概要
インドの叙事詩「マハーバーラタ」に登場する英雄達の名称で、当物語の主人公格。
名称は「クル王パーンドゥの子供たち」という意味だが、実際は彼の妻であるクンティーやマードリーが神々との間に儲けた子である(パーンドゥが女性に近付けない呪いを受けていたため)。実はカウラヴァ側のカルナも彼らの実の兄弟だが、育ちの関係上でパーンダヴァにはカウントされない。
ドラウパディーという女性が5人共通の妻となっている。これは競技大会でドラウパディーを娶ったアルジュナが母クンティーへ報告に行ったところ、事情を知らなかった彼女から「貰ったものは兄弟で等しく分けなさい」と言われたため、話し合いの末に5人共通の妻とするのはどうだろうと提案した為である。
なお、このドラウパディーの花婿選びの一件でドゥルヨーダナの恨みを買ってしまったことから5兄弟は策略によって全財産を奪われ、王国を追放されて12年雌伏の時を過ごし、後に王国の回復のために大戦争を起こす。これが『マハーバーラタ』の主題になる。
彼らの兄であるカルナがクル・クシェートラの戦いではアルジュナ以外の兄弟を殺さないと母に誓いを立てた為にユディシュティラからサハディーヴァは生存、アルジュナもカルナを討ち取って戦いに勝利した。戦後、彼らは死に場所を求めてヒマラヤ山脈で没したと伝わっている。
名称 | 父親 | 備考 |
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ユディシュティラ(尼:プンタデワ) | ダルマ | 法の神を父に持つだけあり、公明正大な権力者の鑑。優れた槍使いにして戦車乗りでもあり、彼の高潔さに戦車すら宙を飛んだと言われる。 |
ビーマ | ヴァーユ | 該当項目参照。 |
アルジュナ | インドラ | 該当項目参照。 |
ナクラ | アシュヴィン双神 | 世界で最も美しいとされ、剣術に優れる。また、馬の飼育にも長けていた。 |
サハディーヴァ | アシュヴィン双神 | ナクラの双子の弟で同じく剣術使い。牛の飼育や学問に優れていた。インドネシアのワヤンにおいてはドゥルガーに豹変したパールヴァティーを元に戻している。 |
パーンダヴァの使用する武器
使用者 | 武器 |
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ユディシュティラ | 弓、サリヤ王殺しの槍 |
ビーマ | ガダ(棍棒)、弓 |
アルジュナ | ガーンディーヴァ(弓)、各種アストラ |
ナクラ | 弓、剣 |
サハディーヴァ | 弓、剣 |