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旧約聖書

きゅうやくせいしょ

旧約聖書は、ユダヤ教とキリスト教の正典。 神の天地創造から人間の創造、その人間(アダム・イブ)の罰としての楽園追放にいたり その後追放された人間の祖先の末裔(アブラハム)であるイスラエル民族(ユダヤ人)の軌跡ほか預言者たちの事を記述したもの。西洋では歴史書としても使われている。
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Old Testament編集


旧約聖書はユダヤ教とキリスト教共通の聖典だが、ユダヤ教では新約聖書を認めないため、ユダヤ教徒自身はこの呼称を用いず、旧約聖書を構成する三つの部分

これらの頭文字 T・N・K を合わせてタナク、またはタナハと呼ぶのが一般的である。


天地と人間の創造に始まり、神に選ばれた民としてのイスラエル、ユダヤ人の歴史が語られる。


十戒編集

イスラエルの民が「神の民」として忠実に「神の十戒」を守って生きることによって

神は民を真の幸福に導くことを約束した言われるもの。

  1. 主が唯一の神であること
  2. 偶像を作ってはならないこと(偶像崇拝の禁止)
  3. 神の名を徒らに取り上げてはならないこと
  4. 安息日を守ること
  5. 父母を敬うこと
  6. 殺人をしてはいけないこと(汝、殺す無かれ)
  7. 姦淫をしてはいけないこと
  8. 盗んではいけないこと
  9. 偽証してはいけないこと(嘘を言ってはならない)
  10. 隣人の家をむさぼってはいけないこと

十戒への姿勢の差編集

上述の通りユダヤ教・キリスト教共通の聖典ではあるが、この十戒に対する姿勢も両派では共通点と相違点がそれぞれ見られる。一神教としての神の絶対性の定義(1)や、殺人(6)・姦淫(7)・窃盗(8)・偽証(9)を禁止したり、両親やご近所付き合いを尊重すること(5,10)が共通点になるのは信仰の外にある者にも理解しやすい。


一方、「偶像崇拝の禁止」(2)のためユダヤ教文化における美術作品で神を直接描くものは無いのに対し、キリスト教ではイエス・キリスト本人が「受肉した神」として扱われるため、キリスト=カタチある神なら描いてもよいという解釈から派生して、時代が下るにつれて次第に許容されていき(それでもデリケートな題材であることには違いないので宗派によって考えは異なるが)、神の姿を描く作品も増えていった。学校の美術の教科書やサイゼリヤ店内の壁で目にするミケランジェロの絵画「アダムの創造」に描かれた神の容姿は、多くの者の頭にぼんやり浮かぶ「神様」のイメージと近いものだろう。


安息日を守ること」(4)は、現代イスラエルのユダヤ教社会においても厳格な戒とされているので、金曜日の夕方から土曜日の夕方~夜までレストランやスーパーマーケットは無論、電車やバスのような公共交通機関も運行休止になるほどだが、キリスト教社会の他国ではそうした風習が無いのは御存知の通り。とはいえさすがに21世紀のグローバル化したビジネスのスピード感や高齢化社会の現実に対しては、イスラエル国内でも一部の企業は安息日でも営業を続けざるを得なかったり、この戒についての姿勢が批判や社会的議論の的となることがある。


神の名を徒らに取り上げてはならないこと」(3)は両派の共通点であろう。例えば現代のファンタジー創作で僧侶キャラが「よ...」と口にして祈ったり、「神の御名において!」などと呪文を詠唱する表現は、ユダヤ教文化においてこの戒によって唯一神をその名「ヤハウェ!」などと呼び捨てるのはもっての外とされたため、代わりに「アドナイ」(=)、「ハシェム」(=御名)」などの言い換えをするようになった習慣に影響されていると言える。

キリスト教もユダヤ教ほど厳しくはないながらも上記のような姿勢は概ね同じと言える。例えば「オー・マイ・ゴッド!」は我々日本人にもよく知られている英語の定型句だが、実際にキリスト教の英語圏で教育を受けた大人が God(≒神の名)を軽々しく口にすることは戒められるので、God の部分を GoshGoodness などの発音や綴りが似た別の単語に置き換えて婉曲的に使うことがマナーとされ、そうした考えの人々から誤解されると困るのでゴッドガンダムBurning Gundam(バーニングガンダム) という別名が文化的配慮として与えられた。これらはすべてこの十戒の教えからくるものである。なお、"Ah! my Goddess!(ああっ女神さまっ)" というボカし方は一般的ではないもよう。


巻数編集

旧約聖書を全部で何巻とするか、には宗教・教派によって違いがある。プロテスタントの場合だと全39巻。ユダヤ教の場合も数え方は24巻ではあるが指し示す文書の範囲はプロテスタントの39巻と変わらない。カトリック正教会ではさらに他の文書とユダヤ教・プロテスタントも認める正典部分への増補文も認めている。


キリストと旧約聖書編集

イエス・キリスト新約聖書の方で登場する。 タナハの中にイエスはいない。

一方、彼が生まれた時代に"旧約聖書"は既に聖典として在ったので、彼自身もまたユダヤの民のひとりとして、上記のトーラーに含まれる申命記やレビ記、ネビイームの中のサムエル記やイザヤ書などを引用して悪魔と対話したり、引用文に独自解釈を足した説教を行う場面が新約聖書の側の部分に見られる(ルカの福音書4章の『人はパンのみに生きるにあらず』の場面や、マタイの福音書5章の『汝の敵を愛せよ』の場面など)。


旧約聖書の内容に関するタグ編集

創世記天地創造 エデンの園生命の樹セフィロトの樹 知恵の樹 知恵の実禁断の果実 失楽園アダムとイブ カインとアベル ソドムとゴモラ ノアの方舟 バベルの塔

出エジプト記十戒 モーセ ダビデ ソロモン

古代イスラエル

幻獣ベヒーモスバハムートレヴィアタン ジズー

関連タグ編集

聖書 死海文書 新約聖書 ヤハウェ(エホバ)

熾天使 智天使


ヘブライ神話

アダム イブ アブラハム


イスラエル ユダヤ人

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