とっても良いことだと思うわ、それ♡
プロフィール
概要
「Fate/Grand Order」第2部「Cosmos in the Lostbelt」に登場するクリプターの一人。
メインシナリオでは、Lostbelt No.4 「創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ 『黒き最後の神』」に登場。
マリスビリーにスカウトされたフリーの魔術師。天才のダ・ヴィンチちゃんをして「生まれる時代を間違った男」と言わしめる。
国籍不明、名前はもちろん偽名(スカンジナビアは半島の名前、ペペロンチーノは唐辛子を意味し、パスタ料理の一種としても知られる)。イタリア系ではないかと推測されていた。
長身痩躯に色素の薄い肌と銀髪、彫りの深い顔立ちの男性。全身イラストの公開により白のハイヒールブーツをはいた美脚の持主である事が判明。
喋り方及び服装、化粧は完全にオネエであり、令呪にもキスマークのようなデザインがある。
初登場の頃からかなり強烈な顔芸も披露しているが、本格的に対決する2部4章ではいっそう激烈なバリエーションが加わる。
仏教とその起源の一端を担うインド神話に詳しく、「何度も滅びては繰り返す神話観が好き」との事らしい。アーチャーを召喚予定だった。
2部1章ではクリプター同士の定例会議に出席し、デイビットに自身の異聞帯にある「四角」についてアドバイスを貰っていた。
Aチームの中で最も高い身長であり同時に最年長。最も実際の年齢に関しては彼女の方が遥かに上だろうが。
能力
人外ではない純然たる人間だが、非常に高い戦闘スペックを誇り、極限状況下でのサバイバル適性に優れている。マスター適性もかなり良好。
(ラーマも使っているような)修験道に由来する魔術を会得しており、自身の身体強化による運動能力はサーヴァント相手にある程度防戦が成立するほど(異聞帯では神獣を相手にある程度まで戦えていたりする…その神獣と言うのがインド神のヴァーハナとされる最高クラスの神獣ばかりと言うのだから恐ろしい)。その超人的な身体能力により2部6章では500人ものモース人間を3分以内で全て倒しており、しかも疲れていなければもっと早く片付けられたという。
また、妖精國でエディンバラからニュー・ダーリントンまでの長距離を、もの凄いスピードで土煙を上げながら疾走していたマシュを呼び止めて、行方の分からなかった主人公の居場所をマシュの縁の糸を手繰ることで特定している。
これらの神通力は、神の力を人間でも扱えるよう技術として身につけたもので、特に日本の修験道六神通のうち3つである神足通(人間離れレベルの脚の速さ)・他心通(他人の心を読む力)・漏尽通(迷いを断ち煩悩が尽きる境地、あるいは死後涅槃に至る(=解脱する)ことを覚る境地)を会得済みである。
通常100年かけて1種類体得できればよいところを、彼は10歳の段階で3種類会得するほどの類稀な才能を持つ。
ちなみにこれらの名前は「ツイストが足りない」との事で改名して使っている。
神足通は「ツイスト・オブ・ラブ」、他心通は「ホログラムローズ」、漏尽通は「イグジスト」と呼んでいる。
観察眼も優れており、2部5章の定例会議では南米異聞帯に空想樹の姿が確認できていないことを見逃しておらずこれを報告。キリシュタリアをして「君の前では隠し事ができない」と言わしめた。
なお、クリプターの中では唯一4画の令呪を確認できるように見える(上唇・下唇・それらを囲むハート型枠・さらにその下部にもう1画)のだが、これは上唇+下唇が分離しているにもかかわらず1画という扱いになっている事が2部4章で確認できる。
奈須きのこ曰く、単純な個人同士の戦いではクリプター最強らしく、ベリルの上位互換と明言されている。
人物像
Aチームの最年長者。気さくなひょうきんもので、マシュからは「ぺぺさん」と呼ばれていた。
ムードメーカーであり聞き上手なため、不愛想な芥ヒナコも彼と話すときは本を閉じ、他人をやっかみの目で見てしまうカドックも良き兄貴分と認めていた(ベリル的には「どちらかというと父親」)。カドックに対しては彼の様子から心配することも多いが、これはペペが自分自身の為に(カドックの事情に構わず)そうしているという。
ベリルをして「筋金入りの楽天家か、根っからのアウトローか」と言わしめるほど自由な性格であり、「真剣にさせちゃあヤバい手合い」「コイツの地が出るぐらいのピンチなんざ、それこそ世界が終わりそうな状況」と評されている。
そのマイペースぶりをカドックも「こんな世界になってもアンタだけは変わらないな」と評しており、ベリルに匹敵する・あるいはそれ以上の肝の据わり方である。
その一方で自らに対しては「昔っから、運命には裏切られてきたからね」と意味深な事を口にしており、事実、運命的な意味では全てに見放されるレベルで星回りが悪かった模様。
これは生まれた時から使うことができたらしい、運命に対する悟りとでも言うべき漏尽通の力で、「自分は生きていても何も遺せない人間である」という運命を最初から知っていた為。
この事から、飄々とした振る舞いの裏に「運命」に対する拭い難い諦観を抱いている。
しかし逆に全てを諦めたからこそ、世の中の理不尽なことを受け入れる寛容な心構えが生まれており、それがペペを大物たらしめる一因となっている。
本人も「だからこそ一生懸命になれる」と前向きに考え、自分に出来る範囲で事態を打開できる可能性があるならばベストを尽くす。
戦いたくない相手との戦闘という普通ならジレンマを抱える局面でも、必要とあらばバッサリ割り切ることが出来る胆力が備わっており、不条理を目の前にしても意地などを張ることなく現実的な選択を取れるなど、その行動は型にとらわれず、色んな意味で大人な人物である。
諦めた者なりの生き様
彼の本名は妙漣寺鴉郎(ミョウレンジ アロウ)という。そう、主人公と同じ日本人である。
地名などに使われる「妙蓮寺」ではなく、「妙漣寺」(さざなみという漢字である)。
スカンジナビア・ペペロンチーノとは全く異なる本名だが、彼は自らの人生において、戸籍上の名前に価値などほぼ認めておらず、自分の人生に相応しい名前として名乗っているのがこの偽名というわけである。
そういう意味でなら、「スカンジナビア・ペペロンチーノ」こそが彼にとって本当の名前と言って差し支えないだろう。
元々は修験道六神を基盤とする「天狗道」という魔術師の家の出身。これは「堕落した天狗が地獄へ辿り着くこと」を前提にしている。
妙漣寺家は法術師の体系だが、一代限りのもの。始祖は天狗道に至った際に魔王尊とパスをつなげたが、一代限りなので子孫たちはこの方法が使えず、魔王尊とパスを繋げないまま自分の力を高める必要があった。つまり、鍛えた魔術回路は子孫に引き継げない。
また、ペペ本人こそ魔王尊のあった御山育ちだが、他の一族はさらってきた子供たち。つまり、勝手に攫ってきて、修行できなければ捨てられ、修行できても天狗道なので地獄行き。
そして、ペペ本人は才能こそあったが、その性格上のちに破門された。この決裂をきっかけに、八方塞の運命を押し付けたことに拒否感を持っていた彼は一族を皆殺しにした。本人曰く「情には篤いけど、それ以上に潔癖」とのこと。
後始末をつけたのちは日本を脱出して西洋に渡り、時計塔と関わりを持ちつつも、フリーの傭兵として汚れ仕事を請け負い、ベリルを責められない程の殺しに関わってきた模様。そのさなか、マリスビリーに見出されて天体科に所属したのち、「サバイバル活動の指導及び監査担当」としてカルデアにスカウトされ今に至るという。
それまではずっと根無し草だったらしく、"居場所"と呼べるものができたのはカルデアが初めてで、曰くそこで「生まれた意味を見つけた」とか。
自分の担当であるインド異聞帯については、世界自体は気に入っているが、それを管理する神の存在は「生理的に無理」と嫌悪しており、「この世界は詰んでいる。私にできることはない」と初めから空想樹の育成を諦めていた。
それでも異聞帯に来てから数ヶ月は神たるアルジュナを慎重にコントロールしようとしていたが、そこにリンボが現れたことでアルジュナはユガを加速させていき、手駒が必要になったという理由でアシュヴァッターマンの契約まで奪われてしまった。
その暴挙に激怒してくれたアシュヴァッターマンのおかげで逃走には成功するが、以降打つ手がなく、アルジュナがユガの境に行っている「不要な存在の消去」の標的にならないよう、逃げ隠れする羽目に陥る。
だがそこにカルデア陣営がやって来たことで、クリプターとしての障害になるアルジュナの排除およびリンボを始めとするアルターエゴの目的を探るため、一時的な協力体制を持ちかけた。
持ち前の面倒見の良さもあって主人公やマシュの事も気遣っており、特にマシュとは以前からの知り合いだったこともあり、オフェリアの思い出話に花を咲かせた。
ちなみに、必要とあらばカルデア陣営と手を組む選択を取る理由には、上記の潔癖という性格が影響していたりする。
そして最終的に神たるアルジュナが倒されたことで、ペペロンチーノは本来の立場である「カルデア陣営の敵」に戻った。
クリプターを裏切る気は全くなく「人間としては友人だが、立場としては敵」。自分たちは自らの意思で異星の神に下り、汎人類史を裏切ることを選択した。
再び仲間になれないかと思案するマシュに対しても、今更汎人類史側には戻れないし、その気もないことを語る。
この異聞帯はある意味「幸福な世界」だったからこそ剪定に至った。
「幸福であること、完璧であることを許さず、苦しみ続ける道しか存在を許さない汎人類史こそ、どんな異聞帯より過酷でおぞましい地獄」と持論を語り、復活したアシュヴァッターマンと共にカルデア陣営を迎え撃つ。
激戦の末に敗れ、自らの死も恐れずに「大令呪」を使おうとするが「ここはまだ目的地じゃねぇ、履き違えるな」と消えるアシュヴァッターマンに制止され、敗北を受け入れた。
そして事前に取り付けていたコヤンスカヤの協力で大西洋ギリシャ異聞帯へと撤退。奇しくもカドックとかなり重なるところの多い戦歴となった。
尚、このインド異聞帯での戦いを通して、異星の神の使徒の目的は、自分達クリプターとは異なるということに確信を持った模様。
のちに大西洋ギリシャ異聞帯ではカドック同様食客としてキリシュタリアの戦いを見物していた。しかしその結末を知った彼は、必要な義理を果たすため、1人動き出した。
「んふふ。仇討ちとか、私の柄じゃないんだけど」
「────ええ。ケジメだけはつけさせるわよ、ベリル・ガット」
既に領地を失った彼だが、デイビットとの繋がりがある以上、本人としてはクリプターという立場からは未だ降りていない。
関連人物
召喚したサーヴァント。付き合いこそ短かったが関係は良好で、諦観で冷え切ったペペの代わりに本気で怒る役割を持てるなど、性格的にも相性が良い。
アシュヴァッターマンに言わせると、「ロクデナシだったけど死ぬまで筋を通して生きた自分の仲間」みたいに、ペペは「人の道を踏み外したくなかったから、間違った道ごと踏み抜いて生きている者」だという。
初見から普通ではない事を察しており、ヒナコもそれに気づいていたのか、ぺぺと話す時は本を閉じて話をしていた。その後も彼は特に詮索はしなかったため、彼女の正体については気付かなかった。
色々な意味で手に負えない存在である彼を打倒するため、敵対関係にあるカルデア陣営へ全面的に協力した。
しかしその根本になった思想にはある程度の理解を示しており、「もっと良い関係を築けたかもしれない」と語っている。
カルデアに所属していた時から気にかけており、人形みたいだった頃と比べて感情が豊かになったことに感動している描写が見られた。一方で、ベリルがそんなマシュのことを見た時にどんな反応を示すのか、懸念もしていた様子。
気になっていた「四角」に関してアドバイスを送ったクリプター。実際、のちにこの助言は非常に重要な形でペペの計画の後押しをする結果となった。
自身も理屈抜きにデイビットを頼りにしているが、インドに助けに来てくれたときはさらりと本名をバラされた事に仰天した。
カルデアに所属していた頃から、共に食事をしたり冗談を言ってからかうほどの仲。
クリプターとなってからは、彼女が「別の理由でクリプターとして生きようと誓っていた」ことを察していた模様。
同じくフリーダムな年長者でカドックの自虐っぷりを心配している。後に後ろ暗い共通点が発覚するが、その動機は決定的に異なる。
2部5章冒頭では、大西洋ギリシャ異聞帯にて通信ではなく実際に顔を合わせた時、同じく多くの殺しに関わってきたペペをして「ちょっと血の匂いがキツイ」と感じている。
逆にベリルからは「真剣にしたらマズイ」とペペの本性を察しているかのような評価をしていたが、ギリシャ異聞帯での結末にて真剣になってしまったペペは彼への仇討ちに向かうことになった。
前述通りマイナス思考のカドックを気に掛けており、カルデアに在籍していた当時から彼の内面を配慮した上でアドバイスや後押しをしていた。
異聞帯を跳梁闊歩する存在。彼女のことはそれなりに気に入っているようで、曰く「邪悪だけど純粋でかわいい」とのこと。
能力の方も買っており、自身が敗北した際はギリシャ異聞帯に退避させる契約を結んでいた。ただしこれは支払える対価が何か重要なものであるらしく1人1回限り。ペペ自身もこれについては「覚悟の上」であった。
本来協力すべき関係にもかかわらず、ペペが異聞帯から追われる状況を良しとしていたどころか、明らかに新しい人理へは結びつかない統治を煽り立てた悪の陰陽師。
その為内心ではかなりの敵外心を持っており、続く2部5章では意趣返しとして、その疑似不死のカラクリを機能停止に追い込む事に成功している。
ペペは何故か「Uちゃん」と呼んでおり、自分たちクリプターを監視しているであろう意図や正体を察している模様。後にUの名前を持つ者が登場するものの、二人の関係は不明。
かつて会ったお坊さん。彼の名言である「間が悪かった」はペペの記憶に残ったようだ。
また偶然か否か、彼が描かれた概念礼装の「信ずるは我が神のみ」のデザインを担当したのは「ペペロン」氏だったりする。
彼にとってペペは何度も何度も助けられた、Aチームきっての義理人情家。また、ペペにとってもキリシュタリアはAチームのリーダーとして相応しいと考えている人物。
互いの深い信頼関係を裏付ける素性の深部は、とある理由でキリシュタリアの記憶にしか残っていないのだが、ペペは信頼の証、せめてもの誠意として・またペペ自身がそれを思い出せるように、本名「妙漣寺鴉郎」をキリシュタリアには自分から教えている。
順当にいけば後輩となるはずだった人物。運命という意味で自分とは対照的に恵まれた者として認識しており、その根拠として、集まってくる仲間の性質の違いについて指摘している。
後に再会した時には成長度合いを褒め称え、「そのうちカドックを加えた三人でAチームを再結成するのもいい」と述べている。
鞍馬に住んでいる義経の師匠の大天狗。また一説には、彼(彼女?)は鞍馬山の本尊である「護法魔王尊」の転生体ともいわれている。
中の人繋がりの英霊。『Fate/Samurai Remnant』では主人公を務める。
彼もまた「生まれた時代を間違えた」と多くの人物から言われており…
知人。あまり深い付き合いは無いのか数年の間、彼の内弟子を務めるグレイとも面識はない。
余談
担当声優の河西健吾氏と言えば、かつて採集k…ゲフンゲフン、「冠位時間神殿 ソロモン」(イベント版)にてバルバトスがボッコボコにされる様子で勘違いしちゃった事件がマスター達の間では有名。
その後第2次採集決戦でも色々と察しておられたが、まさか約1ヶ月後に『FGO』に正式に参戦してしまうとは思わなかったであろう…。
マシュ達の語る人物像や見た目から、プレイヤーの間ではそういう系だと推測されていたが、マジだった。期待していたプレイヤーたちも大喜び。
……と思いきや、2部6章における独白やフロムロストベルトにおける描写によると、実際にはトランスジェンダーであった可能性が示唆されている。精神的に女性であったとすると、マシュやオフェリア、デイビットに対する態度なども違って見えてくるだろう。
また、彫りの濃い顔立ちと独特すぎる偽名のせいで、『背後霊の様な超能力使いそう』だとか『独特な立ち方しそう』だとかとこっちの世界と絡めたネタにされることもしばしば。
…というより中の人はとっくに出ていたりする。
更に、コフィンに冷凍保護されていた経験と、自身が名乗る名前が相俟って、ファンからは『冷凍パスタ』と呼ばれることも。
ちなみに、スカンジナビアは古ノルド語で『暗き島』、ペペロンチーノは三種の素材を組み合わせたパスタ(カレーにも使われる唐辛子が入っており、本来のペペロンチーノはこの唐辛子を言う)を指す。どちらも欧州に関連した一見、インドとは程遠い事物が名前の由来になっているが、三つの物が一つになった料理と黒を連想させる言葉が由来である為、とある神性の関係者なのではと言う声も。なお、その神性の息子にスカンジナビアと似た名前の人物がいたりする。
前回の第3シナリオから数ヶ月のブランクを経て配信日が決まった第4シナリオだが、バナーに映っているのは、これまで恒例だった物語の中核となるサーヴァントではなく、彼本人の姿となっている破格の扱いである。
人理修復の適正
凄まじい強さと人の良さを作中発揮したペペロンチーノだが人理修復の適性は低いらしく何らかの理由で即時脱落するとのこと。「能力の優劣と人理修復の適性は別物」とカドックにあてた励ましは裏を返せば本人が人理修復の適性が低かったということになる。原因は触れられなかったが絶望的な運の悪さと諦めの速さだと思われる。
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