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パールヴァティー
9
センシティブな作品
インド神話に登場する女神。最高神シヴァの妻。

概要

名はパールヴァタ(Parvata、山に属するもの)の女性形であり、そこからシヴァの神妃ウマー(雪山の娘)と同一視、またはパールヴァティー自身の別名として扱われる。

仏教でもシヴァ(自在天)と共に取り入れられ、漢訳仏典ではウマーを音訳した「烏摩妃」と表記される。

五世紀の詩人カーリダーサは“王子の誕生”の一章においてパールヴァティーの美しさを描写しており、世界の全ての美を一つの個体に集中させる為に彼女が生まれたと語られる。

パールヴァティーはシヴァの妃の中でも母性愛、やさしさを象徴する存在で、カーリードゥルガーが血を求め殺戮をもたらし時にはシヴァを凌駕する恐ろしき存在なのに対して、彼女は常にシヴァに従順な妻という地位を保ち続けている。


パールヴァティーはシヴァの最初の妻サティーの生まれ変わりといわれ、ヒマラヤ山の神ヒマヴァットと女神メーナーの娘として生まれた。

シヴァはサティーの死によって苦行に打ち込むようになったが、この間に魔神ターラカが暴れまわり三界を混乱に陥らせた。インドラたち神々はブラフマーに魔神を討つことを依頼するが、彼は「毒の木(ターラカ)でも育ててから切るのは忍びない」と難色をしめして代わりに『シヴァとパールヴァティーの子がターラカを滅ぼす』という予言を告げる。

それを聞いてインドラは瞑想に耽るシヴァの心をパールヴァティーに向けさせる為、愛欲の神カーマにシヴァの胸に愛の矢を射るように依頼する。カーマはパールヴァティーがシヴァに接近したところを狙って矢を放ち、一時は心を動揺させることに成功したが、すぐに看破されてシヴァの第三の目から放たれた炎によって灰にされてしまう。

そこでパールヴァティーは自身もシヴァ同様に苦行を始めた(これにより彼女の浅黒い肌が黄金に輝くようになったといわれる)。

これに興味を持ったシヴァはバラモンの姿にやつしてパールヴァティーの下に行き、彼女を試した。パールヴァティーはバラモンに優しく接し、バラモンが川で溺れた際に彼女は“シヴァ以外の男性に触れてはならない”という誓いを棄てて助け上げた。

シヴァは本来の姿に戻ってパールヴァティーに感謝し、彼女も誓いを破らずに済んだことを彼に感謝してついに両者は結ばれた。


シヴァとパールヴァティーの仲の良さを表す話は多く、シヴァの第三の眼が開いたのはパールヴァティーがふざけて修行中の彼の両目を覆ったことが発端とされる話。聖仙が突然訪問してパールヴァティーを驚かせたことがあり、シヴァが彼女を慰める為に「予告なしに侵入した者は女の姿になる」と宣言した話がある。また、パールヴァティーの彫像は多くの場合シヴァの隣に立つか膝の上に乗っている姿で形作られる。

第三の眼は、上記のとおり瞑想にふけってかまってくれない夫へのいたずらだったのだが、眼をふさいだ途端に世界が真っ暗闇になり、さらにその後にシヴァの額に第三の眼が出現してヒマヴァット山を眼から放った熱光線で焼いて再び世界を照らしたのだという。

他にも両者は普段カイラーサ山の上でサイコロによる賭け事をして遊んでおり、この勝敗の結果でシヴァの持ち物である牛(ナンディ)の所有権がパールヴァティーのものになって世界の活動を左右する原因になるといわれる。なお、シヴァは賭け事に弱いという一面があり、パールヴァティーがサイコロ遊びに勝って驚く様子を見せる図像がエローラ石窟群の彫刻に存在する。

両者が合体した両性具有アルダーナリシュヴァラが存在する。その成立の物語としてシヴァのみを崇拝する誓いを立てた聖仙に対して、パールヴァティーが苦行に励んでシヴァとの完全な結合をし、聖仙から崇拝を得ることに成功するというものがある。


パールヴァティーの子供にはガネーシャスカンダムルガンカールッティケーヤ)がおり、特にガネーシャは彼女にまつわる話が多くある。

有名なものは、パールヴァティーが己のからガネーシャを生み出し、入浴中の門番の役を告げたことからシヴァと一悶着を起こしたという話である。

ガネーシャが象の頭を得た理由の一つがシヴァとの一悶着によるもので、怒ったシヴァに頭を切り落とされたガネーシャを見て嘆くパールヴァティを慰め、彼を復活させるためにシヴァがたまたま付近を通りかかった(投げ飛ばした頭部を探しに旅をした際最初に会ったとも)象の頭を切り落とし代わりとしたとする話がある。さらに変わった話の一つに、パールヴァティーに命じられて不幸と土星の神シャニが彼の顔を見た為だという逸話もある。シャニはガネーシャに不幸が訪れるのを防ごうとして顔を背けていたが、パールヴァティーが無理矢理シャニをガネーシャの方に振り向かせ、その際にガネーシャの頭が灰になったという。


関連タグ

インド神話 女神 シヴァ サティー

三只眼 3×3EYES

表記ゆれ

パールヴァティ・・・RPG女神転生シリーズにおける表記。内容はこちらに記載。

パールヴァティー(Fate)・・・Fate/GrandOrderに登場するサーヴァントはこちらに記載。

パールヴァティー(ガーディアンテイルズ)・・・ガーディアンテイルズの登場人物。

概要

名はパールヴァタ(Parvata、山に属するもの)の女性形であり、そこからシヴァの神妃ウマー(雪山の娘)と同一視、またはパールヴァティー自身の別名として扱われる。

仏教でもシヴァ(自在天)と共に取り入れられ、漢訳仏典ではウマーを音訳した「烏摩妃」と表記される。

五世紀の詩人カーリダーサは“王子の誕生”の一章においてパールヴァティーの美しさを描写しており、世界の全ての美を一つの個体に集中させる為に彼女が生まれたと語られる。

パールヴァティーはシヴァの妃の中でも母性愛、やさしさを象徴する存在で、カーリードゥルガーが血を求め殺戮をもたらし時にはシヴァを凌駕する恐ろしき存在なのに対して、彼女は常にシヴァに従順な妻という地位を保ち続けている。


パールヴァティーはシヴァの最初の妻サティーの生まれ変わりといわれ、ヒマラヤ山の神ヒマヴァットと女神メーナーの娘として生まれた。

シヴァはサティーの死によって苦行に打ち込むようになったが、この間に魔神ターラカが暴れまわり三界を混乱に陥らせた。インドラたち神々はブラフマーに魔神を討つことを依頼するが、彼は「毒の木(ターラカ)でも育ててから切るのは忍びない」と難色をしめして代わりに『シヴァとパールヴァティーの子がターラカを滅ぼす』という予言を告げる。

それを聞いてインドラは瞑想に耽るシヴァの心をパールヴァティーに向けさせる為、愛欲の神カーマにシヴァの胸に愛の矢を射るように依頼する。カーマはパールヴァティーがシヴァに接近したところを狙って矢を放ち、一時は心を動揺させることに成功したが、すぐに看破されてシヴァの第三の目から放たれた炎によって灰にされてしまう。

そこでパールヴァティーは自身もシヴァ同様に苦行を始めた(これにより彼女の浅黒い肌が黄金に輝くようになったといわれる)。

これに興味を持ったシヴァはバラモンの姿にやつしてパールヴァティーの下に行き、彼女を試した。パールヴァティーはバラモンに優しく接し、バラモンが川で溺れた際に彼女は“シヴァ以外の男性に触れてはならない”という誓いを棄てて助け上げた。

シヴァは本来の姿に戻ってパールヴァティーに感謝し、彼女も誓いを破らずに済んだことを彼に感謝してついに両者は結ばれた。


シヴァとパールヴァティーの仲の良さを表す話は多く、シヴァの第三の眼が開いたのはパールヴァティーがふざけて修行中の彼の両目を覆ったことが発端とされる話。聖仙が突然訪問してパールヴァティーを驚かせたことがあり、シヴァが彼女を慰める為に「予告なしに侵入した者は女の姿になる」と宣言した話がある。また、パールヴァティーの彫像は多くの場合シヴァの隣に立つか膝の上に乗っている姿で形作られる。

第三の眼は、上記のとおり瞑想にふけってかまってくれない夫へのいたずらだったのだが、眼をふさいだ途端に世界が真っ暗闇になり、さらにその後にシヴァの額に第三の眼が出現してヒマヴァット山を眼から放った熱光線で焼いて再び世界を照らしたのだという。

他にも両者は普段カイラーサ山の上でサイコロによる賭け事をして遊んでおり、この勝敗の結果でシヴァの持ち物である牛(ナンディ)の所有権がパールヴァティーのものになって世界の活動を左右する原因になるといわれる。なお、シヴァは賭け事に弱いという一面があり、パールヴァティーがサイコロ遊びに勝って驚く様子を見せる図像がエローラ石窟群の彫刻に存在する。

両者が合体した両性具有アルダーナリシュヴァラが存在する。その成立の物語としてシヴァのみを崇拝する誓いを立てた聖仙に対して、パールヴァティーが苦行に励んでシヴァとの完全な結合をし、聖仙から崇拝を得ることに成功するというものがある。


パールヴァティーの子供にはガネーシャスカンダムルガンカールッティケーヤ)がおり、特にガネーシャは彼女にまつわる話が多くある。

有名なものは、パールヴァティーが己のからガネーシャを生み出し、入浴中の門番の役を告げたことからシヴァと一悶着を起こしたという話である。

ガネーシャが象の頭を得た理由の一つがシヴァとの一悶着によるもので、怒ったシヴァに頭を切り落とされたガネーシャを見て嘆くパールヴァティを慰め、彼を復活させるためにシヴァがたまたま付近を通りかかった(投げ飛ばした頭部を探しに旅をした際最初に会ったとも)象の頭を切り落とし代わりとしたとする話がある。さらに変わった話の一つに、パールヴァティーに命じられて不幸と土星の神シャニが彼の顔を見た為だという逸話もある。シャニはガネーシャに不幸が訪れるのを防ごうとして顔を背けていたが、パールヴァティーが無理矢理シャニをガネーシャの方に振り向かせ、その際にガネーシャの頭が灰になったという。


関連タグ

インド神話 女神 シヴァ サティー

三只眼 3×3EYES

表記ゆれ

パールヴァティ・・・RPG女神転生シリーズにおける表記。内容はこちらに記載。

パールヴァティー(Fate)・・・Fate/GrandOrderに登場するサーヴァントはこちらに記載。

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