ソロモン72柱におけるバルバトスの情報を知りたい方は「バルバトス」の記事を参照されたし。
プロフィール
概要
『Fate/GrandOrder』の第1部第4章「死界魔霧都市ロンドン」および最終章「冠位時間神殿ソロモンⅣの座」に登場するボスエネミー。
最終章公開直後は各所の座毎にレイド戦が開催されており、ひとつの座につきHP70万・200万体もの魔神柱を倒さなければエンディングを迎えられない設定となっていた。
その本数でプレイヤーを驚愕させた…筈、だったのだが…。
プレイヤーたちの攻勢は非常に凄まじく、最終章幕開けからわずか12時間後…どの座よりも圧倒的な速度で200万体を屍に変えられてしまった。
どうしてこうなった
なぜこんなことになってしまったのかというと、まずはその見返りの多さが挙げられる。
FGOは基本的に平時の周回での稼ぎ効率が悪く、それに反してサーヴァントの育成に必要なQP(いわゆる資金)や素材が重いため、マスターは「砂漠の中でスポイトから垂らされる水で生きている」と評されるくらいには常にQPや素材に飢えており、そんな環境に置かれたマスターはどんどん貪欲になっていった。
そして今回の魔神柱は倒すと激レア素材や20万以上のQPをこれでもかと落とす。その効率の良さは普段の周回の比ではなかった。
その為、それに気づいたやり込み勢が圧倒的な速度で魔神柱を狩り続けるようになったのである。
更に今回のイベントではサーヴァントの絆レベルに応じて、攻撃力に補正がかかる。
加えて最終章におけるバルバトスはアサシンクラスとして扱われるため、多くのマスターが酷使…もとい絆レベルを高めており、且つフレンドに登録しているであろう諸葛孔明がバルバトスに対して優位に立てるというのも極めて大きい。
孔明やピックアップガチャで入手可能なマーリンを活用し、安定して魔神柱を1ターンキルできる編成が比較的早期に、しかも複数見つかった事も圧倒的な殲滅速度に少なからず貢献しているだろう。
しかし、これらはいずれも副次的な要因に過ぎない。
最大の理由はバルバトスが落とす素材にあった。
こいつのドロップする素材アイテムは以下の4つ。
いずれもスキル強化や再臨で枯渇しやすく、入手が困難なレア素材として知られている素材(いわゆるストッパー素材)が揃っていたのだ。
更に上記の2つはちょうどこの時期にピックアップ中だったマーリンのスキル強化にて大量に消費するため、幸運にもマーリンを召喚できたマスター達は揃いに揃って残りのバルバトス(のドロップ素材)の争奪戦に身を投じる事になった。
ついでにこの4つは最終章近況のイベントでさえ大量入手が見込めなかったことも、バルバトスへの搾取に拍車を掛けている。
特に「蛮神の心臓」が獲得できるフリークエストが当時は実装されていなかった事は心臓難民の殺到を呼んだ形になったといえよう。
その結果、多くのマスターが「まだだ。もっと…もっと…もっとよこせバルバトス!」と叫び続ける「鉄華団の悪魔」状態になってしまったのである。その叫びはTwitterトレンドにまで溢れ出し鉄血クラスタを混乱させ、中の人にも誤解された。(余談だが、中の人は初代をプレイ済みである。)
「蛮神の心臓を寄越すか、禁断の頁を剥ぎ取られるか、どちらか選べぇぇぇぃ!」と叫ぶマスターも一部で見られたとか。
イベント開始時には150万柱はあったバルバトスも、素材を求めるマスター達の無慈悲な集中砲火によりイベント開始後約9時間で虫の息に。
最早「最終決戦」ではなく「採集決戦」なのでは、とまで言われるようになってしまった。誰がうまいことを言えと。
これを想定外の事態と見做した運営…もといソロモンによって「復元力が増加(要は50万体ほどおかわり追加)」という梃入れを受けるも、それを圧倒的に上回る数の暴力の前に管制塔は為す術もなく瓦解と相成った。
享年約12時間。ねぇソロモン3000年もかけた計画を僅か半日でおじゃんにされてどんな気持ち?
このあまりにもあっけない最期に、マスター達からは「殺したかっただけで死んでほしくはなかった」というわけのわからない嘆きの声が寄せられたという。
原作者のきのこ自身も、公式ブログ「竹箒日記」2016年12月26日更新分にてバルバトスの早すぎる死を嘆いていた。主に素材的な意味で。
フォローしておくならば、素材・キャスターの強化以外の何らかの目的でこのバルバトスを真っ先に殴ったマスター達も少数ながら存在している様子。
具体的には、バルバトスの出てきた四章で扱いがアレだった面々(ポッと出てきて大した見せ場もろくな台詞も与えられず早期退場させられたキャラ達やソロモンにその強さの端的アピールの為噛ませ犬が如く何も出来ず消し飛ばされたキャラ達)をとりわけ愛するマスター達や力を与えられた人間の外道極まりない所業に怒りと憎悪を抱いていたマスター達である。
これはこれで、素材目的とは別ベクトルの方向に業が深い気がしないでもない。
「ソロモンが人理焼却したくなる気持ちが分かった」と、その業に打ちのめされてしまったマスターも居るとか居ないとか。
ところで「バルバトス ナグルノ タノシイ! タノシイ!! ソザイタクサン ウレシイ! ウレシイ!!」とはしゃいでいた多くのぐだーず達よ。
そして、たったひとりの採集決戦へ
時は流れ2019年5月、「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」とのコラボイベント「レディ・ライネスの事件簿」にて、ストーリーを終盤まで進めたプレイヤーに待ち受けていたのは、なんとこのバルバトスであった。しかも一柱だけで。たったひとりの採集決戦である。
限定的な再現であるためか、「管制塔」ではなく「管制室」に名称が変更されている。
(一応舞台が第四特異点を模した場所が基礎になっているうえ、マップ背景のテムズ川の模様が魔神柱に似ていたことから関係は疑われていた。)
ドロップ素材は上記の4種類に加えて下記のものが追加された。
ちなみに、このラインナップは同イベントの配布サーヴァントであるグレイのスキル強化に必要なものである。
その速度たるやかつての己の比ではなく、途中鯖落ちが起こったにもかかわらず開幕からの6時間で当初予定の2000万のうち1200万(時速にして冠位時間神殿の12倍)が狩りつくされ、「悲しみに燃える敵拠点の魔力の増大」(という名目の追いバルバトス)で約5000万まで増加後も秒速200体を超える勢いで狩られる羽目に。
52時間50分後の5月5日22時50分、5000万の管制塔は為す術もなく瓦解した。瞬間最大風速は619/秒、平均速度は262/秒。
名言(一部抜粋)
・財布忘れるな(ドロップQPにばらつきがあったため)
・在庫(魔神柱)はまだある
・断末魔が長いので黙って早く死んで
・飽きたから早く死んで
諸々、「人類悪とは何か」を身に沁みて思い知らされるイベントとなった。
5000万柱のバルバトスが撃破されると同時に、まるで道連れをするかのように鯖落ちが発生。
マスターたちの欲望に翻弄されたバルバトスの最期のささやかな抵抗だったのかもしれない。
因みに今回もトレンドに挙がっており、前回誤解してた中の人も今回は察していた。
尚、この時のトレンドは余りに話題になった為か、2019年のTwitterトレンド大賞にて17位にランクインする事態に発展した。
人類悪、顕現してる。
そして後に中の人が本当に参戦して話題になった。
なお今回のレイドは通常イベント内でのレイドであり、特殊な形式だった終局特異点とは異なりイベント復刻に伴う再開催の可能性が予想されていた。
三度、惨劇は繰り返す
2021年大晦日に放送された生放送にて、2022年1月中旬に『レディ・ライネスの事件簿』開催が告知された。
実に1年8ヶ月ぶりの復刻となるが、直近に開催されたイベントでは解除不能ギミックで妨害されてなお最大20倍速もの討伐速度を叩き出したマスター達を相手にバルバトスがどれだけ持ち堪えられるだろうか…。
来たる1月18日18時、彼は若干の変更点を備えて満を持して再々登場した。
・在庫は3000万→3500万
・ドロップ内容は同様
・制限時間が設けられた(ただし表示は355時間。イベント終了時刻である2週間後の2月2日付近であるため、これは実質飾りに等しい)
・消滅短縮オプションをONにしていると断末魔の声を上げずに消えるバグが発生した
断末魔キャンセルは運営の意図したものではないが、毎回8秒近い時間短縮になるため周回を前提とするマスター達から大いに歓迎されている。
さらに開催翌日の14時に例のアナウンスと共に500万体のバルバトスが追加され歓喜するマスターが続出している。
案の定今回もまたトレンドに挙がり、いつものように例の方も反応したのだが、今度は相棒の中の人にも勘違いされるという事態が発生してしまった。
関連イラスト
上の画像はあくまでイメージだが、「大体あってる」のタグが付いている事からお察しください。
リヨぐだ子がバルバトスetcを蹂躙している絵が多い。
外部リンク
魔神柱追悼動画 - ニコニコ大百科。動画のコメを見れば分かるがどいつもこいつも追悼の名を借りたおかわり要求しかしてない。
関連タグ
???:(結果的とはいえ)バルバトスによって肉体を与えられたビースト