概要
単数形がケルブ(発音としてはチェラブ)、複数形をケルヴィムあるいはヘルヴィムとも呼ばれる。
神はアダムとイヴをエデンの園より追放した後、生命の樹を守護させるべく、エデンの東にケルビムと炎の剣を置いた。
旧約聖書によれば、人・獅子・牛・鷲の4つの顔、広げられた一対と体を覆う一対の4枚の翼、四方に向いた4つの車輪を持ち、その身には無数の眼があるという。
キリスト教の天使階級においては、神はケルビムの上に座しているとも言われる上位の天使である。一方、ユダヤ教の天使階級においては逆に下から二番目あるいは三番目の下級天使とされる(諸説あり)。
しばしば宗教画に登場する、翼の生えた太り気味の子供天使はプットと呼ばれ、このケルブの異なる姿である。
これに因み、英語ではそういった丸っこい可愛さある幼児を"cherub"と表現することがある。
関連
第九 - 『歓喜の歌』の詩中に「快楽は虫達にも与えられ、そして智天使は神の前に立つのだ!」と出てくる。(Wollust ward dem Wurm gegeben, und der Cherub steht vor Gott!)