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概要編集

  1. 旧約聖書』に登場するイスラエルの1人
  2. テニスの王子様』に登場する天根ヒカルの通称
  3. フューチャーカードバディファイト』の登場人物→山崎ダビデ
  4. Fate/Grand Order』に登場するサーヴァントダビデ(Fate)
  5. 東京放課後サモナーズ』に登場する転光生→中津木キュウマ
  6. デュエットグループヘドバとダビデ』の男性歌手の本名→ダヴィデ・タル(David Tal、1999年病没)
  7. 漫画『思春期ルネサンス!ダビデ君』の主人公

以下は、概要1について説明を記述するものである。


構成編集

古代ユダヤ歴史書『サムエル記』『列王記』に記された古代イスラエル英雄であり、ソロモン王の。また、への礼賛を綴った150編の詩集詩篇』の作者とされている。


イスラエル国祖であるサウル王に仕え、数々の導きと助けを経てサウル王家亡き後の王座に就き、エルサレム国家中枢とする新生王国(ダビデ王朝)の基礎を築いた。


来歴編集

即位まで編集

ベツレヘム長老エッサイの八男(末子)として生まれる。


サウルが主の御心に背いた事件(『サムエル記』上13章「サウルの戦い」)の後、その運命を嘆いた預言者サムエルが「あなたをエッサイの元に遣わす。私はその子たちの1人に王を捜し得た。」とする主の告知に従ってエッサイを訪ねた折、牧羊から呼び戻された所でサムエルと出会う。その姿を目にしたサムエル曰く「彼は血色の良い、の綺麗な、姿の美しい人」であり、これに続いて主から「立ってこれにを注げ。これがその人である。」とのを聞いて確信を得たサムエルから主の寵愛を授かる祝福儀式「油注ぎ」を受け、しばらくして主の加護の喪失から悪霊に苦しめられる毎日を送っていたサウルに竪琴を奏で聞かせる側仕えとして召し出された。


この頃、出兵先でサウルを大いに悩ませたペリシテ軍の巨人兵「ゴリアテ」を単身で撃破し、その後の戦争でも武功を立てて凱旋しては人々から絶大な賞賛を得たが、いつからかその姿に嫉妬の炎を燃やしたサウルが奸計を仕掛けるようになり、遂には家臣にダビデ討伐の勅命を下して襲撃しようとした矢先、ダビデと深い交友を結んでいた皇太子ヨナタンから密告を授かって辛くも逃亡に成功した。


執拗な追討を掻い潜り、それでも「サウル討つべし」の声を上げる信奉者を懸命に諌めて一切の敵意を示さず、業を煮やして自ら出陣したサウルを暗殺し得る絶好の機会に直面しても「の選んだ人に手をかけられない」と頑なに拒み続けた数年後、ペリシテ軍に敗走して四面楚歌となったサウルやヨナタンがことごとく戦死した報を耳にして大いに嘆き悲しみ、主の託宣に従って足を運んだユダのヘブロンで再び油注ぎを受けてユダの王(イスラエル12部族のうちユダ族の指導者)となった。


一方、イスラエル王国は唯一生き残ったサウルの遺子イシボセテ将軍アブネルの後見を得て国王の座を継いだが、イシボセテを擁立して実権を握ったものの先の短さを見抜いてダビデに鞍替えするべく接近したアブネル、そのアブネルにのアサエルを殺された深い恨みを持つダビデの家臣ヨアブ双方の思惑が絡み合った末、アブネルはヨアブの手で暗殺され、後ろ盾を失ったイシボセテもダビデに取り入ろうと画策したレカブバアナ兄弟によって寝首を掻かれ、ここにサウル王家が滅亡した。ダビデはこの2つの事件を深く呪い、特にレカブ・バアナ兄弟がイシボセテの生首をダビデに差し出した際に


あなたの命を求めたあなたの敵、サウルの子イシボセテの首です。主は今日、我が君、王のためにサウルとそのすえとに報復されました。


と告げた言葉に激昂し、さも「主の命に従ってダビデのために天誅を下した」と言わんばかりに正当性を主張する内容に対して


私の命を、諸々の苦難から救われた主は生きておられる。私はかつて、人が私に告げて、『見よ、サウルは死んだ』と言って、自ら良い訪れを伝える者と思っていた者を捕えてチクラグで殺し、その訪れに報いたのだ。悪人が正しい人(=主が王と定めた者)をその家の床の上で殺した時は、尚更の事だ。今、私が彼の血を流したを報い、あなた方をこの地から絶ち滅ぼさないでおくであろうか。


と返し、極刑に処した兄弟の死体の両手足を切り離してヘブロンののほとりに立つ木に吊るし上げて晒し者に、暗殺されたイシボセテの首をヘブロンの地に作ったアブネルの所に丁重に埋葬した。


この兄弟に対する辛辣とも思える仕打ちにはそれなりの理由があり、かつて命を狙われて身を潜めていた洞穴にサウルが姿を現した時、ダビデが部下を必死に制した事で危機を救われたサウルが


あなたが必ず王になり、あなたの手によってイスラエル王国が確立する事を、私は今、確かに知った。さあ、主にかけて私に誓ってくれ。私の後の私の子孫を断たず、私の名を私の父の家から根絶やしにしない事を。


と語った言葉を受け入れ、サウル本人の前でその誓いを立てた一件に由来する。即ち、この誓約を守って実質的にはアブネルの傀儡でしかなかったイシボセテに向けられるユダ族の刃を食い止めつつ静観を続け、どんな形であってもサウルの名と一族の血統を残そうとしたためであり、自身の損得勘定で正しい人の血を絶やさんとする悪人には断罪を以って報いると決めていたからである。


かくして、早くも継承者不在となったイスラエル宗主の座だったが、残された王国民の総意によりサウル王家に代わって王座に上り、ペリシテ軍を退けて占領したエルサレムに新たな都を築き、正式に全イスラエルの統治者となった。


即位後編集

33年に及ぶ執政の中でエルサレムを取り巻く各国と戦争を繰り返し、ペリシテ、モアブ、アラム、エドム、アンモンなど多数の民族とその国土を掌握して勢力を拡大した一方、サウルとヨナタンの遺骨を丁重に埋葬した他、滅びたと思われていたサウル家の血を引くメフボセテ(皇太子ヨナタンの息子)を探し出し、


  • 足を患っていたメフボセテを快く王宮に迎え入れた
  • 実の息子たちと同等の扱いで毎日の食卓に招いた
  • サウル家の旧領とそこから得られる全てに対する所有権を与えた

とする数々の歓待で厚く遇した。


ところが、齢を重ねるに連れて主への信奉と忠誠を疎かにする行為が目立つようになり、最たるものはソロモンの生母バテシバとの不倫であった。


ダビデが見初めたバテシバは、誠実を以って仕えたダビデの忠臣ウリヤであり、ウリヤが遠征でエルサレムから離れていた間に手を付けた挙句に妊娠させてしまい、隠蔽工作が失敗するやウリヤを戦場の最前線に左遷して戦死させる暴挙に出た。これを見た主は神罰を下すために預言者ナタンをエルサレムへ派遣し、そこで告げられた戒めの言葉によって自らの罪を悔いたが、「バテシバとの間に産まれる初子は死ぬ」と聞かされた主の伝告の通りに第一子を早々と亡くした。やがてバテシバが無事に第二子を授かった時、再び主の命を受けて訪れたナタンからエディデヤ(主が愛する者)の名を授かり、これが後のソロモンとなる。


しかし、己の損得に縛られて姦淫と殺生を犯した大罪は呪いとなってソロモンの兄弟(異母兄弟含む)を巻き込み、バテシバとの不倫以前にヘブロンで設けた長男アムノンは三男アブサロムに殺害され、そのアブサロムもクーデターに失敗して処刑、それから程無く四男アドニヤが突如として次期王位継承を宣言する事件に次々と見舞われた。


結局、アドニヤの立位騒動がソロモンの王位継承を促す要因となって事無きを得たものの、いよいよ天に召される直前まで王国と一族に対する将来の不安に苛まれ続け、かつてイシボセテを擁したアブネルと同じようにアドニヤ派に与するヨアブの危険性をソロモンに戒めて世を去った。


神殿建造編集

生前ダビデ王は神殿を作ることを悲願としていた。そこでダビデ王は預言者ナタンを呼び、神殿はいつ作られる

ダビデではなくその子孫によって永久に続く家を建てられる事を約束した(ⅱサムエル記7章1〜17)


後に子のソロモンが神殿を建設する。これがかの有名なソロモン神殿であり、長い間イスラエルの象徴的な神殿だったが、ネブカドネザル2世率いるバビロニアがソロモン神殿を破壊。バビロン捕囚が起こり、イスラエル民族はバビロンへ連れていかれる。


70年後、キュロス二世がイスラエル民族を帰還させると、イスラエル民族はハガイゼルバベルらの指示のもと第二神殿が建設される。これも後にユダヤ人大反乱、民族離散の時に破壊。


現在第三神殿が建てられようとしているが、パレスチナ問題もあり、依然として建造が厳しい状況が続く。


関連イラスト編集

少年ダビデセンシティブな作品

世界的に著名な立像にして、イタリアが世界に誇る美術品の1つ。


サウル率いるイスラエル軍を震撼させたゴリアテをたった1人で、それも牧羊で用いる投石器と川辺で拾った5つののうち1つだけで退治し、イスラエル軍の大攻勢に転じるきっかけを作った栄誉(『サムエル記』上17章「ダビデとゴリアテ」)で知られており、後世になってこの説話に基づいた絵画彫刻などが幾つも生み出された。


このうち、ドナテルロヴェロッキオなど多くの芸術家は「ゴリアテの首を刎ねた後の威風堂々たる少年の姿」(左図)を表した一方、ダビデ像の代名詞的存在である彫刻家のミケランジェロは「対峙したゴリアテに投石器の狙いを探る緊迫した青年の姿」(右図)を表した。


  • ダビデの

【フリー素材】六芒星

ユダヤ教あるいはユダヤ人を象徴する六芒星紋章


ただし、古代史上に実在したダビデ王との因果関係は立証されていない。



関連タグ編集

歴史/古代史/イスラエル

ユダヤ教/キリスト教/古代イスラエル

旧約聖書/YHVH/六芒星/ダビデ像

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