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目次 [非表示]

それは繰り返す破壊と再生、崩壊と創造の神話。

祈り満ちる久遠の世界に最後の神は君臨し続ける。


概要

ロストベルトNo.Lostbelt No.4
分岐基点時代??.11900?
異聞深度A
汎人類史残存数値C
場所インド・クルクシェートラ〜ヒマラヤ山脈付近
キーキャラクター黒き最後の神
クリプタースカンジナビア・ペペロンチーノ
章クリア報酬概念礼装「家族の肖像
シナリオ担当非公開

Fate/GrandOrder』における、第2部「Fate/Grand Order - Cosmos in the Lostbelt -」第四シナリオ。副題は「黒き最後の神」。


ストーリー

空想の根を断つ旅。異聞帯を巡る戦いは、より厳しさを増していく。

いずれ訪れるキリシュタリアとの戦いに備えるべく、新たな戦力と物資の補給を求め、一行は第4の異聞帯に車輪を進める。


—インド異聞帯—

その大地に荒れ果てた様子はなく、人々は皆、神への祈りを日課とし、

慎ましい日々を送っていた。

人によって法が定められた中国異聞帯とは真逆の世界、神の法に定められた清淑の地。

すべての『悪』の排斥のため廻り続ける世界で、カルデアのマスターを待つものとは———


ゲームにおいて

戦闘で注意したい点は、異聞帯の王が世界そのものの創造と破壊を管理しているレベルで支配しているため、プレイヤーサイドのサーヴァントがデバフによって抑えつけられ、十全に力を発揮できないこと。


状態変化として、初期から「邪悪を赦さぬ世界」によって「Quick・Arts・Busterの性能全て」「HPの回復効果量」「弱体耐性」が下がっている。

さらにストーリーの局面によっては「末法のユガ」によって「NP獲得量」まで下げられるなどの制限が追加される。逆に、ユガの時期によっては「平和のユガ」によって「HPの回復効果量」が上昇するほか「ターン終了時にHPが回復」する。

ストーリー上で現在ユガがどの段階にあるかが重要であることから、ユガの切り替わりはストーリー上で円盤が表示される形で明確にプレイヤーへと伝えられる。


また「邪悪を赦さぬ世界」自体も、ストーリーの進行による情勢の変化によって効果の強弱が変化する。ストーリー上で好転すればデバフは軽くなるし、苦しい局面ではデバフも重くなる。具体的にはデバフ対象となる種類が増減する。

効果が弱まってくると、「邪悪を赦さぬ世界(−1)」名義のように数字で弱体度合いがわかるのだが、超存在たる異聞帯の王とまともに戦える段階になるまでは、たとえデバフが弱体化することはあっても、消えることはない。

さらに本章からはNPCサーヴァントに概念礼装が装備されるようになった。

一律で【自身のNP獲得量を50%アップ&NPゲージを50%チャージした状態でバトルを開始する】の効果があるこの礼装、何と既存の期間限定ガチャ産☆5礼装すら軽く上回る程の逸品であり、NPCサーヴァントの性能を問わず宝具の早期発動及び連射に大きく貢献してくれる。

この仕様変更は本章以前の既存のメインストーリーにもやや遅れて反映され、話に関わるゲストを実戦で無理なく活用する機会が増す事となった。


登場人物


特徴

第四異聞帯・インド

シオン・エルトナム・ソカリスが言うには、膨張と収束を繰り返す謎の異聞帯で、PVではノイズがかかり常に揺れ動いているという意味深な演出があった。

中国異聞帯同様、版図が拡大している様子が見られないが、その異聞深度は格段に高い。

また、シャドウボーダーが最初にこの異聞帯へ突入する際、虚数空間から浮上する時のアナウンスで「汎人類史残存数値」という用語が登場した。


タイトルの文字列と併せて観察してみれば、「創世⇔滅亡」「膨張⇔収束」と、対になる単語が2組も存在している。


カルデア陣営としては、地球を覆う空想樹の大元たるギリシャ異聞帯の攻略に必要な戦力増強のみならず、ギリシャ異聞帯の「」を渡るためにシャドウボーダーの機能拡張も不可欠であり、一見回り道に見えるインド異聞帯の攻略も避けては通れないものとなっている。



環境は極限という程のものではないので、自然自体と闘う必要はない。ただし大気にマナが濃いため、中国異聞帯で使えたステルスは意味がない。

また、空想樹も目立つ形で明確に目視できるため、空想樹の捜索によけいな手間をかける必要は感じさせない。


ある山岳には「神の空岩」と呼ばれる謎の巨大な立方体が存在しているが、現地の住人からは当たり前の存在として認識され、それどころか異物と看做されておらず、疑問を投げかけられることのない存在。いわば、「」やら「太陽」やらと同じレベルで「神の空岩」がただそこにある、という認識。

シャドウボーダーがこれを探査するも全く手ごたえがなく全てが弾かれている感覚を受け、担当のペペロンチーノも「四角」と便宜的に呼称しているその物体を不可解に感じており、デイビットの所感ではこの異聞帯にとってのアキレス腱と予想されている。



そして大きな特徴は、人々が執拗とも言えるほどの頻度で祈りを日々捧げていること。中国異聞帯とは逆に、祈りに満ちていることにより、サーヴァントの召喚には極めて良好。カルデア陣営としてはこの点は追い風。


だがその祈りが意味するのは、この異聞帯の「王」である『黒き最後の神』と、彼が下すインド神話の輪廻転生の法「ユガ」に心身を賭してすがるものであった。


この存在は何らかの転機(マハーバーラタの大戦争が終わった前後と推定)を得てインドに存在する全ての神性を吸収してしまった絶対者。汎人類史に伝わる多神教のインド神話との決定的な相違点にして、この世界が剪定事象と化してしまった原因と目される。


この為本来のインドでは誰もが知っている筈のカルナラーマ、そしてその従者であるハヌマーンのことすら、この世界では誰も知らず、『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』が自体が後世へと伝わらなかったらしい。


カルデア陣営はインド異聞帯突入前に、インド神話を由来とする人類悪に起こされた事件によって一度危機的状況へと追い込まれている。そちらの事件は対処できたものの、インド神話の主神達が健在なら発生するはずのない事件であった。



ユガ」とはいわゆる世界全土の輪廻転生の周期を意味しており、ユガが進む前ならば穏やかで豊かな環境だった大地(年季の入った引きこもりですら「あ、世界キレイ。お花畑キレイ」となるほど)も、ユガが進むと見違えるほど荒れ果て、地面は乾燥して植物は軒並み枯れ朽ち、砂に覆われた天候に包まれ生物が生息するにはおよそ適さない環境へと急変する。住民の心も、まるでそれに連動するかのように荒んでいく。そして、最終的には世界そのものが破壊されるが、輪廻によって新しく再生する。


ちなみに、時間を巻き戻したり世界を一から作り直したりするわけではなく、予め設計図のように用意されている型どおりに世界の状態を戻すようなもの。その行使は異聞帯の王自らがその途方もない力を使ったものなのだが、ただし完全な一からの創世というほどのものではない。


これまでの異聞帯が「異変を境に世界のあり方が決定的な変化を終えた世界」とするなら、この世界は「いまだ変化の過程」であるためこの定義に当てはまらず、その性質はどちらかというと異聞帯でありながら特異点の状況に近いという異例のもの。


完全なる世界の創造」を目的にこれを行う彼によって、その価値に見合わないものは未熟で不出来なもの=邪悪なものとして一様に「認識」される。

そしてユガが一巡する滅亡〜創世の際に「消去」され、初めからそんな者など存在しなかった世界に改変された状態で再編される。



基本的にユガの終焉まで絶対神が人々に干渉してくる事はないが、周期の段階が進む毎に謎の悪魔獣カリが徐々に数を増して町を襲撃。人々を容赦なく食い殺し、この犠牲となった人々は例外なく輪廻の輪から外される。


この襲撃は人々に言わせると「神の試練」であり、カリに対抗する存在として聖獣もやってくる。そして真摯に祈りを捧げ、善性を失わないならば、聖獣が助けてくれる仕組みになっている。

ユガが進んでカリによる町の破壊が壊滅的に進んでもその法則は変わらない。したがって人々は自身の善性を維持することが生きるすべなのであり、必然的に武装もしていない。


したがって、ここでは汎人類史の観点であれば「凶暴な獣に町が襲われている」だけのように見える場面全てが神の裁定なのであり、良かれと思ってちょっかいを出せば本気で人々から後ろ指を指される事になる。

一方でそんな関係に陥ったとしても、裁定を乗り越えて輪廻転生の後に再会できたなら、共に神に祝福された者として歓迎してくれる。掌を返したわけではなく、演技をしているわけでもなく、心の底から。ユガの移り変わりによって、人々の精神も穏やかな善性に移り変わっているためである。そして、ユガが進んでいく内に、人々の精神もまた汚れ、保身的で小心物な性格となってしまう。


しかしその聖獣システムも完全ではなく、カリに対して明らかに足りていない数の聖獣しかいない事もあり、真摯に祈っていれば必ずカリから逃れられるという保証はない。

配下の聖獣たちも「掃除」のため活動しており、死体も「完全な世界には必要ないもの」なので消し去られ、弔われる隙さえない。

神を信じる人々はカリに襲われた者は逆説的に「善性を失ったから」「祈りが足りなかったから」と決めつけるが、実際問題本当にそうだったのかは誰にもわからない。



更に「」とみなされる「不完全」の基準は極めて潔癖で、心に善性がない者が排除されるのは一例に過ぎない。

たとえば足を怪我してまともに歩けなくなっただけでも「傷がついた不完全な存在」として判断され、現地住民の視点で悪と呼べるような人物でなくても容赦はない。


しかしそれでも独自の考えを持ち、カリを相手に「武器を持って戦う」例外的な人々は少数存在しており、この法則に従うならば真っ先に排除されているであろう彼らががある時期まではユガの輪廻で排除されずに残っている事が確認されている。

つまり、文字通り「神という"一個人”に不要と"認識"されるか否か」だけで全てが決まっており、どんなに邪悪でも神がそれに気づいていなかったら次のユガに残る。善なる人でも神にそう「誤解」されてしまったら次のユガに残れない。



この異聞帯においては神の裁量がどのようなものであるか人々は知らないため、生きるための具体的なルールが分からないまま、ただ己の善性を主張して神に自分を「信じてもらう」しかない。一部の住民はいくぶん感づいているが、情報の共有には至っていない。

(中国異聞帯においては唯一のヒトによって民の隔離、知能レベル、寿命までいたる管理がされており、無自覚にに触れただけでその人間の住む地域ごと焼き払われることが行われているなど、ある種対称関係にある)


この急速な輪廻の行き着く果ては「完全なる世界」ではなく「完全なる無」。

人と共にあるべき神の在り方としても破綻しており、当初の「目的」を抱いた動機を忘れ去ってしまった結果として、無自覚な暴走状態に陥っている。


ペペは定例会議で発言の多さの割に自身の異聞帯の状況を語っていなかったが、その実、ベリルの心配をしている場合ではないぐらい自滅寸前の状況に成り果てており、「どうしようもなく詰んでる」と判断するのも納得の有り様であった。

ベリルが「ぺペの地が出るピンチがあるとしたら、それこそ世界が終わる時ぐらい」と言っており、この異聞帯はまさにそれであったのだ。



そして神が完全なる世界の完成を急ぐあまり、ユガの周期は短縮され続け、現在では再生から荒廃まで約10日周期回数は5桁という極まった異常な短さと回数となっており、「」やら「」といった長期の時間を取り扱う概念が人々から失われつつある。

分岐基点時代を見ると、この異聞帯は暦が不明になっているが、第6節におけるホームズの見立てによると、どうも暦という概念が無意味になっている模様。



人々の文明レベルは一定の水準でストップしているようである。これは発展するために必要な時間がまったく与えられていないためと考えられる。

過剰なペースで破壊・修正・再生を早回しした事で、輪廻の度に住民の記憶の整合性に明らかな破綻が見られていく。ちなみにこのユガ(小ユガ)の繰り返し自体も、より大きな単位のユガの一部であり、その大きな単位のユガ自体が終焉に近づいていた(大カリ・ユガ)。だが、そこに待っているものは、不完全な存在の排除が終わった世界の完成ではなく、輪廻の繰り返しに耐え切れない異聞帯そのものの崩壊であり、カルデア一行が来訪した頃には小ユガの輪廻数回という猶予しか残っていない有様に陥っていた。



だが最初からこうだった訳ではなく、神は絶対者として裁定を下してはいたものの、全体に対して大雑把に不完全なものを判断していたに過ぎず、小ユガの周期も本来の432万年周期とはいかずとも、数百年〜数千年という緩いものであった模様(ある人物は、「最近記念日が憶えづらくなった」と述べている)。

そもそも、移り変わるユガと人々の心の変化はインドの地に古くから伝わる信仰の通りであり、の世界運営もそれに則ったものといえる。ただ、小ユガの終わりごとに不完全なものを裁定する点だけは異聞帯独自のものである。


ここまでおかしくなったのは、「異星の神」の使徒の1人が介入したことがきっかけであった。第2部1章におけるクリプターの定例会議ではペペが自分の異聞帯の異変を少しだけ報告しているため、少なくとも数ヶ月前あたりを境にこの状況が出来上がっていったようである。


前述の悪魔獣・カリも、その実態はインドの地の抑止力が生み出した存在であり、この急激な変化に対する大地の悲鳴と呼ぶべきものであった。それが現地の住民を殺傷するだけの存在になってしまったのは、皮肉というほかはない。


トリスメギストスⅡの観測では拡張の気配がない異聞帯と判断されていた理由もここにある。この世界はいずれ収縮してゆく発展性のない状況に置かれており、版図が拡大しうる状況とは真逆のものであった。


余談

前章「人智統合真国 シン」の2018年11月末から、約8ヶ月弱という今までの倍の期間を開けて本章は実装される事になり、その間やきもきさせられたユーザーも多数。

以降もクオリティ重視の為、以前の半分の密度でシナリオを進行していく事が公表された。


実質上のプロローグでもある大奥が2019年3月末に開催され、実装は同年6月中旬(6月15日にそれに関連した生放送あり)という発表が6月4日に行われている。

この間に周回で使いやすかったり、かなり強いサーヴァントが通常召喚でピックアップされていたりと、メインストーリーのAP消費が1部1.5部ともに少なくなっていたり、新規勢にかなり優遇された状況を公式が作っていることから、この先の物語の重要性はとても高い。


本章ではパーンダヴァとドゥリーヨダナ、そしてクリシュナが実装されることは無かったが、本章の登場人物がそれに対応しているのでは無いかと思われる描写もある。本章では擬似的にクルクシェートラの戦いをやりたかったのであろうか?


インド神話対応していると思われる人物備考
ユディシュティラアスクレピオスユディシュティラは公明正大な人物で、父の法の神ダルマはヤマ神と同一視される。アスクレピオスもまた、患者を選ばない医師の鑑である
ナクラ/サハデーヴァ彼らの父親であるアシュヴィン双神は医神であり、アスクレピオスも医神として信仰されていた
哪吒ナクラとサハデーヴァは双子の英雄とされ、別側面同士である二体の哪吒が出会ったのもそこからの連想であろうか。
ビーマテル作中でヴァーユの力を与えられていた。また、ビーマもテルも家族思いな男とされる。
クリシュナ蘆屋道満/アルジュナ・オルタ前者はアルジュナを嗾す役として。後者は構成要素の一つとして


異聞帯の位置はタイトル名からの推測。実際に地図での座標もインド北部を指している。

また、異聞帯にあるポイント「北の霊峰」はクル・クシェートラの北部にあるヒマラヤ山脈のことだと思われる。ヒマラヤ山脈はヒンドゥー教ではヒマヴァット神として信仰され、マハーバーラタにおいてはパーンダヴァが没した場所だとされている。


上記の通り異常な速さでユガが繰り返され暦が崩壊してしまった世界であるが、(FGOでの)マハーバーラタはホームズ体験クエストにてホームズが「紀元前5000年を舞台とした伝説」だと言及しているため、この異聞帯と汎人類史との分岐も(汎人類史の暦で)紀元前5000年頃であった可能性は非常に高い。


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神と神【FGO第2部4章インド】【C99】寄稿イラスト空想切除


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インド  唯一神  祈り  輪廻転生 宿命 信念 矜持 インド神話 マハーバーラタ


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ゾロアスター教:インド神話のライバル的存在だが、FGOにおいてアンリマユはメインストーリーに関わることが出来ない一人という制約が存在し、該当する他の神格も現地人物として登場しない。

だが後に明らかになったのバレンタインシナリオにてアンリマユが登場しないのはネタバレ防止の為であると彼自身の口から明かされる。


外部リンク

公式振り返り企画『Road to 7』


前後のストーリー

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