を刻んでおり、区内の目黒川両岸(特に左岸:下流に向かって左側)には猛烈な急坂が並ぶ。


かつては現在の河口の手前で北に向きを変え、京浜急行北品川駅の東で東京湾に注いでいた。河口付近は品川湊と呼ばれ港町を形成していた。改修され直線化された時に埋め立てられたが、旧河口付近の一部は「品川浦船溜り」と呼ばれる、屋形船や釣り船などの停泊地として現存している。


支流編集

ほとんど暗渠化・下水道幹線化および緑道化されており、自然の流れはほぼ残っていない。

烏山川編集

目黒川の源流のひとつ。

世田谷区北烏山の寺院の池を水源とする。付近にはわずかだが開渠も見られる。かつては環状八号線に沿った開渠もあったが、現在は拡張された歩道の一部になっている。曲がりくねりながら概ね東に向かって流れ、池尻で北沢川と合流する。

蘆花恒春園付近で合流する支流の中川(水無川)は烏山川よりさらに遠く、三鷹市井の頭公園付近まで谷地形を築いている。

北沢川編集

同じく目黒川の源流のひとつ。

世田谷区上北沢から東流、いくつかの支流を合わせながら池尻で烏山川と合流する。

なお上記の2河川は、玉川上水からの分水を受けて烏山用水・北沢用水とも呼ばれていた。

空川編集

「そらかわ」。

京王井の頭線駒場東大前駅付近、駒場野公園内の池が水源。また、東京大学駒場キャンパス内にも複数の湧水があり、目黒川水系で源頭部付近の水源が維持されている珍しい川。しかし肝心の本流はフタをされフェンスに囲まれ立入禁止、緑道どころか道にすらなっていない。民家の裏側を、谷の南側の崖に沿うように流れ、500mほど過ぎたところでようやく普通に歩ける道路になる。山手通りに呑み込まれた先は、たどることはできない。山手通りと目黒川の交差する、菅刈陸橋の真下に大きな開口部があり、これが空川の合流部と思われる。

流路付近には、近くを流れていた三田用水からの分水路の跡も残っている。

余談だが、目黒川の左岸にある、名前のついた支流はこの空川だけである。あとは品川区まで行かないと、支流とまで呼べそうな流れの跡は見当たらない。

蛇崩川編集

「じゃくずれがわ」。蛇崩とは上目黒4丁目付近の古い地名で、交差点の名称として残っている。珍しい響きだからか、アニメや特撮の登場人物の姓に採用されたことがあるらしい。

JRA馬事公苑の東から始まる大きな支流。最上流部を除いて、全体的に緑道が整備されている。桜新町・野沢・下馬・五本木付近の支流を合わせて、東急東横線のガード下に入り込み、中目黒駅の南側でわずかに開渠になるが、すぐに目黒川に合流する。

谷戸前川編集

「やとまえがわ」。古い地図では耕地川とも呼ばれる。

上流部は住宅地の中の地味な印象の暗渠だが、緑道化された下流部は非常に深い谷を形成しており、目黒区内で最も勾配がきつい坂とされる「十七が坂」は、この川の左岸にある。

山手通りを抜け、目黒区民センターのテニスコートの下あたりで目黒川に注ぐ。

羅漢寺川編集

古くは川沿いにある目黒不動尊から、不動川と呼ばれていたという。現在は目黒不動尊ではなく、比較的最近移転してきた五百羅漢寺の名前が付いている。

目黒本町図書館付近、都道の脇の細道が源頭部とされている。林試の森公園北辺から目黒不動尊と五百羅漢寺を経て、目黒雅叙園の対岸で目黒川に合流する。最下流部は、かつてはいくつもの分流に分岐しており、その分流の跡も広範囲に残っている。

目黒通り付近からの六畝川、入谷川という支流もある。特に入谷川沿いには間近で見られる湧水があることでマニアには有名。外見上はただの排水パイプにしか見えないが水が途絶えることはなく、すぐそばにも別ルートで水が滲み出ていることがある(この水が泥を含んでいるためなのか、雨でもないのに地面がぬかるんでいることが多いので、訪問時は足元に注意)。


この他にも、目黒駅南方、白金台駅南方、高輪台駅西方と東方、五反田駅北方、品川区「後地」交差点付近、戸越銀座商店街一帯などに、支流跡と思われる谷地形が存在している。

またこれほど宅地化・都市化が進んだ地域にありながら、東山貝塚公園、中目黒八幡神社、中目黒南緑地公園、目黒不動尊、入谷川沿いの崖地、桐ヶ谷氷川神社、五反田の某所など、今なお残されている天然の湧水も多い。


目黒川と水害編集

目黒川は気象庁の指定河川洪水予報の予報区域である。

今でこそ河川改修で概ね直線的に流れる目黒川だが、かつてはグネグネと曲がりくねった流路を持ち、たびたび橋を押し流すほどの大水害を引き起こしてきた。改修後も昭和から平成にかけて、ほとんど毎年のように浸水被害が発生し、現在でも台風などによる集中豪雨やゲリラ豪雨の際は急激に水位が上昇し、氾濫危険情報が発せられることがよくある。

しかし氾濫対策として、平成2年度に中目黒付近に船入場調節池、平成14年度には東急目黒線との交点付近に荏原調節池と呼ばれる、洪水を一時的に貯留できる施設が整備されており、これらの施設が完成して以降、目黒川自体の氾濫による被害は発生していない(下水の逆流などの被害は発生している)

ただし不測の事態は常に起こり得るものであるため、氾濫危険情報発表時に不用意に川に接近するのは避けるべきである。Youtubeの東京都水防チャンネルでライブ動画を配信しているので、どうしても川の様子を見たいならそっちを見よう。


さらに、上記のような暗渠・緑道・谷地形などは、現に川が存在していなくても、かつて川であったがゆえに雨水が集まりやすい地形でもあるので、豪雨の際は警戒を怠らないようにしたい。


目黒川流域3区の水害ハザードマップが掲載された公式サイトを以下に示す。

  • 世田谷区洪水・内水氾濫ハザードマップはこちら
  • 目黒区水害ハザードマップはこちら
  • 品川区防災地図(防災地図と各ハザードマップ)はこちら

関連項目編集

シン・ゴジラゴジラ第2形態第3形態に進化したのが、目黒川の旧河道上。その後、二足歩行で品川浦付近を通過している。第2形態が入り込んだ呑川も、目黒川と同じく目黒区内を流れる川である(ただし上陸地点は蒲田なので、この時は目黒区までは来ていない)。

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